( ^ω^)ブーンがパチスロで生活を始めました 8

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1( ´∀`)ノ7777さん
前スレ
( ^ω^)ブーンがパチスロで生活を始めました 7
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/slot/1198279608/

( ^ω^)ブーンがパチスロで生活を始めました6
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( ^ω^)ブーンがパチスロで生活を始めました 5
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/slot/1170539381/

まとめサイト
http://aromablackboon.blog100.fc2.com/

2( ´∀`)ノ7777さん:2008/08/30(土) 23:02:28 ID:SLeLwtPL0
現在はサンズオブリバティとスロット設定看破バトルと新夢さんの新作が連載中。
まとめて転載したほうがいいのか悩んだけどわからんかったからやめといた。
他の人よろしく
3新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/08/30(土) 23:50:08 ID:lY2MTdYuO
規制食らってました…
まいどどうも、とりあえず>>1さん新スレ乙です

作品ですが、自分はなるべく地の文を減らして、テンポよく読みやすいように…を心掛けてるつもりなんですが、
相変わらず進行が遅いっすね… 年内に完結できるかなぁ…て感じです。

さて、次回は『謎の中年マッチョオヤジ、ジョルジュの正体は!?』の予定です

ではまた( ^ω^)ノ
4( ´∀`)ノ7777さん:2008/08/30(土) 23:58:16 ID:WjFuL5g70




アホ面した客が大音量&ヤニ臭い店内で万札をつぎ込んでるのを
経営者は監視モニターで見てニヤニヤ笑ってるんだよw。アホ万歳wってwww


マルハンの営業利益339億9900万円、今年度は10%増の回収を目指します
http://www.adcircle.co.jp/greenbelt/news/contents/2547.html

パチ屋(4店舗)が3年間で約63億の利益、金塊も隠す
http://atashi.com/webarchives/2006/09/12/16/33/28/www.yomiuri.co.jp/national/news/20060912i206.htm


63億/4(店舗)/3(年)/365(日)=143万円/日・店舗
鼻くそほじくってるだけで日給143万円だおww。使い切れないぉwww
ところで、おまいらの年収は?www

自分はパチンカスでないと思ってる奴、おまえの事だよ、おまえ。
おまえが正真正銘のパチンカスww

5( ´∀`)ノ7777さん:2008/08/31(日) 20:23:41 ID:8kuRVEJtO
>>1
前スレ埋まっててビビッた
6( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/01(月) 22:26:04 ID:/fA5ZrE40
前スレ、>>974以降に投下ありましたか?
あればどなたか貼っていただきたいのですが・・・
7( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/01(月) 23:20:14 ID:i/eW+lADP
絶賛放置中のまとめサイト管理人ですが過去ログだけうpしました
8( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/03(水) 14:15:08 ID:SEku2dX40
>>7
( ^Ω^)乙蟻
9新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:17:08 ID:QOLISMQSO
(# ゚∀゚)「このコソドロ野郎が! 事務所まで来やがれ! オラァ!」
(( ;ω;))「お、お助けを〜! 僕は本当に何も…」
(# ゚∀゚)「ヒャハハッ! 助けてほしいか!? ならもっと泣け! わめけ! 命乞いをしろ!
     ま、どっちみち助けねえけどなぁ〜!!」
(( ;ω;))「ヒィィィィ!!」

もうダメだ…人生オワタ\(^O^)/と思ったそのとき

『まあまあ、店長。とりあえず落ち着きなよ』

なんか、ほっとするような穏やかな声がした。
ブーンはワラにもすがるような思いで、その声の主へ『助けて』と必死に目で訴える。
  _
(# ゚∀゚)「ああん!? なんだよ、テメェはすっこんでろ!」
(´・ω・`)「まあまあ… それドクオの台でしょ? 彼は用事があるから、誰かに代打ちを頼む、て確かに言ってたよ?」
(# ゚∀゚)「あん? こんなド素人にか?」
10新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:18:25 ID:QOLISMQSO
(´・ω・`)「なかなか都合つく人がいない、て焦ってたからね。やむを得ず…て所じゃないかな」
(# ゚∀゚)「ほ〜う… 一応辻褄は合う、てか?」
(´・ω・`)「それに、そこの彼はどう見ても、そんな悪さをする感じじゃないしね」
( ;ω;)「あうあう… 信じて下さいお… 僕はドロボウなんかじゃないですお〜」

ブーンは涙ながらに必死で訴えた。
ドロボウなんて、中学生の頃書店でエロ本を万引きした以来やってない。
というのも、その時店員に捕まって生き恥をさらし、さんざん懲りてるからだ。まさに人生の黒歴史であった。

( ゚∀゚)「…けっ まあコイツに免じて、ここは退いてやる、でもな…」

すると、また顔をぴったりとくっつけてきて、低い声で言った。
  _
( ゚∀゚)「ドクオの野郎が帰ってくるまで、しっかりとカメラで見てるからなぁ……ケケケ」
11新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:19:44 ID:QOLISMQSO
((;゚ω゚))「は、はい…」
( ゚∀゚)「それじゃあ、ごゆっくり。当店での御遊戯をお楽しみ下さい…クカカカ」

不気味な笑みを浮かべながら、マッチョなオヤジは去っていった。

(´・ω・`)「やあ、災難だったね。君はドクオの友達かい?」
(;^ω^)「あ、ありがとうございますお! おかげで助かりましたお!」

年はさっきのマッチョと同じぐらいで、40前後だろうか?
しかし、雰囲気は正反対で、気さくなおじさん、という感じだった。
しょぼくれたハの字まゆ毛が少し頼りない印象だが、それが逆におじさんの優しい人柄を表している気がした。

(´・ω・`)「さっきのコワもてはジョルジュ。ここの店長なんだよ」
(;^ω^)「て、店長さんだったんですかお… 僕はてっきり、ヤのつく人かと…」
(´・ω・`)「はっはっは、やっぱりそう見えるよね?」
12新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:20:53 ID:QOLISMQSO
笑い方もとても清々しい人だった。
なんだか『いい人』のオーラが全身からにじみ出てる感じだ。

( ^ω^)「あ、あの。あなたは?」
(´・ω・`)「ああ、すまないね。僕はショボン。ここのジグマだよ」
( ^ω^)「じぐま??」
(´・ω・`)「う〜ん…ま、いわゆる常連だね。ドクオもここによく来るから、それで顔見知りなんだよ」

とても話しやすくて感じのいいおじさんだった。だからか、ブーンは思わず図々しい頼み事をしてしまった。

( ^ω^)「あの、初対面で失礼だと思うんですけど、このパチンコ台のちゃんとした打ち方を教えてくれませんかお?」
(´・ω・`)「う〜ん… 一朝一夕には難しいし、僕も自分の台を回さないといけないからね…」
(;^ω^)「…そうですおね。すいませんお…助けて頂いた上に頼みごとなんて、失礼でしたお…」
13新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:22:33 ID:QOLISMQSO
(´・ω・`)「でもまあ、軽くアドバイスぐらいなら出来るよ」
(*^ω^)「ほ、本当ですかお! ありがとうございますお!」
(´・ω・`)「うん。まずこれはパチンコじゃなくて、スロットね。 玉じゃなくてコインで打つんだ」
( ^ω^)「スロット…?」
(´・ω・`)「そう。コインを入れてレバー叩いて…の流れはだいたい把握したよね?」
( ^ω^)「ええ…みようみまねでなんとか…」
(´・ω・`)「まあ、モードやら小役…は、まだわからないだろうから、とりあえずは適当にひたすら早く打つことだね」
( ^ω^)「お…? 適当でいいんですかお? ただ早く打つだけですかお?」
(´・ω・`)「うん。で、この液晶に、『ボーナス確定』て文字が出たら、僕を呼びに来てくれるかい? そっちのシマにいるから」
( ^ω^)「ありがとうございますお! それなら僕にも出来そうですお!」
14新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:23:42 ID:QOLISMQSO
そして、ショボンは自分のシマへと戻って行った。

( ^ω^)(さて…ひたすらブン回すお!)

『いて!!』
( ^ω^)(お? バットがコケたお。なんか赤いのが3つ出てきたお?)

『はあぁぁッッ!!』
( ^ω^)(ちょww リン派手に転がりすぎww ワロタww)
( ^ω^)(うはww なんか宇宙人みたいの出たww テラシュールww)


――ジャグラーのシマ――

(´・ω・`)(ふぅ… わざわざ代打ちを頼むぐらいだから、きっとあの北斗は5以上はあるんだろうな…
     なら多少小役を犠牲にしてでも、ブン回しで問題ないはずだよね…)
(´・ω・`)(さて、僕も回すか… さあ仕事仕事)

と、ショボンが自分の台を打ち始めようとした時だった。

( ^ω^)「あの〜…」
(´・ω・`)「ん… なんだい? 何かわからない事でも…」
15新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:25:09 ID:QOLISMQSO
( ^ω^)「ボーナス確定、てなったんですけど…」
(;´・ω・`)「早ッ! もう入ったの!?」
(;^ω^)「フヒヒヒww サーセンww」

――再び北斗のシマ――

『アタッ! アタッ! ホゥ〜ワッチャッ!』
(´・ω・`)「…てな感じで、液晶の順番通りにリールを止めるんだ」
( ^ω^)「おK! 把握ですお!」
(´・ω・`)「で、この後ラオウとのバトルになるんだけど、ケンシロウが負けない限りずっと続くから」
( ^ω^)「はい、わかりましたお! ありがとうございましたお!」
(´・ω・`)「それじゃ、頑張ってね」

ショボンはまたジャグラーのシマに戻って行った

( ^ω^)(お…! ラオウとのバトルが始まったお!)
( ^ω^)(うはww ポリゴンのラオウ、カクカクしてなんか変ww)
(;^ω^)(お… ラオウのパンチだお! ケンシロウあぶな〜い!!)
16新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:26:59 ID:QOLISMQSO
(*^ω^)(うはww トキ登場ktkr! 無想転生KAKKEEEEE!)
(*^ω^)(ラオウのパンチを見事にかわしたお! これで継続だおね?)

