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山西のコメント
「試合に出られない時、コーチが言ってくれるわけ、『3年後、4年後のために今
頑張るんだ』ってね。だけどそんな先のことなんか、わかんねぇじゃんって思っ
てた。でも負けず嫌いだから、今日負けたくないって思って、毎日過ごしてきた。
そしたらあっという間に6年だからね(笑)。いつも思っているのは、体も気持ちも
いい状態でグラウンドに立ちたいってこと。今日の練習は充実してたなぁって家に
帰ったら、明日の練習のための準備をする。先のことを考えて何かをするのは大変
だけど、今日しっかりやるってことは簡単でしょ?そうやって毎日繰り返してきたっ
て感じかな」
入団3年目でトップ出場を果たしたが、典型的な4バックのサイドバックであるた
めに3バックとなった2000年シーズンは出番もわずかだった。いくつも移籍のオファ
ーがあったが、ジュビロに残留した。
120 :
:02/04/17 01:47 ID:???
「今年(2001年)も3バックだったら、俺のポジションがないなって感じたりもした。
でもチームは契約してくれるという。3バックでも俺ができると信頼してくれてい
る。その気持ちに応えたいと。確かに試合出場の機会を求めて移籍することもあり
だと思う、選択としてね。だけど、日本一のレベルのサッカーをジュビロではでき
るんだから。
試合に出られなくて腐ったこともあったけど、俺ってそういうネガティブな気持ち
が持続できない性格だから(笑)。嫁さんにバァーーーって愚痴ったら、次の日は楽
しくサッカーができる。だからジュビロでの時間はとても充実しているよ。サッカー
をやれる時間なんてそう長くはないんだし、だったら楽しいほうがいいじゃないっ
て思ったんだよね」
大岩剛が加入したことでもあって、2001年シーズンは試合出場よりベンチを暖める
時間の方が長かった。守備の控え選手が出場できるチャンスは攻撃の選手よりも少
ない。
「人には役割ってものがあると思う。人にアホだって思われてもそれが役割ならそ
れでいいしね。俺は便利屋。先発で試合に出たい気持ちも当然ある。でも今はケガ
や出場停止で出られなくなった選手の穴を埋めるのが仕事だと言われれば、徹底し
てやればいい。それが現実なんだから、逃避してもしょうがない。目の前の壁を見
つめながら、目の前に置かれた仕事をきっちりとこなして、その壁にチャレンジす
ればいいんだもん。自分に何が足りなくて、スタメンの壁、ベンチ入りの壁を越え
られないのかを考えながら、目の前の仕事のことを考える。物事をマイナスに考え
ても何もいいことないからね」
121 :
:02/04/17 01:47 ID:???
7月7日ファーストステージ第13節、優勝決定戦となった対横浜Fマリノス戦。負傷
の田中誠に代わり先発出場し、初めて優勝の現場に立った。試合後の祝勝会の喧騒
の中で、「今日は本当に運がよかったよね」とひとり最後までその余韻を楽しんで
いたのが山西だった。
「人はひと花咲かせたいってずっと思って頑張っていると思う。俺だって代表に入
りたいし、チャンスがまったくないとも言えないから、頑張るよ。でもそれが達成
できなくても、花の種類は人それぞれあっていいんだと思う」と語っていたのが、
印象的だった。
「俺が一番嫌いなのは、例えば試合に出られなくなったときに、『俺が出ていれば
やれるのに』って思って、何もやらないってこと。試合に出られないってことは足
りないってことだから、出られない時こそが、一番の頑張りどころ。本当はそうい
うときにこそ、気持ちも落ちるし頑張れないかもしれないけど、ここで頑張らなけ
れば、頑張りどきは他にはないからね。
ジュビロのいいところはどんどんタイトルを獲得して、成長しているってこと。チー
ムメイトも代表に行って経験を積んでいる。そういう環境に便乗すればいいの。幸
いこのチームは試合に出ていなくても、飛び込んでいけば受け入れてくれるから。
そりゃ、試合にも出てないと、飛び込むには勇気もいるよ。でもそこで躊躇してい
たら意味がないし、置いてけぼりになってくだけだから、もったいない。そうやって
いいチームメイトに囲まれて僕は成長する事ができた。今年は3バックを経験して、
また新しく進化できたしね。いろんな人の話を聞いて、吸収できたのは僕の財産
だと思うよ。若い選手も早く気がついてほしい」