■ SONY ニュース速報 2■

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日経>◇ソニー、米で企業向け専用パソコン発売

 【シリコンバレー=八田亮一】ソニーは米国でパソコンの事業戦略を抜本的に見直す。一般消費者向け
が中心だった「バイオ」に企業顧客向け専用モデルを追加。さらに、利益確保を優先する戦略を転換、
低価格モデルを積極投入して規模拡大にカジを切る。

 新方針はバイオ・アメリカ部門社長の石田佳久氏が明らかにした。小売店を通さず、主に中小企業
へ直接販売する専用のノート型モデルの販売を7月に始めた。企業向けを示すため「バイオ・ビジネス・
プロフェッショナル」というサブ・ブランドも設けた。

 企業向け専門モデルには、外出先から企業のコンピューターに接続できるよう、マイクロソフトの
「ウィンドウズXPプロフェッショナル」を標準搭載。付加機能の一部を選択制にして、価格が抑えられ
る仕組みも導入した。

 米国では2年前からパソコンの低価格競争が激化。高機能・高価格が中心のソニーは「販売台数を減らし
ても利益を確保する戦略を取った」(石田氏)ため、シェアが低下している。

 石田氏は「米国の平均単価である一台720ドルの分野にも踏み込む必要がある」と発言、今後は低
価格機種を拡充する方針を明らかにした。このため、年末までに生産体制の見直し策を取りまとめて
、来年初めから実行に移す。

 米デルやヒューレット・パッカード(HP)の低価格攻勢で、パソコン市場での競争力は価格と規模に移
った。ソニーの2004年3月通期のパソコン販売台数は全世界で320万台。「数年後に全世界で500万台
を販売しなければ生き残れない」(石田氏)と判断、戦略を見直す。