本日の千葉日報
【蘇我特定地区に建設の球技場 市民要望受け計画変更】
収容18500人 立ち見なし全席屋根付き ジェフ広域化で市
サッカー・Jリーグ(J1)ジェフ市原のホームタウン広域化に伴い進めている
蘇我特定地区「千葉市総合スポーツ公園」(仮称)整備で、千葉市は15日、公園
内に建設する球技場の具体的な設計を発表した。一方、市原市も同日、ジェフのホ
ームゲーム会場となっている市原臨海競技場のスタンド改修事業の基本設計を公表。
広域化がスタートした今シーズン、両市もスタジアム整備を急ぐ。
千葉市の計画は、市民要望を受けすでに公表している基本計画を変更したもので、
観客収容能力は当初の予定から1500人減らした18500人。、立ち見なし、
おおむね全席となる90パーセントに屋根を付ける。芝もワールドカップでアイル
ランド代表チームがキャンプを張った稲毛海浜公園球技場と同じものを採用する。
さらに、スタンドとピッチの距離を約1メートル近づけ、迫力あるプレーを間近で
楽しめるよう配慮した。
市では昨年11月、建設工事費を80億円以内に抑えるため、以前から市民要望
の多かった「全座席・屋根付き」をやめ「20000人収容」「立ち見5000席」
「メーン・バックスタンドのみ屋根付き」という概要を公表していた。しかし今年
1月、ジェフサポーターらが「サポーターの視点で観戦できる球技場を」と、計画
の変更を求める署名約20000人分を提出。今回の計画変更はこれらを受けた格
好となった。
市球技場建設準備室によると、計画変更に伴い増加が予想された建設工事費は
「外周のデッキをやや縮小したことと、屋根などの材質を強度も十分な軽いものに
するなどでカバーした」という。また、芝の保全に関しても屋根の一部を光の通る
材質を使用し、日照を確保している。
同球技場は、蘇我特定地区内の川崎製鉄東工場跡地約46ヘクタールに陸上競技
場、テニスコート、フットサルやゲートボールができる多目的広場などとともに整
備され、建設工事費は約81億円。今秋着工、2005年早期供用開始。
市原は20000人に改修
ジェフのホームゲーム会場となっている市原臨海競技場のスタンド改修事業の概
要は、Jリーグのスタンド基準に適合させるため、現在約15000人(立ち見席
を含む)を収容できるスタンドを拡大して約20000人。このために、バックス
タンドとホーム側サイドスタンドを鉄骨構造の2階建てに改修。アウエー側も席を
増やす。スタンドの傾斜も少しきつくして、見やすくするほか、売店やトイレなど
の施設も改善する。
ただし陸上競技場の機能は変えず、改修は敷地内に止める。サポーターなどから
要望のある雨よけの屋根やオーロラビジョンといった施設・設備は改修事業のメニ
ューには入っていない。
総事業費は14億1800万円。今年度からの4カ年で整備する。
今年度はバックスタンドから着手する。同市では今後、実施設計に入り、9月定
例市議会に工事契約案件として上程。議決を得て、着工は今年のリーグ戦終了後と
しており、11月末ごろになる予定だ。