再び手袋を外した隆行は、風呂場の外に脱ぎ捨ててあった自分の衣服のポケットからコンドームをひとつ取り出すと、透の目の前で説明しながらつけて見せた。
「男同士なら妊娠しないからいいじゃん、とかいう奴もいるけど、お尻の穴はしょせんお尻の穴だから、雑菌でチ○○○が他人に説明できない病気にならないようつけるんだ。
反対に、挿入した方のチ○○○についていた菌とかがされる方の腸壁から感染したりもするしな。さあ、準備できたぞ」
いよいよ挿入の瞬間である。透は兄が自分の肛門に陰茎を挿し込む瞬間を見ようと、肩越しにじっと兄の方を見つめた。
隆行が右手で陰茎を支えながら、左親指で透の肛門を押しひろげ、そこに亀頭を押し当ててきた。コンドーム越しに兄の怒張の熱と脈とが透の肛門に伝わってきた。
陰茎を肛門に押し当てると隆行は右手を陰茎から離し、両手で隆行の尻肉をぐっとつかむと、ジワジワと透の肛門のなかへと硬くいきりたったモノを押し込み始めた。
最初、両手で押しひろげられた肛門に隆行のモノの亀頭が密着し、続いて亀頭ごと透の肛門がズブリと中へと押し込まれていった。透はかすかに痛みを感じた。
隆行のモノの亀頭が完全に肛門内へと押し込まれると、ここで隆行はいったん挿入の動作を止めた。
押し込まれた肛門が再び外へと戻り始め、次第に隆行の陰茎の胴部の直径になじんでいく中、隆行の熱がじんわりと透の肛門をも熱くした。
「じゃあ透、動かすからな。あまりひどく痛むようなら、すぐに言えよ」隆行の陰茎がゆっくりと透の体の奥深くに向けて進み始めた。
亀頭が透の直腸をかき分け、くびれが腸壁をこすり上げた。そして陰茎が進みきれる現在の限界に到達すると、今度はゆっくりと今来た道を戻り始めた。
今度は肛門が尻の外へと引きずり出され始めた。と同時に陰茎のくびれが今度は直腸全体を肛門の外へと引きずり出すかのごとくめくり上げた。
2、3度このような動作を繰り返すと隆行は、いったん陰茎を引き抜いたあと、今度は透と向き合うように抱きつき、再び挿入した。 (続く)