213 :
「名無しわざとか?」とかイヤミを言われた:
実家の父が亡くなって以来、母がパチンコに嵌るようになった。
借金をしては、親類や私共子供達に無心し、泣きながらもうパチンコはやめると狂乱する事の繰り返し。
親類は疎遠になり、兄妹で見守ってきていたけど、もう何度目か分からないほど繰り返しているうちに、
段々と、もうこの人に現金を与えてはいけないんだ…と言う暗黙の合意ができていた。
一緒に暮らそうと提案するも、お父さんの眠る故郷を離れたくないと頑なに拒まれた。
現金を渡さず、電気ガス水道等を立替払い等もやってきたけれど、
浮いた分のお金をパチンコに使うので、現金を渡すのと同じ事になり、取りやめた。
ある日、
『ガスが止まった。電気も止められちゃう。具合悪いから病院に行きたいけどお金がない』
そう言っていつもの様に無心する電話があったが、誰も助けなかった。
翌月母は亡くなった。状況は詳しく書けないけど、事故なのか自殺なのか分からない。
猛烈に泣いた。猛烈に泣いてパチンコへの恨みだけが残った。。