生体実験パート10

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569作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/11(火) 22:09:40.02 ID:GT9HEJem
透は服を脱ぎ始めた。令子や宏美の前で裸になる事を思えば、同じ男性である卓郎の前で、
服を脱ぐ事など、なんでもないと思った。下着は付けていないため、短パンとキャミソールを
脱ぎ去ると、すぐに一糸まとわぬ姿になった。
「ほう、君は、いつもパンツは履いていないのか」
「はい、パンツも捨てられちゃいました」
15歳の少年の肌は、張りがあって躍動感に溢れており、キラキラと輝いている様にさえ見え
た。卓郎は、女性に興味がない性癖だった。そのため30歳を過ぎても独身で、古物屋の店舗
兼自宅で、気ままに1人暮らしをしている。卓郎は、透の縮まったチンポを右手で鷲掴みにす
ると、左手で肩を抱き寄せ、唇に唇を重ねた。
「うっ・・・」
透は、驚いて侵入して来た舌を絡ませながら目を見開いた。昨日、初めて女性とセックスをし、
童貞を喪失した少年は、今日は男性と初体験の淫らな行為に及んでいるのだった。
「いい味だ。舌の感触もいい」
唇を離した卓郎が、口元を拭いながら言った。
「ここにある料理を、口移しで、食べさせてくれ」
卓郎は、平テーブルの上に配膳されている、色とりどりの山菜料理を指差し、同性とキスをし
たショックで動転している透に言った。
570作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/11(火) 22:10:23.43 ID:GT9HEJem
透編、長くなるので、一旦終わります。
571作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/12(水) 00:21:40.81 ID:zZFIv7SS
西暦2008年9月11日、インド洋に浮かぶルミナス諸島共和国で、再びクーデターが起こった。
首謀者は、ボロンゴ大尉。彼は、第二代大統領の就任パーティの真っ最中に、乾杯の音頭を取
った新大統領の首を、サバイバルナイフで切り落としたのだった。
「ガオオオッ!大統領の首は、俺が討ち取った!今日から、このボロンゴ大尉が、この国の支配
者だ!ガオオオオオ!」
切り落とした、大量の血がボトボトと流れ出るキップリング大統領の生首を左手で持ち上げ、高ら
かに叫び声を上げる。ボロンゴは、高揚感に溢れていたが、明らかに衝動に任せた犯行で、計画
性があるようには見えなかった。
「きゃあああ!」
メイド達が悲鳴を上げる。各国の要人を警護するSPや、官邸付きの警備兵、本来、大統領警護
隊である筈のボロンゴの部下達が、混乱の中、パーティ会場に乱入して来る。
「逆らう者は、殺すぞ!」
ボロンゴは、生首を放り出すと、彼を取り押さえようとする警備兵を、次々とサバイバルナイフで刺し、
拳銃で撃ち殺して行った。ルミナス最強の戦士である彼は、1人で通常の兵士、一個中隊に匹敵
する。彼を止められる人間は、誰もいない。
「隊長!加勢しますぜ!」
チャンゴ軍曹を始めとする、ボロンゴの部下達が戦闘に加わった。彼らの殆どは、外国人の傭兵
上がりか、少数民族であるケチャ族と同系統の黒人達である。アングロサクソン系の植民者の子
孫が大多数を占めるルミナスでは、マイノリティな存在だ。
(あたしの国で、こんな野蛮なことが・・・平和だったルミナスは、もう戻って来ないの・・・)
王冠だけを被った全裸姿で、床に這いつくばっていたマーガレットは、嘆いた。首輪の鎖をテーブル
の脚に繋がれているために、逃げることが出来ない。各国の要人達は、それぞれのSPに守られて、
パーティ会場の外へ避難していった。カダフィ大佐の姿も早々に消えている。会場の床には、逃げ
遅れて巻き添えになったメイドの死体や、警備兵の死体が、ゴロゴロと無残に転がっていた。テー
ブルが引っ繰り返され、豪勢な料理や食器も散らばっている。その割には、ボロンゴの仲間は、誰
1人死んでいない。元々が白兵戦に特化した特殊部隊なのだ。
572作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/12(水) 00:22:23.13 ID:zZFIv7SS
「ガオオオ!この国は、俺の物だ!」
「そうだ、隊長!俺達が、新しい国づくりをしてやるぜ!」
「大臣にしてくれよ!文部大臣でいいや」
「お前がか?ガハハハ!どう見ても、似合わねえぞ!」
ボロンゴの部下達は、殺しまくりながら、浮かれ騒いでいた。マーガレットは、ぞっとした。
(こんな奴らに、行政が出来るわけがない。国がムチャクチャになるわ)
「俺は、外務大臣だ!」
「やめとけ、会談の最中に交渉相手を、撃ち殺しちまう」
パーティ会場の隅では、赤いマイクロビキニを着た由梨香が、ブギンガを抱いて見守っていた。
重症マゾである彼女は、死の恐怖を感じない。
(ボロンゴ様・・・素敵)
勇ましく殺戮を繰り広げる、野獣の様なボロンゴの姿を、由梨香は、ポッと頬を赤らめながら見
つめていた。23歳でマゾ化薬を投与されて人格が変わって以来、初めて持った感情だった。
573作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/12(水) 00:23:04.85 ID:zZFIv7SS
ネオナチスのデーニッツ3世は、殺戮が始まると、通信機で島の裏側にある海軍基地に連絡
をし、早々と、転送機で避難した。基地の転送室で実体化すると、悪態をついた。
「くそ!最下等の有色人種め。余計な真似をしてくれる!」
ルミナスの政権が不安定になる事は、この国をインド洋上での補給基地として利用いようとし
