温かいスチームを吸入するという治療法(局所温熱療法)もあり、器具も市販されている。
この効果は医学的にも確かめられている。
100%有効であるわけでもなく、その効果も弱い(スコアで1段階の症状の軽減程度)が、
薬剤を使わないため、妊娠・授乳期の女性には第一選択となる治療法である。
スチームの温度は43度程度が適するといわれているが、38度でも効果があるという実験がある。
1日数回の吸引を繰り返すとよい。
器具がない場合、蒸しタオルなどを顔にあてて湯気を吸入するとよい。
目のかゆみに対しては、冷やしたタオルなどをあてる(局所冷罨法)と一時凌ぎになるといわれている。
こうした目の症状が出やすい人はドライアイの人に多いともいわれるので、その対策にも気を使うとよい。
原則的にコンタクトレンズは使用禁止である。
使う場合はレンズの洗浄を確実に行うか、1日使い捨てタイプの使用が推奨されている。
前述のアレルギー日記等を記録して、自分にとってなにが悪化要因だったのかを
つきとめることも有用である。
また、薬剤の効果を確かめることにもなり、医師の協力が得られれば、
それを治療計画に役立てることもできる。
すでに述べたように、ヨーロッパではイネ科の植物、アメリカではブタクサが多い。
日本のスギ花粉症を含めて、世界の3大花粉症ともいわれる。
ヨーロッパのうち、大陸では各種の樹木による花粉症も少なくはないが、
花粉症発祥(発見)の地であるイギリスではことにイネ科の花粉症が多く、
人口の15〜20%以上が発症しているという[要出典]。文献的にはスペインにも多い。
一般に北欧と呼ばれるスカンジナビア地域ではシラカバなどの
カバノキ科の花粉症が多いといわれ、10〜15%程度という数字がある。
最近ではこうしたカバノキ科の花粉症をヨーロッパの花粉症の代表的なものとして述べることもある。
地続きであるロシアでは極端に少ない。