稲葉振一郎・立岩真也

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505名無しさん@社会人
>>504
リフレ派が「構造改革をやること自体には、特に反対というわけではない」
「必ずしも構造改革や個別の改革には反対していない」点は、分かっている人にとっては暗黙の
了解の折込済みの話であり、別に隠している訳ではないが、敢えてわざわざ付け加えないだけであろう。

「構造改革反対のリフレ派」も、リフレだけには乗りたいので気づかないフリをしている。
実は再分配を明白に重視していたのは財出派だったのだが、財出派の政策にはリス
クも大きいので放置されたし、政界的にも息の根は止まったに等しい。

こうして見てくると、いまだに大手媒体では日銀の姿勢を評価する声が高いものの、今後は論壇勢
力図やメディアの論調も、また別のバイアスへと変わっていく可能性はないではない。
竹中たちの発言を聞いていると、風向き次第では「構造改革支持のリフレ派」がトレンドとなるのかもしれない。
506名無しさん@社会人:2006/02/06(月) 07:32:09
また今さらだが、残念ながら、二極化批判者の大半は実際には単なる反成長主義者・アメリカ陰謀論者でしかないのだ。

例えば昨年、NHKスペシャルでタクシードライバーの規制緩和の実態を描き文化庁芸術祭優秀賞を受賞した
NHKの某ディレクターは、実はかつて、バブル批判番組に関わっていた人物でもあり、
規制緩和を批判しつつ、思想的には清貧主義に近い心性の持ち主である。
そうした「良心的」な人物なればこそ労働者への同情を謳い上げるのだが、その清貧主義ゆえに根底的な
部分では決して構造改革を完全否定することはできない。
NHKの格差社会番組などにおける隔靴掻痒感の根源はここにあるのだろう。恐らく、彼らは決して各方面への配慮から中途
半端にガス抜きに誘導しているのではない。その誠実さゆえにこそ方向がズレていくのである。
だから反対派のゲストに斎藤貴男や金子勝をうっかり呼んでしまうのだ。

あるいは反新自由主義と言いつつ、一方で怪しげな市民力を持ち上げたり財政破綻論は信じていたり、反対して
いるつもりで別方向から改革を支持している者となれば枚挙に暇はなくこの話はもういいですかそうですか。

いまや弱者に同情を寄せるリフレ派(?)となると森卓ぐらいだが、森卓にせよ、道化になって干さ
れないように立ち回っているだけというのが現実だし、マチバの講演営業で小金持ちにマンション経営を薦めるのは
内需拡大のために良しとしても、庶民向けによりによって株投資の本まで書いてしまうという始末なのである。