ているネオナチスにとっても、好ましくない。とりわけ不愉快なのは、このままクーデターが成
功すれば、有色人種のボロンゴを、対等な交渉相手としなくては、ならない事だった。
「ハウニヴを飛ばして、パールシティを上空から偵察しろ。充分、高度を取ってな。万が一にも、
高射砲の餌食にならいように」
デーニッツは、基地の司令室へ歩きながら、通信機で指示を出した。由梨香をボロンゴに与
えた事を少し後悔した。イライラした時に蹴り飛ばすオモチャがいない。司令室の提督椅子に
座ると、少し気持ちが落ち着いた。
「キップリングも、スタンフォードも、だらしが無い!いっそ、ネオナチスの戦力でルミナスを制
圧してやろうか」
事の次第を南極のルドルフ・ヒトラーに報告をする。ルミナスの内政には中立の立場を取れ、
という返答だった。やがて、偵察に出したハウニヴや、パールシティに残留している情報将校
から状況の連絡が入ってくる。それによると、大統領官邸の警備兵は、半数を殺された後、ボ
ロンゴ側に寝返り、現在、戦場は市街に広がって、ルミナス国軍は、ボロンゴ派とキップリング
派に分かれて戦闘が続いていると言う事だった。
「米軍が、介入してくるかもしれん。そちらにも警戒を怠るな!」
デーニッツは、指示を出しながら、イライラと南米産の葉巻に火をつけた。
574作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/12(水) 00:23:49.92 ID:zZFIv7SS
ルミナス本島の南南西400キロの海域を、ジョージ・ブッシュを中心とする空母打撃群が遊
弋していた。ルミナス諸島共和国の排他的経済水域の外側、ギリギリの海域である。艦隊は、
1か月前のミッションに失敗し、多大な犠牲を出してから、再びマーガレット7世を救出するチ
ャンスを伺って待機していたのだった。
「パールシティで、戦闘が行われています」
ブライアン・トンプソン中将は、ジョージ・ブッシュの艦橋で、その報告を受け、目を輝かせた。
ペンタゴンを介して、暗号で回ってきた偵察衛星からの情報だった。
「チャンスだ。待っていた甲斐があった。すぐに作戦会議をする。海兵隊の奴らをブリーフィン
グルームに集めてくれ」
玉砕野郎Zチームの3人と、工藤明日香、城山朋子の改造人間2人、ステイシーを始めとす
る第111航空隊のパイロット達が、召集される。パイロット達はともかく、他のメンバー達は、
狭い空母生活に、飽き飽きしているようだった。
「さっさと、片付けて、アメリカに帰ろうぜ!」
巨漢のキングが、面倒臭そうに言った。背中を撃たれた銃創が、まだ治っておらず、辛そう
である。
「何を言ってるの。フリゲート艦や潜水艦での生活に比べれば、よっぽど恵まれているのよ。
コンビニや図書館だってあるでしょ。格納庫でバスケットボールだって出来るでしょ」
ステイシーが窘めた。
「カワイイ、女の子もいるしな・・・コケーコケー!」
クレイジーチンパンジーが、耳に障る奇声を上げた。艦内の女性の比率は少ないとはいえ、
明日香も朋子も化け物じみた外見をしているので、言い寄ってくる男はいない。唯一、興味
を示し、可能性のあったポーカーフェイスは、行方不明のままだ。
575作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/12(水) 00:24:32.40 ID:zZFIv7SS
「ポーカーフェイスは、元気かしら」
朋子は、ふと口にした。玉砕野郎のリーダーであるアッティラが渋い顔をする。
「さあな。殺して死ぬような奴じゃないが、相手はネオナチスの改造人間だからな。今頃、
スルメみたいに干からびているかもな」
トンプソン中将が、参謀たちと共に、入って来て説明を始めた。
「静粛に。偵察衛星とCIAの情報によると、パールシティで内乱が勃発したらしい。キップ
リングは暗殺、首謀者は、彼の懐刀のボロンゴ大尉と言う軍人らしい」
「あいつか!俺の背中を撃った奴だ!まだ、傷が痛むぜ!」
キングが吠えた。銃弾は左肩に命中したが、急所は外れていた。キングの分厚い背筋が、
銃弾を止めたのだった。明日香も、ボロンゴの野獣の様な戦いぶりを思い出す。改造手術
も受けていないのに、恐るべき戦闘力を持った男だった。
「状況によっては、再度女王の救出作戦にトライする。全員、そのつもりで待機していてくれ」
「アイアイサー!」
クレイジーチンパンジーが、調子よく答えた。
576名無し調教中。:2012/12/12(水) 01:58:29.06 ID:FSpuMVXo
乙であります!
577名無し調教中。:2012/12/13(木) 00:47:14.79 ID:zK7gULEx
更新乙。
日焼けによるシミ・そばかすフェチとしては、
ボロンゴにマーガレットの肌を黒人並みに汚してほしいですね。
578名無し調教中。:2012/12/18(火) 21:17:23.59 ID:zEWPlJNN
作者さま、どうか今年中に更新を〜〜〜  m(_ _)m
できれば2回くらい。。。 
579作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/19(水) 07:19:56.61 ID:nJgQS9JV
>>578
風邪で、長期ダウン中です。熱が高く、全くインスピレーションが働きません。
580名無し調教中。:2012/12/19(水) 11:33:08.89 ID:+6TTtFlk
お大事に
581名無し調教中。:2012/12/21(金) 11:22:07.49 ID:6Yi5fXWh
あららら
お大事に
582作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/25(火) 10:09:11.90 ID:7G8H9PnZ
