AAトリニータ

【名作劇場】1
　　　１００万回昇格しそこねた猫

昔々あるところに、
１００万回昇格しそこねた猫がいた。
　　　　 　　　∧∧　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
分〜′￣￣(,,ﾟДﾟ)＜　何見てるんだｺﾞﾙｧ！！
　　 ＵＵ￣U U　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ある年は、まさかの逆転３位、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　神野は貰っていくぜ　 ＞　∧東∧　　　∧川∧　ﾋｬｯﾎｳ!
　 ∧山∧　ﾂｶﾏｴﾀ!!　　　　　　　.＿＿＿＿＿＿＿＿＿／ 　（・∀・　）　　（・∀・　）∩
　（　´_ゝ`）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.（つ　　つ　　　（つ　　　/
／　　　 ¢ .）　 ∧∧　　　／￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　／　へ　）　　　　/　（⌒）
　　　　⊂' ⌒⊃ﾟДﾟ ）⊃＜　離せｺﾞﾙｧ！！　　　　　　　　（＿）　 ヽＪ　　　（＿）　 Ｊ
　~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~　＼＿＿＿＿＿＿＿　~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ある年は、あと少しの３位、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　土橋Ｖゴール(･∀･)ｲｲ!!　　　　優勝！
..∧新∧　 ∧∧　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　　∧赤∧　　　　　　∧殺∧
（ﾟ∀ ﾟ（⊂(；ﾟДﾟ) ＜　お前等ちょっと待て！　　　　　　　　　（・∀・　）　　　　　ミﾟ∀ﾟ　ミ
　＼⊃　⊃＼ ⊂＼＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　　　　（　つ　つ　　　　　ﾐ つ　 ﾐつ
　　 ＼　　＼　＼　 ＼〜分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　⌒）　　　　〜ﾐ　　　ﾐ
　　　　し　 Ｊ　　 し　Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し　 Ｊ　　　　　　（　）　ヽＪ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~　　　　　　~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そしてある年は、あわよくばの６位。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　壱抜けで
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,----､-仙　　　　　おじゃる
　ゆっくり　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　____ ＼|　　　　∩＿
　　していけよ　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣￣￣＼　ヽc´ _、ヽ, ヽ　　　「 京 」
　 ∧鳥∧　　　∧ ∧　　／￣￣￣￣￣　　分者、達者でな ＞　|.,,,_..ﾉ`ﾐ_ﾉ　　　ﾐ　ﾟ∀ﾟﾐ
　（　´_ゝ`）　　(,,TДT)＜　ﾉﾌﾞﾘﾝｶｲ-ｺ　　 .＿＿＿＿＿＿／　　/　￣ﾍ~~~ 　　　/||つｖ||つ
　|⌒　　＼　　/　　 |　　 ＼＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　 ／／/ノﾊ　　　　　|＿‖⌒）
　L二二Θ〜０U Uつ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　~~し 　J　　　　　　　し 　J

１００万人のサポが、１００万回昇格しそこねた猫をかわいがり、
１００万人のサポが、１００万回昇格しそこねた猫が昇格しそこねた時に泣きました。


　　　　　　｜　うぐぅ　　　　｜　　　　　　　　　　１００万回昇格しそこねた猫ちゃん…
　　　　　　｜　　　　　　　　｜　　　　　∧　∧　　　　　　　また駄目だった。
　　　　分　 ￣￣￣∨￣￣　　　 　　（；∀；�＝j
　　　　（　　Λ_Λ　　　　　　　　　　　⊂＿＿　つ
　　　　⊂´⌒つ_　_)つ　　　　　　　　　/ ＿ ＿ ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿（_＿）


でも、１００万回昇格しそこねた猫は1回も泣きませんでした。
なぜなら１００万回昇格しそこねた猫は自分が大好きだったからです。


　　　　　　_＿＿∧∧　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　 分〜′　　(,,ﾟДﾟ)＜　俺様ｻｲｺｰ！！
　　　　　UU￣UU　　　 ＼ 泣く奴は逝って良し
　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