パンチでトキ登場。説明は不要であろう。
KAKKEEEEE!どころじゃない状況であることを、ブーンはもちろん知らない。

――2時間後

(;^ω^)(ふうふう… コインを箱に移す作業も楽じゃないお…)
(;^ω^)(つーか、これはいつになったら終わるんだお? ケンシロウやっぱTUEEEEww)

すでに継続回数は45回。ぼちぼち周囲の注目を集めている。
ブーンは嫉妬や羨望…といった様々な感情の視線に囲まれていた。
なんか居心地が悪いな…と思っていたら、ふいに後ろでカランカランと鐘の音が鳴り、驚いて心臓が口から飛び出しそうになった。

『おめでとうございますなんです! BB継続月間記録更新なんです!』
17新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:29:06 ID:QOLISMQSO
(;゚ω゚)「お!?」
(*><)「おめでとうございますなんです! 写真撮影させて頂くんです!」

驚いて振り返ると、小柄で人懐っこそうな顔立ちの男が、福引きでよく見掛けるハンドベルを持って立っていた。
どうやらここの店員らしい。その彼は、もう片方の手でカメラを構えると

( ><)「はいチーズなんです!」
(;゚ω゚)v「えっ?? えっ??」

カシャ、と手際よく写真を撮る。
ブーンは「チーズ」の言葉に反応して、引きつった顔ながらも、しっかりとピースサインする事を忘れなかった。

( ><)「お疲れ様なんです。お名前よろしいですか? ニックネームでもいいんです」
(;^ω^)「ぼ、僕は… ブーンと申しますお…」
( ><)「ありがとうございますなんです。
    今日は31日で最終日なんで、暫定1位のモララー様を抜いて、ブーン様が今月の継続覇者にほぼ確定なんです!」
(;^ω^)「はあ…そうなんですかお」
18新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 22:30:22 ID:QOLISMQSO
と言われても、なんの事やらさっぱりわからない。しかし、小柄な店員はさらに早口で続ける。

( ><)「少し時間は早いんですけど、もう賞品を先にお渡しするんです!」
(;^ω^)「は、はあ… これは?」

ブーンは薄っぺらい封筒を一通受け取った。

( ><)「設定6チケットなんです! 有効期限は明日から一ヵ月で、全台に使えるんです!」
(;^ω^)「せっていろく??」
( ><)「ぜひお休みの日に、朝一から使ってブン回して欲しいんです!」
(;^ω^)「は、はあ…」
( ><)「それではこれからのお時間もごゆっくりお楽しみ下さいなんです!」

一礼して早口の店員は、そそくさと去っていった。

(;^ω^)(なんだかよくわからないけど… 後でドクオに聞けばいいお…)

そろそろドクオも戻ってくるだろう…と、とりあえずブーンは再び北斗を打つ事にしたのであった。


――続く
19新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/04(木) 23:02:11 ID:QOLISMQSO
まいどどうも
なんかキャラが増えてきましたね。新スレになったことですし、ここらで主要キャラの紹介をしたいと思います。

( ^ω^)…ブーン。主人公。ピザでネガティブなスロ初心者

('A`)…ドクオ。ブーンとは中学時代の友達。金髪DQNでいわゆるウザガキ

( ゚∀゚)…ジョルジュ。パチ屋の店長。コワもてマッチョな中年オヤジ

(´・ω・`)…ショボン。スロプ歴10年のベテラン。この頃はジャグラー専門な中年オヤジ

( ´∀`)从 ゚∀从…モナーとハイン。神様&爆乳。もう当分出番はないでしょう

( ><)…ビロード。パチ屋の店員。常になんか落ち着きがないんです

???…今作品のヒロイン的な紅一点。あと3〜4話後ぐらいに登場予定

さて、ようやく次回あたりで、起承転結の『起』部分が終わりそうです。
ではまた( ^ω^)ノ
20( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/05(金) 00:20:44 ID:/O8n/09QO
(´・ω・`)乙。大作になりそうだね。
21( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/05(金) 08:22:37 ID:XZwhr6BX0
( ^Ω^)乙課例
22( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/06(土) 11:01:06 ID:mpvhCf5bO
( ・∀・)おつかれー
23( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/06(土) 13:56:14 ID:n5baDPhbO
(^@^)乙も
24( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/06(土) 15:21:16 ID:R5VagTw/0
( ^Ω^)乙課例
25回胴黙示録ブーン:2008/09/06(土) 19:08:38 ID:mdSco1+C0
お久しぶりです。昨日無事に帰国しました。
この一ヶ月、毎日のようにビール飲みまくってましたw
ちなみに北京じゃあないですよw

新スレ>>1さん、まとめサイト主の人乙です!
サンズオブリバティ、新夢さんの新作と楽しく読ませてもらいました!

執筆終了次第、投下の方をさせていただきます!

でわノシ
26( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/06(土) 20:55:53 ID:DRkIjIaE0
( ^Ω^)丘襟意
27( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/07(日) 06:56:48 ID:TJivWzSLO
( ^@^)回胴さん期待してるも
28回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 13:28:45 ID:H4o+jcvD0
どうも。出国前に書き溜めた分の修正・手直しが終了いたしましたので、
第十五話の投下を14時くらいから始めたいと思います。

でわノシ
29回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:06:28 ID:H4o+jcvD0
信濃川がタイムリミットを宣告する一時間前に遡る。

(;ヽ^ω^) ふう、なんとか3000G回し終えたお
        充分メダルも獲得できたし、ここらが潮時かお?

ブーンはあの大連荘後、数回BBをひく事に成功していたが、
どれも単発かショボ連であったため、ピーク時より1000枚以上メダルを減らしてしまっていた。

まぁ、それでも頭上には山盛りになったドル箱が7箱。
回りを見渡す限り、出玉トップも間違いない状況だった。

( ヽ^ω^) これ以上回してもメダルが増えるっていう確証もないし・・・
        なんとなく台の調子も下がってきてる気がするお
        ここはきっぱりやめるが吉お!

そう思ったブーンは、近くにいた黒服に稼動終了する事を伝えた。
30回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:07:22 ID:H4o+jcvD0
(;ヽ^ω^) すいません、稼動終了したいんですけど・・・

(,,◆◆) OK、それじゃあメダル枚数と借入金額を確認するから控え室の方で待っていてくれ
      控え室はそこの扉の先にあるから

( ヽ^ω^) 把握したお

会場内はさながら鉄火場というような感じだ。
競馬に例えるならば、最後の直線で見せる競馬場の異様な盛り上がり。
あんな感じに多分似てると思う。

(,,◆◆) ああ、それと、これ書いといてくれ

( ヽ^ω^) お?なんですかおこれ?

(,,◆◆) 今日お前がうった台の予想設定を書く紙だ
      正確な差枚数は後で俺が控え室に伝えにいくから
      
( ヽ^ω^) あ、わざわざどうもですお

僕は黒服と簡単なやりとりを済ませると、指示された通り、扉の方へ歩いていった。
31回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:08:30 ID:H4o+jcvD0
ギィィ・・・ ガチャン

( ヽ^ω^) ・・・

扉の先は細い廊下になっていた。
設置されている蛍光灯は長い間取り替えてないらしく、チカチカと点滅を繰り返している。
僕はその明かりだけではなんとなく不安だったので、持っているライターに火を点した。

( ヽ^ω^) それにしても随分長そうな廊下だお・・・
        本当にこの先に控え室があるのか疑いたくなるお・・・

ブツブツと文句をいいながらも、僕は前に歩き出した。

カツン カツン

最初に感じた印象に比べて、控え室は意外とすぐ近くにあった。
時間にすると、ものの2、3分程度だろうか?
僕はなんだか得したような気分になって、ちょっと嬉しくなった。

( ヽ^ω^) こういう小さな幸せを大事にしていきたいよNE!
32回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:09:43 ID:H4o+jcvD0
(;ヽ^ω^) お邪魔しますおー・・・お?

扉の先には、先ほどの廊下同様、なんとも頼りなさそうに光を放つ蛍光灯の他に、
壁際にベンチが数個、奥の方に積み上げられた段ボールの山がなかば放置されているだけであって、
それは控え室というより何かの倉庫というような印象だった。

(;ヽ^ω^) 本当にここはさっきまでいた会場と同じ建物の中なのかお・・・?
        
ドカッ、

ベンチに座り込んだ僕は、丁度いい具合に背もたれの役割を果たしてくれているコンクリートの壁から、
ひんやりとした感触を得た。それは、まだ僕の身体に残っていた勝負の熱を冷やしてくれている感じがして、
とても気持ちがよかった。

先ほど黒服からもらった紙に、僕はすらすらっと設定6と書き終えた後、
心地よい癒しを受けながらポケットをまさぐり、取り出した煙草を一本取り出し火を点けた。

( ヽ^ω^)y ̄~~ スー・・・ ハー・・・

( ヽ^ω^)y ̄~~ 終わったお・・・!
         大変な思いもしたけど・・・これで全て終わったんだお・・・!
33回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:10:52 ID:H4o+jcvD0
スー・・・ ハー・・・

煙草を一吸いする毎に、僕の心は冷静に戻りつつある気がした。

「やってやった・・・!」

口に煙草を加えたまま、僕は右手で小さくガッツポーズをした。
この時、ようやく勝利を実感する事が出来た。僕は、勝ったんだ・・・!

零れ落ちる煙草の灰。

しかし、ブーンが感じている勝利は簡単に崩れる事になる。
レンガ造りではなく、ワラで造られているのだから当然だ。
ブーンは甘くみていた。
第三者参加型設定看破戦というものを。

そんな事を知る由もないブーンは天にも昇る気持ちだったろう。
丁度、煙草が吸い終わりそうになった時、それは起きた。

ガチャ バタン

(,,◆◆) 内藤、内藤はいるか?
34回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:12:05 ID:H4o+jcvD0
( ヽ^ω^) はいお?

(,,◆◆) おお、差枚数が出たぞ
      とりあえず、ほら、これがお前さんの出玉だ
      それと、さっき渡した紙をよこしてくれ

( ヽ^ω^) お、わざわざdクス
        どれどれ・・・?

( ヽ^ω^) おお!8212枚かお!結構残ってたお!

(,,◆◆) まあお前さんの場合、初期投資が結構かかってたから実質の差枚は5000枚ってとこだな
      けど5000枚っていやあそれだけで1000万だ。よかったな

( ヽ^ω^) 1000万?

あれ、と僕は思った。勝負の最中は興奮でなにも考えていなかったけど、
僕の借金総額はエスポワールでのギャンブルが終わった時点で、1500万。
あれから十日たっている現在、借金総額は利息により増えているはずだ。
35回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:13:14 ID:H4o+jcvD0
( ヽ^ω^) ・・・

利息、確かあの時、黒服は言っていた。十日五割と。
十日五割。つまり、単純計算でも750万借金が増えている事になる。

よって、現在の借金総額は最低でも2250万。

出玉分の1000万がひかれても、まだ1250万残ってる。
さらに設定看破が出来たとしても、250万の借金が残る。

( ヽ^ω^) 後は客の設定予想に賭けるしかないのかお・・・

いや、ちょっと待て。勝負の最中は気づかなかったけど、見るからに僕の台の設定は6だ。
さすがにあれだけ出れば、いかに客が馬鹿でも僕の台が設定6って事に気づくはず。

あの会場の広さだ。万が一、僕の台に観客全員が設定6と予想していたら?

( ヽ^ω^) ・・・

(;ヽ^ω^) 明らかに借金総額は今より増えるんじゃ・・・?
36回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:15:25 ID:H4o+jcvD0
ガチャ

(,,◆◆) あと30分もかからないうちにバトルは終了となる
      今のうちに身体を休めとくんだな

(;ヽ^ω^) あ、ちょ・・・

(,,◆◆) あ、それと終了の合図がかかったら会場に戻れよ?
      わかったな?

バタン

僕の声は黒服に届かず、再び控え室は僕一人だけの空間となった。

取り残された僕は、しばらく頭の中が正常に機能しなかった。
だってそうだろう?まるで、天国から地獄に落とされた気分だ。

(;ヽ^ω^) なんてデンジャラス・・・
        つーか、死亡フラグ立ちすぎだお!!

無意識に『/(^ω^)\ナンテコッタイ→\(^ω^)/僕オワタ』のコンボを決めるブーン。
そんな状態のまま、ブーンはバトル終了の合図を迎える事になったのである。
37回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:16:41 ID:H4o+jcvD0
『皆様!この時間を持ちましてこの第三者参加型設定看破戦を終了させていただきます!
 長時間お疲れ様でした!参加者のものは直ちに稼動を中断する事!
 繰り返す!この時間を持ちまして・・・〜!』

会場全体に信濃川の声が放送される。
無論、その声は、ブーンのいる控え室にも届いてきていた。

(;ヽ^ω^) ひっ!いつのまに!

思わず身をすくめるブーン。どうやら時がたつのも忘れてたらしい。

(;ヽ^ω^) うう、出来るならこの場から逃げ出したいお・・・

しかし、そううだうだやっている場合ではない。
黒服に言われたとおり、これから会場に戻らなくては。

(;ヽ^ω^) ええい!もう、なるようになれお!

