【川崎】エレガンス学院 41時限目【堀の内】

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608名無しさん@入浴中
解離性同一性障害(かいりせいどういつせいしょうがい)は解離性障害の一種で、虐待などの強い心的外傷から逃れようとした結果、
解離により一人の人間に二つ以上の同一性または人格状態が入れ替って現われるようになり、自我の同一性が損なわれる疾患。
略称はDID (Dissociative Identity Disorder) である。
なお、一般に使われている「多重人格(たじゅうじんかく)」(もしくは「二重人格(にじゅうじんかく)」)という語は必ずしも
この疾患を指しているとは限らない。かつてはこの疾患を多重人格障害(略称MPD, Multiple Personality Disorder)と呼んでいたが、
これはDSM-IIIにおける旧称、または、ICD-10における呼称である。発症原因に不明の部分が多く、現象論ばかり展開される傾向に
あるので予断は禁物である。
この項でこの疾患と書いた場合、便宜的に解離性同一性障害のことを指すこととする。また、斜体の言葉については、
用語の節に説明を付す。
概要 [編集]
多重人格障害の旧称が表す通り、明確に独立した性格、記憶、属性を持つ複数の人格が1人の人間に現れるという症状を持つ。
ほとんどが人格の移り変わりによって高度の記憶喪失を伴うため、診断が遅れたり、誤診されることが非常に多い疾患である。
つまりは精神科医療の分野でも正確な知識を持たない医師、臨床経験が無い医師が多く、精神科で受診しても治療不能となる
場合も多々あるのが現状である。
解離 [編集]
詳細は「解離性障害」を参照
解離とは、記憶や意識、知覚など、本来ならば一人の人間が連続して、かつ、統合して持っているべき精神機能がうまく統一されていない
状態を指す。白昼夢に耽ってふと我を忘れるのは軽い解離の一例である。
一方、人間は想像を絶する苦痛に見舞われた場合に防衛機制として解離を起こすことがある。痛覚などの知覚や、記憶、
意識などを自我から切り離すことによって苦痛から逃れるのである。現実逃避と混同されがちだが、現実逃避が単なる精神的遁走で
あるのに対し、解離は実際に痛みを全く感じなくなったり、苦痛の記憶が丸ごと消失したりする点で大きく異なる。
609名無しさん@入浴中:2010/01/30(土) 23:12:17 ID:4ELN7Ibd0
同一性 [編集]
人間は成長するに従って、その身体に対応した1つの確固とした人格とそれに対応した記憶がそれぞれ形成されてゆき、
時間や場所が変わってもこれらが変化することはない。自分の体は自分だけのものであり、自分の記憶は全て自分だけのものであり、
いつどこにいようともそれが変化することはない。これを自我同一性と呼び、この疾患を持たない者にはごく当然のことである。

解離性同一性障害 [編集]
解離性同一性障害は、この解離が高度に、かつ繰り返し起こることによって自我の同一性が損なわれる
(同一性が複数存在するとも解釈できる)精神疾患である。
人間は(特に幼児期に)、繰り返し強い心的外傷(トラウマ)を受けた場合、自我を守るために、その心的外傷が自分とは違う
「別の誰か」に起こったことだとして記憶や意識、知覚などを高度に解離してしまうことがある。心的外傷を受けるたびに
「別の誰か」になり代わり、それが終わると「元の自分」に戻って日常生活を続けるのである。
解離が進み、「別の誰か」になっている間の記憶や意識の喪失が顕著になり、あたかも「別の誰か」が一つの独立した
人格を持っているかのようになって自己の同一性が高度に損なわれた状態が解離性同一性障害である。事実、解離性同一性障害の患者は
「別の誰か(以降、交代人格と呼ぶ)」になっている間のことを一切覚えていない事が多く、交代人格は交代人格で
「普段の自分(主人格と呼ばれる)」とは独立した記憶を持っている事がほとんどである。
このような理由から、解離性同一性障害の患者のほとんどが幼児期に何らかの虐待、特に児童虐待を受けている。
610名無しさん@入浴中:2010/01/30(土) 23:12:47 ID:4ELN7Ibd0
なお、欧米にはイマジナリーフレンド(imaginary friend=想像上の友人)という概念があるが、これは幼少の子供に普通に見られる
現象で成長するにつれ消失するのが普通である。イマジナリーフレンドが強いストレスにより交代人格化することはあり得るが、
単なるイマジナリーフレンドを持つことでこの疾患と診断することはできない。このことは、DSMの定義にも明記されている。
「普段の自分」と「別の誰か」は基本的には上記のように別の記憶をもっているが、「別の誰か」が「普段の自分」に対し
【記憶を引き継いでもいい】と判断した場合は、「普段の自分」に記憶が引き継がれる。 但し、「記憶の引継ぎ」の
タイミングについては個人差があり、数日後若しくは数週間後に突然記憶が引き継がれるケースもあり「普段の自分」が困惑してしまうケースがある。
診断 [編集]
診断基準にはDSMやICDが使われることが多い。両者に共通するものとして、次のような症状が挙げられる。
2つ以上の複数の明確な人格状態が存在する
その複数の人格状態が患者の肉体を入れ替わり支配している
人格間の記憶は独立しており、これにより、物忘れでは説明できないほどの強い記憶喪失を伴う
薬物のような物質的作用や生理的作用によるものではない
しかし、これらを短時間で確認することは困難である上、人格交代間は記憶喪失を起こしているため、
他人格の存在に患者本人が気付いていない場合が多く、診断には時間がかかるとされる。
事実、この疾患の多くは幼少期に発症するが、10代のうちに診断を受けることはむしろ稀である。
なお、DSMでは子供の空想や薬物の影響によるものはこの疾患に含めない。
この薬物の作用とは、具体的にはアルコール飲料を飲んだ時の一時的な性格の変容や記憶喪失などを言う。
患者の解離の程度を測定するために、DES(Dissociative Experiences Scale)、SDQ-5
またはSDQ-20(5/20-item Somatoform Dissociation Questionnaire)、DDIS(Dissociative Disorders Interview Schedule)、
SCID-DR(Structured Clinical Interview for DSM-IV dissociative disorders, Revised)などの
スケールが補助的に利用されることがある。
611名無しさん@入浴中:2010/01/31(日) 00:01:15 ID:cBcq69hP0
以前は、人格統合を行うのが最善の治療であると考えられていた。人格統合とは、人格を1人ずつ消していく
(医師・セラピストの中には人格に自殺をさせたり、悪霊払いのような手法をとるものもある)、
あるいは似通った人格同士をカウンセリングにより統合することで最終的に1人の人格に戻すという治療法である。
しかし、最近ではこの治療法については否定的な意見も多く、複数の人格はその必要があるから存在しているのであって、無理に消去することはかえって患者の状況を悪化させると考えられている。人格統合の手法を取らず、人格同士がお互いに協力し合って生活を送れるようにする
「共存」を目指す治療法も存在する。