いつしか１００万回昇格しそこねた猫はJ2の長となり、
多くの者たちが彼の元に擦り寄ってくるようになりました。

　　　　　　　　　　　｜俺様は100万回昇格しそこねたんだ。 |
　　　　　　　　　　　｜J2の事は知り尽くしているんだｺﾞﾙｧ　 |
　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　|　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣￣￣￣
　　|／甲＼ｶﾁﾃﾝ　　　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　　　∧福∧
　　（ 　´Ａ｀）ｵｺﾞｯﾃｸﾚﾖ　　　　　　 (,,ﾟДﾟ)　　　　　　　　　（・ω・´）　元J1の強さを
　　（＼　＼　　　　　　　　　　　　　(|100 |)　　　　　　　　 ⊂　⊂ ）　教えててやる！
　　　|　| 　　　　　　　　　　　　分〜|万回|　　　　　　　　　　∪ ∪
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　∪∪　　　　　　...:..:.:.::.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..:....
　　　　　 /水ﾍ　僕も将来、　　　　　　　　　　　　.:.::.:::.:::::::::::::::::∧湘∧::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..:....
　　　　　( ´∀｀)　大分お兄ちゃんみたいに　:.::.::.:.:::.::::::::::::::::::（:::::::::::::::）:::::::::::::::::::::::::.::.:.:.:.:..:....
　　　　　(　　　）　強くなるんだ！！　　　　　　::.:..:.:.::::::::::::::::::::::（:::::::::::::::）:::::::::::::::::::::::::.::.:.:.:.::.:.　
　　　　　 し-Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:.::.:.:.::::::::::::::::::::::（;,;;;;,○;;;）::::::::::::::::::::.::.:.::.:.::.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...:..:.:.::.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..:....

そんな中、１００万回昇格しそこねた猫に見向きもしない者がいました。

　　　　ﾜﾀｼﾊ ﾒｶﾞﾐ
　　　　　ｼｮｳｶｸﾉ ﾒｶﾞﾐ ﾖ
　　　　　∧_∧＿___
　　　 ／(*ﾟーﾟ)　.／＼
　　／|￣∪∪￣|＼／
　　 　|＿昇格＿|／
　　　　,,,,∪∪,,, ,,
　　　　　　_＿＿∧∧　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　 分〜′　　(,,ﾟДﾟ)＜　俺は１００万回昇格しそこねたぞ！！ｺﾞﾙｧ
　　　　　UU￣UU　　　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
彼女は、

　　｜　　　　　 　 　 　 　 |
　　｜　　そう…　　　　　 |
　　　＼　　　　　　　　　／
　　　　 ￣￣∨￣￣￣
　　　　　　　∧_∧＿___
　　　　　 ／(*ﾟーﾟ)　.／＼
　　　　／|￣∪∪￣|＼／
　　　　　 |＿昇格＿|／
　　　　　　,,,,∪∪,,, ,,
と言ったきりでした。
１００万回昇格しそこねた猫は少し腹を立てました。
なにしろ、自分が大好きでしたから。

　　　　　　　｜俺様は100万回も昇格しそこねたんだ。.｜
　　　　　　　｜これがどういう事か解らないとは　 　　　｜
　　　　　　　｜とんだ厨房だなｺﾞﾙｧ 　 　 　 　 　 　　　　 |
　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　 　　￣￣￣￣○￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　 ＿＿∧∧　　O
　　 分〜′　　(,,ﾟДﾟ)　。
　　　　　UU￣UU


次の日も、次の日も、１００万回昇格しそこねた猫は、
彼女のところへ行って言いました。
　　|　　 　 　 　 　 　 　 ｜
　　|　　そう …　　　　 　|
　　 ＼　　　　　　　　　／
　　　　￣￣￣∨￣￣
　　　　　　　∧_∧＿___
　　　　　 ／(*ﾟーﾟ)　.／＼　　|　君はまだ1回も　　　　　　　　　　　　　.|
　　　　／|￣∪∪￣|＼／ 　｜優勝争いをしたこともないんだろう？｜
　　　　　 |＿昇格＿|／ 　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　 　 ,,,,∪∪,,, ,, 　 　　　　　￣∨￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ∧∧＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　(ﾟДﾟ,,)　　　~〜分
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　UU　￣UU

彼女は「そう…」と言ったきりでした
そんなある日、１００万回昇格しそこねた猫は、

　　　　　　_＿＿∧∧　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　 分〜′　　(,,ﾟДﾟ)＜　俺は１００万回も…
　　　　　UU￣UU　　　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿

と言いかけましたが

　　　　｜そばにいてもいいか？|
　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　／
　　 　　　 ￣￣∨￣￣￣￣￣
　　　　　　　　 ∧∧＿＿
　　　　　　　　(ﾟДﾟ,,)　　　~〜分
　　　　　　　　　UU　￣UU

と彼女にたずねました。
彼女は、

　　｜　　　　　　　　　　 ｜
　　｜　　ええ…　　　　 ｜
　　　＼　　　　 　 　 　 ／
　　　　 ￣￣∨￣￣￣
　　　　　　　∧_∧＿___
　　　　　 ／(*ﾟーﾟ)　.／＼
　　　　／|￣∪∪￣|＼／
　　　　　 |＿昇格＿|／
　　　　 　 ,,,,∪∪,,, ,,
といいました。

１００万回昇格しそこねた猫は、試合の無い日はいつも
昇格の女神のそばにいました。
　　　　　∧_∧＿___ 　　　∧ ∧
　　　 ／(*　　)　.／＼　　(　　 )
　　／|￣￣￣￣;|＼／　/　　 |
　　　 |＿昇格＿;| 分〜（　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣


