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476U-名無しさん
今日の午前中、練習前に吉田サッカー公園に姿を現したのは、昨日、大分への期限付き移籍が正式に決まった前だ俊介だった。
チームスタッフや選手たちに挨拶をかわした前田に対し、ペトロビッチ監督は次のような言葉をかけて送り出した、という。
「シュン、大分でいいプレーを見せて、それをぜひ私に見せ付けてほしい、そして、君を《期限つき》とはいえ大分に移籍させたことが《ミスだった》と私に思わせてほしい。
私も人間だ。当然、ミスもある。今、このタイミングで君をレンタルさせたことが、私の判断の間違いだった、と思わせるくらいの活躍を、大分で見せてほしい。
そういう日が来ることを、私は心から望んでいる」
 大分からのオファーに応じ、前田の期限付き移籍に同意したことについて、ペトロビッチ監督は
「今のシュンスケに必要なのは、違う場所・違うチーム・違う環境の中に飛びこみ、新しいモチベーションでサッカーに取り組むことだ」と語っていた。
本来、上野優作が家庭の事情もあって栃木に移籍し、また田村祐基もコンディションがなかなかあがってこない現状において、前田が貴重な戦力であることは間違い無い。
しかし、あふれるばかりの才能を持ちながら、それを活かしきれない現状を打破するには、あえて彼の環境をかえることが必要だ、とクラブもチームも判断したのである。
 この移籍が決まるちょっと前に、前田と話をした時、彼はこんなことを言っていた。
「確かに今使ってもらえてないし、現状に満足などできない。だけど今、気持ちを切らしてしまったら、俺にはもう居場所がなくなるんや」
 その悲壮な決意を、そのまま練習やプレーで表現できるようならば、彼はまた違った方法で成長への満ちを探ることになったのかもしれない。
しかし不器用な前田俊介という個性は、それを素直に表に出すことができなかった。
以前に比べて走るようになった、と多くの人が認めてはいるが、しかしそれは「以前の俊介」との比較論にすぎなくて、
前田が持つ才能の大きさを誰もが知っているだけに、その発露の仕方にもまた誰もが、苛立ちを隠せなかったのである。
477U-名無しさん:2007/05/31(木) 07:37:15 ID:HPOmN+240
 大分でのFW争いは決して簡単ではない。高松大樹、松橋兄弟、セルジーニョ。MFながら攻撃力のある大分ユース期待の若者小手川宏基もいる。
13試合出13特典と確かに得点力不足は深刻だが、タレントがいないわけではないのだ。
 しかし、彼の能力が本当の意味で開花すれば、ポジションを奪うことだって不可能ではない。佐藤寿人は言う。
「ドリブルにこだわることなく、得点をとることに気持ちを集中させれば、持っているものはやっぱりすごいわけですから」
 「まあ、頑張ってきますわ」
 前田俊介は、そんな言葉を残して、6年間過ごした広島を旅立った。
ペトロビッチ監督自身が言うように、この期限付き移籍のチャンスで自分を覆っていた殻を打ち破り、
「チームにいてくれれば、助けてくれたのに」と誰もに思わせるような大活躍を見せてほしい。
シーズン後には、三顧の礼で「広島に戻ってきてほしい」とペトロビッチ監督に言わせるような、それほどの活躍を見せてほしい。それを、心から願ってやまない。