新たなる福原ラヴストーリー始まる
選ばれし鬼だけをその島が誘う
瀬戸内海彼岸島伝説
その島は第二次大戦中、日本軍によって生み出された吸血鬼に支配された島
総社・倉敷の糞餓鬼総大将 寺尾鼎
廣島連合総長 五島
維新を駆け抜けた奇兵隊最強の人斬りの末裔 緋村剣聖
筑豊の闇将軍 頭山良平
唯一無二の肥後モッコス FREEKEY芋茎
そして我らが神戸の英雄 TOMOWATER
神戸VS岡山VS広島VS下関VS福岡VS熊本!!
爆ぜる鬼たち!そしてTOMOWATERとともかは!?
ともか姉さんシリーズ最新章、エピソードスレで連載決定!!!
第零話:始動
三宮駅に半殺しにされた仲間を回収しに行った時のことだ
駅の外の人だかりを縫うように岡山ナンバーの単車が消えていった
ついに戦争か…そんなことを考えていた
岡山が不穏な動きを見せ始めたのはつい最近のことだった
昔から仲の良い福山の連中と次は神戸を潰すといきり立っているというのは聞いていた
僕の所属する神戸ZEROSの頭、綾瀬は市内の各チームに連合を結成しようと呼びかける
ことを決意したようだ
僕ら構成員にもなるべく一人で行動するなと命令下達された
ある朝、実家の食卓で朝飯を食っていた時だ
テレビのニュースを見ていると広島市内で少年グループが十数人重傷というニュースがあった
学校に行く途中、後輩のボンドが「トモヲタさん!ニュース見ましたか?あれ、福山の仕業らしいですよ」
と息を切らしながらやってきた
「岡山の連中と繋がってるのかな?」
「間違いないです。さっき加勢さんから電話があって、新見さんとマニヨンさんが赤穂の奴らにやられたって…」
携帯が鳴ったので出た
「もし?」「トモヲタ?俺だよ、シンジだよ…昨日、国道流してた明石の奴らがやられたって、
どうも尾道の奴らだったらしいんだ」
「規模はデカイな…」明日はわが身かも知れない、そんな状況だった
その日の夜、緊急幹部集会がかけられた
綾瀬が開口して方針を語りだす
「規模はデカイ…奴ら本気だ…そこでだ、広島がやられたってことは奴らを味方に引き込めるかも知れん
、神戸やこっち界隈のチームにはあらかた話の筋は通してある。俺は広島に行ってくる」
「綾瀬、危なくねえか?俺も行くよ、ヒマだし」シンジが言う
「じゃあ、俺も行きますよ!」ボンドが興奮気味にはしゃぐ
「おい、ボンド!遊びに行くんじゃないんやで」タカシが突っ込む
「解ってますよ!俺、喧嘩じゃ先輩たちにも負けないし、ボディガードっす!」
「じゃあ、そういうことだ。解散」綾瀬が号令を出した
つづく
第一話:キーパーソン
その男はボートの上で眠りに落ちていた
「北野さん、そろそろ着くで」つり目の男が北野と呼ばれる男に話し掛ける
「ん…もう着くのか」そう言って背伸びをした
二人の目の前に島がある。二人はその島に降りた
「佐川くん、あいつの祠はどの辺だったかなあ?」
「この先じゃった思うがのお」
その島は戦時中の町並みをそのまま時間を止めたまま60年も経過した印象を受ける無人の島だった
「わしが初めてここに来たときはビったで、町はあるのに人がおらんけえの」
「あれからもう20年以上経つのか…早いな」
二人は町外れの峠の森に向けて歩いた。大きな楠木に囲まれるようにして
その祠は建っていた。その祠の周りは無人のこの島で誰がしているのだろうと
思うほど綺麗に手入れがされていた
「おーい、雅」北野が祠の中に話し掛ける。雅という者がこの中にいるようだ
「誰ですか?」中から声が返ってくる
「久しぶりだな、雅。俺だ、北野だ」
「キタノ…ああ、あの時の、懐かしい声だと思った…」
「実はな雅、お前に相談があって来たんだ。聞いてくれるか?」
「…人間の血を吸える話なら、新鮮な人間の血を吸える話なら」
「ああ、好きなだけ吸えるぞ、イキのいい若い奴らの血がな」
「またバトロワか?」横から佐川が話し掛ける
「この島でできること。生き残りをかけたサヴァイヴァルバトルロワイアル。前と同じだよ、
どうだ雅?」
「良いでしょう。そろそろ惰眠を貪る日々にも退屈していた頃だ」
「よし、決まりだ。じゃあ、そろそろ帰るわ。佐川くん、行こうか」
二人は漁港の方へと引き返した
「北野さんよ、雅はあん時のことを、あんたを恨んどるかも知れんのんで、
ちいと危険じゃないんか?」
「いや、雅にはな、まあ今はいい…」 二人はボートに乗って島を出た
つづく
第二話:海峡を臨む少年 壱
本州の最西端、関門海峡を端正な顔立ちの少年が臨んでいた
彼の眼は田原坂の方を向いていた
これは幼い頃からの日課とも癖とも言えた
彼の先祖は人斬り抜刀斎の異名を持つ幕末の剣客である
明治維新で華々しい功労をたてたが、最期は西南の役で不平士族として処刑された
そのことで幼少の頃から、地元の人間たちに冷たく接されてきた
140年以上も昔のことなのにである
最期が反逆者ということで、先祖の同志たちの多くは英霊として靖国に祀られるか
