浦和 奇跡の大逆転Vへ
闘 犬
莉王 になれ
3日新潟戦 雪予報に悲鳴上げるな!!
チームメイトが喝!!
決定力不足に悩むチームの得点源
雪が嫌いな闘莉王に対してチームメートは「犬になれ」とハッパをかけている
闘莉王よ、犬になれ。
最終節でひそかに逆転優勝を狙う浦和が大ピンチに陥ってい
る。新潟戦が行われる3日の天気予報はなんと雪。これに、ブ
ラジル生まれの闘莉王は「勘弁してほしい」と悲鳴を上げてい
るのだ。しかし、もっか決定力不足に悩む浦和にとっては闘莉王の
勝負強さは大きな武器。それだけにチームメートは「犬のよう
に喜んでグラウンドをかけ回れ」とハッパをかけている。
新潟対浦和戦は12月3日に新潟スタジアムで行われるが、気象協会が発
表する週間予報による当日の新潟市は曇り一時雪の予報。最高気温が5度
で最低は2度、降水確率は80%となっている。
この情報を聞きつけたDF闘莉王(24)は「雪? それだけは勘弁して!」と悲
鳴を上げた。「寒いのは嫌い。雪はブラジルで見たことがなかった。サ
ッカーにならない」(闘莉王)。闘莉王はブラジル生まれで、ただでさえ
寒いのは苦手。雪となったらなおさらだ。
これに対して、チームメートの多くは「ピッチが湿ってるくらいの方が
いいのでは。全く大丈夫」とむしろ歓迎ムードだ。
だが闘莉王が雪を嫌がってるのを聞くと「(ブラジルでは)雪を見たこ
とがないなら、雪を見て喜んだりしないんですかね?」(鈴木啓太)。雪
を見て、むしろはしゃぎ回るべき、と闘莉王にハッパをかけているのだ。
というのも、闘莉王はDFの中心であるばかりか、得点源としても期待
される存在。浦和はエース田中達也の離脱などにより、もっか、深刻な決
定力不足に陥っているだけに、FK、CK時での闘莉王の頭は大きな武器
となる。それが、寒いからといってがちがち震えられていたら困るのだ。
雪が降ると喜んで庭をかけ回る「犬のようになってほしい」というのが
チームメートの願い。闘犬・闘莉王になってほしいというわけだ。
だが、闘莉王の嫌がりようを見る限り、その期待は薄そう。奇跡の逆転
優勝を狙う浦和イレブンは、期待の闘莉王が猫のように震えて丸く
ならないことを願っている。
鈴木は同世代のアシスト期待 C大阪、G大阪倒して
奇跡の逆転Vを目指す浦和のMF鈴木啓太(24)が、同世代の仲
間に奇跡のアシストを託した。
現在3位の浦和が優勝するためには、まず最終節の新潟戦での勝
利が必須条件。ただ勝ったとしても首位のC大阪、2位のG大阪の
どちらかが勝った時点で優勝はなくなる厳しい立場。そのためC大阪と当
たるF東京、G大阪と当たる川崎、鈴木はこの2チームに期待をかけてい
る。
特にF東京には昨年のアテネ五輪代表でチームメートだったDF茂庭照
幸(24)、MF今野泰幸(22)がいる。鈴木は昨年、五輪予選では代表主
将を務めながら本番では代表メンバーから外されてしまうという悔しい経
験をしている。アテネ五輪は遠くで戦う茂庭や今野に「勝ってくれ」
と祈っていたが、今回は別の意味で2人の勝利を願う立場となっ
た。「2人に連絡をとった? いや、それはないですけど。でもや
ってほしいですね」(鈴木)
ただ奇跡を起こすのは自分たちの勝利が前提。「とりあえず僕ら
は勝たないとチャンスがないから」(鈴木)と力を込めた。