女性にペニスがある社会part3.1

このエントリーをはてなブックマークに追加
390354
奈穂は目の前で真っ赤になっている恵子に大きな衝撃を受けた。
10年ほど前に夫を亡くしてから恋人を作らず、自分で身体を慰める事もせずに恵子は過ごしてきたというのである。
三十代から四十代のもっとも女盛りともいえる時期。
自分だったら耐えられるだろうか? 奈穂は自問自答してみた。
おそらく耐えられない。
熟れた肉体を持て余し、自分を支えてくれる確かな存在がいなければ、肉体の赴くままに性を貪ってしまうだろう。
恵子は高校を卒業してすぐの頃に結婚し、二十歳の時に健介を生んだと聞いている。
恵子の女としての時間は、亡くなった夫と過ごした日々が全てなのであろう。
その夫が亡くなってからも、夫への想いを貫き通している。
その想いが恵子の変わらない美しさの理由なのかもしれない。
(全く男ってなんてだらしないのかしら? こんな素敵な人をずっと一人にしておくなんて…)
意味もなく、奈穂は世の男性に憤りを感じた。
(私だったら、絶対に放っておかないわ!)
奈穂は思わず、声に出していた。
「お義母様、私で良かったら… お義母様の… お身体をお慰めしますわ…」
「えっ……?」
驚いた表情で奈穂を見返す恵子。
口に出してしまってから、自分の言った言葉の意味に奈穂は愕然とした。
「あの、その… ふ、深い意味はありません… ス、スイマセン… な、なんか変な事、言っちゃって…」
二人の間を重苦しい沈黙が包み込む。
「あの、お義母様… せっかくですから、今日は外にランチしに出掛けません?」
奈穂が重苦しい空気を振り払うように言った。
「そ、そうね… 行きましょうか」
それからの二人の会話は、どこでランチをしようかなど他愛のない話題に終始した。
恵子と他愛のない会話をかわしながらも、奈穂は鼓動が高鳴りと、身体の奥底に軽い疼きを覚えていた。
そして、恵子も… 恵子はショーツの中でペニスを熱く、固く、膨張させていた。
それが奈穂との会話の所為なのか、夢精するほど溜め込んだ精によるただの生理現象なのか… 恵子には分からなかった。