ジュビロ磐田 part417

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147U-名無しさん@実況はサッカーch
Jリーグ第33節、15位で迎えた広島戦
ジュビロ磐田はは全盛期の力なく完敗した
ガラガラのヤマハスタジアムに響くファンの失笑、どこからか聞こえる「今日でもう終わりだな」の声
無言でロッカールームに戻る中、前田は独り風呂で泣いていた
磐田で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できる仲間達・・・
それを今の実力で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」前田は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、前田ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい風呂の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってマッサージをしなくちゃな」前田は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、前田はふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
風呂から飛び出した前田が目にしたのは、後ろの席まで埋めつくさんばかりの観客だった
鳴り響く拍手の音と「ジュビ〜ロいわた!」の熱い声援
どういうことか分からずに呆然とする前田の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「リョーイチ、プレスカケロ」声の方に振り返った前田は目を疑った
「ドゥ、ドゥンガ?」「なんだ遼一、居眠りでもしてたのか?」
「と、トシヤさん!?」「なんだ遼一、俺を勝手に引退させやがって」
「な…名波さん…」
前田は半分パニックになりながら周囲を見上げた
ヴァンズワム、鈴木秀人、田中誠、山西、奥、福西
藤田、名波、ドゥンガ、ゴン中山
暫時、唖然としていた前田だったが全てを理解した時、彼の心には雲ひとつなかった
「勝てる、勝てるんだ!」
荒田社長からキャプテンマークを受け取りピッチに出る前田、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった…

翌日、ロッカールームの風呂で冷たくなってる前田が発見され、ジュビロはJ2に降格した