半ば投げやりな事を無理矢理口にする事によって、ベンチから腰をあげるブーン。
そうでもしないと自分が永久にこの場から動かない事をブーンはよく理解していた。
38回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:17:33 ID:H4o+jcvD0
会場は、今まさに噴火する勢いで盛り上がっていた。
参加者は皆、会場内に設置してあるジェットカウンターの前に列を作っている。

(;ヽ^ω^) とりあえずシラネーヨさんのとこにいくお

(´ー`)ノシ  あ、おーい!ブーン君、こっちこっち!

声の方向に振り向くと、シラネーヨさんが手を振りながら僕を見ていた。
急いでそっちの方角に走っていくと、シラネーヨさんは満面の笑みで僕を迎え入れた。

(´ー`) お疲れ!ついに終わったね!
      最初はどうなる事かと思ったけど、終わってみたら結構なんとかなるもんだねw

(;ヽ^ω^) お?その様子だとかなり自信がありそうだお?
        一体どのくらい出たんだお?

(*´ー`) 4150枚!!
       
( ヽ^ω^) パねぇ!!
39回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:23:26 ID:iZE/67k0P
僕は若干の苛立ちを感じつつも、結果発表が始まりそうな雰囲気だったので、
しぶしぶシラネーヨさんについていった。

向かった先には信濃川がいた。完璧な笑顔で観客に手を振っていたが、
僕はその正体が悪魔だという事を知っている。他の参加者もそうだろう。
だからこそ僕は、信濃川をずっと見続ける事が出来なかった。
気分が悪くなってくる。

(`∀´) さて、ついに、ついにこの長かった第三者参加型設定看破戦もフィナーレを迎える事になりました!
      皆様、存分に楽しんでいただけましたでしょうか?

途端に湧き上がる歓声。「楽しかったぞー!」、「つまんなかったぞー!」など、
いくつもの意見が僕には聞こえたが、楽しかったという声の方が多かったのはいうまでもない。

(`∀´) くく、中には不満に思っている方もいらっしゃるみたいですが・・・
      大半の方は、満足していただいたみたいでなによりです
      しかし!本当にお楽しみいただけるのはこれから!
      皆様!最後まで思う存分お楽しみ下さいませ!

信濃川の煽り文句に、観客達はこれまでで一番の盛り上がりを見せた。
40回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:24:44 ID:iZE/67k0P
(;´ー`) いよいよだヨ、ブーン君

(;ヽ^ω^) お、なんだか胸が痛くなってきたお・・・

(*´ー`) なに弱気な事いってるんだヨ!
       きっと大丈夫だヨ!だってあんなに出してたじゃないかヨ!

(;ヽ^ω^) お・・・、ありがとうだお

シラネーヨさんの心遣いが嬉しかった。けど、僕の胸の痛みは本物だ%
41回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:27:13 ID:iZE/67k0P
(;´ー`) いよいよだヨ、ブーン君

(;ヽ^ω^) お、なんだか胸が痛くなってきたお・・・

(*´ー`) なに弱気な事いってるんだヨ!
       きっと大丈夫だヨ!だってあんなに出してたじゃないかヨ!

(;ヽ^ω^) お・・・、ありがとうだお

シラネーヨさんの心遣いが嬉しかった。けど、僕の胸の痛みは本物だ。
秒単位で僕の胸は、針でチクチクと刺されているような気がする。
しかもそれは、時間がたつ毎に、どんどん痛みを増していった。

(`∀´) それでは、結果発表にうつります!!

(;ヽ^ω^) !!
42回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:28:57 ID:iZE/67k0P
結果発表は一台ずつ、巨大モニターにオッズ表が映し出され、その後、信濃川が設定を発表するというやり方だった。
当然、客達は僕達の勝敗には全く興味がないため、僕達の正式な結果発表は違うところで行われるのだろう。
それでも、大体は結果は分かってしまうのだが。

(`∀´) いやいや、設定発表も残り3機種を残すだけとなりました!
      エヴァ、初代北斗、そして番長!いずれも爆発台がございました!
      皆様も大分お賭けになられていたようですが・・・
      それではまずは番長からいきましょうか!

(`∀´) それではいきなりいってしまいましょう!
      本日全機種の中で、一番の出玉を見せたこの台!
      <Hi設定>の札からです!

観客席がざわめき始める。この様子だとかなりの数の人がこの台に賭けているのだろう。
僕もこの台とは、負けず劣らずの出玉だったから、おそらく同じくらいの人数が僕の台に賭けている筈。
そう思うと、僕の胸の痛みはさらに痛みを増していった。

(`∀´) それでは発表いたします!
      この台の設定は・・・

(`∀´) なんと!意外や意外!設定5!設定5です!
      これは波乱!大波乱です!
43回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:30:25 ID:iZE/67k0P
途端に観客席はどよめき始めた。無理もない。
本日最高出玉を記録した台が、最高設定ではなく設定5だったのだ。
この結果には、観客の大半が落胆した様子だった。

「ふざけんなー!」
「金かえせー!」
「遠隔操作乙ゥ!!」

さまざまな罵倒が信濃川に投げつけられる。
が、そういった様子を、信濃川は特になだめるような事もせず、
むしろそれを楽しんでいるように見えた。

(`∀´) くく、皆様、大分ショックみたいですね
      しかし、しかしこれこそがスロットの醍醐味!
      最高設定ではなくとも、予想を遥かに上回る出玉を得る事が出来るのです!
      それにこういったハプニングがあるからこそギャンブルは面白いのでは?

信濃川の言葉に観客達は「そりゃそうだ」と笑い声をあげる。
当然だ。ここにいる奴等は、いわゆる金持ちとされる生き物達。
今日賭けた金だって、彼等から見ればはした金なのだろう。
本気で怒っている人などいないのだ。
44回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:32:08 ID:iZE/67k0P
(`∀´) さて、気をとりなおしていきましょう!
      お次は<奇数>札の台・・・〜〜〜

どんどんと設定発表が行われていく。
僕は心臓の高鳴りをシラネーヨさんに悟られないよう必死になっていた。
しかし、そんな事生まれついての口下手な僕がいつまでも隠しとおせるはずもない。

(;´ー`) うわぁー、番長の<Hi設定>に座った人が羨ましいヨ
       あの様子だと借金返済はもちろん、お釣りもヤバイ金額なんだろうね

(;ヽ^ω^) え、あ、どうだおね・・・?
        多分そうなんじゃないかお?

(;´ー`) ねえー、いいヨなー・・・

(;ヽ^ω^) ほんとだおー

(;´ー`) ・・・

(;ヽ^ω^) ・・・
45回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:33:32 ID:iZE/67k0P
(;´ー`) ねえ、ブーン君

(;ヽ^ω^) は、はひ!?

(;´ー`) さっきからなんか様子が変だヨ?
       なんかあったのかヨ?

(;ヽ^ω^) !!い、いや!別になんでもないお!?
        アハアハアハwww

(;´ー`) ・・・そう、ならいいんだけど・・・

(;ヽ^ω^) そ、そうだおw
        ただ結果は最後までわからないし、
        き、きっとそれでちょっと緊張してるだけだおw

(;´ー`) ・・・ふーん
46回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:35:13 ID:iZE/67k0P
どうしよう、シラネーヨさんはやっぱり僕の異変に気づいてる。
本当の事を言うべきか?さっき言うタイミングを逃した僕は、
何となく自分が抱えている問題を言えないでいた。

(;´ー`) けど、何かあったんなら隠さず言ってほしいヨ
       だって、僕とブーン君は、互いに勝利を誓った仲じゃないかヨ

そうだ、僕とシラネーヨさんは互いに勝利を誓った仲。
それならば、やはり互いの間に嘘や隠し事はいけない。
散々悩んだ挙句、僕はやっぱりシラネーヨさんに本当の事を伝える事にした。

(;ヽ^ω^) シ、シラネーヨさん!ぼ、僕、じつh
(`∀´) さあ!次は初代北斗の設定発表です!
      こちらも万枚とはいかなかったですが、8000枚以上の爆発台がございました!
      一体あの台は設定いくつなのか!?こちらも目が離せません!!

僕の声は、見事に信濃川の声によってかき消された。
47回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:36:45 ID:iZE/67k0P
(*´ー`) あ!ついに初代北斗の設定発表だヨ!

(;ヽ^ω^) あ、あばばば!mjsk!!

(*´ー`) 大丈夫!ブーン君は絶対助かるヨ!
       自信持って!

(;ヽ^ω^) だ、だだだだといいんすけどねwww

ヤバイ、今にも心臓が飛び出しそうだ。
今だけこの世界から消え去ってしまいたい。

(`∀´)?
48回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:53:03 ID:H4o+jcvD0
(*´ー`) あ!ついに初代北斗の設定発表だヨ!

(;ヽ^ω^) あ、あばばば!mjsk!!

(*´ー`) 大丈夫!ブーン君は絶対助かるヨ!
       自信持って!

(;ヽ^ω^) だ、だだだだといいんすけどねwww

ヤバイ、今にも心臓が飛び出しそうだ。
今だけこの世界から消え去ってしまいたい。

(`∀´) さあ!今回もいきなりいっちゃいましょう!
      本日のメインディッシュ第二弾!
      <天国or地獄>札の設定公開です!

もうダメだ!
僕は、反射的に目をつぶった。

が、次の瞬間、信濃川から出た言葉は僕の予想に反する言葉だった。
49回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:53:53 ID:H4o+jcvD0
(`∀´) ・・・なんと!立て続けにこんな事があっていいのか!?
      皆様、驚かないで下さい!そして、どうか落ち込まないで下さい!
      なんとあの台の設定は1!!繰り返します!!
      あの台の設定は1でした!!

・・・ん?セッテイ・・・イチ?
僕はそーっと左目を開いた。

会場はこれまでにないほどのざわめきを見せていた。
当然だ。さきほどの番長はまだ納得できるものの、
8000枚を記録した台が、実は設定1だなんて夢にも思わないだろう。

(`∀´) おやおや、この結果にはさすがの皆様も言葉が出ないのですかな?
      無理もないです、普通こんな事ありえないのですから!
      この私でさえ、この結果はいささか驚きを隠せませんでした!
      いやはや、この台をうった参加者はヒキ強ですな!

ざわ・・・ざわ・・・
観客達の興奮は、まだ収まらなかった。
50回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:54:55 ID:H4o+jcvD0
(;´ー`) ・・・

(;ヽ^ω^) ・・・

(;´ー`) ブ、ブーン君?君の台、設定1っていってるけど・・・
       確か設定はよかったって・・・

(;ヽ^ω^) ・・・

僕は、シラネーヨさんの声が耳に入らないほど、茫然としていた。
それは、悲しいからではない。嬉しいからだ。
あのまま予想通り設定が6であった場合、僕は250万の借金が残った上に、
観客達によって、借金は以前と同額、いや、それ以上まで膨れ上がっていただろう。

この結果により、僕はうった台の設定看破が出来なかったため、
実際に借金が減ったのは出玉分の1000万という事になる。(実際は、10,924,000円)

残りの借金は、少なくとも1250万。
しかし、僕の台を設定6だと思った観客は大勢いたと思われる。(実際僕もその一人だw)
つまり、1250万くらいなら、まだ充分マクれる範囲内だという事。
51回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:56:19 ID:H4o+jcvD0
しかし、こうなると不安の種は・・・。

(;´ー`) おーい!ブ・ー・ン・君!?

(;ヽ^ω^) !!ハァンwwwちょwww
        耳元でそんな叫ばないでえ!!

突然、耳を襲う大声。昔の漫画だったら目が☆マークになり、ペロリと舌を出してしまいそうだ。
我に返った僕は、シラネーヨさんの方に目を向ける。
その顔は、とても悲しい顔をしていた。

(;´ー`) ブーン君!設定看破は外れちゃったけど、まだ勝負はわからないヨ!
       大丈夫、きっとなんとかなるヨ!!

