■喫煙は「ニコチン依存症」という病気 禁煙治療で手引書■
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2005年03月19日18時35分
禁煙を手助けする医師向けに、保健医療系9学会が合同で作成していたガイドラインがほぼまとまり、
横浜市で始まった日本循環器学会学術集会で19日、概要が発表された。喫煙を「ニコチン依存症」と
いう病気ととらえ、依存を断ち切るための治療法や、「禁煙に失敗しても患者を責めない」といった指導の
こつを示した。
作成にかかわったのは同学会のほか、日本公衆衛生学会や日本呼吸器学会、日本肺癌(はいがん)
学会、日本小児科学会などの禁煙指導の専門家。こうした手引書が学会レベルでできるのは、国内では
初めてという。
総論では、外来診療でできる禁煙治療の手順や、患者の禁煙の意思や実行段階に応じた指導法など
を示した。禁煙効果が高いニコチンパッチなどを使う療法が基本とされている。
喫煙率上昇が懸念される子どもへの禁煙治療も重視、小児専門の禁煙外来の受診を勧めるように求めた。
とりまとめ役の藤原久義・岐阜大教授は「喫煙はニコチン依存という病気で、治療するという視点が必要。
私たち医師も含め、国内ではたばこ対策の意識や取り組みが積極的でなかった。今回のガイドラインで、
禁煙を盛り上げたい」という。
ガイドライン案には、世界保健機関(WHO)の主導するたばこ規制枠組み条約が2月に発効したのを受け、
国や地方自治体などに対する緊急提言も盛り込まれた。未成年者の喫煙防止教育の充実や、禁煙治療・
支援の専門家の養成、たばこ自販機撤廃、公共の場や教育現場での全面禁煙化、たばこ対策専門の行政と
民間組織の設置などを求めている。
http://www.asahi.com/life/update/0319/004.html