現在では、まず患者の状態を正確に把握すること、次に人格同士の誤解や対立をなくすと同時に主人格を含む各人格の精神の安定を
目指すことが第一だとされる。つまり、システムの把握と安定であるが、これには長い年月を要する場合が多い。
ほとんどの場合、主人格の知らない心的外傷(いわゆるトラウマ)体験の記憶を交代人格が別個に持っており、
その場合交代人格に対しても別個に心的外傷の処理が必要とされる。患者の安全を考えた場合、
この作業は人格同士の統合や共存よりも優先されるべきであろう。
喪失した記憶を無理に引き出すことは良くないとされる。交代人格から聞いた心的外傷体験を、
その体験の記憶のない人格に知らせることも同様である。この疾患を持つものは心理的に非常に不安定な状態にあることが多く、
また、抱えている心的外傷も長期にわたる凄まじいものである場合が多いので、いたずらに心的外傷を想起させることは、
パニックや自殺などの大きな危険を伴うからである。
このようなさまざまな理由から、患者とセラピストの信頼関係の確立も重要な要素となる。システムの安定に伴い、
心的外傷体験の想起と再記憶といったPTSDの治療に似たプロセスが慎重に行われる。
投薬は、対症的に抗不安薬や睡眠導入剤などが多く使われる。症状が重い場合は抗精神病薬が用いられる場合もある。
しかし、この疾患の治療には非常に長い時間がかかるため、身体への負担を考慮してなされるべきであろう。
612名無しさん@入浴中:2010/01/31(日) 00:01:42 ID:cBcq69hP0
また一般にこの疾患の患者が薬物依存を生じやすい傾向にあるとされる点にも留意する必要がある。
治療には何年も要するのが普通であり、医師やセラピストの適切な指導のもとで根気強い治療が必要である。
それは家族に対しても同様であり、家族内のものがこの疾患についてより学び、本当の意味での苦楽を共有することも必要である。

解離性同一性障害に対する誤解 [編集]
解離性同一性障害は精神医学で認知されてからの歴史が非常に浅く、その特徴的な症状から比較的誤解されやすい疾患であると言える。
架空の病気であるという誤解 [編集]
もっとも大きな誤解が、この疾患は存在しない架空の病気であるという考えである。
その理由の一つとしてよく挙げられるのが、近年における急激な症例の増加である。そもそもこの症例はアメリカで主に報告され、
その他の地域では滅多に見られないとされていた。文化依存症候群とみなす人もいたほどである。
ところがアメリカのDSM-III(関連用語の項参照)で多重人格が取り上げられて以降、世界中で症例の報告が相次ぎ、
12年後にはICD-10(関連用語参照)にも多重人格のカテゴリが作られることになる。この現象の説明として、
この疾患の存在を知った者が相次いでこの症状を詐病したのだという主張である。
しかし、この疾患は、統合失調症の診断基準の一つであるクルト・シュナイダーの一級症状の全て、
あるいはその大半を満たすケースが多く、同時にうつ病や境界性人格障害に似た症状を示す(あるいは併発する)ことが多いため、
DSM-III以前は他の疾患と誤診されてきたのだろうと考える方が妥当である。事実、多くのこの疾患の患者は、
その診断が下される前に何らかの誤診を受けている。
また、この疾患があまりに特徴的であるため今まで憑依現象(例えばキツネ憑き、狸憑き、馬憑き)などの心霊現象として
片付けられていた可能性も高い。広義のシャーマニズムは世界中に存在し、憑依が起こる様子がこの疾患の人格交代時の挙動に
類似しているケースも多い。
さらにその特徴的で他人の興味を引きやすい症状から、虚偽性障害や詐病の対象となることが多い事実も挙げられる。
このことがこの疾患の誤った認識を生み、またこの疾患の診断をより難しいものにしているとも言える。