通称ポーカーフェイスこと、パーク・ペシミスト中尉(29歳)は、ネオナチスの拷問室で、痩
せこけた肉体をコンクリートの床に横たえていた。全裸の体は骨と皮ばかりで、脂肪と筋肉
が、げっそりと抜け落ちて、股間のイチモツだけが、ビンビンと、そそり立っている。
(ハンサムボーイの俺とした事が、さすがに、このままじゃ、命が危ないぜ・・・)
色責めを得意とする、二人の改造人間の女に1カ月間責め抜かれ、精気を吸い取られてし
まったのだ。放置されている間も、快楽が頭から離れず、夢遊病の様に触ってもいないのに、
チンポが射精を繰り返している。
(来年で、30歳だってのに・・・)
「チャオ、シニューレ」
巨大な貝殻を背負ったハマグリ女が、片手にマムシドリンクを持って、ドアから入ってきた。
「これを飲んで、元気を出しなさい」
まず自分で、マムシドリンクを口一杯に含み、倒れているポーカーフェイスにディープキスを
して、舌を絡ませながら飲ませた。
「ゴホッ、ゴホッ!」
甘く苦い液体が気管に入り、むせ込む。
(ありがたい・・・しかし、まだまだ絞り取ろうってのか・・・)
ポーカーフェイスは、強壮剤の御蔭で少し気分が明るくなり、骨の浮き出た上半身を起こした。
イタリア人のハマグリ女の顔は、相当な美人である。
583作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/25(火) 10:09:49.10 ID:7G8H9PnZ
「これ以上、俺を拷問しても、何も喋らんぞ」
「そんな事は、どうでもいいのよ。あたし達は、この基地でやる事が無くて退屈なの。
あなたを色責めにしているのは、単なる暇つぶしよ」
「俺は、この先、どうなるんだ?」
「さあ?衰弱死するか・・・それとも、毒薬注射を撃たれてザコ戦闘員になるか・・・それ
とも実験材料にされて改造人間になるかね」
「全部嫌だ!」
「我がまま、言わないの。あなたは、捕虜なんだから」
「逃がしてくれ。お願いだ・・・君となら、駆け落ちしてもいい」
心にも無い出まかせを言った。
「うーん、ちょっと気持ちがグラっと来たけど、無理ね。あたし達、改造人間は、ネオナチ
スでしか体のメンテを受けられないの。それに、一ケ月に一回は、必ず解毒剤を打たな
いと死んでしまうのよ」
「米軍の医療チームに何とか、治療させるよ」
「普通の医学じゃ無理だわ。だって、アトランティスのオーバーテクノロジーで改造され
ているんだもの」
説得は、難しいようだった。
「死ぬ前に、海が見たい。海中で君とセックスがしたいんだ。それくらいの夢は、叶えて
くれてもいいだろ?」
「そうね。考えておくわ」
ハマグリ女は、ポーカーフェイスの干からびた裸体に覆い被さり、胸まで裂けたオマン
コに、彼の肉体を包み込んだ。そして、微かに残っている精液を絞るために、肉襞を蠢
かせ始めた。
584作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/28(金) 12:17:37.80 ID:bXW1gg8j
2度目のクーデター勃発から3日が過ぎた。パールシティに駐屯していたルミナス正規
軍の部隊は、次々にボロンゴ側に寝返り、残ったキップリング将軍派の残党はルミナス
本島、第2の町、コーラルポートへと退却した。ボロンゴ大尉派は、あまりにも突発的で、
無計画な犯行だったため、指揮命令系統が確立しておらず、混乱の中、パールシティの
外へ出す追撃部隊を編成する事が出来なかった。
「とにかく、この俺様が、この国の支配者だ!逆らう者は一人残らず、首を掻き切る!」
ボロンゴは、王宮で勝利宣言をした。
「よっ、大統領!」
特殊部隊の部下達が囃し立てた。戦う事だけが生きがいの、粗野な連中だった。
「俺は、大統領にはならん。肩書など何の意味も無い。真に強いものが国を支配する。力
こそ全てだ。俺は、大尉の階級のまま、ルミナスを支配する」
ボロンゴは、尊敬するカダフィ大佐の口上を真似して宣言した。部下達が、どっと歓声を上
げる。
「隊長、でも、それじゃ少佐とか、大佐はどうするんですか。支配者より、格上だと思われま
すぜ」
「殺せばいい。全員殺せ!俺より階級が上の人間は、全員捕まえて殺すのだ。大尉も、俺
一人で充分。俺以外の大尉も全員殺すのだ!」
ボロンゴは、大真面目で言った。
「そいつは、いい。じゃあ、中尉の俺は、ナンバー2ってことだ」
部下達は、大いに盛り上がった。
585作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/28(金) 12:18:15.13 ID:bXW1gg8j
「祝宴だ。全部隊に通達しろ。パールシティで今日から3日間、略奪を許可する。重要施設以
外では、何をしても構わん。物を盗もうが、壊そうが、女を犯そうが自由だ!」
「ヒャッホー!」
ルミナス国営テレビを通じて、その旨が通達されるとパールシティは、大混乱に陥った。逃げ惑
う市民をボロンゴ派の兵士が追い回して、略奪する。自国の首都を自国の軍隊が公式に略奪
するなど、前代未聞だった。同時に、大尉以上の階級の軍人も、いわれなき虐殺の対象となった。
「頼む、殺さないでくれ。二等兵に格下げでいいから、助けてくれ!」
佐官級の高級将校が、哀願した。
「ダメだ!全員殺せとの命令だ!」
「俺が、何をしたってんだ・・・出世しただけじゃないか・・・」
容赦なく、銃弾が撃ち込まれ粛清される。事前に危険を察知した高級将校達は、パールシティ
を脱出し、コーラルポートのキップリング派の部隊に逃げ込んだ。
「白人女のケツは、たまんねえな」
ボロンゴ派の黒人兵が、市中の至る所で白人女を捕まえ、レイプしている。商店街は襲われ、
無差別に陳列している物品を略奪された。
586作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/28(金) 12:22:44.41 ID:bXW1gg8j
