小さくなって真中瞳に食べられたい

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296名無しさん@ピンキー
>>89,>>93,>>105,>>108のつづき)

若菜の胃の中でパニック状態に陥ったつぶ男たちは、暗闇――少しずつ
目が慣れて来ると、胃壁の裏側を通る血管が発する明かりが胃壁の不気味な
蠢きを照らし出していたが――の中で、自分たちが落ちて来た方向から
「ズザザザザッ」と何かが滑り落ちて来る音を聞いた。

「救援が来たのか?」

つぶ男の中にはそんな淡い期待を抱いた者もいたが、その期待はすぐさま
打ち砕かれ、それどころかつぶ男たちが置かれている絶望的な状況に
追い打ちをかけることとなったのであった。

つぶ男たちの頭上で固く閉ざされていた若菜の噴門がガバッと開き、
大量の食物が乱入して来たのだ。その食物は若菜の白い歯で噛み砕かれ、
唾液でベトベトになっていたが強烈なニンニクの臭いから、その原型が何で
あったかは容易に想像することが出来た――それは、紛れも無くギョーザである。

「うわっ、臭ぇ!!」

ギョーザから放たれるニンニクの臭気は5ミリに縮小されたつぶ男たちの
鼻をひん曲がらせるには十分過ぎる威力だった。若菜の胃には次々とギョーザが送り込まれ、
つぶ男たちは逃げ出す暇も無くギョーザの土壌に埋め立てられて行く。
かろうじてギョーザの土壌を逃れ、胃酸にヒリヒリと手のひらを焼かれながら
胃壁をよじ登る者もいたが噴門までたどり着くのは並大抵のことではない。

「やった!!」

遂に1人のつぶ男が噴門にたどり着き、ぬめる食道をよじ登って脱出しようと足を
ふんばった瞬間だった。

ズザァーッ

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」

食道からお茶が流れ込んで、つぶ男を一溜まりもなく押し流してしまったのだ。
数分後、つぶ男は胃の蠕動でギョーザの土壌と混ぜ合わされ、再び噴門に
たどり着くことは出来なかった。
297名無しさん@ピンキー:01/11/20 23:06 ID:vdF0Fgot
若菜の胃の中でギョーザに埋め立てられた数百人のつぶ男たちは、
ほとんど全員が立ち上がる気力すら失っていた。やがて胃壁が蠕動を再開し、
つぶ男とギョーザを消化すべく胃酸を盛んに分泌し始めた。
30分も経つと、若菜の強力な胃散はつぶ男とギョーザを跡形も無く溶かし尽くし、
栄養物へと分解する為に再び蠕動を始めたのであった。

その頃、幽門からの脱出を試みたつぶ男の中で運良く混雑を抜け出せた15名ほどの者たちは
十二指腸を下降していた。十二指腸にの壁に開いている穴からは断続的に
茶色いスカトールの液体が垂れ流されている。この液体はアルカリ性で、
腸内で胃酸と混ぜ合わさって中和されるのだ。しかし、早く小腸を通り抜けてしまわないと胃から消化された食物が送り込まれて溺死してしまうだろう。

小腸の壁はびっしりと繊毛に覆われていて足場が悪い。つぶ男たちが通り過ぎた
後には、胃で消化されたつぶ男と食物のなれの果てがここを通過してこの繊毛に
栄養分を吸い取られるだろう。そうして吸い取られた栄養分は、やがて
あの豊満なおっぱいの一部分になるかも知れない。腸壁は胃壁ほど活発には
動かないがデコボコしているうえに狭くて視界が悪い。ただ一つ幸いだったのは、
一本道なのでひたすら前進して行けばいいと言うことだけである。そうは言っても、
小腸の長さは5〜7メートルもあり身長5ミリのつぶ男たちには2キロ以上の距離を
歩いているような感覚である。しかも、いつ胃から流し込まれた消化物が自分たちを襲うか
全く予想が付かない。とにかく、一刻も早くこの長い肉の回廊を走破して
しまわなければならないと言う焦りがつぶ男たちを襲った。

若菜:「なんだろ・・・お腹の中で虫が動いてるみたいで変な感じ。やっぱり、さっきのドリンクに入ってた人間みたいなのがまだ生きてるのかなぁ」
若菜はそう言いながらへその真上あたりを軽くさすり始めた。
当然、その振動は若菜の小腸で繊毛に足を取られながら悪戦苦闘しているつぶ男たちの足許にも
伝わって来る。

「うわぁぁぁっ」

ある者は前のめりで倒れ、ある者は天井に頭をぶつける。
その感触が若菜により大きな違和感を与え、若菜はお腹をさする手に
力を込めた。

P:「若菜ちゃーん、そろそろグラビア撮影の時間だよ」
若菜:「はーい」

ようやく外からの力で引き起こされていた振動が収まり、つぶ男たちは
ホッと胸をなで下ろした。しかし、ここまで生き残れただけでほとんどの運を
使い果たしてしまったつぶ男たちに、さらに大きな災難が襲いかかろうと
していることなど、つぶ男たちにも若菜にも知る由も無かった。