オスグッド病は骨が完成していない
10歳から15歳の男の子に多発する
「オーバーユース症候群」と呼ばれている病気です。
軽いオスグッド病なら膝を動かさず安静にしていれば
3カ月ほどで治りますが、
そのまま放置すると手術が必要になります。
また、サッカー部員に多い中足骨の疲労骨折は、
軍隊の行軍中に多発したので
戦前は「行軍骨折」と呼ばれていました。
部活の世界には軍国主義の亡霊が復活しているのです。
野球の部活では「リトルリーグ肘」とも呼ばれる
「野球肘」があります。
野球肘になると肘が曲がったままになり、
野球どころか日常生活にも支障が起きます。
部活がスポーツ医学とは無関係という最大の見本が、
真夏の甲子園で2時間以上もプレーさせ、
投手が3連投することも珍しくない高校野球です。
少しでもスポーツ医学を知っていれば、
夏の高校野球が異様であることはすぐにわかります。
中原英臣(医学博士)/健康【狂】時代『週刊新潮2007.4.12』