「酷いな、これは」
英国諜報部員チャールズ・モンドは、BBCの特派員に変装し、路上で騒ぎを眺めていた。略奪
に巻き込まれそうになると、容赦なく上着のポケットに忍ばせたサイレンサーで、襲ってきた兵士
を撃ち殺す。何事も無く、背広のポケットに手を入れて葉巻を吸いながら、歩く姿は、ダンディだっ
た。元々ルミナスは、イギリスの植民地だったため、現在も繋がりが深い。クーデターが勃発す
る前までは。
「助けて・・・」
衣服を引き裂かれ、泥だらけになった半裸の女が助けを求めてきた。兵士達に輪姦されたのだ
ろう。股間からは、大量の精液を滴らせていた。
「どうされたのです?お嬢さん」
顔を見た。あまり好みのタイプでは無い。
「いきなり、大勢の兵士が、あたしの働いているオフィスに入って来て・・・」
「すみません。僕は、ただの観光客です。警察に行きなさい」
チャールズは、近くにあった交番を指差した。そこでは、警官達が、別の女を引き摺りこんで、
輪姦している最中だった。
「どうして・・・いったい・・・ルミナスに何が、起こったの・・・」
「クーデターですよ、お嬢さん」
チャールズは、これ以上かかわるのが面倒くさくなった。
「あーあー、私、この国の言葉、よくわかりませーん」
そう言うと、女を打ち捨て、悠々と立ち去って行った。
587作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/28(金) 19:57:36.48 ID:bXW1gg8j
元王宮である元大統領官邸では、ボロンゴが、親しい部下達と祝宴を張っていた。元々
大統領就任式が行われている最中だったので、料理人やメイドは、大量に確保している。
加えて市中から略奪されてきた一般市民の女達が、裸に剥かれ、あちこちでレイプされて
いた。
「酒だ!もっと酒を持ってこい!」
ボロンゴがウイスキーの空瓶を片手に怒鳴った。ベロンベロンに酔っ払い、もう片方の手
ではサバイバルナイフを振り回している。キップリングの首を掻き切った歴史に残る一品で
ある。衣服を引き裂かれたメイドが、震えながら、恐怖に引き吊った顔で、トレイに新しいウ
イスキーを乗せて運んで来た。酔った勢いで、いつボロンゴに殺されるかわからないのだ。
既に何人かのメイドが罪も無く殺されていた。
「ウオー!最高の気分だ!」
ウイスキーをストレートで一気飲みしたボロンゴを、すぐ近くで、マーガレットが前後を別々
の兵士に犯されながら見つめていた。彼女は、バックスタイルで床に這わされ、サンドウィッ
チにされた上に、口には3人目の兵士のチンポをしゃぶらされている。
「隊長!隊長の子供を、女王陛下に産ませてやるってのは、どうです?」
マーガレットのアナルを犯しているチャンゴ軍曹が言った。
「いらん!淫乱な白豚の子供など欲しくも無い。女王陛下は、お前達にくれてやるから、好き
に妊娠させてやればいい」
「ヒャッホー!」
588作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/28(金) 19:59:06.17 ID:bXW1gg8j
ボロンゴの気前のいい言葉に、チャンゴは喜び勇んで、腰を振った。生まれた時から、
謁見すら許されず、テレビで見るか、パレードで遠目に見るしかない、手の届かない存
在だった王家の女性に、一介の軍曹が中出し出来るのだ。
「おい、射精する時は、オマンコに入れさせてくれ。アナルじゃ妊娠させられない」
チャンゴ軍曹が、下にいる兵士に言った。グリンガ上等兵だ。
「わかりました軍曹どの。しかし、後で私にも中出しさせて下さい」
「ああ、いいよ。しかし、それじゃあ、誰の子供か判らなくなるなあ。まあ、生まれてから、
DNA鑑定で調べればいいか」
気丈に凌辱を受け入れていたマーガレットの目から、ついに涙が流れ落ちた。スタンフォ
ードやキップリングの時は、まだ、どうにかルミナスは国家の体裁を為していた。しかしボ
ロンゴの無軌道ぶりは、完全に、この国の伝統や社会経済を破壊し、回復不能の痛手を
与えてしまうだろう。惨状を目の当たりにしながら、何も出来ず、公衆便所になり果ててし
まった自分に悔しかった。
「ついでだ!国会議員も全員殺せ!グダグダ言ってるだけの国会など、ルミナスに、いらん!
これからは、俺が全部、即断即決で決める!」
ボロンゴが叫んでいた。しかし、足元がフラついていた。
「ウイッ・・・飲み過ぎかな。小便がしたくなった。ちょっと、どいてくれ」
ボロンゴが、マーガレットにフェラチオをさせていた兵士を押しのけると、アルコールで萎んだ
フニャフニャの黒いチンポを咥えさせた。そしてチョロチョロとマーガレットの口の中に、だらし
なく放出する。糖分のよく含んだ酒臭い尿が、マーガレットの高貴な口の中に溢れた。
589作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/28(金) 19:59:48.43 ID:bXW1gg8j
緒正しいと言える。マーガレットは、胸に高まるプライドを押し殺し、溢さずに不味い
尿を胃に飲み下した。自分が粗相をすれば、幽閉されている王族の誰かに危害が
及ぶのだ。
「ヒック・・隊長、私も、催してきました。ヒック・・・」
「俺もです、隊長・・・」
兵士達が、次々に訴えた。床に、立ちションをしようとするものまでいる。
「おいおい、絨毯を汚すなよ。ここにトイレがある。これから、この国を支配するのだ。
お前達も行儀よくせんとな」
「ウイース!」
飲んだくれた兵士達は、膀胱を押さえて、足踏みしながら、犬の様なスタイルでサンド
ウィッチにされているマーガレットの顔前に列をなした。
590名無し調教中。:2012/12/29(土) 15:09:36.22 ID:VnonLhgB
更新乙です
風邪のほうは大丈夫なんでしょうか?
