24日から日朝協議
北朝鮮、並行交渉受諾
政府は二十一日午前、北朝鮮による拉致問題などをめぐる日朝政府間協議を二十四、二十五両日に
北京で行うことで北朝鮮側と合意したと発表した。
また複数の外務省筋などによると、先月三、四日に開かれた前回の日朝協議で日本側が提案した、
国交正常化交渉を再開して拉致、核問題の各協議と並行して進める交渉方式について北朝鮮側は、
二十一日までに基本的に受け入れた。
今回の協議では北朝鮮からの正式回答を受け、日本側の考えをあらためて説明する。ただ北朝鮮側も
交渉の具体的な進め方などについて検討中とみられ、こうした点が今回の中心課題になる方向。このため
三分野での本格交渉入りは来年一月以降になりそうだ。
安倍晋三官房長官は二十一日午前の記者会見で「協議では拉致問題での生存者帰国、真相究明、
容疑者の引き渡しとともに、特定失踪者の情報提供を強く求めていく」と言明。同時に「拉致問題が解決
しない限り、国交正常化はない」との基本姿勢を重ねて強調した。
協議には日本から斎木昭隆外務省アジア大洋州局審議官、北朝鮮から宋日昊外務省アジア局副局長が
それぞれ出席する。
外務省は当初、今月中旬開催で調整していたが、金融制裁をめぐる米朝間の対立のあおりで日程調整が
ずれ込み、一時は年内開催が危ぶまれた。しかし、核問題をめぐる六カ国協議の再開が決まらない中、
北朝鮮側は日朝間の対話継続が得策と判断したとみられる。