明治、大正に栄達を遂げたのに自分の先祖は反逆者として扱われている
同じように国を憂えて働いたのに
そのことがこの少年の眼を先祖の最期の地となった田原坂のほうへ向けさせている
当然、荒んだ青春を生きている
高校生となった今は手の付けられない乱暴者で有名である
今も彼の後ろに20人ほどの不良少年たちが彼を取り囲むようにして立っている
「よおケンセー、毎日何を見よるそ?お?」
「何いね、お前らまた俺にやられにきたそか?」
「今日は人数が多いけえね。死ぬのはお前のほうっちゃ」
「ほいね、じゃあ、やってみんかいね」
ケンセーと呼ばれる少年は竹刀袋の中に入れていた樫の木の木刀を袋に入れたまま
一振りし目の前の少年を薙ぎ倒した
「くっ…やるんじゃな!みんな、こいつやっちゃれやあ!」
「彦島の糞島民があ!こいやあああ!!」
一瞬で大乱闘となった
警察が騒ぎを聞いて駆けつけてきた
「緋村ぁ!またお前かぁ!!」
「ふん!」凄まじく速い逃げ足で彼は自分の家の庭のように知り尽くした
竹崎町まるは通りの方へ逃げていった
彼の名は緋村剣清、この物語を語る上で欠かせない人間の一人である
つづく
第三話:五島
綾瀬たちは山陽本線を使用して隠密に広島入りを果たした
単車を使用すると途中どうしても岡山や福山などの危険地帯を通過しなければならないからだ
広島駅に降りるとまず、廣島連合の迎えを探した
「GS400に乗った坊主頭…」綾瀬が呟きながら該当する人間を探す
「アイツじゃないか?」シンジが綾瀬に囁く
向こうも綾瀬たちに気づいたらしく二、三人のそれらしき少年たちが近づいてきた
「失礼ですが、神戸から来られましたか?」
鬼剃りの坊主頭が丁寧な口調で尋ねてきた
「ああ、そうだが、廣島連合の人たちやろうか?」綾瀬が尋ねる
「はい、廣島連合の特攻隊長を務めとる北丸です。神戸からの客人を迎えに行くよう
総長五島から言われて来ました」
「ああ、そうや、わざわざすまんな」
「さ、ケツに乗ってください。五島さんのところに案内します」
綾瀬たちは町工場のような場所に案内された
「五島さん、北丸です、神戸からの客人が来られました」
「おう、通せや」奥から声がした
鉄の階段を上って二階に上がると事務所のような小さな部屋に通された
「久しぶりじゃのお!綾瀬、元気にしとったか!?」
「お前も元気そうやないか、五島」
「え?二人は知り合いっすか?」ボンドが聞く
「ああ、トクトウ(特等少年院)からのな」綾瀬が答える
「早速やがな、五島、福山と岡山が変な動きしよるんやが、こっちもかなり被害が出とる
お前らも何人かやられとんのやろ?」
「おう、うちの支部の芭歌裸陀いうとこのモンがのお、福山の奴らに奇襲かけられて
一人植物人間になっとるわ」
「五島、俺に案があってのお、ここは相談なんやが、こっちとそっちで連合組まへんか?」
「おう、わしも同じこと考えとったわ」
「なら話が早いわい」
つづく
第四話:~廣連合(構想)
五島と綾瀬の会談は長時間に及んだ
「要するに広島と神戸で岡山、福山を挟撃するっちゅーことか」五島が問う
「そうや、時期は同時的にやらなあかんけどな」
「解った、ほいでのお、わしらはある程度市内で一本化しとるが、そっちはバラバラなんじゃろう?」
「神戸はな、広島とちごうてゾクだけやないんや。それでも今向こうに残っとる連中で
呼びかけはしよるんや」
「ほうか…」
「五島、お前の言いたいこたぁよう解るんやで、結束力なんて昨日今日で付くもんやないしな」
「内部分裂が一番怖いけえのう…」
「ああ、そこでや、この連合は飽くまでも地元防衛の為の連合ゆうことで、派閥ができんように
頭やのなんやのは一切設けんことにしたいんや」
「それが妥当じゃろうのう」
「組織的にも、~廣連合、これが一番当たり障りがないと思うんや」
「よし、それでいこうか」
その時外に無数の爆音が轟いた
怒声が聞こえる。数は十、二十…それ以上か
「嗅ぎ付けられたか」
「俺、見てきます」ボンドが言って席を立った
「何やお前らぁ!」
「お〜う、ボクちゃぁん、五島と綾瀬が揃っとるぅて聞いてなあ…出せや、お?」
「もっぺんゆうてみんかいコラア!!」
「このチビ、この人数相手にあ〜ほやあ〜w」
言った男が彫刻等をボンドの腹に深々と突き刺した
「…ああ…刺さってしもうたやあ〜んw」
「く…そがぁ…」
「ボンド…!」綾瀬、五島、シンジ、北丸が飛び降りてきた
「お前ら、どこのもんならあ!!」五島が叫んだ
「わしら、尾道 破落戸(ごろつき)のモンですぅw」
つづく
第五話:刺客
「尾道のボンクラが何の用じゃ!」
「そんなことはどーでもえーのよwえーけえツラ貸さんかいや、コラw」
「おう、ボンクラ、この五島さんが相手んなったるけえかかってこい」
「ほ〜うwこの破落戸の精鋭を相手に一人でやる気かいwえ〜根性や…の…」
言い終わる前に彫刻刀を握る相手の腕を掴み取り投げ倒した
