蒲田周辺74

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867智仁 ◆rN4U95e5qM
>>836 の続きです。 

弟から想いを打ち明けられた隆行の表情は、先ほどの青ざめたものから一転、赤くほてったものへと変わった。
そして隆行は透のそばへと近寄り、透の気持ちを確かめるべく言った。「いいのか?普通のセックスとは違うんだぞ」
しかし透の決意はもはや揺るがなかった。「いいよ。相手が兄ちゃんなら、お尻でされたって」
透の言葉に対し、隆行は透と唇を重ねることで了承の言葉に代えた。
隆行の唇がそっと透の唇にかぶさり、初めは互いの唇の感触をたしかめるべくやさしくこすれあった。
しだいに唇同士は密着の度合いを強め、徐々に二人の唾液で湿りを帯びるようになった。
二人が激しく唇をこすり合わせるたびに、二人の鼻からは呼吸の熱気が吹き出し、それが重なりあう唇のあたりで渦を巻いた。
二人の興奮はますます高まり、しだいに二人の唇は雪解けの下から土と草の芽が顔を出すようにゆっくりと開いていった。
二人の唾液が互いの唇を激しく濡らすようになった瞬間、どちらからとも言わず二人は互いの舌をからませ始めた。
「ちゅ、にちゅ、ずちゅ‥」ねっとりとした湿り気を帯びた音が二人の唇が交差するあたりから漏れ出ていた。
ひとしきり熱い口づけを交わした後、二人は唇を離したが、二人の唇の間には1本の唾液の糸が張り渡され、そして消えていった。
「じゃあ、いいんだな。お前の初めて、俺がもらっても」兄・隆行の再度の確認に対し、弟・透はこくりとうなずいた。 (続く)