実際、過去に花粉症の原因植物と言われたこともあったが、
セイタカアワダチソウは虫媒花のため、原則的には花粉は飛ばさない。
ただし、大群落を作ることが多く、こぼれた花粉が周辺に飛散してしまうことはある。
花粉症の原因にもなり得る。
同じキク科のため、ブタクサやヨモギ等の花粉症の人は注意が必要である。
大群落という点では、果樹園や田畑の周辺に居住する人も要注意であるが、
日本人の主食となっている米をとるイネは、意外にも花粉症の原因になることは少ない。
開花期が早朝でごく短く、水田で栽培されるためである。
これらの原因花粉をつきとめるためにはアレルゲンの検査が必要であるが、
身近にその植物があれば患者自身でもわかりやすい。
花粉の観測を行っている施設は多いが、そのかなりはスギ・ヒノキの飛散期間のみであり、
通年で行っていたとしても、ほとんどはビルの屋上などに装置を設置しているため、
草花花粉についての正しい飛散情報は得ることがむずかしい。
また、飛散範囲が局地的であることも、草花花粉の飛散情報を得るのが難しい原因となっている。
患者レベルにおいては、季節が移って
飛散花粉の種類が異なると症状の出方も異なるということがよくいわれる。
しかし、それぞれの植物によりアレルゲン性の高さが異なるのは事実だが、
症状が強く出る部位が異なるなどのことが本当かどうかは調べられていない。