591作者 ◆TJ9qoWuqvA :2012/12/29(土) 22:19:56.50 ID:fdrIJB7Q
>>590
完治しました。
592作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/02(水) 15:15:13.07 ID:xzLFnZud
公営住宅の2LDKのマンションで、由梨香はブギンガと共に、ひたすらボロンゴの帰りを
待っていた。就任式での惨劇以来、一度もボロンゴは、このマンションに帰って来ない。
由梨香がボロンゴと、このマンションで暮らしたのは、わずか半月あまりだったが、充実
した日々だった。
(もう、あの人は、このマンションに帰って来ないのかもしれない・・・)
由梨香は、漠然とそんな予感がした。キップリング派との戦闘は、終わる気配もなく、ボロ
ンゴは、王宮で陣頭指揮を取っているのだろう。そのままルミナスの支配者として王宮に居
座るのかもしれない。現在の彼の立場では、女は、やり放題なので、もう由梨香の事など
忘れているに違いない。由梨香は、ブギンガを抱き締め、テレビのスイッチを付けた。民放は、
何も番組をやっていない。ルミナス国営放送だけが、テロップで、ボロンゴが、この国の支配
者になった事と、パールシティで略奪が公認されている事を告げている。由梨香がいるのは、
軍関係者の家族が住む公営住宅で、略奪の禁止区域にしてされているため安全だったが、
騒然とした市中とは対照的に、不気味なくらい静まり返っていた。
(短かったけど楽しかった。あの日々は、もう戻って来ないのだわ)
由梨香は、体中に残されているボロンゴに噛まれた傷跡を、愛おしく摩った。ブギンガに見られ、
尖った歯で噛み付かれながらのセックスは最高だったのに。
593作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/02(水) 15:23:37.31 ID:xzLFnZud
ネオナチスの海軍基地に捕えられているポーカーフェイスは、ある日、ハマグリ女とアワビ
女に追い立てられ、潜水艦に乗せられた。
「俺を、どうしようってんだ?」
ガリガリの肉体では、力も入らず抵抗の使用がない。アワビ女が、フェロモンを漂わせ、妖
艶に微笑んだ。
「ウフフ、日本の秘密基地に連れて行くのよ。そこで、あなたはドクター・ザイゼニの手術を
受けて改造人間になるの」
「嫌だ!嫌だ!絶対に嫌だ!」
ポーカーフェイスは、全身の力を振り絞って暴れたが、抵抗出来る筈もなかった。
「どうして?あたし達の仲間になれるのよ。改造人間は、ザコ戦闘員より格上なの。あたしと、
ずっと一緒にいられるのよ」
ハマグリ女は、楽しそうに言った。
「嫌だ!人間のままがいい」
ポーカーフェイスは、泣きながら駄々をこねたが、そのまま潜水艦の船倉に閉じ込められて
しまった。原子力潜水艦U−1524は、音もなく地下の港を出港する。この潜水艦は、南極
を中心に、世界中のネオナチスの秘密基地を繋ぐ定期便なのだ。ポーカーフェイスは、船倉
の檻の中で泣き晴らした。
594名無し調教中。:2013/01/02(水) 15:23:41.85 ID:4nJ+dd9D
595作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/02(水) 15:24:12.60 ID:xzLFnZud
(改造人間になんか、されちまったら男前が台無しになっちまう。女も、もう相手にしてく
れねえ。どうせ、あいつらの作る改造人間なんて、センスねえだろうし)
ポーカーフェイスは悲嘆にくれ、考えに考え抜いた。なんとか日本に到着する前に、逃
亡しなくてはならない。出港して、しばらくするとハマグリ女が食事を持ってきた。囚人用
の粗末なスープとパンだった。檻の鍵を開け、体を摺り寄せてくる。またセックスをしたい
のだろう。ハマグリ女とアワビ女は、その属性上、色情狂になるよう、メンタル的にも改造
されているようだった。
「いいもの、持ってきたの」
背中にしょっている貝殻の隙間から取り出したのは、マムシドリンクだった。
(マジかよ!まだやり足りねえのかよ!)
ポーカーフェイスは辟易しながらも、起死回生の策を思いついた。成功率は低いが賭けて
見るしかない。
「なあ、いつかの約束覚えているか?海中でセックスしようぜ」
「今は、無理よ。だって航行中だもの。日本に付くまで、お預けよ」
「日本に付いたら、二目と見れねえ化け物に改造されちまうんだろ?その前に、ハンサム
ボーイのまま、君とセックスがしたいんだよ」
ポーカーフェイスは、ジッとハマグリ女の目を見つめた。この眼力で落ちない女はいない。
それには自信があった。
「しょうが無いわねえ」
ハマグリ女は、ポーカーフェイスの手を取り握り締めた。
596作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/02(水) 15:24:54.11 ID:xzLFnZud
「ここでなら、問題ないわよ」
「ここは、もう飽きた。もっと、雰囲気の出る所で、セックスがしたい。例えば通信室とか」
「うーん、そうね。第3通信室なら、使ってないから、誰もいないわ」
「よし、じゃあ、そこでやろう」
ポーカーフェイスは、まんまと策が当たった事に、ほくそ笑んだ。元々、女を口説いて、思
い通りに動かす事には、天才的な才能を持っている。ハマグリ女は、ポーカーフェイスを船
倉から連れ出し、第3通信室へ向かった。ネオナチスの潜水艦の中は結構広い。すれ違う
乗組員達は、改造人間が捕虜を拷問するために連れ歩いているのだと考え、誰も咎めない。
「ここよ」
第3通信室に入った瞬間、ポーカーフェイスは、ハマグリ女を廊下へ突き飛ばし、ドアを閉め
て内側から鍵をかけた。
「え・・・ポーカーフェイス・・・どうして・・・」
ドアの外から、ハマグリ女の動転した呟きが聞こえる。
「さあ、俺に、ネオナチスの通信機が扱えるかな」
597作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/02(水) 15:25:36.95 ID:xzLFnZud
ポーカーフェイスは、コントロールパネルの前のチェアに座り、見た事も無い機器を、
必死で操作した。米軍が使っている既存の通信機の操作方法はマスターしている。
設計思想の全く違うオーバーテクノロジーの産物だったが、適当に触っているうちに、
どうにかスイッチが入った気がした。電波の強度を表す目盛が動いている。
「あーあー、こちら、ポーカーフェイス!潜水艦に閉じ込められて、日本へ向かっている。
助けてくれ。船員の話では、マーガレット女王も同乗しているらしい」
最後の部分は、ウソだった。彼一人だと、見殺しにされる可能性が高い。だが、VIPの女
王が、一緒に捕まっているとなれば、米軍は全力を尽くして動くだろう。元々、そのために
北米東海岸から、わざわざ、大規模な空母打撃群が派遣されてきたのだから。自分が、
無事救助された後で、誤認情報だったと、とぼければいい。
「ねえ!ポーカーフェイス!ポーカーフェイス!開けて!お願い、開けて!」
通信室のドアを、外側からドンドンと叩き、ハマグリ女が、悲痛な叫びを上げていた。
598名無し調教中。:2013/01/05(土) 08:37:25.93 ID:e9CHKPUb
ポーカーフェイスがんばれー!!
