2014-10-09
前回のエントリ「東日本大震災時に拡散された『辻元清美が阪神淡路大震災時に反政府ビラを配っていた』
という流言について」では、発災後に広く拡散されていた流言のうちの一つを検証してみた。既にご承知の
方も多いようにこの流言は、産経新聞の阿比留瑠比記者が「辻元氏は平成7年の阪神淡路大震災の際、
被災地で反政府ビラをまいた」と記事化し、辻元清美氏に訴えられた。裁判では、産経新聞・阿比留記者側
の主張は認められず、慰謝料の支払いが命じられている。
判決文等資料を入手したので、この件もついでにまとめておこうと思う。
裁判において産経新聞・阿比留記者側は、「菅直人批判がメインであって辻元批判が主眼ではない」「批評
の自由」という主張を行っていた。また流言の内容については、産経新聞・阿比留記者側は、辻元氏を含
むピースボートのメンバーが「自衛隊は違憲です。自衛隊から食料を受け取らないで下さい」と主張しなが
らビラを配布していたとし、それを「反政府ビラをまいたと短く表現した」のであり、「当時広く知られており、
真実」「少なくとも主要な点において、事実に基づいた記事」だと主張した。但し、これらについての確かな根
拠は提示されておらず、松島悠佐氏や産経新聞記者からの伝聞で知ったとしている。
これに対し辻元氏側からは、「デイリーニーズ」を証拠提出したうえでの内容説明のほか、自衛隊が長田区
で給食支援をしていた1月23日から31日までの間にはそもそも辻元氏は現地におらず、東京で後方支援を
行っていたこと、そして「デイリーニーズ」は自衛隊提供の入浴支援の情報を掲載するなどしており、その自
衛隊の救援活動を妨げるような言動をとるのはあり得ないことが反論として述べられている。
※2014/10/11時点で一般公開が確認出来た記事の一部を引用しました、全文は元サイトでどうぞ
荻上式BLOG (id:seijotcp)
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20141009/p1