♪あぁお客さんに惚れちゃった♪ その６

たくさんの心を癒してきた人だから、きっとこんな嫌がらせは克服してくれると思うけど、一生消えない心の傷ってのもあるんだよ。
確かに世間では有利な職業じゃないかもしれない。ハタから見れば体にハンデを背負ってるのかもしれない。
でも俺が知るたった１人の女性はいつも仕事に誇りを持って頑張ってたよ。自分に自信を持ってたよ。
あらゆる偏見を払拭させてくれたし、これまでの人生の価値観がすべて一変した。
もちろん俺が未熟だったせいもあるかもしれないけど、それでも俺は彼女のことをこれまでに出会ってきた女性の中で一番尊敬している。
人と人の付き合いだから、互いに誤解しあうことも傷つけあうこともあった。本気で怒られたこともあった。
でも俺は彼女のこと本当に心から大好きだったよ。今でもかけがいのない女性だよ。
これ以上の存在は過去にも未来にも俺の前に二度と現れないと思ってる。
しょせん俺なんかは通り過ぎていった一匹の害虫だったかもしれないけど、それでも最大限の優しさと誠意を見せてくれた。
どれだけ救われたか分からないし、生涯の恩人だと思ってる。
いつも、ずっとこのままでいられたらと思いながら部屋の中で時間が過ぎるのを待ってた。
だからこんなところで心無い批判にさらされているのを見ると、最高の思い出を土足で汚されてるようで心底腹が立つし、本当に悔しい。
訳あってもう二度と会えないし、話すこともできないけど、ここで悪態ついてるだけの連中より遥かに幸せになってくれると確信してるよ。
彼女には決して負けないで欲しいと願ってる。心無い批判は絶対に許せない。