599名無し調教中。:2013/01/12(土) 11:36:28.70 ID:KivZK70D
もう人間改造の場面まで飛ばしていいよ
600名無し調教中。:2013/01/12(土) 11:42:38.99 ID:S2VTNHqs
今だ!600ゲットォォォォ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ
601名無し調教中。:2013/01/13(日) 14:20:57.93 ID:rj1pBWs/
更新乙です
602作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/15(火) 08:40:07.52 ID:2a39n0BZ
空母『ジョージ・ブッシュ』の自室で、仮眠を取っていたブライアン・トンプソン中将は、
艦橋のグリーンウッド大佐からの通信で飛び起きた。
『司令!すぐブリッジに上がって来て下さい!女王の所在が、判りました!』
艦長のグリーンウッド大佐は興奮していた。この瞬間のために一ケ月以上、海上に艦
隊を留めて待機していたのだった。
「すぐ行く。シールズに召集をかけろ!航空隊にもだ!」
ブライアン中将は軍服の上着を慌てて着こみ、狭い自室を飛び出した。これでも艦内
では、最も広い、高級士官用のプライベートルームである。艦橋にエレベーターで上が
ると矢継ぎ早に報告が来た。
「南緯2度54分。東経62度41分の海域より救難信号を受信しました。発信者はコード
ネームZ2、海兵隊のパーク・ペシミスト中尉です。ネオナチスの潜水艦で日本に連行中、
マーガレット7世も同じ潜水艦に同乗していると言っています」
「潜水艦だと?現在位置は、捕捉できるか?」
ブライアンは意表を突かれた。女王は、パールシティにいるものとばかり思っていたのだ。
「潜水艦自体は、ソナーに反応しません。ステルスタイプと思われます」
「まずい、絶対に見失うな。救難信号の発信地点を中心に包囲網を敷いて海上封鎖しろ。
第7艦隊及び第5艦隊にも応援を要請する」
「はっ」
603作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/15(火) 08:40:37.90 ID:2a39n0BZ
ジョージ・ブッシュを中心とする空母打撃群の全艦艇は、発信地点に向けて一斉に
転進した。甲板からは対潜能力を持った哨戒機が慌ただしく飛び立っていく。同時に
インド洋に広範囲にわたって展開している米軍艦艇にも、ネオナチスの潜水艦の推定
進路を封鎖するように通達が出された。ターゲットの潜水艦自体は、レーダーに反応
しないため、至近距離から物理的に確認するより方法が無い。
「ポーカーフェイスが、見つかったって?」
艦橋に、どかどかとZチームのメンバーが入ってきた。シールズの制服は着ているが、
珍妙な風貌で、場違いな雰囲気を持った男達だ。
「ああ、しかし潜航中の潜水艦の中だ」
「すぐに小型潜水艇を、用意してくれ。突っ込んで取り返す!」
巨漢のキングが吠えた。頭に血が上っている。Zチームは仲間意識が強いのだ。
「そんなものはない」
「じゃあ、戦車で海に突っ込む」
「馬鹿か!」
ブライアンは、呆れ果てた。こいつらと会話をしていると、疲れる。
「まず爆雷を投下して海上にあぶり出す。その後、君らが突入してくれ。いいか、女王陛
下を無事に救出するのが最優先だぞ」
ブライアンは、念を押した。
604 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(3+0:5) :2013/01/15(火) 09:28:44.94 ID:2a39n0BZ
ポーカーフェイスは、通信室に立て篭もったまま、さらに数回、同じ内容の通信を流した。
しかし、15分後、ドアのロックが、強制解除され、ネオナチスの兵士が、なだれ込んで来
て、揉みくちゃにされた挙句、取り押さえられた。精力を絞り取られ、衰弱しているので抵
抗出来ない。
「あたしを騙したのね、ポーカーフェイス!許せないわ」
逆上したハマグリ女が、ポーカーフェイスの顔を拳骨で殴りつけた。ハンサムなツラが拉げ、
血を流して歪む。それくらいでは、腹の虫が収まらなかったのか、ハマグリ女は、アバラ骨
の浮き出たポーカーフェイスの腹に、何度も膝蹴りを入れた。
「ぐ・・・俺は、人間のままでいたい・・・改造人間になんか、成りたくないんだ・・・」
「殺してやる!」
ヒステリーを起こしたハマグリ女を、ネオナチスの士官がたしなめた。
「手助けしたお前も同罪だぞ、ハマグリ女。日本に付いたら軍法会議にかけられるだろう。
覚悟をしておくんだな」
「畜生!こいつのせいで!」
ポーカーフェイスは、散々ボコられた挙句、再び船倉の檻に放り込まれた。しばらく誰も来
ない。3時間ほどすると、艦体に爆音が響いた。
(始まった。米軍の攻撃だ。助かるかも・・・)
震動と爆音は数時間続いた。ポーカーフェイスとしては、米軍の作戦が成功することを祈る
しかない。彼らは、この潜水艦にマーガレット7世が乗っていると思い込み、執拗に攻撃の
手を緩めないのだ。作戦にかかる費用は、ポーカーフェイスの生涯賃金の数百倍だろう。
605名無し調教中。:2013/01/15(火) 11:00:36.34 ID:w6cVLhQA
なにげにハマグリ女が可愛いな
606作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 00:03:19.73 ID:zq6Uyy19
海兵隊の輸送ヘリ、オーシャンホーク2機に分乗したZチームのメンバーは、全員ダイバー
スーツを着込み、アクアラングと酸素ボンベを装着していた。一方、応援の城山朋子はビキ
ニ姿、工藤明日香は全裸でメイド時代のボディペインティグされた素肌を露出させている。
二人とも異形の肉体の持ち主なので、体に合うダイバースーツが無いのだ。
「明日香、あなたの体、海水に浸かっても大丈夫?」
朋子が、体の半分以上を機械化された明日香に尋ねた。