「わ…わりゃあ!!」乱闘になるかのように見えた、が五島の気魄に満ちた眼に
相手は圧倒された
「お前らの後ろにおるんは誰なら?お?」
「ふ…福山の輪姦強姦、それと岡山の、いや総社倉敷の寺尾さんじゃ…」
「寺尾鼎が…?」
「あ…ああ、寺尾さんじゃ…」
「五島、そいつのことを知っとうか?」綾瀬が聞く
「おう、寺尾は群れるような男じゃないんじゃが…それどころかそういったことは
嫌いな男なんじゃ」
「せやけど、なんでそんな男が?」
「解らん、ただ、寺尾の強さは半端じゃない。あんならがその気になればこれぐらい
のことは簡単にできる。何が目的なんじゃ…」
「おい、お前ら寺尾ゆうのに何じゃ言われとるんや?」
「詳しいことはわしらにも解らんのじゃ、ただ最近福山の輪姦強姦に麻田ゆう奴が
入って、そいつが裏で寺尾さんを操っとるぅゆう噂は聞いたことがあるんじゃ…」
「ほォか…もうお前らに用はない、帰れや」
その頃神戸ではトモヲタが市内の各チームの説得に奔走していた
そして家路に向かう途中、湊川公園で一服煎れている時、数人の男たちに襲撃された
後頭部を鉄パイプで殴られ一気に気が遠くなった
「…丈夫?…ねえ、大丈夫?」
女の声がかすかに聞こえる
「…う…うん…」
「大丈夫?どうしたの?」目の前に目の覚めるような美人が立っていた
つづく
第六話:ともか
「あ…あなたは?」トモヲタは目の前に立っている女性に聞いた
「わたし?それよりキミは?怪我してるみたいだけど大丈夫?」
「うん、ちょっと転んだだけだから」言ってみたもののまだ頭がガンガンする
「ケンカしてたでしょ。わたし見てたんだよ」
「そうなの!?」こんな美人にダサい姿を見られてたのか、そう思うと赤面してしまった
「だけど一人でよく頑張ってたね!かっこ良かったよ」女性はそう言って微笑んだ
その笑顔は吸い込まれそうな程に可愛らしかった
「ねえ、お姉さんは何で僕を助けてくれたの?」
「もしかしたら死んでるんじゃないかと思ってね」
「え〜!あんなので死なないよォ!」
「冗談だよw寝顔が可愛かったからだよ」
そう言われトモヲタは再び赤面した
「お姉さん名前は?この辺に住んでるの?」
「あれ?もしかしてナンパ?w」
「いや、そうじゃないんだ。ただ、ちょっと気になって…」
「福原町で泡姫様をやってるよ。源氏名はともか。お店は自分で探してね」
そう言ってともかと名乗る女性は帰っていった
「ともかさんか…また逢いたいな」
トモヲタは心のなかであんな姉が欲しいと感じていた
携帯が鳴った
「もし?」「トモヲタ?俺だよシンジだよ、今な神戸帰ってきたんやけど、そっちの状況どうや?」
「ああ、目ぼしいチームは一通りOKサイン出してくれたよ、そっちは?」
「こっちも上手くいったで。ただボンドが尾道の奴に腹刺されてな、入院やって」
「ボンドが!?大丈夫なん?」
「命に別状はないゆうてたで」
「そうか。なら良かったわ」
「でな、明日こっちの幹部や各チームの頭と広島の人らで一回顔合わせしようゆう話になったんや」
「わかった、ほな明日な」 ともか姉さんと出逢った夜、全てが動き始めた夜だった
つづく
第七話:海峡を臨む少年 弐
本州に近い門司港、ここから対岸の下関を見つめる少年がいた
「今日はあいつおらんど」と呟いている
「良平さあ」少年の後輩らしき少年が走ってきた
「博多のモンが良平さあに話があるゆうてきちょります」
「連れてこィ」対岸を臨んだまま言った
「その必要はないぞ」
振り返ると博多から来たらしい少年が五人ほど立っていた
「平岡か、オイになんの用じゃっど?」
「頭山さあ、玄洋会のモンが先週こっちにきてのお、女マワしよったど
あんたらとはモメてもナンも得せん、じゃっどこのままじゃこっちも引くに引けん」
「なんか、そいでオイに何せえゆうんじゃ」
「して、孕んだ女にケジメつけてほしんじゃ」
「銭、強請りにきたんか…」
「強請りて人聞き悪い言い方すないや」
「ヤラれる女も女じゃ、玄洋会はそげんツマランこつするようなモンはおらん」
「じゃっどん!…」頭山が平岡のすぐ傍まで近づいた。一瞬だった
「えっか、そいどんらの躾がなっとらんじゃ、こっちもそっちには言いたいこつ
山ほどあるんじゃ。喧嘩ならいつでも買ったる。オイ一人で百でも二百でもな」
頭山が去ろうとした時、後ろから平岡たちが殴りかかった
「じゃったら今すぐ売っちゃるわ!コイツ半殺しにしたれや!」
大乱闘になった、かの様に見えたが頭山一人で五人の屈強な少年たちを軽々とあしらっていく
「そいどんらオイが誰か解らんのか?オイは筑豊の闇将軍、頭山良平じゃああ!!」
四人が海に投げ飛ばされ、平岡のみが陸に残った
「男じゃったらサシで勝負せんかいや、のお、平岡ぁ…」
「ぐう…覚え…ちょけいよ…ワレ、やっちゃるけのお…がはぁ…」
それを見つめる二人の男がいた
「北野さん、あのガキ」
「ああ、合格だ」
つづく
第八話:至高の国【一】
「なあ、キミは今何歳だい?」北野が良平に近づきながら聞いた
