クラブ経営について語るスレ4

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926U-名無しさん
 「そもそも楽天さんとは成り立ちが違う」。
 プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスが仙台進出を決め、オーナーの
三木谷浩史(40)らはJ2ベガルタ仙台に再三、「地域密着についてぜひ、
アドバイスと連携を」と"共闘"を呼びかけた。しかし、ベガルタを運営
する東北ハンドレッド社長の名川良隆(63)は距離を置いた。
 親会社の広告戦略の色が濃い楽天球団にたいして、名川には「ベガルタ
はこの十年、地を這うような努力で地域に根ざしてきた」との思いがある。
 東北ハンドレッドは九四年の設立で、宮城県と仙台市で株式の約半数を
握る。名川は仙台市の健康福祉局長などを歴任後、〇三年十二月に四代目
社長に就任した。
 「ブランメル仙台」と名乗っていた設立当初はJ1入りを目指し、大型補強
を繰り返した。九七年には累積赤字が二十一億円まで拡大。
 その後、チーム運営費を約三分の一まで絞り、改革を進めた。地道な集客
戦略が功を奏し、九九年度には初の単年度黒字を確保。清水秀彦(50)を監督
に迎え、〇二年に彼岸のJ1昇格を果たした。観客動員数は一試合平均約二万
二千人まで増えた。しかし、J2に陥落した〇四年は約一万六千人と約二五%
減った。「クラブ運営の長期的な視点が欠けていた」と名川は痛感した。
 このため、〇四年はサッカー教室を合計二十一回も開催、ソフトテニスや
バスケットボールなど七種目に約三千七百人の子供が参加した。「下部組織
育成指針」を作成。小学生からユース世代までの指導や地域に根差したクラ
ブ作りの基本的な考えをまとめ、今春にはU-12(12歳以下の)のチームを立ち
上げた。
927U-名無しさん:2005/07/13(水) 10:50:43 ID:Z3aOrWya0
 「経営のプロを派遣していただきたい」――。名川はJリーグチェアマンの
鈴木昌(69)に頼み続けた。今年四月に元湘南ベルマーレ社長で、J1ジュビロ
磐田の前身のヤマハ監督も務めた小長谷喜久男(54)を獲得、常務に就任して
もらった。経営危機が訪れるたび、増資を繰り返した過去を振り返り、「"手
弁当"の経営と決別したい」と名川は意気込む。
 今年もここまでの観客数は一試合平均一万五千四百五十六人。楽天が参入
して同一万三千九百二十九人を飲み込んでいるにもかかわらず健闘している。
しかし、十一月にはバスケットボールのbjリーグが発足。プロバスケット
チーム「仙台89ERS」が誕生し、百万都市に三つ目のプロスポーツが誕生
する。

「コンサドーレ札幌を二〇一五年までにJ1で二度優勝させる」――。〇五年
に北海道サッカー協会が掲げた理念の一文だ。運営会社である北海道フット
ボールクラブ社長の児玉芳明(68)は「コンサドーレの名前が協会の理念に登
場したのは創めて」と苦笑する。
 地元に電力会社があるJチームでコンサは唯一、出資を仰いでいない。クラブ
発足の敬意から地元財界と微妙な溝があったが、J2への陥落に加え、プロ野球
日本ハムファイターズの北海道移転で観客を奪われた危機感が、道サッカー関
係者の一体感を生み出した。
 コンサと日本ハムの球団事務所は札幌ドームの敷地内に隣接する。職員が利用
する玄関は一つで、建物内で二手に分かれるほど両者の物理的距離は近い。だが、
「営業面などで連携することはほとんどない」。札幌市内のあるホテルではコン
サのサポーター申込書が日本ハムに切り替わっていた事例もある。ホテル関係者
は「担当者に申込書を変えてくれと頼まれた」と打ち明ける。移籍二年目を迎え
た日本ハムの攻勢は強まっている。
928U-名無しさん:2005/07/13(水) 10:51:06 ID:Z3aOrWya0
 コンサは〇一年、〇二年のJ1時代が絶頂期だった。〇一年は平均二万二千人を
集客したが、〇四年は九千五百人に急減。ただ、〇四年度決算はチームを日本人
選手のみで構成し人件費を減らし、試合会場の警備体制を見直すなどコストを徹
底削減。その結果、過去最高の約三億六千万円の純利益を計上、三期ぶりの最終
黒字を達成した。債務超過額も一億円を切る水準まで圧縮した。
 フロント、チームの意識改革にも本腰を入れ始めている。集客増への斬新なア
イデア獲得のため、育児サービス会社コティの創業者、水沢佳寿子(42)を招へい、
六月に取締役に就任させた。
 八月十三日の第二十六節から本拠地の札幌厚別公園競技場に託児所がオープン
する。グラウンド上の結婚式「ピッチウエディング」の公募も始める予定。水沢
ならではの繊細な手さばきが早くも具体化しつつある。
 現在六十五歳以上が対象の「シニアシート」の年齢引き下げや、小中高生向けに
「学割チケット」の導入も検討。六月末には北海道教育大と人材・教育面で提携し
た。Jリーグの調査ではコンサの観戦者平均年齢は四十歳とJチーム全体で二番目
に高く、「地域密着の原点に戻り、老若男女の心をつかみたい」と児玉は決意を
新たにする。
 今期のチームのスローガンは「真っ向勝負!」だ。事業計画書の表紙にもその
文字が躍り、チーム戦術だけでなく、経営面でも攻撃的な姿勢を貫く構えだ。「
道民に支えられれば、生き延びる道はある」と児玉は前を見据える。コンサが再
び、北の大地に根を下ろすための挑戦は緒に就いたばかりだ。
929U-名無しさん:2005/07/13(水) 10:54:25 ID:Z3aOrWya0
>>926−928は昨日(7月12日付)の日経産業新聞の記事。

今日付のは疲れたから夜にでも。
放映権とか視聴率の話。