「多分・・・ポンコツだけどネオガイア星の金属素材だから」
明日香が自嘲気味に言った。表情からは、悲しみも喜びも読み取れない。経年劣化で、金属
ボディに錆の様な物が、広がってはいるが、通常の鉄に付くものとは、性質が違うのかもしれ
ない。
「あれか!」
双眼鏡をのぞいていたアッティラが、叫んだ。洋上に黒い潜水艦の上部が浮かびがっている。
空にはジョージ・ブッシュ所属の戦闘ヘリや、対潜攻撃機が乱舞しており、ローテーションで海
上に爆雷の投下を続けていた。
「よく、沈まずに、浮かび上がってきたわね」
朋子が、感心した。
「沈む可能性もあったが、ある程度ダメージを受けて、乗組員が生き延びたければ、浮上するし
かないからな。それに海中には、我が方の原潜も展開している」
アッティラが、解説した。
「そろそろ、いくぞ」
607作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 00:03:55.98 ID:zq6Uyy19
オーシャンホークが、側面の扉を開いたままネオナチスのUボートに急接近した。相手
は潜水艦なので対空兵装はない。艦体のすぐ傍の海上に、アッティラ、朋子、明日香
は飛び降りた。もう一機からは、キングとクレイジーチンパンンジーが、飛び降りる。
「コケーコケー!」
躁状態になったチンパンジーが平泳ぎをしながら、アクアラングを外して奇声を発してい
る。躁欝病の躁のサイクルに入っている様だった。一機のF35が海面すれすれを、低空
飛行して来た。そしてUボートの上をかすめながらサイドワインダーを発射し、艦橋の突起
部分に命中させた。
「ステイシーか。相変わらずいい腕だな」
アッティラが、犬かきで泳ぎながら感心して言った。艦橋が吹き飛ばされ、Zチームの突入
口が開いた。
「いいか、目的は、マーガレット女王と、ポーカーフェイスを救う事だ。邪魔する奴は殺して
構わん!」
「おう!任せとけ!」
キングが吠えた。ボロンゴにやられた傷が完治していない筈なのに威勢がいい。5人が艦体
に取りつくと、ハッチが開き、武装したネオナチスの兵士達が甲板に上がってきた。
「どうりゃああ!」
キングが、防水カバーをはがし、サブマシンガンを取り出して撃ちまくる。明日香が、目にも止
まらない速さでネオナチスの兵士の間を、駆け抜け、右手の日本刀で、彼らの体をバラバラに
した。朋子も、股から生えた逆さになった頭で狙いを定め、腰から生えた腕に持ったサブマシン
ガンで、ハッチから這い上がってくるネオナチスの兵士達を牽制した。
608作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 00:04:41.34 ID:zq6Uyy19
「うぎゃああ!弾が・・弾が当たった・・・もう駄目だ・・・帰りたい・・・」
被弾したクレイジーチンパンジーが、一気に躁から鬱に気分が転換したようだった。
「掠っただけだろ。騒ぐな、うっとおしい!」
アッティラが、サブマシンガンを撃ちながら悠々と葉巻を吸っている。ベテランの指揮官だ
けが見せる、余裕だった。兵士に続きハッチから、大きな貝殻を背負ったハマグリ女が這
い上がってきた。
「あなた達、ポーカーフェイス取り返しに来たのね!絶対に、渡さないわよっ!」
イタリア人のハマグリ女は、ラテン系の気楽さで、裏切られた事は、もう根に持っていない
ようだった。キングと朋子が、サブマシンガンの集中砲火を浴びせたが、貝殻で防御し、弾
を悉く跳ね返してしまう。
「出たわね、改造人間・・・あたしがやる」
明日香が、右腕自体に生えた日本刀を構えた。数年間、古今東西の剣術を研究し、黙々と
鍛錬に励んできたのだ。
「秘剣、夜間飛行斬り!」
ネーミングの意味は不明だった。音も無く動き、ハマグリ女の貝殻と生身の肉体の間に切っ
先を入れて、抉る。ハマグリ女が、防御姿勢を取る暇もなかった。大きな貝殻が、剥ぎ取られ、
ゴロンと甲板に転がった。
「きやああああ!」
背中が赤剥けになったハマグリ女が絶叫した。防御が無くなった豊満な白い肉体に、明日香
が左手自体から生えたマシンガンを撃ち込む。ダイナマイトボディをハチの巣にして、ハマグ
リ女が死んだ。
609作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 00:05:56.47 ID:zq6Uyy19
「もっと・・・もっと、いろんな男とセックスしたかった・・・」
それが、ハマグリ女の最後の言葉だった。
「突入だ!」
アッティラが叫んだ。敵を、あらかた片付けて、阻む者のいなくなったハッチから艦内に、5人
の猛者が降りていく。クレイジーチンパンジーだけが、遅れ気味で、鬱状態のサイクルに入っ
て、いじけている。元々、輸送任務の定期便だったため、戦闘力のある乗員の数は極端に少
ない。オーバーテクノロジーの産物である原子力Uボートはオートメーション化されており、元
々少ない乗員のほとんどは技術スタッフなのだ。5人は、無抵抗な乗員を殺戮しながら、艦内
を捜索し、船倉の檻に入れられているポーカーフェイスを見つけた。
「助けてくれ、ここだ!」
「あれ、お前、こんなに痩せてたか?」
変わり果てたポーカーフェイスの姿を見て、キングが尋ねた。
「拷問されたんだよ!」
檻が開けられ、ポーカーフェイスが助け出された。
「ポーカーフェイスを確保。マーガレット女王は、見つかりません」
アッティラが、『ジョージ・ブッシュ』のブライアン・トンプソン中将に、携帯用の通信機で報告
をした。
『艦内を、くまなく探せ!絶対に見つけるんだ』
「イエス・サー」
ポーカー・フェイスは、そのやり取りを聞きながら心の中で、無駄なのにな、と思った。
610名無し調教中。:2013/01/20(日) 01:02:21.95 ID:wOoiFYkF
ここで普通に救出されては面白くないぞよ
611作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 07:30:41.99 ID:zq6Uyy19
