女性にペニスがある社会part5

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428ヴァギ男くんの話
「瑛子・・・・・・・・・お前・・・・・何を言ってるんだ・・・・・・・・・オレはお前の、兄貴なんだぞ・・・・・・・!?」
 芳樹はうろたえていた。
 自分でこう言いながら、彼自身、空々しい気分になるのはやむを得ない。彼としても、妹たちが自分に向ける視線の意味に、全く気付いていなかったわけではないからだ。
 しかし、その想いを嬉しく思いながらも、義理とはいえ、彼女らが妹であるという事実が、芳樹を縛っていた。
 彼はうろたえていた。うろたえ過ぎていた。いまの一言が、もはや実力行使に出るまでに思い詰めていた妹たちにとって、どれほどの地雷か、全く気付かなかったのだ。

「いい加減にしなよ兄貴!!」
 まずは陽子がど怒号をあげた。
「二言目には『オレは兄貴だ、兄貴だ』って、この期に及んでまだそんな事を言ってるのかい!?」
「陽子・・・・・・」
「ボクたちは、みんな兄貴が好きなんだ!大好きなんだ!!アンタが兄貴だろうが、ヴァギ男だろうがもう関係ないんだよ!何でそれが分かんないんだよっ!!」
「お兄ちゃん、陽子の言う通りよ。あたしたちを結ぶ兄妹の縁なんて、紙より薄いものでしかないの。あたしたちが、もし違う出会い方をしていたとしても、同じハッピーエンドを迎える事だって出来るの。分かる?」
 優子はにっこり笑うと、まるで幼児をむかえる母のように両手を広げて、尻餅をついた兄を見下ろす。
「・・・・・・・・・ハッピーエンドって・・・・・・・例えば?」
 彼女を見上げて、恐る恐るそう訊く兄に、長女は答えた。

「例えば・・・・・・・・・お兄ちゃんは、あたしと結婚する事だって出来るの」
 そう言うが早いか、芳樹は優子に押し倒され、激しく唇を奪われた。
 
429名無し調教中。:2005/11/25(金) 23:51:58 ID:4F+QMxhD
430ヴァギ男くんの話:2005/11/26(土) 00:11:36 ID:rl7G8gwE
「・・・・・・・・・や・・・め・・・・・・ゆうこ・・・・・・・・・やめ・・・・・るんだ・・・・・・・!!」
「いやよ!やめないわ!お兄ちゃんがあたしと結婚するって言ってくれるまで、絶対にやめないからね!!」
「ちょっとぉ!!何言ってるのよ姉貴ぃ!!」
「優姉さん卑怯です!!そんなのズルイですよぉ!!」
「いいから、瑛子はロープを持ってきなさい!電話の下の引き出しにある荷造り用のヤツ! 陽子っ、あなたはこっち!!お兄ちゃんを押さえるのを手伝って!!」
「優子お前っ!?ロープって何をする気だっ!?」
「決まってるでしょう!?お兄ちゃんが逃げられないようにするのよ。早く行きなさい瑛子っ!!」
「はっ、はいっ!」
「なるほど・・・・・・・・面白そうだね。手伝うよ姉貴っ!!」
「やめろっ!!二人とも・・・・・・・・お前ら正気じゃねえぞっ!!」
「ジタバタ見苦しいよ、兄貴っ!!」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん。あたしと結婚するって言ってくれたら、痛い事なんかしないから」