「ナンかおっさん?誰とや?お?」
「ああ、ごめん、北野ってもんだ。良かったら一緒に飯でもどうだ?」
「ふん、おっさんにナンパされて着いていくわけなかとやろ」
「じゃあ、ワシと勝負して負けたら飯に付き合えや」佐川が言った
「おもろいオッサンやねえ、ええとよ、こんかいや!」
さっき五人の少年を軽々とあしらった少年を佐川は一瞬で捩じ伏せた
「ワレええ筋しとるじゃないか」佐川が表情を変えずに言う
「ぐっ…!はあ、はあ、なん…じゃワリャア!!」
「勝負あったな」北野が言った
三人は定食屋に入った
「実はな、今瀬戸内海にある島でサヴァイヴァルゲームをやる計画があるんだ」
「サヴァゲーやと?」
「もしこのゲームに参加して優勝したらその島をプレゼント、それともう一つ
永遠の命が手に入るんだ」
「オッサン、頭大丈夫か?」
「にわかには信じられないよなw…でも本当なんだ」
「面白い話やけどな…ガキやと思ってあんまからかうなや!」
「からかってねえよ。まあ聞けよ、でな、良平くんだったかな、キミには
何か野心があるか?」
「おう、玄洋会を日本最強の右翼団体に育てあげることたい」
「なら優勝して島で武術訓練をすればいいじゃないか
で、なんで右翼なんだ?」
「頭山の血統を利用した売国奴に天誅を下すんじゃ。そして陛下を戴いて
愛国者が報われる新生大日本帝国を興すんじゃ」
「スケールがデカイな。いいじゃないか、おもしろい、ますます参加させたくなった」
「オッサン、その話ホンマならオイは乗ったるたい」
「よし、決まりだな。さ、好きな物どんどん食べなさい。ビールも飲みなさい」
つづく
第九話:~廣連合(結成)
その日の神戸は異様な空気に包まれていた
様々な姿の少年が集まっていた
綾瀬と五島が主な幹部たちに自己紹介も兼ねて結成式をということで集まった
「廣島連合 癇癪玉(クラッカー)の吉弘充行(よしひろみつゆき)じゃ、よろしく」
「同ジク、i 龍 WALL(アイロンウォール)ノ朴英司(パクヨンス)デス」
「連合じゃないが廣島のPIKADON BOMB CREW(ピカドンボムクルー)の柳彰浩(やなぎあきひろ)」
「廣連 PINK SNAKE JADOUJIN(ピンクスネークジャドウジン)の右堂(うどう)じゃ」
「廣島連合 芭歌裸陀(バカラダ)の春木幸一(はるきこういち)、よろしく」
「神戸 078 beyside ASASSINS(ゼロナナハチベイサイドアサシンズ)のクリスです!よろしく!」
「神戸 irie irie VIBERATION(アイリーアイリーバイブレーション)のDJ GOKIJET(ディージェーゴキジェット)でえす」
「明石喧嘩会の小平崇史(こだいらたかし)や、よろしくな」
「ということや、俺ら仲間やからな、仲ようやろうや」綾瀬が言うと
「そうじゃ、神戸とワシらが組みゃあ福山も岡山も一発じゃ!」と五島が言った
「で、こないだシバかれた屁タレはどんならじゃ」柳が挑発的に言い放った
「何やワレ!」「上等じゃ!」小平と春木がいきり立った
「やめんかい!!」五島が怒鳴る
「柳、お前は奴らの規模がわかっとらんのじゃ、バックにゃああの寺尾がおるゆう話じゃ」
「!…寺尾…」柳は絶句した
「みんなに話しとく、その寺尾ゆう奴やがの、どうも倉敷や総社で名前売っとうあの寺尾鼎らしいんや」
一同がざわめき始めた
「五島さん、綾瀬さん、その寺尾っちゅうのはそがあにヤバイ奴なんか?」吉弘が聞く
「ああ、ワシでも勝てるかどうか解らん…」五島が言う
「ふん、五島さんより強いんか…じゃあ、その寺尾ゆうの殺したらワシに次の連合の頭もらえますか?」
「吉弘ォ、寺尾をあもう見んな」
「五島さんワシにそんならやらせてくださいや、絶対獲って来ますけえ」
「ええねえ!キミ熱いやないか!なあ、俺と一緒に行かんか?」クリスが言う
「ローライダーが大丈夫なんか?んじゃあどっちが先に寺尾獲れるか競争じゃ」
吉弘とクリスは五島たちの制止を振り切って消えていった
つづく
第十話:福山の悪童たち
福山駅の前に「輪姦強姦」と書かれた旗を持って屯している少年が大勢いる
この中に最近入ったばかりで幹部になった麻田真太郎がいる
総社出身で寺尾がたった一人心を開いた男だった
麻田には野心がある、が、今は触れない
「おいシン」と麻田とともに入った少年が声をかける
「ん?何やケイボン」
「麗心愚APEのことじゃがの…」
「ああ、篠塚が鼎ちゃん狙ォとるゆう話じゃろ?そうはさせんがよ
APEはこの麻田真太郎さんが獲ったるが」
「鼎ちゃん、ホンマにこんなこと望んどるんか?そんな子じゃなかったが」
「いよおう!麻田ぁ!!」
「お〜う!柴田ぁ!!」
柴田とは輪姦強姦の頭を務める少年だ
「APEの篠塚の方はどうかいのォ?」柴田が聞く
「まかしとかんかい!この麻田さんが殺しあげてからAPEの前にRを付けて
RAPESTERにネーチェンしよう思っとるんじゃ、どうかいの?」