パールシティの王宮では、デイブ・ボールマンが、ボロンゴ大尉にお伺いを立てていた。
「女王様チャンネルの放送は、継続されますか?」
「ああ、好きにしろ」
ボロンゴは、あまり興味無いようだった。
「何か、拷問メニューの御要望はありますか?」
「ああ、そうだな。今まで、やってない事をやらせろ。糞を食わせるとか」
「わかりました。女王陛下には、国民の糞を、召し上がって頂きます」
早速、国営放送局で企画会議が始まった。ボロンゴ政権下で初めての放送である。この所、
政府の声明文だけを繰り返し流していたスタッフ達は、久しぶりに張り切った。
「即行で、国民から応募者を募ってオーディションをしましょう」
ADが言った。ボールマンが首を横に振る。
「それは、面倒くさいし、時間がかかる。王宮前のストリートで野外ロケをしよう。集まってきた
野次馬から志願者を募ればいい」
早速、ロケ班が編成され、首輪に繋いだマーガレット7世を引き連れて、王宮前のストリートへ
出張って行く。港へと続く4車線の広い道路だ。市街戦の後なので、休業している店舗やオフ
ィスが多く、以前は多く見られた観光客の姿も全く無い。爆破された自動車が片付けられずに、
放置されていたり、ショーウィンドウが割られてガラスの破片が飛び散っていたりする。人通り
は疎らだ。
612作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 07:31:27.63 ID:zq6Uyy19
「女王陛下。今日は食糞をして頂きます。ボロンゴ閣下の意向ですから。今まで、オシ
ッコは飲まれた事は、あるでしょうが、他人の糞を食べるのは、初めてでいらっしゃるで
しょう?」
拷問メニューの説明を聞かされたマーガレットの顔が、より一層、悲しみに沈んだ様に
見えた。
「ええ、初めてよ。当たり前だわ。あたしは王族なんですから」
「でも、大丈夫です。食糞なんて、実際には、大した事ありません。先進国ではSMクラ
ブで、通常のプレイとして行われているそうです。スカトロ専門のポルノ女優もいる位で
すから」
それでも、マーガレットは心配そうだった。
「吐き出さずに、完食して下さいよ。気休めかもしれませんが、女王陛下なら出来ます」
ボールマンは、元気づけながら、このセリフは、どこかの国のアニメで聞いたな、と思った。
(日本のだったかな・・・ルミナスでも、いつかアニメ制作をやってみたいな)
それは、小国に生まれた番組プロデューサーの悲願だった。
613作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 07:32:15.87 ID:zq6Uyy19
ブライアン・トンプソン中将は、『ジョージ・ブッシュ』のハイテク機器に囲まれた艦橋で、
受信したルミナス国営放送を見ていた。マーガレット7世が、王宮前のメインストリートで、
通りすがりの一般市民の尻の穴から、ひり出されるウンチを口一杯に頬張っている。その
無修正映像では、マーガレットは咳き込み、涙を流して苦しそうだった。
「おい、これは録画か?」
「いえ、生放送です」
「どういう事だ?女王陛下は、作戦対象の潜水艦にいるんじゃないのか!」
トンプソン中将は、動揺し、怒鳴った。スクリーンでは、首輪に繋がれた全裸のマーガレッ
ト7世が虐待を受けている。丸々とサッカーボールの様に太った司会者が解説していた。
『さすが、我々の女王陛下です。初めての食糞とは思えません。どんな人間でも、慣れな
いと生理的に受け付けず、吐き出してしまうというのに!』
トンプソン中将は、しばらく、こめかみを押さえたまま動かなかった。そして、ようやく口を開
いた。
「作戦は、中止だ。Zチームを引き揚げさせろ。撤収後、Uボートは対艦ミサイルで撃沈する
ようにランニング少佐に言え」
トンプソン中将は、また女王救出作戦が失敗だったことに、がっかりした。今回は、ほとんど
米軍側に被害が無かった事が幸いだったが。
614作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 07:33:00.03 ID:zq6Uyy19
 突入した米軍の5人と、救助されたポーカーフェイスは、甲板から乗って来たオー
シャンホークに引き上げられ、Uボートを離れた。
「おい、ポーカーフェイス!女王陛下は、パールシティにいるそうだぞ!」
アッティラが、厳しく追及した。
「あれ、そうなの?確かにナチ公どもが、女王の話をしているのを聞いたんだがなあ」
ポーカーフェイスは、しれっとしていた。そんな事で動揺する玉ではない。上空を旋回
しながら待機していたF35が再び降下して来て、Uボートに対艦ミサイルを撃ち込んで
いく。先程まで、艦内で死闘を繰り広げていたUボートは、大爆発し、火柱を上げて沈ん
でいった。
「ねえ、あれって原子力なんじゃないの?沈めたら、海が汚染されない?」
シートに、逆様の頭部を押し付け、窮屈そうな朋子が疑問を口に出した。
「気にするな。ここはインド洋の真ん中だ。アメリカに被害はないさ」
アッティラが、葉巻を吸いながら言った。作戦が終わって、再び躁状態に戻った、クレイジ
ーチンパンジーが、隣で、いつものニワトリの鳴き真似をしている。明日香は、ヘリの窓か
ら海面に浮かび上がる人影を見た。巨大な巻貝を背負っている、アワビ女だった。
(ちっ、もう一人、いたのか、改造人間・・・)
どこに隠れいたのか知らないが、おそらく、ネオナチス側の唯一の生存者だろう。明日香は、
人間以上の戦闘能力を持つ改造人間を倒す事に、自分の生きる意味を見出していた。
615作者 ◆TJ9qoWuqvA :2013/01/20(日) 07:33:42.16 ID:zq6Uyy19
ルミナス編、終わりです。
616名無し調教中。:2013/01/21(月) 19:33:51.63 ID:4iv5AvOO
人間牧場もプリーズ。
617名無し調教中。:2013/01/21(月) 21:13:12.70 ID:5IgquXaK
アルテミスもプリーズ
618名無し調教中。
次回はもっと由梨香をプリーズ