432 :
名無し調教中。:
あくまで法医学的データですが
●頚部圧迫
血管および気管が閉塞することによる窒息のこと。以下の3つに分類される。
hanging(縊頚)
ligature strangulation(絞頚)
manual strangulation(扼頚)
どの場合も、基本的には頸部の血管が閉塞されることによって、脳内の血流が循環傷害を起こすことが死亡の主因である。
気管が切開されている場合でも窒息は発生するため、気道の閉塞は必要条件とはならない。
頚部の各血管および気管の閉塞に必要な力(重量)は以下の通り。
・頚動脈(carotid artery) -- 5kg(頭の重さ)
・椎骨動脈(vertebral artery) -- 30kg
・頸静脈(jugular vein) -- 2kg
・気管(trachea) -- 15kg
※vertebral (internal) venous plexus(椎骨動脈叢) は解剖学的理由により閉塞しない
首吊りで椎骨動脈を圧迫した場合、わずか30kg、つまり体重の半分の重量で非常に危険な状態となる。
頚動脈と頚静脈は、片手で簡単に圧迫できる。
気管は、片手で強く押す程度の力で閉塞される。
433 :
名無し調教中。:02/08/19 02:22
あくまで法医学的データですが (その2)
●窒息症状の6段階
1.無症状期(30〜60秒)
血液や組織内の体内酸素を消費している。訓練で長くすることも可能。
参考)
1回の呼吸量は約 500 ml (その内酸素は100 ml)
血液や組織内の酸素量は約 850 ml、酸素の消費量は1分あたり 300 ml
従って、酸素供給停止後、数分で体内酸素は消費される。
2.呼吸困難期(60〜90秒)
二酸化炭素→呼吸中枢刺激→努力性呼吸(forceful respiartion)→吸気性呼吸困難
3.痙攣期(30秒)
呼気性呼吸困難→間代性痙攣(clonic convulsion)→強直性痙攣(tonic convulsion)。
瞳孔散大、意識消失、失禁、勃起、射精などの症状。
しばしば後弓反張(opisthotonus)が見られる。
4.呼吸停止期(60秒)。
痙攣停止、呼吸停止→仮死状態となる。
5.終末呼吸(terminal respiration)期:(60秒)
深い吸気運動(数秒間隔で7、8回繰り返す)が現れる→呼吸停止となる。
6.心拍動持続:数分〜数十分
心拍動が停止する。
一般論として、窒息状態が2分30秒を超えると、痙攣期を経て呼吸停止状態となるため、非常に危険。