ある時は、
　　｜　　　　　　　　　　 .｜
　　｜　よかったね。　　｜
　　　＼　　　　 　 　 　 ／
　　　　 ￣￣∨￣￣￣
　　　　　　　∧_∧＿__　　　　　　 ∧∧∩　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　 ／(*ﾟーﾟ)　.／＼　分　 (ﾟДﾟ,,)/　＜　開幕ダッシュだ。９連勝だｺﾞﾙｧ！！
　　　　／|￣∪∪￣|＼／　　＼ ）　 ⊃　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　 |＿昇格＿|／　　　　⊂,、　/
　　　　 　 ,,,,∪∪,,, ,,　　　　　　　　し'　
またある時は、
　　｜　　　　　　　　　　 .｜
　　｜　　ふーん。　　　 ｜
　　　＼　　　　 　 　 　 ／　　　|　　相手からのマークがきついぞ。　　|
　　　　 ￣￣∨￣￣￣　　　　 |　　勝ち点が入ってこないぞ。　　　　　|
　　　　　　　∧_∧＿___　　　　 |　　３位に転落したぞｺﾞﾙｧ！！　　　　 |
　　　　　 ／(*ﾟーﾟ)　.／＼　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　／|￣∪∪￣|＼／　　　　￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　 |＿昇格＿|／　　　　分〜⊂⌒~⊃｡Д｡）⊃
　　　　 　 ,,,,∪∪,,, ,,　　　　　　　　　　　　　 ∨∨

またまたある時は、
　　｜　　　　　　　　　　 ｜
　　｜　　ふふふ…　　 .｜
　　　＼　　　　 　 　 　 ／　　　|　鳥者に大逆転で、　　　|
　　　　 ￣￣∨￣￣￣　　　　 |　首位奪回だｺﾞﾙｧ！！　|
　　　　　　　∧_∧＿___　　　　 ＼　　　　＿＿＿＿＿＿／
　　　　　 ／(*ﾟーﾟ)　.／＼　　　　￣￣∨　　　分　　　　　　　　　(´´
　　　　／|￣∪∪￣|＼／　　　　　　∧∧　　　）　　　　　　(´⌒(´
　　　　　 |＿昇格＿|／　　　　　⊂（ﾟДﾟ⊂⌒｀つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
　　　　 　 ,,,,∪∪,,, ,,　　　　　　　　　　　 ￣￣　 (´⌒(´⌒;;
　　　　　　　　　　　　｜　こいつといつまでもいっしょに　｜
　　　　　　　　　　　　｜　生きていたいぞｺﾞﾙｧ 　 　 　 　　|
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣○￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　ﾊﾆｬｰﾝ♪　　　　　　　　　Ｏ
　　　　　∧_∧＿___ 　　　∧ ∧　。
　　　 ／(*　　)　.／＼　　(　　 )
　　／|￣￣￣￣;|＼／　/　　 |
　　　 |＿昇格＿;|分〜（　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　￣￣
１００万回昇格しそこねた猫は、
彼女といっしょに、いつまでも生きていたいと思いました。
そして、運命の2002年 11月 ２日
　　大 宮 ０−１ 大 分

ｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!!
　　　　|　　か、勝ったぞ！！やった！　　　　　　　|
　　　　|　　昇格確定だ！来年からＪ１だ！！！　 |
　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　 ￣￣￣￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧
　　　　　　 .＿＿＿＿__　　 (ﾟДﾟ,,) 三　　分
　　　　　 ／　　　　　／＼　⊂＼⊂＼ ／　三
　　　　／|￣￣￣￣|＼／　　　　＼ ｒ ）⊃　 三
　　　　　 |＿昇格＿|／　　　　　　　し


　　　　　　 .＿＿＿＿__　…おい！
　　　　　 ／　　　　　／＼　　∧∧＿＿
　　　　／|￣￣￣￣|＼／　 (ﾟДﾟ,,)　　　~〜分
　　　　　 |＿昇格＿|／　　　　UU　￣UU

昇格の女神は、１００万回昇格しそこねた猫の報告を聞く前に、
しずかに、動かなくなっていました。 あたかも自らの役目を終えたかのように。
夜になって、朝になって、また夜になって、朝になって、
１００万回昇格しそこねた猫は100万回も泣きました。

朝になって、夜になって、ある日のお昼に
１００万回昇格しそこねた猫は泣き止みました。
そして、

　　　　　　　　∧ ∧　　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　(　　 )　＜　二度とＪ２には戻んねえぞｺﾞﾙｧ！！
　　　　　　　　/　　 |　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　分〜（　　　ﾉ
　　　　　　　 ￣￣

それ以来、１００万回昇格しそこねた猫は、
彼女に再びＪ２の地を踏まぬよう誓うのであった。
　　　　　　 ∩熊∩　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　（・(ェ)・ ）　＜　本当は三回昇格しそこねただけなんだけどね。
　　　　__＿(φ__⊂)__　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　 ／旦／三／ ／|
　　|￣￣￣￣￣|　 |
　　| .ひばごん　|／

その他、間違いがあったらごめんなさい。