◆セブンイレブン略してセレブ。　 レッズ本スレ◆

調整の遅れ、ケガの後遺症。一度ピッチに立てば関係なし。スルーパス、卓越した足
技、球際の強さ、そしてシュート。エジムンドが放つプラスのパワーによって、浦和の
攻撃は確実にステージへと引き上げられる。チームに合流間もないシドニーで聞い
た“手応え”とは。

「オーストラリアはイイネ」
気持ちのいい朝の空気に触れると、開口一番、日本語で声をかけてきた。
続けて、「でも、グラウンドとホテルしか知らないけどね」と笑うその表情からは、
開幕へと順調に進んでいる余裕が表れている。
2月27日まで行なわれたキャンプ。ケガの治療で合流が遅れたが、キャンプ3日目の
朝にはブラジルから駆け付けた。2日間は時差の影響もあって、軽めの調整を行なっ
たが、その後は精力的にメニューを消化。ミニゲームでは貪欲にゴールを狙い、外し
たときには声を上げて悔しがる姿が印象的だった。
コンディションもコンビネーションもこれから。だが地元チームとの練習試合では、
トリッキーなプレーで随所にらしさを見せ、地元ファンから感嘆の声がもれた。攻撃
のカギを握る男が、本格的に動き出した。
[若手には将来性を感じる　だが、これからのチーム]

――>> ケガ上がりのなか、キャンプ中の練習試合（2月25日、○2−1マルコーニ・ス
タリオンズ）では90分間、精力的に動いていましたね。

エジムンド>> 練習試合と言われていましたけど、私は通常の練習としてとらえてい
ましたから、特別に意識はしていなかった。とは言え、チームにうまくなれるために
は、非常にいい練習になったのではないかな。個人的には、体力的に最後までもった
ということが一番、大きかったね。

――>> ブラジルで十分に体をつくってきたように見えますが。

エジムンド>> 日本での練習中にケガをしましたけど、ブラジルに帰ってすぐに治療
をして、午前、午後と毎日リハビリをしましたから、体力的なトレーニングまで着手
することができた。チームもすでに日本で本格的な練習を開始していたから、フィジ
カル的に上げておかないとまずいなと思っていたしね。ある程度、手応えを感じると
ころまで、うまく調整することができましたよ。

――>> 合流して間もないですが、浦和のサッカーや選手に対する印象は。

エジムンド>> 将来性のある若い選手がたくさんいますね、技術があってパワーもあ
る。個々の資質は素晴らしいが、でも、まだまだこれからのチーム。あとは監督が選
手をうまく使って、どこまでいいチームをつくれるかが、課題になると思います。いま
はケガ人も多いし、エメルソンもキャンプで一緒にトレーニングできなかったから、全
員が揃えばもっと強いチームができるはずだよ。

――>> 先ほどの練習試合の前に、オフト監督から特別な指示は。

エジムンド>> 特には何もないよ。私はさまざまなチームでプレーしてきた経験者だ
し、サッカーの基本というものは、どこへいっても変わらないからね。監督も私に任
せて、自由にやらせようと思っていたんじゃないかな。もちろん、試合前にミーティ
ングをして、2トップにはこういう働きをしてほしいという全体的な話はあった。でも試
合が始まれば、私のやり方もあるからね。

――>> 前半では中盤に下がって、後半では前線でプレーをしていましたが。

エジムンド>> ハーフタイムで、監督に「下がり過ぎていて、1人でプレーしている」
と言われたから、後半は前でやっていたんだよ（笑）。でも、これから技術的にも体
力的にもずっと良くなっていくと思うから、そうなってきたら開いたスペースを使っ
て自由に動いてプレーしたいという気持ちを、個人的には持っている。その形でこ
そ、自分の特徴を生かすことができるからね。

――>> 監督はあなたにファイナルパスを求めていますが、今後はトップ下でやるこ
とが多くなるのでしょうか。

エジムンド>> トップ下でやるならば、2トップが動いてくれないともちろんパスは通
らないけれど、自分にとって、よりやりやすいポジションだ。

――>> 今回、2トップを組んだ永井のような快足FWを生かすには、あなたのパスが
必要になります。

エジムンド>> まだ、何ともいえないけれど、よく動いてくれるからやりやすかったよ。
顔を出してくれるとパスも出しやすいし、精度も高くなるからね。ただ、まだ時期が早
いから連係の面はこれからだし、ここにエメルソンが加われば、新たな選択肢が増
える。あとは監督の頭のなかに、どういう組み合わせを選ぶか、どういう形を作るか
という構想があると思うから、それによって理想的なチームになっていくはずだよ。

――>> エメルソンの話が出ましたが、彼をどう生かしていきたいですか。

エジムンド>> オールスターで少ししか一緒にプレーしていないけれど、エメルソン
のスピードを十分に生かすことができる自信はあるよ。そのためには、早くエメルソ
ンがトレーニングに参加して、チームと一緒にやっていかないことにはね。

――>> エメルソンの合流が遅れていたことについては。

エジムンド>> ブラジルでサッカーを経験してきた者同士だし、言葉も分かるわけだ
から、互いにトップコンディションになったときには、私たち二人だけのコンビネー
ションに関しては、何の問題もないと思いますよ。サッカーのことになると、二人と
も頭の回転が早くなるからね。

――>> 若手選手は、あなたと一緒にプレーできることを楽しんでいました。

エジムンド>> 若い選手というのは、経験者から何かを盗もうという気持ちと、貪欲
に意見を求めようとするための聞く耳を持っている。それはどこの国でも共通してい
るし、浦和も例外ではない。若い選手が、私とサッカーをすることを楽しいと思って
くれているというはうれしいよ。その前向きな姿勢がいいね。これからもいろいろな
アドバイスができるはずだから、彼らはもっと早く成長していけると思いますよ。

――>> 最後に確認させてください。2月末にブラジルのテレビ番組で、あなたがパル
メイラスと契約を結ぶために帰国を考えているというインタビューが放送されたと報
道されましたが。

エジムンド>> インタビューは以前に行なわれたものだけれど、それがつい最近に
なって放送されたから、驚きを持って受け取られたのだろう。“まだブラジルでプレー
したい気持ちがあるのか”と聞かれたから、“もちろん、ブラジル人だから母国でプレ
ーがしたい”と答えただけのこと。実際にいまは、パルメイラスとの具体的な話は何
もないしね。何より、浦和と契約しているのだから、最後までその契約を守るつもりで
いるよ。


エジムンド／
1971年4月2日、リオデジャネイロ生まれ。パルメイラスをはじめ、フィオレンティー
ナなど名門クラブでプレーし、02年に東京Vへ。翌03年に浦和へ移籍。98年フランス
・ワールドカップではブラジルの準優勝に貢献した。173cm、72kg。

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