>>712 北九州市若松区の軍艦防波堤
この軍艦防波堤(軍艦波止)、地元の釣り人にはおなじみのポイント。
ではまずこの、軍艦防波堤について説明いたしましょう。
昭和23年9月、洞海湾を響灘の荒波から守る防波堤として軍艦が
沈められました。いずれも駆逐艦で「冬月」「涼月」「柳」の3隻。
この「冬月」「涼月」は第41駆逐隊で戦艦大和と共に「菊水一号作戦(沖縄特攻)」
に出撃し奇跡の生還を果たしています。このとき「涼月」は爆撃で艦首切断
一時行方不明になりますが、艦首部がなくなった為に後進で帰還しています。
「柳」は初代の駆逐艦。「初代」ということは次の世代も存在するのですが、
「2代目柳」は昭和20年7月、艦載機の攻撃により被弾し大湊港外の海岸に擱座。
終戦後、大湊で解体されています。
「初代 柳」は桃型駆逐艦の4番艦として大正6年5月5日、佐世保工廠にて竣工。
昭和15年4月1日に除籍、その後、佐世保に係留され、主に軍事訓練用として
使用され終戦を迎えています。
「冬月」「涼月」の2隻は既に埋め立て地に埋沈しています。
今現在姿を確認できるのは「柳」のみとなりました。
1999年の台風の際、老朽化の為、かなり崩壊しましたが、「北九州市港湾局」が
修復したそうです。なかなか粋な事をやってくれます。
そうそう、こういうのは後世に伝えていかないと