中国の儒教は縦社会を強調するものだが、「主君が間違っていたら諌めろ」「天子がひどい政治を行っていたら易姓革命を行って倒してもいい」という部分も含んだ思想。
これが朝鮮で李氏朝鮮時代に朱子学が国教の地位を占めるようになると、やたらと上下関係を強調する権威主義的なものに変質した。
日本の儒教は中国直系ではなく朝鮮儒教の流れを受けている。江戸時代に李氏朝鮮と同様に朱子学が正当な思想となった。
日本の軍事思想はプロイセン軍国主義から来ている。
この朱子学儒教思想とプロイセン軍国主義が結合したものが旧日本軍的イデオロギーであり、体育会系イデオロギー、軍事的儒教的イデオロギーである。
このように軍事的儒教的イデオロギーは、本来の日本伝統文化とは明らかに何の関係もない外来のイデオロギーなのだが、国粋派を偽装して西欧近代思想を目の敵にしている。
軍事的儒教的イデオロギーは基本的に右翼思想なのだが、ソビエト型共産主義などの左翼全体主義とは親和性がある。
昭和維新の青年将校、革新官僚、日教組の教師というように。
しかし軍事的儒教主義者は西欧近代思想(人権、自由、平等、博愛、寛容、自然法、自然権、法治主義、個人主義など)は虫唾が走るほど嫌っている。