ジェフユナイテッド千葉 ≡JEF UNITED 1142≡
・巻、クビだった 「生涯千葉」に非常通告!! 6月に今季限り
J2千葉FW巻誠一郎(29)が、クラブから戦力外通告を受けていたことが18日、分かった。
複数年契約の切れる来季以降は契約する意思がないことを、6月の時点で伝えられていた。
その後「オシム人脈」で、ロシア1部のアムカル・ペルミから獲得オファーが届いたため、
今月中の移籍が決定的な状況になった。
千葉で選手生命を全うしたいと願っていた巻にとっては、あまりにも悲しい移籍決定劇だった。
残留要請ではなく、戦力外通告を突きつけられていた。
6月に巻はクラブ幹部から「契約を延長するつもりはない」と告げられた。
神戸テクニカル・ダイレクターは18日の札幌戦直前に「(来季契約の)結論は出していなかった」と言葉を濁した。
だが一方で「出場機会も少ない。 また高い給料でベンチにいるのは居心地が悪いはず」と、
戦力外と見ていたことは認めた。
確かに今季の巻は13試合出場無得点と本領発揮出来ていない。
だが最終段階まで、W杯代表メンバー選考に残っていた有力FWにとって、寝耳に水の通告だった。
その直後、アムカル・ペルミから完全移籍でのオファーが届いた。
同ダイレクターは「本人の意思を尊重し移籍を後押しした」と説明したが、実際巻には選択肢は残っていなかった。
「生涯千葉」と誓う巻にとって、悲しすぎる決断だ。
06年末には当時の日本代表5人が移籍するチームの危機にあって、
自らも大宮からオファーを受けながらも残留を決意。
契約交渉では「自分の給料を削っていいから、練習の環境をよくしてほしい」と言い、
その後もドイツのクラブなどからオファーを受けても、残留を選んできた。
しかし深い千葉愛は、クラブに届かなかった。
むしろ「言いたいことを言う」「発言に対するサポーターの反響が大きすぎる」と疎まれる節すらあった。
前セルティックMF水野にオファーを出さなかったのと同様「オシム色」を弱めたいクラブの方針も影響した。
札幌戦の直前には、練習参加すら禁じられた。
それでも巻は「クラブから話をしないように言われています」と律儀に無言を貫いた。
巻を救ったオファーの裏には、元千葉監督の恩師オシム氏の後押しがあった。
かつて旧知のアムカル・ペルミ幹部に「誰かいいFWはいないか」と聞かれた際に、オシム氏は即座に「巻」と答えた。
それが今回のオファーにつながった。
この日の札幌戦でベンチから外れた巻は、週明けにもビザを取得し、その後現地で正式契約するとみられる。
ロシアではCSKA本田との対決も期待され、チームの成績しだいで、欧州CLなどにも道は開ける。
だがたとえ巻が今後大成功しても、最愛の古巣に手ひどくフラれた事実に、変わりはない。
またこういう事を繰り返すのね、このクラブ…。
試合にも勝てんし、強くなる兆しも見えないし、最悪だ。