◆果たしてこの国の最高権力者として危険か
短さでは歴代2位、小泉首相のあまりにも短く、中身カラッポの所信表明演説を聞いて、
さて何者なのかと思った国民も多いのではないか。
世論調査では支持率も高く、与党圧勝の結果を見れば、確かに政治的嗅覚に鋭く、目先が利くという気がする。
ところが一方で、視野の狭さ、思い込みの激しさ、臆面のなさと厚かましさが同居する。
日ごろの言動から、小泉純一郎とは何者か、天才か狂人か、正直者か詐欺師か、保守か右翼か、
民主主義者か国家主義者か、ナルシシストかサディストか、女好きか男好きか、
さまざまな角度から、その正体を暴いてみると、やはり最高権力者としてこの国を託せない男と分かった。(中略)
「アイドル政治家症候群」の著書がある臨床心理士の矢幡洋氏はこう分析する。
「首相のパーソナリティーは『粘着気質』に分類されます。
自分がムキになることには異常な集中力を発揮し、火の玉のように猪突猛進する。
しかし、分裂気質を併せ持つから興味を失えばボルテージは下がり、一瞬にして冷めてしまう。
道路公団改革や拉致問題への取り組みがそうでした。刹那的で、その場その場の気分屋なんです」
郵政民営化をそんなにやりたかったのならば、過去2回の国政選挙で争点にすればよかった。
そうすればとっくに改革は終わっているだろうに、今になって唐突に騒ぎ出し、それにみんなが引っかき回されてしまった。
希代の戦略家のように見えるが、熱しやすく冷めやすい狂人首相の場当たり選挙がたまたま当たっただけの部分もある。
文芸評論家の福田和也氏は小泉を「自己愛に取りつかれた人間」と書いている。
ナルシシストかサディストかという分析も必要だ。(中略)
帝塚山学院大教授の小田晋氏(精神病理学)が言う。
「ナルシシストの最大の特徴は“オレのような男は特別扱いされて当然”という特権意識です。
小泉首相は若い頃、勤務実態もないのに後援企業に厚生年金を払ってもらっていたのに『人生イロイロ、会社もイロイロ』とうそぶいた。
こんな答弁ができるのは強い自己愛の持ち主です」(後略)
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