(;ヽ^ω^) お、シラネーヨさん・・・

違うんだお、シラネーヨさん・・・
もう、もう僕じゃないんだお・・・
52回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 14:57:22 ID:H4o+jcvD0
(`∀´) さあ、初代北斗も全台設定発表が終了いたしました!!
      残すところ、後はエヴァンゲリオン〜まごころを、君に〜のみとなりました!
      皆様、大分お疲れのようですが、どうか最後までお楽しみ下さいませ!

不安の種は・・・

(;´ー`) ブーン君!僕と君は・・・!
       絶対二人で、絶対、勝利をもぎとるんだからヨ!?

僕じゃないんですお・・・

(`∀´) さあ、五号機にも関わらずこちらの機種も大暴れしております!
      それは<暴走>札のついたこちらの台!
      さあ、いってしまいましょう!設定は一体いくつなのでしょうか!?

不安の種は・・・

(`∀´) さあ、いよいよ設定発表です!!

( ヽ;ω;) シラネーヨさん!!

第十五話 終わり
53回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 15:01:05 ID:H4o+jcvD0
これで第十五話終了です。おそらく後、2、3話くらいで最終回です。
>>40>>47は完全に投下ミスですスイマセンorz

次回は来週中になります。
でわノシ
54( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/07(日) 15:11:24 ID:wNiY6GxT0
( ^Ω^)小津カレー
55回胴黙示録ブーン:2008/09/07(日) 18:12:25 ID:H4o+jcvD0
スイマセン!今何気なく読み返してたら、
>>38>>39の間に1レス忘れてました・・・なんたる失態・・・
以下の文章が入りますorz

―――――

(*´ー`) もうすんごいヨw大きなハマリもなくガンガンボーナスひけるんだからw
       五号機でこんな楽しかったの初めてかもしんないヨw

( ヽ^ω^) さすがシラネーヨさんだお!

(*´ー`) またまたwブーン君なんて万枚近く出してたジャン!
 
(;ヽ^ω^) いや、あれは四号機だし、設定がよかっただけだお

(*´ー`) しかも途中で稼動やめちゃってたしさw
       どんだけキングなんだヨ!って感じで見てたヨw

(;ヽ^ω^) ・・・実は、その事についてなんだけど・・・

(*´ー`) あ!向こうでなんか始まりそうだヨ!
       あっち行こうヨ!

( ヽ^ω^) 人の話を最後まで聞けィ!!
56( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/07(日) 19:10:45 ID:FVOYzBgdO
|・ω・`)乙でした
57( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/07(日) 21:43:03 ID:1OUQgicb0
( ^Ω^)乙課例
58( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/07(日) 22:10:18 ID:0pUuCRHDO
( ゚∀゚)乙!来週が楽しみだぜ!出国ってあんたどこ行くの?
59新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:15:03 ID:stR+SAgFO
――閉店1時間前
(;'A`)(やべぇ、すっかり遅くなっちゃったよ… ブーン出てるかな…)

3時間の予定が、5時間を過ぎてしまった。
今日はバンドのメンバー全員が妙にノリが良くて、つい練習が長引いてしまったのだ。

('A`)(お? 別積みか。 誰のか知らんがウラヤマシス)

早足で店のドアをくぐると、入口そばに目立つように飾り立てられたコインの山があった。
ドクオはそれを横目にしながら、ブーンの元へと急ぐ。

('A`)「よう! ブーン! 悪いな、すっかり遅くなっちまったよ」
(;^ω^)「ドクオ!? 遅いお! 戻って来ないかと思ったおww」
('A`)「本当にわりぃww いやぁ、連絡しようかと思ったんだが、携帯の番号知らねえしさww」
(;^ω^)「ふぅ… まあとりあえず僕の役目は終わったおね。 なんか肩がこったお」
('A`)「お疲れさんww で、2千枚ぐらい上乗せした感じだな。 まあこんなもんか……ん?」
60新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:16:43 ID:stR+SAgFO
ドクオはふと回数表示を見て、違和感を感じた。

(;'A`)「あれ? 回数87回? 俺と代わってから、10回しか増えてませんが?」
(;^ω^)「お??」
(´・ω・`)「やあ、ドクオ。やっと戻ったんだね。 ダメじゃないか、約束は守らないと」
('A`)「あ、ショボンさん。お疲れっす」
(´・ω・`)「ブーン君なんか、ドクオが戻って来ない〜…て半ベソ状態だったんだよ?」
(;^ω^)「だお。まさに捨てられた子犬の心境だったお」
(;'A`)「いやぁ、ホントにすまなかった。つーか、この回数は…?」
(´・ω・`)「ああ、それね。187回でしょ? ブーン君、アレ結局何連したんだっけ?」
(;^ω^)「68回ですお。周囲の視線が痛かったですお」
(;'A`)「マジで!? じゃあ、あの別積みはまさか…」
(*^ω^)b「…さあドクオ。寿司屋さんに出発だお! もちろん回ってない方で!」
61新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:18:13 ID:stR+SAgFO
一方その頃――
( ・∀・)〜♪(今日は北斗のイベント最終日… おそらく誰も僕の記録を超えていまい)
( ・∀・)〜♪(ふふふ…設定6チケットは僕のモノさ… 明日は有給を取ったし、朝からブン回すぞ〜)

モララーは鼻歌まじりに入店すると、すぐに顔なじみの店員を見つけて声をかけた。

( ・∀・)「やあ、ビロード君。お疲れ様」
( ><)「あ、モララーさん。いらっしゃいませなんです」
( ・∀・)「今日は北斗のイベントの最終日だよね? 賞品を受け取りに来たよ。はっはっは」
( ><)「あ、そうなんですか。今持ってくるんです」

そう言うと彼は、駆け足でどこかへ行ったが、すぐに戻ってきた。

( ・∀・)「いやぁ〜 設定6を朝からなんて、めったに打てないからねぇ。もう楽しみでさ」
( ><)「お待たせしたんです。どうぞ」
( ・∀・)「明日さっそく使いたくて、有給取っちゃったよ HAHAHA… て、何これ?」
62新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:20:10 ID:stR+SAgFO
手渡されたのは、ボックスティッシュ5箱セット。
ビニールで梱包された、スーパーや薬局でよく見掛けるアレだ。

(*><)b「はい。ティッシュ5箱なんです。良かったですね! これで、思う存分オナヌー出来るんです!」

爽やかな笑顔で、親指を立てた。キラッと光った白い歯が眩しい。

(#・∀・)「そうじゃNEEEEEEEEEEE!! 設定6チケットはどーした!?」

店員に詰め寄り、胸ぐらを掴む。ただならない迫力だ。

(;><)「き、今日新記録が出たんです! だからモララーさんは2位なんです!」
(;・∀・)「なん……だと?」

すかさず、カウンターにある順位表を確認する。そこには、
『第一回BB継続覇王 (;゚ω゚)v ブーン様 68連達成!』
と写真付きで書かれていた。

(;・∀・)「ろ、ろくじゅうはちれん…?」
63新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:22:39 ID:stR+SAgFO
(;><)「わ、わかったらこの手を離して欲しいんです! 苦しいんです!」
(#・∀・)「くッ…! それにしても、2位の賞品がティッシュって! ナメてんのか!」
(;><)「そんなこと僕に言われても困るんです!」
(#・∀・)「格差ありすぎだろ! せめて設定5チケットぐらい出せよ!」
(;><)「店長のモットーが、オール・オア・ナッシングなんです! 文句は店長に言って欲しいんです!」
(;・∀・)「くッ…」

ヤクザよりも、よりヤクザっぽいあの店長に、食ってかかる勇気などあるはずもない。
しかし、怒りは到底おさまりそうもない。となれば彼は、その矛先を別の人間に向けるしかなかったのだ。

(#・∀・)「ちっくしょ〜!! あのピザ野郎めッ! 覚えとけよッ! クソッ!」

身に覚えがなくとも、どこで誰に恨みを買うかわからないものである。
彼はその日、すぐ家に帰って枕を濡らしつつふて寝した。ちなみに3回抜いた。
64新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:24:06 ID:stR+SAgFO
――寿司処・和炉寿――
('∀`)「なんだよww ブーンて、スロットやった事なかったのかよww」
(;^ω^)「本当に大変だったんだおww もしショボンさんがいなかったらと思うと…」
(´・ω・`)「いやいや。僕はほんの少しアドバイスしただけだよ。
     それよりドクオ、本当に僕までご馳走になっていいのかい? こんな高そうな店で…」
('∀`)「いえいえww 俺もいつも世話になってるし、万枚出たんで全然気にしないで下さいよww」
(´・ω・`)「そうかい? なんか悪いなぁ…」
('∀`)「で、ブーン。これバイト代な」
(;^ω^)「ひーふーみー… ええ?? 5万もくれるのかお!?」
('∀`)「そりゃ、ブーンが8千枚ぐらい出してるワケだしなww
    それに、久しぶりの再会だし。ま、特別だ」
(;^ω^)「本当にいいのかお? まあ、正直助かったけど…」
('∀`)「いいってことよww 俺とブーンの仲だろ? さて、乾杯しようぜ!」
65新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:26:01 ID:stR+SAgFO
( ^ω^)'∀`)´・ω・`)「かんぱーい!」

ビールで乾杯を済ませた後は、おまちかねの寿司を注文する。

(*^ω^)「ハムッ ハフハフ、ハフッ!」
(;'A`)「いや、寿司食うのにその音はおかしいだろ」
(´・ω・`)「せっかくの高級な寿司なんだ。もっと味わって食べないと損だよ?」
(;^ω^)「お… すいませんお。昼抜きだったもので、つい…」
('A`)「そういやさ、ブーンて今何やってんの? お前VIP高行ったんだよな?」
(´・ω・`)「へえ… VIP高か。有名な進学校じゃないか」
('A`)「そうなんすよ。コイツは俺と違って頭いいんでww
   アレだろ? やっぱ大学とか行って、いい会社で働いてんだろ?」
(;^ω^)「いや… その…」
('A`)「ホワイトカラー、ていうの?。いわゆる勝ち組ってやつ」

出身校の話になると、みんなだいたいこういう反応をする。
しかし、ブーンにとっては一番触れられたくない話題だった。
66新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:28:37 ID:stR+SAgFO
(;^ω^)「いや…まあ大学には一応行ったけど…」

努力しまくってようやく入った高校では、おちこぼれの部類だった。
大学はなんの自慢にもならない3流大だったし、そもそも自分は本質的に頭がいいわけではない。
それは社会に出てからイヤというほど思い知らされた。それゆえに現在は無職。
それを相手に説明しなくてはいけないのが、とても苦痛だったのだ。

(;^ω^)「その…最近会社辞めたばっかりで、今は無職なんだお」

ブーンは重い口を開いた。が、返ってきた反応は意外にも軽かった。

('A`)「ふ〜ん。そうなのか… ま、いろいろあるわな」
(´・ω・`)「まだまだ若いんだし、全然大丈夫だよ」

気を使ってくれたのか、二人ともそれ以上深く聞くことはしなかった。

( ^ω^)「…ドクオは何をやってるんだお?」
67新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:30:17 ID:stR+SAgFO
('A`)「俺? 俺はアレだ。アーティストってやつさ」
(;^ω^)「お…?」
(´・ω・`)「自称…が抜けてるんじゃないか? ドクオ」
(;'A`)「ヒドスww せめて『未来の』にして下さいよww」
(;^ω^)「アーティスト…てバンド活動してるって言ってた…?」
('A`)「おうよww 本気でプロデビュー狙ってるからよ、今の内にサインでもやるか?ww」
(´・ω・`)「まあ、夢があるっていいことだよね。その若さが羨ましいよ」
(;'A`)「またそうやってww あんまりバカにしないで下さいよww」
(´・ω・`)「いやいや… バカになんかしてないよ。夢は誰でも見るものだけど、
     それを実際に本気で追いかけるとなると、意外とできないものさ」
( ^ω^)「なるほど……」

