三島由紀夫の社会学

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170名無しさん@社会人
ニイチェの「ツァラトゥストラ」の中には日本のことをかいているような気のするところもありますね。
そして超人の思想の根本なぞどうも私にはインド、又ひろく東洋全体の思想への接近より、ニイチェが自ら意識するせぬに不拘(かかわらず)、日本への大きな意味があるように思われてなりません。

平岡公威(三島由紀夫)
18歳の書簡から
171必読!:2008/11/28(金) 09:19:28
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172名無しさん@社会人:2008/11/28(金) 11:54:54
ニイチェについて、お陰さまでいろいろ新しいことを知りました。
実はツァラトゥストラの登張竹風の跋文の外、私にはニイチェに関する智識がございませんでした。
ツァラトゥストラのあの超人の寂寥あれを私は平安朝の女流たちにも感ずるのです。「古今の季節」というエッセイのなかでその荒涼を語ったことがありますが、ニイチェがあれら女人の深い寂寥にふれていたらどう思ったことでしょう。
ニイチェの愛した東方ではなく、むしろニイチェ自身の苦しい影をみはしなかったかとさえ思います。

平岡公威(三島由紀夫)
18歳の書簡から
173名無しさん@社会人:2008/11/28(金) 11:56:00
「世々に残さん」をかく用意に「平家物語」を何遍も繰っていますが、
川路柳虹氏も名文だとほめていられるあの文章、又あのむしろ宇宙的な末尾の哀切さ、あれを一篇の小説としてみてみると、大原の大団円は、私にはラディゲのドルヂェル伯の大団円などよりこのごろではずっと身近に感じられます。
無常という思想は印度から来たものでもそれを文学の極致にまで詩の極致にまで高めたのは日本人の営為ですね。

平岡公威(三島由紀夫)
18歳の書簡から
174名無しさん@社会人:2008/11/28(金) 11:57:45
いやなことと申せば今度も空襲がまいりそうですね。こうして書いております夜も折からの警戒警報のメガホンの声がかまびすしい。
一体どうなりますことやら。しかしアメリカのような劣弱下等な文化の国、あんなものにまけてたまるかと思います。
――ニイチェが反理想主義であること、流石に確かな御眼と感服いたします。
ニイチェの強さが私には永遠の憧れであっても遂に私には耐え得ない重荷の気がします。おそらくきょうは一人一人の日本人が皆ニイチェにならねばならぬ時かもしれません。

平岡公威(三島由紀夫)
18歳の書簡から