カジノ業界のダークサイドを映す
http://blogos.com/article/99372/ BLOGOS 木曽崇 2014年11月21日 10:01
本日より、カジノ業界のダークサイドを描いた映画「ランナーランナー」が全
国東宝系の映画館で公開となります。(詳細略。ソースにて)
http://runner-runner.jp/ 伝統的なカジノ映画といえば、必ずリアルなカジノ施設の中からエピソードが
始まるわけですが、本作はオンラインカジノでの詐欺事件をキッカケにしなが
ら、舞台が南米のリアルカジノに展開するという非常に現代的な作品となって
おります。また、キャッチコピーに謳われている通り、本作は実話を元にして
創作された映画であり、当然ながら映画的な誇張表現はあるのでしょうが、描
かれているエピソードそのものは我が業界の中に「巣食う」闇の部分を現実に
即して描いたものであります。
実は数か月前、本作の配給元から「映画のプロモーションに協力してくれ」と
のご連絡を受けておりまして、内容自体もどちらかというとカジノ業界のマイ
ナスの部分を描いたものであるだけに、私としても依頼を受けるかどうか悩み
ました。しかし、先述の通り、本作品は我が業界で起こった現実のエピソード
を元にした映画であり、私自身がそこから目を背けてはならないという考えに
至り、依頼を受けることとしました。
本作の中で主人公リッチーは、暴力、イカサマ、ギャンブル依存、政治癒着、
マネーロンダリングなど、様々なカジノにまつわる負の側面に巻き込まれてゆ
きます。勿論、これらは各種法整備が未発達の途上国においてのエピソードで
はありますが、これもまた我が業界の現実。現在、衆院解散が決定し先行き不
透明にはなっておりますが、もし日本でカジノ合法化がなされるのであれば、
これら様々な負の要素を防止できる制度設計を、「前もって」整備してゆかな
ければなりません。
そういう意味で、本作「ランナーランナー」は我が国のカジノ合法化の「反面
教師」として必見の作品。そして、私のカジノ研究者としての役割は、それら
あらゆる負の側面に対する施策を提案し、公に広め、カジノ合法化にまつわる
国民の皆様の様々な不安を解消してゆくことであると、私自身が考えておると
ころであります。
…という私自身が依頼を受けるに至った気持ちを、本作品の配給元も汲んでく
れまして、実は「ランナーランナー」の公式サイトの中に「日本における、カ
ジノの未来。」と題してコラムの掲載枠を用意してくれました。本作主人公の
リッチーが巻き込まれる様々なカジノ業界の負の側面を、我が国ではどのよう
に解消してゆくことが出来るのか、限られた字幅で目一杯解説しておりますの
で、ぜひ以下のリンク先をご覧ください。
映画「ランナーランナー」公式サイト
日本における、カジノの未来。
http://fb2wp.net/runner.runner.jp/?p=248