ショボンの言葉は妙に説得力があり、思わず深く頷いてしまうブーンであった。
68新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:32:08 ID:stR+SAgFO
( ^ω^)「へぇ… じゃあドクオは今、バイトかなんかで食ってるのかお?」

芸能人などが下積み時代はバイトをしながら苦労して…とか、よく聞く話だ。
ドクオも今まさにそんな感じなのかとブーンは思ったのだが、意外な答えが返ってきた。

('A`)「ん? ああ…バイトは別にしてないよ」
(;^ω^)「ええ? じゃあ、まさか水商売のお姉さんのヒモとか!?
     で、さんざん金を貢がせときながら、成功したらポイっと捨てるパターンかお?」
(;'A`)「いやいや。俺にそんな甲斐性ねえし。つーか俺、どんだけひでえ奴だよww」
(;^ω^)「じゃあどうやって…?」

この後ドクオに聞かされた言葉は、ギャンブル初心者のブーンにとって、とても衝撃的だった。

('A`)「スロットだよ。ブーンも今日打っただろ? あれで食ってるんだ―――


―――続く
69新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/07(日) 22:45:24 ID:stR+SAgFO
まいどどうも
まずは回胴さん復活おめでとうございますww
作品、楽しく読ませて頂きました。
毎日ビールを飲む生活ですか… 本場のドイツあたりですかね?
自分も酒呑みなんで、とても羨ましいっすww


さて、次回はようやくタイトル通り、ブーンがスロプロになることを決意する話になる予定です。

ではまた( ^ω^)ノ
70( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/07(日) 23:13:37 ID:wNiY6GxT0
( ^Ω^)尾都カレー
71( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/08(月) 07:11:39 ID:V8DHLvfBO
( ^@^)回胴さんに、新夢さん乙も
72( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/08(月) 17:57:46 ID:tb2lijVnO
( ・∀・)おつかれー
73( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/08(月) 22:44:22 ID:solxuGMQO
(゚д゚)<オツカレー ホンバノビール?…ゴクリ…
74( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/09(火) 01:50:28 ID:PViX+I+W0
( ^Ω^)尾都カレー
75新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:33:59 ID:UUkH+o58O
(;^ω^)「スロットで…食っていけるのかお…?」

スロットもパチンコと同じギャンブルに違いない。
ギャンブルなんて、胴元が一番儲るようになっているはずなのだ。
今日のように、たまたま勝つことはあっても、最終的には負けるに決まってる。

('A`)「…まあ、お前の言いたい事はわかる。ギャンブルで食えるワケがない…だろ?」
(;^ω^)「…ちょっと信じられないお」
('A`)「でも実際に俺はもう1年以上これで食ってるし、ショボンさんなんか、この道15年だぜ?」
(;^ω^)「15年!? 10年以上もですかお!?」
(´・ω・`)「…まあね。なんの自慢にもならないけど」

ショボンは少し眉をひそめて言った。
そして、ビールを一口あおると、さらに続ける。

(´・ω・`)「まあ、とりあえず僕らにとって、パチンコやスロットはギャンブルという認識ではない、かな」
76新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:35:02 ID:UUkH+o58O
('A`)「うん。そうだな… ほら、ギャンブルってさ、勝負の要素がほとんど『運』て感じじゃん?」
( ^ω^)「スロットは違うのかお?」
(´・ω・`)「そうだね。確かに運も必要だけど、より『腕』の要素のほうが強いんだよ」
('A`)「ま、平たく言えば、出る台、出ない台を見極める力だな」
( ^ω^)「へぇ…」
(´・ω・`)「まあ、だからギャンブルというより、将棋や麻雀みたいな競技、て感じかな」
('A`)「将棋も麻雀も、それで食ってるプロがいるだろ? 俺らはそれと同じなわけで。まあ、スロプロ…てわけだ」

ブーンはいつの間にか、すっかり二人の話に聞き入っていた。
というのも、今日初めて打ったスロットが、実はとても楽しかった、というのが大きい。
楽しみながらお金が貰えるなんて最高じゃないか、と思ったのだ。
77新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:36:10 ID:UUkH+o58O
でも、そんなブーンの考えを見透かしたようにショボンは言った。

(´・ω・`)「まあ、決して楽じゃないけどね。センスの問題もあるから、誰でもできるワケじゃないし」
(;^ω^)「お… そうなのですかお…」

一瞬、自分にもできるかも…という考えが確かによぎった。
しかし、世の中そんなに甘いものではない。少し冷静に考えればわかることだ。
誰でも簡単に勝てるものならば、パチンコ屋の経営が成り立つはずがないのだ。
ブーンは一瞬だけ見た夢を早くも捨てかけた、そのとき

('A`)「なあ、ブーンさあ… 今仕事してないんだったらさ、俺と一緒に組まねえか?」
( ^ω^)「……え?」

ドクオの放った、この一言がブーンの人生を大きく変える事になる。

(´・ω・`)「…ドクオ。この稼業に人を誘うのはどうかと思うよ。ましてや、友達なんだろう?」
78新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:37:18 ID:UUkH+o58O
それまで優しい雰囲気だったショボンが、少しだけ厳しい口調になった。
まっすぐにドクオを見据えて、さらに続ける。

(´・ω・`)「しかも、大学まで出てる、未来ある若者じゃないか」
(;'A`)「…なんか、俺には未来がないような言い方っすね…」
(;´・ω・`)「そんなつもりじゃないが…」
('A`)「いや、俺もこれからずっと…てつもりで言ってるんじゃないんすよ。ただ…」

ドクオはブーンに目を向ける。

('A`)「次の仕事が見つかるまでの短期間のバイトみたいな感じでどうかな、て思ったんだ」
( ^ω^)「バイト…かお?」
('A`)「うん。ちょうど今、お盆前の集客イベントが盛んでオイシイ時期なんだよ。
   ブーンは俺が選んだ台を打つだけだ。ま、打ち子みたいなもんかな」
( ^ω^)「…それなら、僕にも出来るかお?」
79新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:38:56 ID:UUkH+o58O
('A`)「ああ。スロットの基本的な知識と、7を押せるぐらいの目押しは勉強してもらうけどな」
( ^ω^)「…やるお。その話乗ったッ!」
(;´・ω・`)「ブーン君…」

ショボンは心配そうな顔をしていたが、ブーンはこれまで触れた事のなかった、新しい世界にwktkしていた。
それほどまでに、この日初体験したスロットというものに、ブーンの心は魅かれていたのだ。

('A`)「よしww そうと決まれば、明日からさっそく稼働開始だ!」
(*^ω^)b「おK!」
('A`)「指導はビシビシ厳しくいくから覚悟してくれよ。なんせ金がかかってる『仕事』だからな」
(*^ω^)b「おK!」
('A`)「んじゃ… とりあえず今日はこれから俺んちで勉強会だな。まず設定とかの基礎知識を勉強しよう」
( ^ω^)b「おK。 あ、そういえば、設定で思い出したお。 今日打ってたら、店員さんにコレを貰ったんだけど…」
80新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:41:05 ID:UUkH+o58O
(;'A`)「おお!? 設定6チケットじゃねーか!」
( ^ω^)「なんか、イベントの賞品らしいお」
(´・ω・`)「あー… そういえば、BB継続覇王決定戦、てイベントやってたよね」
('A`)「北斗の継続記録を競うやつでしたよね… 俺には無縁なイベントなんで、完全に眼中になかったっすよ」
(´・ω・`)「うん。ドクオのヒキ弱は、ある意味才能だからね。確かに無縁だ」
(;'A`)「…鬱になるんで、そのぐらいにしてくれますか?」
( ^ω^)「で、これがあるとどうなるのかお?」
('A`)「そのチケットで好きな台が最高設定で打てるんだよ。
   まあ簡単に言うと、そのチケットには10万〜20万の価値がある」
(;^ω^)「ええ!? そうなのかお? じゃあこれはドクオに返すお!」
('A`)「ところが、そうはいかねえんだよなぁ… ここ見てみそ」
(;^ω^)「本人以外は使用出来ません…?」
81( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/09(火) 17:41:24 ID:k6B+zgRX0
( ^ω^)小津化玲
82新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:43:24 ID:UUkH+o58O
(´・ω・`)「どうやらこのチケットは、ブーン君しか使えないようだね」
(;^ω^)「で、でも初心者の僕じゃ…」
('A`)「そう。問題はそこだ。初心者でも打てるような台と言えば…」
(´・ω・`)「ジャグラーとか、カイジ…かな。でも…」
('A`)「ちと火力不足っすね。6チケット使うにはいささかもったいない」
(´・ω・`)「爆発力なら…ゴールドXは?」
('A`)「確実性に欠けますね。6でも下手すりゃ爆死の可能性がある」
(´・ω・`)「だよね… 割が申し分なくて、しかもほぼ確実に出る、となると…」
('A`)「バラエティにある『アレ』しかないっすね」
(;´・ω・`)「う〜ん…『アレ』は初心者にはキツくないかい? AT系は?」
('A`)「ちょっと前なら猛獣王や猪木があったんだけど、撤去されちゃって、もう今はショボいのしかないんすよ」
(;^ω^)「????」
83新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:45:11 ID:UUkH+o58O
ブーンは会話についていけず、完全に置いてきぼりだった。

('A`)「2週間後にお盆の延長営業期間に入るから、チケット使うのはその時っすね」
(;´・ω・`)「そんな短期間で『アレ』をマスターできるとは、とても…」
('A`)「ウチに実機があるんで、それで特訓すればなんとか…」
(´・ω・`)「だが… 険しい道だよ?」
('A`)「俺がマスターさせてみせますよ。絶対にね」
(;^ω^)「…お??」

二人の間で話は進行し、どうやら結論に至ったようだ。

('A`)「ブーン。ちいとスケジュールがキツくなるが、やってくれるよな?」
(;^ω^)「な、なんだかわからないけど、全力を尽くすお」
('A`)「よく言った。ブーンにはこれから2週間で、ビタ押しをマスターしてもらう」
(;^ω^)「ビタ押し…?」
84新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 17:47:42 ID:UUkH+o58O
('A`)「まあ、詳しくは後で説明する。 さあ、食ったらすぐに俺んちに行くぞ!」
(;^ω^)「了解だお」
(´・ω・`)「…頑張ってね」

とは言ったものの、ショボンの心配そうな顔が、ブーンを不安にさせるのであった。

―――ドクオ宅―――
(;^ω^)「うはww なんだお、この部屋はww」
('A`)「まあ、適当にそのへんに座ってくれや」
(;^ω^)「いや、座るとか以前に、どこを歩けばいいんだおww」

まさに一人暮しの男の部屋である。
辺りは、スロットやバンド関係の雑誌や、エロ本などに始まり、コンビニ弁当のカラやタバコの空き箱といったゴミ類で埋め尽されていた。
文字通り、足の踏み場もない状態である。

('A`)「え〜と… たしかここに…」

積み上がった雑誌の山をどけると、そこから一台のスロットが姿を現わした。

('A`)「さて、今日からコイツで特訓だ!」
85新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 18:01:17 ID:UUkH+o58O
ドクオが台を開けて、パチンと電源を入れると、上部パネル全面にARUZEの文字が浮かび上がった。

