ぶらり吉原ひとり旅・・・

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「古池に、蛙飛び込む・・・・・」
今年の夏の、途切れること無き暑さ、本当にこたえる。
今回は、ある「古池」「民謡茶屋」についての話でもしましょうか。

売防法施行前、そこには、「七五三」という名の楼郭があったそうな。
入口の近くには、小さな池が造ってあって、緋鯉も泳いでいたという。
施行後、転業して、広い料亭風の”民謡茶屋”に建て直された。
民謡茶屋「七五三」の誕生である

昭和40年代半ば、民謡ブーム(金沢明子が活躍した)の時、吉原の中にも
民謡茶屋、酒場が何軒も出来、ここは最大級のお店として大繁盛したという。
専属の歌手、踊り子も粒ぞろいで、津軽三味線の名手(まさか故高橋竹山では
なかろうが)も常時出演した豪華さだった。

東北出身の、若い綺麗な娘ばかりをあつめた芸能陣は、30名以上、
全盛時、”七五三舞踏団”として、あの国際劇場等にも特別出演したという。
接待専門の仲居の女性も3、40人はいたというから、驚くばかりだ。

営業内容そのものは、至って健全で、経営者も若い彼女等を娘の様に庇護し、
真面目な縁談話の世話までしたという。しかし、民謡ブームの終焉と供に
昭和50年代半ば、民謡茶屋「七五三」は消えて行った。
その後、暫らくして、そこには”立体駐車場”が建つことになる。

もう、ピンと来る方も居られよう。そう、「将軍」というお店の場所である。
入口右手、待合室越しに臨める、あの、小さな「古池」が・・・・・?
(お店、ホステスさんには無関係の内容なので、敢えて店名は出した)