パチンコ

旅先の田舎で客が誰も入っていない悲惨なパチンコ屋があった。
漏れが何の気なしにフラリと入ってみたが、台は全て骨董品クラス。
懐かしさのあまり、ちょっと打ってみた。
周りを見渡すと、本当に誰もいない。貸し切り状態。
そんなシュールな空気の中で４〜５千円ほど使った。
まあ、ほんの暇つぶし程度だ。
そして、店を出ようとしたら、店員さんに呼びとめられた。

何らやましいことをした覚えもない。
パチプロではないし、イカサマしたわけでない（実際負けてるし）。
そして、その呼びとめた店員（兼経営者らしい）が・・・
「お客さん、また来てください。これはお土産です」と言い、
タバコ３カートンぐらいと、ジュース数本、お菓子をごっそりくれた。
後で計算してみたら、使った金より貰っていた。
おいおい、大丈夫なんか？あの店。と、思いつつも、内心得した気分で
今度立寄る機会があれば、もう一度来ようと思いつつ店を後にした。

数年後、その店の近くまで行くことがあり、気まぐれで立寄ってみたら、
その店はもうなくなっていた。