実録・ニューハーフ娼婦日記

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49麻美
>>43 ありがとうございます。うれしいです。

土曜日の朝、母から電話がありました。よほど緊急のことがない限り、
連絡してこないし、ましてあたしが99%寝ている時間帯の電話なので、
嫌な予感・・・。やっぱり悲しい知らせ。
小学校〜中学校時代の近所の仲良し4人組(もちろん男の子)の一人で、
地元で公務員やってるT君が金曜日の夜に病気で亡くなり、土曜の夜が
お通夜とのこと。土曜日はお客さんの予約が夜中までびっちりで、どう
しようもなく、母に代理でお香典を持って行ってもらいました。
彼、まだ28歳、この世を去るにはあまりにも早すぎるのに、癌細胞は、
若い身体を急激に蝕んだのだそうです。あまりのことで、呆然として
しまい、すぐには涙が出ませんでした。
夜中に仕事を終えた後、どうしてもお別れがしたくなり、翌朝、早起
きして伊勢丹に開店と同時に飛び込んで、黒のワンピースを買い、2時
間半ほど電車に乗って告別式に駆けつけ、ぎりぎりお焼香に間に合い、
ました。子供のころ、よく遊びに行った彼の両親に、せめてお悔やみの
一言も言いたかったけど、今のあたしの格好では誰だかわからないだろ
うし、こんな時に名乗って混乱させるわけにもいかないので失礼しました。
お棺の中の彼の顔も見た時から涙が止まらなくなり、出棺を見送って、泣き
ながら駅まで歩きました。

友達のお通夜の時間帯や、告別式に出席した後、どんなに悲しい気持ちでも、
男の人のものを身体に入れられるのが、あたしの仕事です。昔のお女郎さん
は、親兄弟が死んだ日でもお客をとったそうですけど、あたしも似たような
ものです。なんて因果な仕事なんだろう、と思いながら、お客さんに上手に
責められると、身体が反応してしまい、ヒーヒーアーアーよがってしまいます。

という訳で、今日の休日、麻美はずっと鬱でした。

ごめんね、こんな暗い話で。