★暴行で慰謝料:ストレスで執筆不能認定 作家の下田さん
映画化された小説「愛を乞(こ)うひと」で知られる作家の下田治美さん(58)の長男(28)が、
勤務先の社員らに暴行されたとして、下田さんと長男が、派遣会社2社とヨドバシカメラなどに
対し総額3285万円余の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、東京地裁であった。加藤謙一
裁判長は、職場や下田さんの自宅での計4回の暴行を認め、自宅での暴行を目の当たりにした
下田さんが「ストレスから執筆不能になった」と認定。慰謝料など総額564万円余の支払いを
命じる判決を言い渡した。
判決によると、長男は02年10月に人材派遣会社「トラスティ」(東京都渋谷区、休眠)に雇用
され、ヨドバシカメラ上野店と同錦糸町店でPHSを販売していた。03年1月には「トラスティ」の
休眠に伴い同業種の「イー・パーソンズ」(渋谷区、解散)に転籍し、引き続きヨドバシカメラで
働いた。
長男は02年11月〜03年3月、遅刻などを理由に派遣会社社員やヨドバシカメラ上野店
従業員から暴行を受けた。このうち03年3月14日には「イー・パーソンズ」社員が下田さんの
自宅に押しかけ、欠勤していた長男に怒号を浴びせ、下田さんの制止を振り切って三十数回
けるなどし、長男は肋骨を折るけがをした。
判決は、直接暴行されていない下田さんについて「急性ストレス反応などにより、収入の
ほとんどを得ている小説等の執筆が不能となった」と認定した。【武本光政】
ヨドバシカメラの話 コメントは差し控えさせていただく。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20051005k0000m040062000c.html * 「遅刻」とあるが、実際はサービス前超勤開始時間に少し遅れただけ。