◆老舗?◆夕月本店28 サイボーグ0039 その28

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170名無しさん@入浴中
忌まわしい事件から1年〜吉原ソープ嬢絞殺事件のその後(上)

2003年8月20日午前に日本最大のソープランド街である吉原で発生した女性従業員絞殺事件から
ちょうど1年が経ったこの日、悪夢の現場となったソープランド「夕月」(東京都台東区千束4)では、
店頭近くに追悼の花束が置かれるなど、人々の脳裏に焼きついた事件が思い起こされていた。しかしな
がら、その一方で、「夕月」は営業自粛をせず、通常営業を行うなど、事件の風化も進んでいることも
否めない。

1年前、「夕月」の女性従業員だった岡戸みゆきさん(当時32、源氏名:倉本)は、客を装った別のソープ
ランド従業員高橋正明容疑者 (当時36)にネクタイで首を絞められ、意識を失った。高橋容疑者自らが
警察に連絡、全裸で床に倒れていた岡戸さんは、駆けつけた救急車でそのまま病院に運ばれたが死亡
した。

衝撃を与えたのは、絞殺事件そのものも然ることながら、取調べに対し高橋容疑者が「仕事が嫌になり、
誰でもいいから殺して自 分も死のうと思った」と供述した、いわゆる無差別テロとも言える行きずり殺人
だったことだ。当初は、「振り替え」「手抜き」を頻繁に繰り返していた岡戸さんに対する怨恨の線が強かっ
たが、殺人に及んだ理由が明らかになると、行き場のない怒りが吉原界隈を包み込んだ。ソープランドは
その特性上、女性従業員の相手となる客の半分以上が初対面、つまり、見知らぬ相手ということになる。
ソープランドの女性従業員の危険性が改めてクローズアップされた事件である。

あれから1年、こうした苦い教訓は本当に活かされているのか。ソープ嬢の安全を守るシステムは十分とは
言えないのが現実だ。岡戸さんの死を無駄にしないためにも、今一度、事件を思い起こしてみる必要があろう。
(2004年8月20日。「中」につづく)
171名無しさん@入浴中:2006/12/03(日) 16:14:03 ID:AZPabYJU0
忌まわしい事件から1年〜吉原ソープ嬢絞殺事件のその後(中)

「蝿でも飛んでいるのかな?」-----山田太郎さん(仮名)は、その時は大して気に留めなかった。
山田さんは、某高級ソープランドで何度も指名しているコンパニオン(注:業界では「オキニ」と呼ば
れている)とベッドプレイを堪能し、最後のフィニッシュを終えて、そのオキニとディープキスをしな
がら静寂に浸っていた。その時、「ジ〜〜〜〜」という耳を澄まさなければ聞こえないような、やや
機械的な音が聞こえてきたのだ。

ところが、次回も、その次も、この音が聞こえてきたため、不審に思った山田さんが部屋を見回した
ところ、天井近くに小さな穴が開いていた。近くに寄って見て、山田さんは愕然とした。隠しカメラで
盗撮されていたのである。

怒り狂った山田さんは、オキニにサービス料を払うのも忘れて、店長に猛抗議した。最初は否認して
いた店側も、証拠を指差す山田さんの憤りに観念したかのように、最後には認め、謝罪した。ただ、その
隠しカメラを設置した理由が「『夕月』で起きたような事件を未然に防ぐため」という、安全上の施策と主張
され、山田さんも納得せざるを得なくなった。店側の説明では、女性コンパニオンには事前に承諾を取っ
ているという。山田さんは、「どうりで。。。。最近はNSをお願いしても断られるはずだ。監視されていた
のか。以前は簡単にNSで中出しできたのに。」と謎が解けたという。

実際、この「夕月事件」以降、セキュリティ上という建前で、隠しカメラを設置する店が急増している。身元が
はっきりしない客を入れる以上、こうした監視は必要不可欠というのが店側の言い分だ。しかしながら、事前
に承諾を得ないやり方では、これがプライバシー侵害に当たる可能性もある。また、一部の悪質な店では、
録画したテープをAV業界に高価で卸売りしているという噂もある。こうした店側の対応策が本当に必要なの
か、そして、有効なのか。答えはまだ出ていない。(2004年8月20日。「下」につづく)
172名無しさん@入浴中:2006/12/03(日) 16:15:15 ID:AZPabYJU0
忌まわしい事件から1年〜吉原ソープ嬢絞殺事件のその後(下)

事件から1年が経過し、殺された岡戸みゆきさん(当時32、源氏名:倉本)の周辺も大きく変化した。
心無い新聞には実名が掲載され、残された家族には好奇心の目が向けられ、つらい日々を送って
いる。今でも、「倉本さんに振り替えの被害に遭った」「マットプレイを省略された」といった"苦情"
まで来るという。

「夕月」で岡戸さんの親友だった橋本さん(源氏名)は、先日、店を辞めた。橋本さんは、事件の直後に
一度退店したものの、多額の借金に困り果てて復帰。だが、岡戸さんとの楽しかった思い出が残る店
に来ると、うつ病状態に陥り、気づかぬうちに「手抜き」を繰り返していたのだ。指名が激減した橋本さん
は、若いピチピチ女性従業員たちに追われるように姿を消した。

岡戸さんを絞殺した高橋容疑者には、懲役12年の実刑判決が下り、先日、刑が確定した。弁護士による
と、高橋容疑者は深く反省しているものの、出所後は、再び「夕月」に通いたいという希望があるという。
支援者から差し入れられた雑誌『No.1ギャルズ』を閲覧した後で、「山吹さんが良さそうだ」という感想を
漏らしている。

「夕月」の店長は、今でも、泣いている岡戸さんの夢を見るという。「もう1年が経過して時効だと思うの
で…」と前置きして、店長は告白した。「実は、あの時、犯人は浅倉さん(当時在籍)を指名していたのです。
しかし、指名本数が激減していた倉本さんを助けようとして、振り替えをしてしまったのです。あの時、
浅倉さんを付けていたら…。」〜店長も一生消えない心の傷を負っていたのだ。「もう2度と振り替えは
しないつもりです。」店長はそう言ったが、現実は、「夕月」に対して振り替えの苦情は増すばかりだ。

犯行現場となった「夕月」の部屋は改装されたものの、今でも何事もなかったかのように使用されている
という。その部屋から聞こえてくる「あっは〜ん」「いくー」という快楽の叫び声が、事件を風化させようとして
いる事実に、我々はもう一度、この事件について考える必要があろう。(吉原新聞。2004年8月20日)