「え〜じゃないかぁ!輪姦強姦にRAPESTERでレイプ連合でも組むかぁww」
「おうよ!全てこの麻田さんにまかしなさい!」
「で、寺尾さんはホンマに動いてくれるんか?尾道の奴らの情報じゃ
神戸と広島が連合組んでわしら潰そうい〜よるらしいがのお
そうなったらボレいちゃ〜ことんなるけえのォ」
「そりゃあデラいて〜なあ、神戸にはコレゆうのがおらんが平均がデラ高いゆうし、
広島はあの五島がおるけえなあ」
「篠塚のボケ速いとこシバいてから寺尾さんに出てきてもらわんとヤバいで」
「なあにをビっとんかいの柴田ぁ、堂々とせんと下のモンに舐められるが」
その時一人の少年が慌てた様子で駆けてきた
「た…大変じゃあ!総社に広島と神戸が出たぞ…!」
「何?鼎ちゃん獲りにきたんか?」
つづく
第十一話:寺尾鼎【一】
先走った吉弘とクリスが総社潜入に成功していた
「おい、寺尾どこや?出せやコラ!」手当たり次第に暴れている
そこに「麗心愚APE」と刺繍のされた特攻服を着た少年が単車に乗って通りかかった
腕には「十三代目総長 篠塚達也」とある
「おい、お前らどこのモンじゃ」ドスの聞いた声で篠塚が聞く
「あ?オドレこそ誰なら!お!?」吉弘が言い返す
「人の庭で好き勝手暴れよるボンクラがおるぅゆうて聞いてきんじゃが
どうやらお前らのことらしいなぁ」
「俺ら寺尾鼎探しに来たんや、ザコに用はないで」クリスが言う
「…んじゃとゴラアアアアアアアア!!!」篠塚がいきり立ち襲い掛かった
「やるんかコラアアアアア!!」吉弘とクリスも反撃にでる
数分間乱闘になったが篠塚が徐々に優勢になる
「な…強い、なんならワリャア!ぐは…」
倒れた二人を前に「お前らその程度で寺尾に勝てると思うとんか、お?」と聞いた
「ぐ…くそお…」
「お前ら岡山を舐めとるんならここで殺したってもええがのお、大人しゅう帰るか?お?」
その時福山ナンバーや岡山の単車が十数台やってきた
「麻田ぁ!!」篠塚がドスの効いた声で怒鳴る
「よ〜う篠塚ぁ!鼎ちゃんの前に俺らの相手してくれ〜や〜w」
「おい、麻田、神戸と広島から来た奴らってそこで伸びとるやつらじゃないんか?」
ケイボンが聞く
「お!ホンマじゃいや、ひょっとして篠塚お前がコレやったんか?」
「そうじゃ」
「こりゃあええ!ありがとうw俺らもこいつら探しよったんじゃ!いや〜手間が省けたでよ
…お前もだいぶ弱っとるみたいなのお!…おいみんな」
「ぐ…汚い奴じゃ…麻田、ブチ殺す!!」
つづく
第十二話:寺尾鼎【二】
麻田一派が篠塚を取り囲む
「ワレもここまでじゃw覚悟せえや、篠塚ぁ!」
「くっそがあああ…」
その時クリスと吉弘が背後から麻田の仲間を数人殴った
「な…何するんや!この死にぞこないがああ!」
「おい、篠塚とかいう奴、こいつら寺尾の仲間なんか?」
「お、おう…そうじゃ」
「んじゃあこんならさっさとシバいて寺尾んとこに案内せえや」
「へっ…w、よっしゃ!じゃあこいつらブチ殺すか!!」
「んじゃどゴラアアアアアアア!!」
大乱闘になった
その頃総社市内の居酒屋で件の寺尾鼎は北野と佐川に会っていた
「寺尾くん、そろそろ良い返事を聞かせてもらえないかな」
「北野さん、もう少しだけ待ってください…準備が整わんことにゃ俺も
何とも言えんのです」
「しかし一匹狼で名の通っとるお前が何で岡山と福山の一本化を狙うんじゃ?」
「ええ…俺、友達がほんとおらんもんで…でも一人だけ信用できる奴が福山におるんです
そいつ最近俺と一緒にこっちで天下取りたいゆうて言い出して…」
「その友達との約束を果たすためか…まあいい、まだ時間はある、それまで待つよ」
「北野さん…」佐川が北野に言う
「佐川くん、まだこっちの方にも優秀な人材はゴロゴロしてるだろうし、北九州界隈にも
頭山くんみたいなのがいるだろう。その辺も当たってみようと思ってるんだ」
「寺尾よぉ、逃げたりすんなよ」佐川が釘を刺すように言った
「逃げたりしません、佐川さん、北野さん、安心してくださいや」
その時麻田の仲間が血まみれで店の中に入ってきた
「お…お前、真太郎の友達じゃないか?」
「寺尾さんですか?…さっき篠塚とかちおうて…そしたら神戸と広島の奴らまで来て…」
「…わかった、すぐ行く」
つづく
第十三話:寺尾鼎【三】
「くそお…篠塚アア!!」
「麻田よぉ、寺尾を利用して何企んどんかのお!?」
「へっへw…鼎ちゃんと俺は二人で天下取るんじゃ!」
「二人で?で、取ったあとワリャあ寺尾を殺す気じゃろうが?」
「んじゃとコラア!!」ケイボンがいきり立つ
その時後ろから無数の爆音が近づいてきた
「ご…五島さん!」吉弘が言う
「様あないのお…この馬鹿タレがあ!」五島が吉弘を張り倒した
「おうクリス、こいつら何や」
「あ、ああ…福山の麻田ゆう奴や…」
「お前が麻田か、尾道のボンクラの言いよった奴じゃのお」
「お前ら何じゃゾロゾロと」篠塚がドスを効かせて訊ねる
