環境中の細菌等が産生する微量の毒素が関係すると提唱する研究者もいるほか、
最近では、医療における抗生物質の多用(によるヒトと共生している菌のバランスの崩れ)
が関わっているのではないかという見方も出てきている。
ピロリ菌感染との逆相関が認められることも報告された。
しかし、近年の研究によれば、単にTh1/Th2バランスによってのみ
説明できることばかりではないこともあり、調節性T細胞の関与を考える説も出されている。
衛生仮説を説明したこのTh1/Th2パラダイムは1980年代後半に提唱されたものだが、
広く免疫を考えるときに重要なものであることは現在でも変わりがない。