( ^ω^)「…お? すごいお。リールに映像がかぶさってるお!」
('A`)「おうよ。スゲーだろ。初めて見た時は度肝を抜かれたもんだぜww」
( ^ω^)「…これを2週間後に、設定6チケットを使って打つのかお?」
('A`)「そうだ。フル攻略でキッチリ打てば、ほぼ確実に万枚…20万勝ちだぜ?」
(*^ω^)「おお! それはすごいお! じゃあ頑張るお!     …で、この台はなんていう名前なんだお?」
('A`)「おう、コイツはな…」
下部パネルの部分に積まれていた雑誌をどけると、デカデカと書かれた漢字4文字が姿を見せた。

('A`)「花火百景… アルゼが誇る4号機の名機だ」


続く――
86( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/09(火) 18:45:00 ID:ri1GFz8TO
( ^@^)乙も
87( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/09(火) 22:56:32 ID:PViX+I+W0
( ^Ω^)尾都カレー
88( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/09(火) 23:45:49 ID:mEYbKDaAO
(´・ω・`)乙。百景はビタ全然出来なかった記憶が…。大花はできたのにね。
89新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/09(火) 23:53:32 ID:UUkH+o58O
規制食らってました…
相変わらず進行が遅いっす…
でもなんとか頑張って、早いペースで投下することでカバーしたいと思います。

さて次回は名機『花火百景』の話ですが… 皆さん御存じですよね?
文章のシェイプアップの為に、機種の説明とかはなるべく省いていきたいものですから…
もし、知らない世代の方が多いようであれば、少し書き方を考えたいと思います。
ぜひご意見下さい。

ではまた( ^ω^)ノ
90( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/10(水) 00:25:59 ID:9KQrVybGO
|・ω・`)知ってるよ
91( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/10(水) 06:33:50 ID:ljhxylQvO
( ^@^)/問題ないも
92( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/10(水) 09:05:20 ID:OlQIBQ6PO
5号機しか知りません。機械割は5号機と同じですか?
93( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/10(水) 10:55:09 ID:OlQIBQ6PO
間違いました。花火百景は大花火と機械割同じくらいですか?
94( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/10(水) 12:54:20 ID:9KQrVybGO
|・ω・`)百景の方がほんの少しだけ機械割が高かった気がする
95( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/10(水) 15:55:54 ID:7Ev7fh6RO
新夢さん乙です!
北斗世代な僕もそれ以前の台は全く分かりません…(ニコ動でかじった程度)
きっと素晴らしきスロット時代だったんだろうな…(遠い目)
それといきなりドイツとはやりますねwww
ドイツの地ビールのうまさには感激しました(*^ω^)ホゥ…
無論食べすぎ飲みすぎで出発前より体積が増えた事は言うまでありません(;'ω`)アッ-!!

>>58
出国ってのは八月の頭から行った海外旅行の事ですよ!

>>73
(´・ω・) ドイツでは16歳以上で飲酒OKらしい

(´・ω・) ビール好きにはたまらん国でした
96( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/10(水) 15:57:19 ID:7Ev7fh6RO

(´・ω・) 回銅作者ですよ
97新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:19:07 ID:gyHh3TASO
――パーラーニューVIPネオ――
(; -ω-)(…眠い。頭がボーっとするお…)

あれから1週間が過ぎた。
朝は6時から並び、閉店まで北斗の打ち子、その後はドクオの家で目押しの特訓。
ブーンは睡眠時間1日3時間のハードスケジュールをこなしていたのだった。

『いて!』  ぽよん、ぽよん…
(; -ω-)Φ(青リンゴ1… はいはい、スイカAスイカA…と)

すっかり慣れた手つきで、メモに正の字を書き込む。ブーンはすでにスロットの基本的な知識を修得していた。
ドクオから課せられていた、スロットの雑誌を毎日一冊必ず読破する、というノルマをきっちりこなしていた成果である。

(; -ω-)σ「ほいほい、と…… ん??」
Σ(; ゚ω゚)「はうッ!? スイカを取りこぼしてしまったお!!」

(;^ω^) キョロキョロ
(^ω^;) キョロキョロ
98新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:20:12 ID:gyHh3TASO
(; -ω-)=3(ふう… どうやら大丈夫みたい…)

『みぃ〜たぁ〜ぞぉ〜?』
Σ(; ゚ω゚)「はうあッ!?」

ゆっくりと振り返ると、そこには仁王立ちしたドクオがいた。すでに鬼の形相である。

(#゚A゚)「やっちゃならねえ事をやっちまったようだな… ブーン」
(;^ω^)「も、申し訳ありませんお! どうかお許しを〜!」
(#゚A゚)「キサマが今こぼしたスイカは、もう二度と戻って来ない… 永遠にだ。わかるか? この意味が」
(;^ω^)「6枚役… すなわち120円をドブに捨ててしまいましたお…」
(#゚A゚)「…そうだ。それは極めて大罪。ゆえにキサマは償わなくてはならない…」
(;^ω^)「ひぃ〜! どうかお手やわらかに〜」
(#゚A゚)「…ふん。ここにキサマの為に買ってきてやったコーラがある…」
(;^ω^)「!! ま、まさか!? それだけはご勘弁を〜」
(#゚A゚)「ヌハハハ!! 120円の恨み、とくと思い知れ!」
99新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:21:15 ID:gyHh3TASO
プシュ!
(#゚A゚)「ゴクゴクゴク… プハー!……ゲップ」
( ;ω;)「ああ… 僕のコーラが〜 オニ〜! アクマ〜!」
(#゚A゚)「ヌハハハッ! 全部飲んでやったわ! もっと乾け! 苦しめ! それが120円の重さなのだ!……ゲップ」
( ;ω;)「うう… 酷いお… おっお〜ん」

ドクオの厳しい指導のおかげで、ブーンのスロッターとしての実力はメキメキと伸びていったのであった。
そして、ついに花火百景実践の日がやってきた。

――花火百景ビッグ消化中
(ヽ-ω-)「……」  川 リプ リプ

(ヽ゚ω゚) カッ!  川 リプ リプ

(ヽ゚ω゚)σビシッ!Σ黒 リプ リプ

(;´・ω・`)「み、見事だ…! 完璧じゃないか!」
100新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:22:59 ID:gyHh3TASO
('A`)「ふふふ… でしょう? 俺の指導の賜物ですよ」
(´・ω・`)「よくこんな短期間で… でも、ブーン君少し痩せたんじゃないか?」
(ヽ゚ω゚)「ココ イッシュウカン イチニチ1ジカンシカ ネテマセンオ」
(;´・ω・`)「だ、大丈夫かい…?」
(;'A`)「ひたすら目押しの特訓でしたからね… さすがにやり過ぎたかな…」
(ヽ゚ω゚)σ「マンマイ… スベテハ マンマイノタメニ…フフフ…」

朝一から6チケットを使用して、時刻は昼過ぎになっていた。
ここまで完璧なDDTとビタハズしの甲斐あって、すでに3千枚ちかくのコインを出している。
そして、パンクすることもなくビッグを無事消化すると、液晶には674枚と表示されていた。

(ヽ゚ω゚)「フ…フフフ… カンペキデース」
(;´・ω・`)「な、なんか目つきがヤバくないかい…?」
(;'∀`)「な、なあブーン。ここらでメシでもどうだ? 少し休憩したほうがいいぜ?」
101新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:24:33 ID:gyHh3TASO
(ヽ゚ω゚)σ「メシダト…? グモンダナ ソンナヒマガアルノナラ ヒタスラマワスノミダ…」
(;'A`)「は、はぁ… サーセン…」
(;´・ω・`)「もうまるで別人だね…」

声すら掛けづらい異様な雰囲気を漂わせながら、ブーンは黙々と通常時をDDTでこなしていく。
しかし、そのとき事件は起こった。

(ヽ;゚ω゚)σ「…フォ!!?」
(;'A`)「ん? どうした?」
((ヽ;゚ω゚))σ「オ…オォォオォ」

液晶には山図柄の仕掛け花火が咲いている…が、リールには何も揃っていない。

(;'A`)「あー… こぼしちゃったか… ま、まあ気にすんn」
\(ヽ゚ω゚)ノ「ウガー!! ト リ コ ボ シ ター!!?」
(;´・ω・`)「うわ!? つ、ついに壊れたー!?」
(;'A`)「ちょww ブーン落ち着け! うわ!? ちょ、暴れんなってww」
ヾ(ヽ゚ω゚)ノシ「モ ウ ダ メ ダー!! アッー!!」
102新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:26:32 ID:gyHh3TASO
ブーンは両手を振り回しながら暴れだした。もう目が完全にイッちゃっている。

(;'A`)「くッ!仕方無い! ショボンさん! そっち押えて下さい!」」

一方その頃・ゴールドXRのシマ―――
( ・∀・)σ(くそ、あのピザ野郎め… 百景で6チケットを使うとは)
( ・∀・)σ(いいなー きっと万枚出ちゃうんだろうなー。俺のこのゴールドXRも、万枚出ないかなー)

『ちょww ブーン! 頼むから落ち着けってww』
『くッ! すごい力だ! ああッ!? ドクオ!?』
『おわッ!?』

( ・∀・)σ「ん…? なんだか後ろが騒がしいな…」

三('A`;)( ・∀・)σ「全く… 静かにしt」

ドン!('A`;Σ(;・∀・)σ「へぶぅ!?」

ブーンにふっとばされたドクオは、モララーの後頭部に激突してしまった。
103新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:28:31 ID:gyHh3TASO
(#・∀・)「くう〜! 何をするんだ! 痛いじゃないか!」
(;'A`)「すんません… 大丈夫っすか?」
(#・∀・)「衝撃で思わず逆押ししちゃったじゃないか! 気をつけてくれよ! ったく…」
(;'A`)「サーセンした…」

『ドクオ! 早く来てくれ! 僕一人じゃ、もう…』
(;'A`)「あ! 今行きます!!」

ドクオは再びブーンを取り押さえに走ったのだった。

(#・∀・)σ「全く…5Gのペナルティだ! どうしてくれる…ブツブツ」

ゴールドXRは、変則押しで止めると、その後5Gは揃ったAT役が無効になってしまうペナルティが生ずる。
順押し以外はNGのトンデモ仕様な台なのだ。そして、その次のゲームで神のイタズラは起きた。

『……ボシュン』
(;・∀・)σ「……え??」

突然スイッチを切ったテレビのように液晶が真っ暗になった。 さらに、リールも全消灯している。

((; ∀ ))「こ、これは…まさか…」
104新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:30:10 ID:gyHh3TASO
嘘だ…まさか、そんな…頼む! 俺の記憶違いであってくれ…!
と、願いを込めて震える手で左リールを止める。が、空しく

((; ・∀・))σ Σ[GOD] 川 川

[GOD]揃いが確定したのであった。8000分の1の奇跡、プレミアムゴッドボーナス。
本来ならコイン3000枚相当のAT300Gが、ただの15枚役に成り下がってしまったのだ。

(( ;∀;))σ「お…おぉぉおぉ…」
/( ;Д;)\「Oh my GOD!!!!」
↑※注)モララーです

モララーは流れる涙を拭うこともせず、一目散に『ヤツ』の元へと走った。

(;'A`)「ふう… いいか? ブーン。お前はやればできる子だ」
(ヽ゚ω゚)「コー…ホー…」
(;´・ω・`)「今の君に敵うスロッターは世界中どこにもいやしないさ。だから、自信を持つんだ」
(ヽ゚ω゚)「ブーン…ガ…イチバン?」
105新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:32:08 ID:gyHh3TASO
(;'A`)「ああ、そうさ! お前がナンバーワn」
(#・∀・)「コラァァァ! そこの金髪ぅぅ!」