「お前こそ誰や?寺尾ゆう奴の手下か何かか?」綾瀬が聞き返す
「て…手下じゃとおおおお!!!」篠塚が綾瀬に殴りかかった
しかし十数人の猛者たちに取り押さえられた
「おい…お前らぁ…神戸と広島で連合組んでこっち潰そうとしとるんとのお…」
「先に手ぇ出してきたんはお前らじゃろおが!おぉ!?」
「ゆぅといたるが、俺らは関与しとらんぞ、仕組んだのは全部その麻田真太郎じゃ…」
「…おい、麻田とかゆうの、寺尾は今どこにおるんなら?お!」
「鼎ちゃんならもうすぐここに来るでwお前ら殺しにのぉ!!」
お互いに睨み合いが続いた
その時一台の単車が轟音を鳴り響かせてやってきた
「あ…鼎ちゃんじゃあ!!」麻田が狂喜したように叫ぶ
「真ちゃん!そこかあ!!」
「寺尾…」
「ん?お前…広島の五島か?」
「久しぶりじゃのお、寺尾よお…」
「何がどうなっとんや、なあ、真ちゃん」
つづく
第十四話:対峙
「久しぶりじゃのう、寺尾」
「五島…どうゆうことじゃ、真ちゃんらやったんはお前らか!?」
「寺尾よぉ、お前そのチンチクリンと神戸やら広島獲ろうとしとるんとのお、お?」
「?どうゆうことや、わしらぁ福山と尾道、それから岡山で仲良くやっていけるような
チーム作ろうゆうて話しあいよったんじゃ、そっちのことなんか知るか」
「じゃあ、何で神戸やら広島のモンがこっちらにシバかれにゃならんのかのぉ?」
「真ちゃんどうゆうことなんや?」
「鼎ちゃん、俺はもっと広い規模で仲良くやっていけるんじゃないか思ってのお
輪姦強姦の柴田やらケイボンともそう話しあいよったんじゃ、のおケイボン!」
「あ、…ああ」
「なら何で俺に一声かけてくれんかったんや、水臭いじゃないか…
五島、それから他のみんな、今回は俺の友達が迷惑かけて、ホンマ申し訳ない」
「謝って済む問題じゃなかろうが!こっちは植物人間まで出とるんで!」
「じ…じゃあ、こっちからは人質出したるわい!それでどうや?」麻田が言う
「真ちゃん…」寺尾が戸惑う
「で、誰が人質になるんや?お?そいつの無事は保障せんど」綾瀬が言った
一同がざわめいた、その時
「俺がいったるわ」ケイボンが進み出た
「ケイボン!お前はダメじゃ!!」麻田が引き止める
「その辺の兵隊出したってしょうがなかろうが、俺は一応輪姦強姦の幹部じゃけえ…」
「もう一人ぐらい出せや」綾瀬が言った
しかし誰も進み出ようとはしない
「じゃあ、このゴツイの連れて行くか」シンジが篠塚を指差した
それを見ていた吉弘とクリスが「いや、そいつは連れて行っても無駄」という顔をしたが
状況が解らない他の連中には理解されず、結局ケイボンと篠塚を連れて行くことになった
「おい、俺は無関係じゃ、放せコラア!!」篠塚が暴れた
「何が無関係じゃ、帰ってから色々聞かせてもらうで」という他のメンバーたちに連れて行かれた
「寺尾、近いうちにまた逢おうや」五島が寺尾にそう告げた
つづく
第十五話:停戦
神戸に帰ってきてから人質になった二人はトモヲタの家に預けられることになった
一人で監視は危険ということでシンジとボンド、そして家の近いゴキジェットが
トモヲタの家に泊まりこみで見張ることになった
「えーか、こいつらの首が繋がっとう内は相手といくらでも交渉できる
こいつらの扱いには注意してくれや」五島が釘を刺した
「わっかとうよ、任してや」トモヲタが答えた
一度ここで解散ということになり皆帰っていった
ボンドが上着の裾を捲り上げてあの時の傷跡を見せた
「おい、この腹見てみろよ、お前らの仲間にやられたんやで」
「俺は知らん、何べんも言うが俺は無関係じゃ」篠塚が横を向きながら言う
「じゃあ何であの時吉弘とクリスはお前にやられたんや?あいつらやったんはお前やろ?」
「ああ、そうじゃ、じゃが先に手え出してきたんはあいつらじゃがのお」
「なあ、篠塚ゆうたかな、今の岡山や福山の状況を話してくれや、お前がホンマにあの
寺尾と敵対しとうなら別に問題ないやろ?」
「…寺尾はのお、あん時一緒におった麻田真太郎に利用されとるんじゃ、あいつは
馬鹿が付くほど純粋な奴でのお、その癖喧嘩だきゃあデラ強い…多分、麻田は
それを利用しとるんじゃ、麻田については俺はよー知らん、あんなの寺尾でもおらんにゃあ
一線で活躍できるような奴じゃないけえの、麻田のこと知りたいゆうんなら、そこの
ケイボンゆう奴に聞けや」
皆がケイボンの方を向く
「どうなんや?ケイボンとかゆうの」トモヲタが聞く
「麻田と俺はガキの頃からの親友じゃ、鼎ちゃんと三人でよう遊びよった、今回のことは
その篠塚の言う通りシンが一人で仕組んだことらしい…」
「ことらしいやと!?舐めとんかワレ!お!コラ!!」ボンドがいきり立った
「まあ待てや、今の話はホンマなんじゃ、シンは今回のことを俺にも鼎ちゃんにも
話さんかった、何考えとんか解らんのじゃ…」悲しみを湛えた顔でケイボンは俯いた
「なあ、今から女抱きに福原行こうや!ここおってもつまんしな」トモヲタが言った
