G大阪がエコスタジアム計画、太陽熱給湯や雨水利用も
環境に配慮した「エコスタジアム」を目指す、J1G大阪のサッカー専用新スタジアム
計画。9日までに明らかになった大規模な太陽光発電システムの導入は、欧州の競技場で
もまだ珍しく、実現すれば、国内では画期的な取り組みとなる。
(山口博康)
サッカー競技場で、世界最大級の太陽光発電システムを備えているのは、ベルンに本拠
を置くスイス1部ヤングボーイズの「スタッド・ドゥ・スイス」(3万2000人収容)。
京セラ製のソーラーパネルを1万2000平方メートル設置し、出力1347キロ・ワッ
トを誇る。
また、独1部フライブルクの本拠地「バーデンノバ・スタディオン」(2万5000人
収容)は、ベルンに比べれば規模は小さいものの蓄電施設を備えており、照明を含む、ほ
ぼすべての電力を太陽光発電で賄う。市民からソーラーパネルの寄付を募り、設置面積に
応じて売電収入を還元するなど、設置コストを軽減する工夫もしているという。
G大阪は最大約5000平方メートルにソーラーパネルを設置し、出力を700キロ・
ワットと想定して、年間消費電力の3分の1に相当する発電を見込む。ほかに、雨水を水
洗トイレやピッチへの散水に利用したり、太陽熱でシャワーを温水にすることも検討。万
博公園(大阪府吹田市)内のどこに建設するかなど課題は多いが、今後の競技場建設のモ
デルとして注目されそうだ。
(2009年7月10日 読売新聞)
ttp://osaka.yomiuri.co.jp/sports/soccer/j1j2/20090710-OYO8T00317.htm