モララーは怒りに燃えていた。背景に赤いオーラが見えるようだ。

('A`)「ん…? なんすか? いま忙しいんすけど」
(#・∀・)「なんすか? じゃねー! お前のせいで、6万が300円になっちまったじゃねーか!」
(´・ω・`)「「はい? どういう事ですか?」
(#・∀・)「コイツのせいでペナルティ食らった次のゲームで[GOD]引いたんだよ! どうしてくれるんだ!?」
('A`)「いや、ぶつかった時ちゃんと謝ったでしょ? んな次のゲームの事まで知らないっすよ」
(#・∀・)「なんだとおぉぉお!?」
(#'A`)「…まだイチャモンつける気だったら表で聞きますけど?
    言っとくけど俺、ケンカとかマジパネェっすよ?」
(;・∀・)「くッ…」
(´・ω・`)「まあ、確かに次のゲームなら、ドクオには関係ない話ですね。
     なんなら店員に言ってもらっても構わないですよ?」
106新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 22:34:58 ID:gyHh3TASO
(;・∀・)「うう… ち、ちくしょー! 覚えてろよ!!」

モララーは捨てゼリフを吐いて、その場を去るしかなかった。
その日彼は、すぐに家に帰り、布団をかぶって涙が枯れるまで泣いた。
ちなみにその後、3回抜いて寝た。


――閉店10分前――
(;'A`)「うひゃぁ… これまたずいぶん出たなぁ…」
(´・ω・`)「ビッグ60回か… これはすごい」
(ヽ゚ω゚)b「…ブーンハ ヤレバデキルコ ダオ」
('A`)「よし! もうすぐ閉店だし、ここでヤメだ! メシ食いに行こうぜ!」
(´・ω・`)「さて… じゃあ僕はお先に失礼するよ」
('A`)「え? マジっすか? 奢りますよ?」
(´・ω・`)「いやいや… 毎度毎度悪いじゃないか。それに、今日はちょっと用があるんだ」
('A`)「そうっすか… じゃあお疲れーっす!」

この日ブーンが出したコインは17000枚。見事に店の歴代記録のトップ10入りを果たしたのであった。


――続く
107新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/11(木) 23:02:49 ID:gyHh3TASO
まいどどうも
花火百景の話…とか言っておきながら、ほとんど関係なかったっすねww
あと、ゴールドXRの仕様も、僕の中で、ゴッドとごっちゃになっていました。
話の都合上、ペナルティ中のGOD成立は完全に無効、にしてしまいましたが、実際はAT100Gに格下げ…に止まるようです。
書いた後に調べてみて知りましたww

さて、次回はブーンが本格的にスロプロデビューする話…の予定です
ではまた( ^ω^)ノ
108( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/12(金) 00:06:54 ID:WzVa3U+JO
花火百景で16000は……
109( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/12(金) 08:35:00 ID:DW/U1jZR0
( ^Ω^)尾都カレー
110( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/12(金) 08:36:20 ID:0e/aONVU0
( ^Ω^)乙課嶺
111( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/12(金) 09:13:49 ID:aVhwQ8QfO
( ・∀・)おつかれー
112( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/12(金) 12:10:34 ID:XloBc4EfO
( ^@^)乙も
113新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:33:01 ID:cscUFyuOO
――とある居酒屋にて
('∀`)「よし、じゃあ今日はブーンの大活躍に乾杯だ!」
(*^ω^)ノ「かんぱーい!」

二人は中生を一気に飲み干した。勝利の美酒はやはり格別なものである。

('A`)「いやぁ… しかし、延長営業とはいえ、百景で17000枚なんて初めて見たわww」
(*^ω^)「これもドクオの特訓のおかげだお! で、コレ今日のプラス分の335Kだお!」

ブーンは財布に窮屈そうに収められていた、ちょっとした札束をドクオに手渡した。
いつもは、その中から2〜3割をバイト代として戴く事になっている。

('A`)「お疲れさん。じゃあ今日はコレで」
(;^ω^)「え!? こんなにくれるのかお!?」

なんとドクオは、半端分の35Kを抜き取ると、残りの300K全部をブーンに渡したのだ。

('A`)「これまで打ち子としてよくやってくれたから、俺もかなり潤ったしなww
   ま、ボーナスみたいなもんだと思ってくれ」
114新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:35:05 ID:cscUFyuOO
('A`)「で、お盆の回収期間に突入したことだし、俺もしばらく休みに入るからさ、
   ま、バイトは今日までだな」
(;^ω^)「ドクオ…」
('∀`)「早く就職決まるといいな! まあ、これから休みの日にでも、ちょくちょく一緒に打とうぜ!」

本当にあっというまに2週間が過ぎた。
ブーンは、これほど充実した日々を過ごした事はかつてない。
だから『その決断』をする事になんの迷いもなかったのだ。

( ^ω^)「…ドクオ、決めたお。僕もスロプロになるお!」
(;'∀`)「……はい?」



――スナック・伊藤――

( ゚∀゚)「…たく。あのガキにゃヤラれたぜ。17000枚も抜かれちまった」
(´・ω・`)「ふふふ… 爆裂AT機がなくなったから、すっかり油断してたんだろう?」
( ゚∀゚)「おうよ。あのチケットは150Kで計算してっからな… 大幅に赤字さ」
(´・ω・`)「まあ、店も繁盛してることだし、たいした影響はないだろう?」
115新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:37:10 ID:cscUFyuOO
( ゚∀゚)「そういう問題じゃねえ。想定外の分の19万は、確実に誰かのフトコロから戴くことになるんだぜ?」
(´・ω・`)「まあ、そうなるね… あ、ママ。次はウーロンハイね」
( ゚∀゚)「そりゃ一般客にとっては、マイナス要素でしかねえだろ。俺の良心が痛むぜ」
(´・ω・`)「ぷ… その顔で良心とか…限りなくうさん臭いんだけど?」
( ゚∀゚)「あん? それは俺様にケンカを売っているのかな? ショボン君」
('、`*川「はいはい、そのへんにしときなさいよ。はい、ショボンのウーロンハイ」
(´・ω・`)「ありがとう、ママ。今日も綺麗だね」
( ゚∀゚)「禿同。とても俺達と同級とは思えねえよな」
('、`*川「うふふ、ありがとう。でも褒めても何も出ないわよ?」

このスナック伊藤を切り盛りしているママは、和服のよく似合う美人だった。
一見控えめな大和撫子風だが、ハキハキとよく喋るし、芯の強さが感じられる。
116新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:39:30 ID:cscUFyuOO
(´・ω・`)「ふう… ところでさ、僕は彼が心配なんだよ」
( ゚∀゚)「あのピザ小僧か? お前が他人に関心を持つとは珍しいな」
(´・ω・`)「彼は強くこっち側の世界に興味を持っている。スロプロになる、とか言い出しかねないぐらいにね」
( ゚∀゚)「だからどうした? スロプロ気取りのウザガキなんざ、今時腐るほどいるぜ?」
(´・ω・`)「いや… なんかね。彼を見ていると、昔の自分を見てるようで、気になるんだよ」
( ゚∀゚)「まさか、同じ道を歩む姿を見たくない…てか?」
(´・ω・`)「そうかもしれないね、僕は…」
( ゚∀゚)「…そいつはちいと聞き捨てならねえな? ショボンさんよ」
(´・ω・`)「え…?」
( ゚∀゚)「てことは、お前は自分の生き方を後悔してんじゃねえのか?
    『あの時』の選択はやっぱり間違いだったと言いたいんじゃねえのか?」
(;´・ω・`)「いや… そんなつもりは…」
117新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:41:54 ID:cscUFyuOO
('、`*川「ジョルジュ」

話に割って入ったのは、伊藤のママだった。ほんの少しだが、語気が荒い気がした。

('、`*川「昔の話よ… いまさら語ることじゃないわ」
(´・ω・`)「ママ…」
( ゚∀゚)「…ハッ! 俺様としたことが、少し飲み過ぎたようだ」

ジョルジュは肩をすくめておどけてみせる。どうやら、もうこの話題に触れるつもりはないらしい。
しかし、ショボンはあえて続けた。

(´・ω・`)「僕は後悔なんかしてないさ。それだけは断言するよ」
( ゚∀゚)「…ったりめーだろ。じゃないと俺様が困る」
(´・ω・`)「ジョルジュ…」
( ゚∀゚)「テメェは、俺様が一番欲しかったものを奪ったヤローだ。俺様が何よりも手に入れたかったものを、だ」
('、`*川「………」
( ゚∀゚)「しかし、お前はそれを捨ててまで、今の生き方を選んだんだろ。
     それを後悔してるなんて言われた日にゃ、俺様はとんだピエロだぜ」
118新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:44:49 ID:cscUFyuOO
(´・ω・`)「…ああ、わかってるさ。でも…」
( ゚∀゚)「でも?」
(´・ω・`)「もしあの時、違う選択肢を選んでいたら… 今の僕はどうなっていたんだろう…てね、考えてしまうのさ」
( ゚∀゚)「…ハッ! 無意味なことだな」
(´・ω・`)「そうだね。でも、彼を…ブーン君を見てるとさ、まるで、あの時の自分を見てるような気がするんだよ」
('、`*川「……ショボン」
(´・ω・`)「だからかな… 彼には、僕とは違う選択をしてほしいんだ。
     そしてその選択は、僕のそれとはどう違うのか、僕は見てみたいんだと思う」
( ゚∀゚)「…ふん。でもよ、あいつはあいつだ。お前じゃねえだろ」
(´・ω・`)「そうなんだけど…ね」
( ゚∀゚)「…少し酔いがさめちまった。 ママ、水割り頼む。濃いめでな」
('、`*川「…わかったわ」


こうしてスナック伊藤の夜は更けていった。
ショボンは、様々な感情を交錯させながらも、これからの自分の生きる道をしっかりと見つめ直すのであった。
119新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:46:07 ID:cscUFyuOO
ブーンがスロプロになる宣言をしてから、2ヵ月が過ぎた。
暑い夏は終わり、肌寒ささえ感じる秋の頃、ブーンはスロプロとして、誰もがぶつかる壁に悩まされていたのだった。

(;^ω^)「くッ…! またチェリーがスカったお…」
(;'A`)「千ハマりか… そろそろヤメた方が…」
(;^ω^)「いや、チェリーもスイカも設定5のラインをキープしてるんだお!
     理論的にヤメるのは間違いだお!」
(;'A`)「そりゃそうだが… もうかなり突っ込んでんだろ? 大丈夫か?」
(;^ω^)「まだ80Kだお」
(;'A`)「80K!? それはキツいだろ!」
(;^ω^)「…今日の負けはほぼ確定だお。でも、期待値を稼いでおけば、いずれは返ってくるハズなんだお」

この頃、ブーンは極端なスランプに陥っていた。いくら高設定を打っても結果が出ない。
期待値ばかりを積み重ねるだけの日々が続いており、資金的にそろそろ苦しくなってきていたのだった。
120新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:47:40 ID:cscUFyuOO
(;'A`)(ビギナーズラックってのは確かにあるが、ブーンの場合はそれが異常だったからな…
   そのハネッかえりが今頃来てるのか…?)
(;^ω^)σ「…お! スイカB濃厚! 今度こそ頼むお!」

『俺は天才だぁ〜』
( 'A`)^ω^)σ『「覚悟はいいか?」』

(*^ω^)「よし! BB確定だお!」
(;'A`)「こっから伸びるか…?」
(;^ω^)σ「くッ… 7揃いの白オーラ… でも、頼むお!」

しかし、ブーンの願いも虚しく、ケンシロウは剛掌波によって、あっさりと倒されてしまった。

(#`ω´)三つΣ「単発かお!!」
(;'A`)「お、おい! 台パンすんなって!」
(;`ω´)「くッ… まだまだこれから…!」
(;'A`)「ま、まだやるのか?」
(;`ω´)σ「当たり前だお! 少しでも取り返さないと…!」
(;'A`)「ブーン…」
121新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:49:54 ID:cscUFyuOO
ブーンは勝てない焦りで、すっかり冷静さを失っていた。
完全に頭に血がのぼってしまい、もはやドクオの手に負える状態ではなかったのだ。
しかし、そんなブーンの肩を叩いて声をかけたのは、ショボンだった。