つづく
第十六話:再会【一】
トモヲタ、ゴキジェット、シンジ、ボンド、ケイボン、篠塚の六人は単車で福原町にやってきた
「トモヲタ、お前ソープ行こうってゆうのはええけど来たことあるんか?」
「あ?ああ、三回くらいな」と嘘をついた
「で、どこに行くんすか?俺あんま金持ってないんすよねぇ…」ボンドが言う
それはみんな一緒だった。ただ、トモヲタは無性にあの時のともかという女性に
逢いたくなっていたが、一人では心細い為、みんなを誘い出したのだった
「おい、人質ども、お前ら俺たちの分もだせや、ねえ、トモヲタさん、シンジさん」
「お〜い、ボンドぉ…お前良いこというなあw」シンジもニヤニヤしながら言う
「何で俺らがお前らの分まで出さんといけんのじゃ…」ケイボンがポツリと言う
「なんやと!この人質の分際でええ〜!!」シンジとボンドがいきり立つ
「ふん、ザコどもが何ならここでお前らシバき倒して逃走したってもええんど」
篠塚もドスを効かせてイキイキとした表情で言う
「上等じゃコラぁ…!」ボンドが挑発に乗った
三人が殴り合いを始めた
「なあ、キミたちもっとピースに行こうでえ、ピースピースぅ」ゴキジェットがなだめる
「なんじゃ、この芋虫ヘアー、コラ、お、コラ、お!」ボンドが味方にまで当たり始めた
「おい、シンジとか言うの、ちぃと下のモンの躾がなっとらんのんじゃないんか?」
ケイボンが呆れ気味に言った
「い…芋虫やとおお…」「なんやとぉおお!!」ゴキとシンジも挑発に乗った
「お前らええ加減にせえよ、みっともないけえやめえや!」
トモヲタしか止めるものはもういない
と、その時、篠塚の肘打ちがトモヲタの頬にヒットした
「じょ…上等や!やったるわああああああああああああ!!!」
大乱闘になった
その時、「あなたたち、こんな所で喧嘩したら迷惑でしょう」女性の声がした
六人は一斉に声の持ち主の方を振り返った
そこにはともかが立っていた
「迷える少年たちよ、仲良くしなさい」
つづく
第十七話:再会【二】
全員の顔が一斉にともかに吸い込まれていく
「な…何や…この感じ…」
「こんな美人がおったなんて…」
「ゴクッ…凄い…綺麗な女性や…」
「と…ともか姉さん…!!」トモヲタがそう叫ぶと皆我に返った
「姉さんじゃとお!」篠塚がドスを効かせて絶叫する
「お…お前こんな美人の姉ちゃんおったかいなあ!?」シンジも叫ぶ
「いや…そうじゃなくて…あの…」シドロモドロのトモヲタの手をともかが握り
「姉弟じゃないんだよ。ね。さあ!みんなエッチしに来たんでしょ?
お姉さんに着いて来なさい」六人はともかに案内され”ひまわり”という店に来た
「いらっしゃ…あ、ともかさんお早うございます」ボーイが丁寧に挨拶する
「お早うございます、この子達お客さんです」ともかがトモヲタたちを店の中に入れる
「いらっしゃいませ。ご予約ですか?それとも…」
「あ、あの、予約はしてないんですが…」トモヲタが緊張しながら言う
他の連中も似たような表情だ
「解りました。それでは女の子はこちらで決めさせていただきますが…」
するとボンドが「お…おう、こいつら(篠塚とケイボンを指差し)には地雷をあてがって
やってくれや…それから、金もこいつらから取ってくれ!」と告げた
「な…何じゃとコラア!!」篠塚が喚く
「当たり前やろおが!人質なんやから!!」ボンドも言い返す
「あ!また喧嘩してる!ダメって言ったでしょ!」ともかが言うと二人は急にニヤけだし
「ごめんなさあ〜い!」と言って大人しくなった
「ねえ、トモオタくんは私にして、ね、お願い」ともかはボーイに頼み込んだ
「え、え、え、?いいの?」トモヲタは呆然として言ったが急に顔が赤くなり
一人でニヤニヤ笑い出した
他の五人は羨ましそうにトモヲタを見つめ佇むだけであった
カーテンを開け、六人は壁が一面青空の壁紙が貼ってある待合室に通された
遂に憧れの女性とのSEXである。少年たちのペニスが一際いきり立っていた
つづく
第十八話:童貞たちの夜明け
皆落ち着かない表情でチラチラ周りを見たり、テーブルの上に置いてある飴を
取ってはまた篭に戻したり週刊誌を逆さまに読んだりしている
ボーイが一人入ってきてテレビの横に立っているボーイに話しかけ
二人で何やら話している
そしてさっき入ってきたボーイがボンドと篠塚の側に来て言った
「篠塚さま、大木さま、申し訳ありませんが、姉妹店のエピソードの方に
移っていただくようになります…」
「あ?エピソード?何でや?」ボンドが落ち着かない様子で聞く
「はい、こちらの方、本日は予約でいっぱいになりまして…新人で可愛い子が…」
「っち…しょうがないなあw」満面の笑みを浮かべて立ち上がる
篠塚も似たようなものだった
二人はボーイに案内されエピソードに向った
そうこうしているうちにケイボンがまず呼ばれた
「お待たせいたしました。山本様、どうぞこちらへ」
「あ…ああ」ケイボンもさっきまでの悲しみを含んだ表情は嘘のように消え去り
