第314回:新所持罪を含む児童ポルノ規制法改正案の可決・成立、その施行に向けて気をつけておくべきこと
http://fr-toen.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-5984.html 無名の一知財政策ウォッチャーの独言 2014年6月22日 (日)
※抜粋です。全文はソースにて
今年の国会で、著作権法改正案と特許法等改正法案(第309回参照)、地
理的表示保護法案(第311回参照)、児童ポルノ規制法改正案が可決・成立
した。(意匠法の改正と関係してハーグ協定のジュネーブ改正協定とロカルノ
協定も承認されている。)
児童ポルノ改正法改正案について、先週6月17日の参議院法務委員会での
審議において定義の問題についてなどかなり突っ込んだ議論がされたところも
あり、以下のような附帯決議(pdf)がついたのが不幸中の幸いとは言え、
http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/current/f065_061701.pdf 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。
一 児童を性的搾取及び性的虐待から守るという法律の趣旨を踏まえた運用を
行うこと。
二 第七条第一項の罪の適用に当たっては、同項には捜査権の濫用を防止する
趣旨も含まれていることを十分に踏まえて対応すること。
三 第十六条の三に定める電気通信役務を提供する事業者に対する捜査機関か
らの協力依頼については、当該事業者が萎縮することのないよう、配慮すること。
条文解釈上まだ曖昧なところは多い。そこで、ダウンロード犯罪化の時に書い
たことと同じなのだが(第282回参照)、今回の通常国会で成立した中でも
一番問題の大きいこの法改正についての注意はいくらあっても悪くはないだろ
うと思うので、前回に続き、ここで少しネット利用との関係でまず考えられる
注意を書いておきたい。
(1)P2Pファイル共有ソフトは法律的なことと技術的なことをある程度理解してから使用すること
(2)家庭で無線LANを使う場合は必ず暗号化を施すこと、軽い気持ちで他人にインターネット回線を貸さないこと
(3)スマートフォンなど携帯電話も含め子供のインターネット利用に気を配ること
(4)サイト管理者は書き込みやリンクの掲載などに気をつけること
(5)児童ポルノを使って脅すようなメールなどについてはまず詐欺やウィルスの可能性を疑うこと
(6)インターネットを今まで通りに使い必要以上に萎縮しないこと
上で書いたリスクはダウンロード犯罪化でもあったリスクだが、今のところ
著作権法での違法ダウンロードの摘発例がいまだなく、児童ポルノの新所持罪
についてネットとの関係で警察・検察が何をやってくるか読めない中で、ネッ
ト利用についてさらに今回の児童ポルノの新所持罪のリスクが加わることにな
る。恐らくこれもすぐにどうこうということはないだろうが、濫用の懸念は常
にあり、今後も運用について十分な注視が必要である。著作権法と比べて非親
告罪であることがここで何かしら影響して来ることも十分に考えられるだろう。
また、幸いなことに児童ポルノ規制法改正案に関する実務者協議の中で漫画
やアニメに関する調査研究条項は削除されたが、自公議員が審議で見せた執念
から考えても、残念ながら今後も青少年健全育成基本法や刑法の猥褻規制など
と絡めて漫画やアニメの規制が何かと取り沙汰される辛い状況が続くのもまず
もって間違いのないところだろう。
法改正後も児童ポルノ規制法については定義の問題から運用の問題からブロ
ッキングの問題から何から何まで問題は山の様に積み残されたままである。国
会の答弁でははぐらかされているが、非常に微妙な論点として通信傍受法の改
正検討との関係もある。どんなことでも法案が通ったらそれで終わりというこ
とはない。さらに言うなら、情報の所持・取得罪自体に問題があるという認識
がなかなか広く浸透しないのは非常に残念であるものの、その点に関して私の
考えに変わりはないし、私は今後もそう言い続けるだろう。
次回は6月20日に決定された知財計画2014の内容について取り上げる
予定である。
・6/11 18歳未満と知りながら少女のみだらな姿を撮影したなどとして、鹿児島県警姶良署は11日、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で、同県立高校の臨時教諭中沢亮(30)を逮捕した。
・6/12 少女(16)と淫行した様子をスマートフォンで撮影したとして、愛知県警春日井署は12日、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑(ポルノ製造)で、県立長久手高校教諭、加藤直樹(30)を逮捕した。
「撮影した覚えはある」「20歳の大学生と偽って少女と交際していた」という。「生活費などで金が必要だった。動画を売ってカネにしていた」と容疑を認めている。
・6/18 奈良県葛城市議吉武昭博(27)は女子高生(17)の猥褻動画を、閲覧数に応じ代金が得られる動画サイトに投稿し、誰でも閲覧できる状態にしていた。自身も映っていて他にも複数の女性との動画を投稿していた。
今年5月、借りているマンションに連れ込んでみだらな行為をしたとして、条例違反で逮捕されていた。
・6/25 神奈川県警鶴見署 小山秀男(39)を逮捕。 14日、SNSで女子生徒13才に「助けてほしいというメッセージを感じ取ります」などとメッセージを送信。占い師を装ってホテルに誘い
「運気を上げないといつまでも悩みは解決しない。性交渉すると運気が上がる」と淫行したという。
・6/28 北海道警栗山署は、小学6年生の少女に裸の写真を撮らせて自分の携帯電話に送らせたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで、慶応大商学部2年
西山宥貴(21)を逮捕した。3月3日LINEで知り合った11歳少女に、上半身裸の写真を撮らせ、自分の携帯電話に送らせた疑い。
↑スマホを使って、少女をターゲットにして、少女淫行と児童ポルノ規制法違反の事件が続いている。
この2Chでもオナニー変態は三鷹JK殺人の加工写メを平気でうp・ダウンロードし「死姦」に狂い自慢している。
今のネット社会は簡単に性犯罪を犯せるが、その刑罰は非常に重いことをオナニー狂は知るべきだ。
現に報道はされてないがこの2Chでも多数検挙起訴されているが、その書き込みは当局不作為から放置されたままだ。
結果いまだに「児童ポルノ」はスマホ内「所持」だけでも「懲役1年、撮影は3年、うp送付は5年」の重罪が野放しになっている。