移籍・レンタル・戦力外「ら」スレPart218

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3U-名無しさん
お互い平静を装っていても、なんとなく緊張が伝わってくる。
手を繋ぐどころの話じゃない(笑)
あたしも顔を真っ直ぐ見れないでいた。

電車で大宮に向かう。
『まだ手も繋げてないなぁ』
顔を見合わせて笑う。
やっと逢えた。やっと・・・。
まだ緊張は解けない。

長い電車の道のりを経て、大宮に着いたのは、もう10時半を回っていた。
駅を降りて少し寒いロータリーを、宿泊先のホテルの方に向かって歩いた。
トオルが手を差し出し、あたしがその手を握った。
トオルの手はあったかかった。大きかった。強かった。優しかった。
『やっと繋げたな♪』

チェックインしてから部屋に荷物を置きにいくまで、
あたしはロビーで待っていた。
暫くすると電話が鳴って
『810号室だから。上がっておいで』といわれた。

一人用の部屋は必要最低限の広さしかなく、
細いクロゼットとシャワー室の横をすり抜けると右手にベッドがあり、左手にドレッサーがある。
『狭いけどな(笑)』彼が笑った。
写真とかビデオとか撮りたいけど、なんとなくそんな雰囲気じゃなく。
『よし、じゃあなんか食べにいくか?』
『うん、そうだね(^-^)』
でもほんとはちょっと残念。キスぐらいしてほしかったな。
その時彼が
『はるな』と呼んで抱きしめてくれた。心の声がバレたかなと思った。

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