今からの時間に期待と胸とそして股間を膨らませた一人の少年に戻っていた
「初めまして、エルといいます。さあ、行こう」
エルに手を握られケイボンのペニスからは既に先走ったモノが滲み始めていた
次にゴキジェットが呼ばれた。彼にあてがわれたのはリナというまだ新人の子だった
「そのドレッドすごいなあ」リナが話しかけると
「普段はハーコーだけどベッドの上じゃピースダゼ」と言った
次にシンジが呼ばれる。りかこという巨乳のベテラン女性だ
「こんにちは、りかこです。まあ、カッコイイ!お姉さん嬉しいな」
「えへへwえへへwえへへw」シンジはもうイッテしまいそうになっていた
とうとう自分一人になってしまった
トモヲタの緊張と期待はもう抑えることすら出来ないほどに最高潮に達しているのだった
そして遂に呼ばれた
ともかとトモヲタは無言で手を握り合い二階へと続く階段を上っていった
つづく
第十九話:愛し合う二人
ともかがトモヲタの服を脱がしていく
「ぼ…僕もともか姉さんのワンピースを…そしてパンティーまで脱がしてあげるよ!」
「ふふふwもうこんなに大きくなってる…」手でペニスを弄びながら言う
「ああ…あああ!!」イキそうになりはじめていた。まだ何もしていないのに
「さあ、お風呂に入ろうか」手を握り浴室へと案内していく
風呂の蛇口からお湯が溢れ出しているがともかは止めようとしない
トモヲタをスケベ椅子に座らせるとボディソープで腕、足、ペニス、アナルの順番で
洗っていく。手つきがとてもいい感じだ。終始いきり立っている
背中を洗うとき、抱擁するような感じでともかの小振りながらもふくよかな胸が
トモヲタの胸に触れた
「こ…これが女性の胸なのか、胸の感触なのか!そんなことを考えていた」
身体を洗い、歯を磨きイソジンでうがいを済ませた後、二人は同じ湯船の中に浸かる
ともかがトモヲタの上に乗っかり、目を閉じてキスを求めた
トモヲタも同じように目を閉じて唇を近づけた
柔らかい感触、他人の唇と舌がこんなに柔らかいとは思わなかった
そして何故か、性感帯を通さないこのキスという行為がとても興奮するということに気づいた
ともかは段々下へと下がっていきフェラチオを始めた
とても慣れた感じでペニスをしゃぶり回していく
こんなにフェラチオが気持ちよかったなんて…SEXは一体どうなってしまうのだろうか?
そんなことを考えながらトモヲタはともかにペニスをしゃぶられていた
風呂から上がりマットは省略してくれと告げ二人はベッドへと向った
ここでも二人は熱いディープキスを交し合った
トモヲタも負けじとともかのマンコを愛撫してみる
少しずつともかのマンコが濡れ始め触っているだけでそれは温かく柔らかく
気持ちの良いものだと思った
ともかがペニスにゴムを装着していく、生まれて初めてのコンドームの感触
少し不思議な感触だと思った
「さあ、挿れようね」ともかと遂に結ばれる瞬間がきた
つづく
第二十話:脱童貞
ともかがトモヲタのペニスを自らのマンコに捩じ込んでいく
「うあああ…!!」その言い知れぬ感触につい声を発してしまう
「あん…どう?気持ちいい?」ともかも感じている様だ
「ああ…う…うん…なんかよく解らないけど…すごくいい」
「はあ…はあ…若い男の子のオチンチン久しぶりよ…」
ともかは少しずつ腰を激しく振り始めた、トモヲタはそのショックでイッテしまった
「ふあああ!!」情けない声を発していた
「あ、イッちゃった…」情けなくうな垂れたペニスから精子がこぼれていた
この精子がともかの膣に発射されれば自分とともかの子供ができる
そんなことを考えているとすぐに回復していった
「凄い!もう回復してる…若いって素晴らしいわ!もう一回しましょう!」
そう言ってともかは再びゴムを装着し、自らねじ込んだ
「よ、よおし!今度は僕が突きしだいてやるうううう!!!」
ズッコンバッコンとともかを下から突きまわした
「あああああ!!トモヲタくんいい!いいよおおお!!!」ともかも喜んでいるようだ
「ああ!気持ちいい!!気持ちいい!!ともか姉さん大好き!!!」
トモヲタがイクと同時にともかもイったようだった
「はあ…はあ…一緒にイケたねw」ともかが色っぽい表情で言う
「ともか姉さん…」トモヲタは積極的になっていた
ともかの首筋に腕を回し二人はそのまま激しく抱き合いキスを交わした
「そういえば皆もちゃんとやれてるのかなあ…?」そんなことを考えていた
素敵なひと時は瞬く間に終わり、もう帰る時間になっていた
「ともか姉さんまた来るよ、今日は本当にありがとうございました」
「わたしも久しぶりにエッチを楽しめたわ、絶対また来てね、ありがとうございました」
互いに挨拶を交し合い、とても爽やかな気持ちで店を出た
外でゴキジェット、シンジ、ケイボンの三人が待っていた
三人とも楽しめたような満足した顔をしていた
そしてボンドと篠塚を迎えにエピソードに向かった
つづく