(´・ω・`)「ブーン君… 悪いことは言わない。今日はもうヤメるんだ」
(;'A`)「ショボンさん!」
(;`ω´)「ショボンさんまで、そんなこと言うのかお!? この台は高確定なんだお!」
(´・ω・`)「確かにそうかもしれない。でも、今の君じゃ出るものも出ないだろう」
(;`ω´)「そんなのオカルトだお! 期待値をひたすら追うのが、プロとして…」
(´・ω・`)「…雑誌に書いてたんだろう? それは本当に正しいのかい? その根拠は?」
(;`ω´)「!!…そ、そんなの…」
(´・ω・`)「僕はね、出ない時は、設定がどうであろうと出ないものだと思ってる。今の君のようにね」
122新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 00:51:27 ID:cscUFyuOO
(;`ω´)「で、でも、やっぱりそれはオカルトだお! それこそ根拠のない話じゃないですかお!」
(´・ω・`)「確かに。でもね、僕が15年これで食ってきて、経験で掴んだ『真理』の一つなんだよ」
(;`ω´)「う…」
(´・ω・`)「君は、知らない人が書いた雑誌の記事は信じて、目の前にいる僕の言葉は信じられないのかい?」
(;´ω`)「うぅ… わかりましたお…」

ブーンはまるで憑きものが落ちたように、がっくりと肩を落とした。

(;'A`)「あ、ありがとうございます。ショボンさん」
(´・ω・`)「いやいや、礼には及ばないよ」
(´・ω・`)(ブーン君… 君はやはり、この道をゆくのか… ならば、僕はせめて…)

('A`)(このままじゃブーンは潰れちまう… 何か流れを変える一発があれば…
   …少し危険だが、あのネタを使うか…?)

はたしてドクオの秘策とは…?


続く――
123新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 01:02:22 ID:cscUFyuOO
まいどどうも
人生それなりに生きてると、過去を振り返る時があるものです。
自分の歩んできた道は、本当に望んだものだったのか?
そして、これから往く道には、本当に目指したものがあるのか?
…みたいな今回の話でした

さて、次回は、ブーンのピンチにドクオのとった秘策とは…? な話の予定です
ではまた( ^ω^)ノ
124( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/13(土) 08:09:06 ID:O7DrrkM/O
|・ω・`)乙
125( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/13(土) 11:49:58 ID:wM0sDHGXO
( ^@^)乙も
126回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 12:14:20 ID:XC1HF3dJ0
新夢さん乙です。それでは僕も、一時くらいから投下いたします。
でわノシ
127回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 12:52:45 ID:XC1HF3dJ0
僕達は、このビル内にある控え室の一室で待機していた。
“僕達”とは、第三者設定看破戦で勝利を掴んだものだ。
皆が皆、やっと苦しみから解放されたという表情を浮かべて、
ここで初めて会ったばかりの人ばかりなのに、
互いを褒めあったり、中には抱き合ったりする人達もいた。

僕には、そんな事をする相手も、する理由も、権利すらもない―――――

部屋の片隅で体育座りで、丁度、膝と膝の間に顔を埋めて、
ぽたぽたと涙だけが地面に零れ落ちる。
どうして、どうしてこんな事になってしまったんだ―――――
どうして、僕だけがここに今、存在するんだ―――――

時間だけが過ぎていく。チクタク、チクタク。
涙の数だけ過ぎていく。ぽたぽた、ぽたぽた。

シラネーヨさんは、ここにはいない。

第十六話「そう思ってんなら、その気持ちを大事にしてやんな」
128回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 12:55:35 ID:XC1HF3dJ0
( ヽつω;) おっお・・・、シラネーヨさん・・・

僕の涙は枯れる事を知らないみたいだ。さっきからあれほど泣いているのに、
拭っても拭っても、また新たな涙が溢れ出てくる。

( ヽ;ω;) ・・・

( ヽうω⊂) ゴシゴシ

( ヽ"´ω`) ・・・

( ヽ;ω;) ブワッ 

はたから見たら、これほど不思議な光景はないだろう。
人生を賭けた大博打に勝ったのに、喜びもせず悲しむやつがいるか?
いるわけがない。いたとしたら、そいつはよっぽど頭のネジが緩んでる。

けど僕は、僕の頭のネジは、緩んでない。正常だ。

正常なんだ。
129回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 12:58:11 ID:XC1HF3dJ0
そんな事より、僕はずっと考えている事がある。
それは、これから自分はどうするべきなのかだ。

考えた末辿りついた答えは、シラネーヨさんを救いだすという事。
この控え室に来る前、信濃川は僕達勝者に次のような事を言っていた。

―――――

(`∀´) これから君達の取り分である金を用意してくる
     それまでこの部屋で待機しておいてくれ

―――――

僕はそのお金を、シラネーヨさんの借金返済にあてようと思っている。
僕にとってシラネーヨさんは命の恩人だし、それになにより友達だ。
それだけの事をしてまでも、僕にはシラネーヨさんを救わなければいけない義務がある。
130回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:00:33 ID:XC1HF3dJ0
ガチャ

ドアが開く音がした。見るからに「ヤクザ」な風貌の人が入ってくる。
確かあの人は・・・、今回のギャンブルに参加していた人だ。

( ヽ`ゝ′) ・・・

( ヽ;ω;) (・・・あの人、素直に喜んでるように見えないお
        なんか、訳があるのかお・・・?)

僕はなんとなく、そのヤクザな男に興味が湧いた。

何故アナタは、素直に勝利を喜ばないんだい?
それには、なにか理由があるのかい?

似たような理由を抱えてる気がした。直感だけど。
僕はそれからというもの、たびたび視線をそのヤクザな男に向けていた。
131回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:02:50 ID:XC1HF3dJ0
( ヽ;ω;) (気づかない、かお・・・)

ヤクザな男はこちらの方を振り向こうともせず、ずっと煙草を吸っている。

( ヽ;ω;) (まあ、当然といえば当然かお・・・)

僕はそれからも何度か視線を送り続けていたが、ヤクザな男はこちらを見ようともしない。
さすがに気づいているんだろうが、僕達は今日会ったばかりの人間だ。
気づいていたとしても、それに反応しないのは当然だろう。彼みたいな人だったらなおさらだ。

僕は諦めて、再び地面に目を向けた。途端に不安になる。
果たして僕は、実際に賞金をもらった時、さっきまでの気持ちのままでいられるだろうか。
急に惜しくなって、自分の懐にその金を入れないだろうか。

( ヽ;ω;) (・・・何をバカな・・・!!
        今からそんな事考えてどうするんだお!!)
132回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:05:34 ID:XC1HF3dJ0
けど、可能性は0ではない。ご察しの通り、僕は弱い。
きっと出てくる金は、自分の想像以上の金額になるだろう。
その時に僕は、さっきまでの強い気持ちでいられる自信が、ない。

( ヽ;ω;) (バカなバカなバカなバカなバカなバカなバカなバカな!!!
        内藤ホライゾン!!しっかりするんだお!!
        お前はそこまで堕ちてない!!そこまで悪党じゃあない!!)

なにを言っている。僕がこのギャンブルに参加する決め手になったのも、
黒服が取り出した100万に目がくらんだからだろう?
それが普通だ。何を恐れる必要がある?それにもう、シラネーヨさんと会う事はないだろう?

(( ヽ;ω;)) (うっさいお!!誰だおお前!?
         出てけ!!今すぐ僕の中から出てけぇ!!)

ふふふ、僕は君だよ。いうなれば、僕が悪で、君は善。
善と悪は一枚のコインなんだ。転び方次第で、どちらも表になる可能性がある。
その時が来て、君がどっちに転ぶか楽しみだなぁ。フハ、フハハハ。
いい事教えてやろう。人間の本質は、悪なんだよ。覚えときな、僕。フ、ヒ、フ。

(((#ヽ ω ))) (ああああああああああああああああああああ!!!)
133回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:08:15 ID:XC1HF3dJ0
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!

う、う、う。僕・・・、やっぱり僕、自信ないお・・・。
ひ、ひぐ、うー、いや、一度決めた事なんだから・・・シラネーヨさぁん・・・。
僕、どうしたらいいですかお・・・?わかんないですお・・・。
誰か、誰か教えて下さいお・・・僕、やっぱりバカだぁおおぉ・・・うっ、うっ。

本当に頭が割れそうなんだお・・・助けて、誰か、助けて・・・!

「おい、顔あげろよテメー」

(ノヽ;Д;)ミ ビクッ!!
(  へへ

この時の僕の顔がどれだけ滅茶苦茶だったのか、想像もつかない。
ただ、目の前にいた人の、まるで汚物を見るような顔つきがものすごく脳裏に残っている。
   ,,
( ヽ`ゝ′) ・・・

( ヽ;Д;) ・・・
134回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:11:31 ID:XC1HF3dJ0
(;ヽ^ω^) ・・・

( ヽ`ゝ′) どうだ、ちょっとは落ち着いたかよ?

(;ヽ^ω^) お、大分落ち着いてきましたお
       ありがとうございますお

僕達はいつのまにか隣同士になって、壁を背にしながら座り込んでいた。

( ヽ`ゝ′) あー、本当はさっきからこっちの方見てくるお前に、
        ヤキ入れてやろうと思ってやってきたのによー
        なんか拍子ぬけだわ

そう言ってヤクザな男は、煙草を一本取り出し口元へと運んだ。

( ヽ`ゝ′)y ̄ おい、火

(;ヽ^ω^) 火?

(#ヽ`ゝ′)y ̄ てめー!おちょくってんのか!?
           火っていったら、ライターに決まってんだろがボケ!!
135回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:14:08 ID:XC1HF3dJ0
(;ヽ^ω^) 火、火ィ!!

僕は言われるがままにライターを取り出し、煙草の前に点した。
この間実に0.2秒。我ながらこの男に言いなりすぎて泣けてくる。

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ っはぁー、やっぱりセブンスターだわぁ

(;ヽ^ω^) セブンスター、いいっすよNE!
       僕もセブンスター、大好物だNA!↑

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ ハ?なに言ってんの?お前マルボロだろ、確か

( ヽ゚ω゚) !!

(ヽ゚ω゚r)

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ 次嘘ついたら殺すぞ

はい、リーチかかりましたー\(^o^)/僕オワタwwww
136回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:16:16 ID:XC1HF3dJ0
ん?ていうかなんでこの人は、僕の煙草の銘柄を知っているんだ?
どこかで会った事があるっけ?僕は首を傾げた。
そんな僕に気づいた男は、ちょっとばつの悪い顔をしながらこう続けた。

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ まあ、何があったか俺にはわからねえが、
           そういつまでもグジグジ悩んでんじゃねーよ、男だろ?

(;ヽ^ω^) う・・・、けど・・・

再び強烈な頭痛が僕を襲う。痛くて、苦しくて、しかしどこか悲しい。
僕の心の内にある混沌とした感情が、再び激流となって僕を支配しようとする。

( ヽ;ω^) だって、どうして・・・

( ヽ;ω;) どうしてシラネーヨさんが負けなくちゃいけないんだお!!?

控え室内に僕の怒声が響く。
137回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:19:35 ID:XC1HF3dJ0
( ヽ;ω;) シラネーヨさんがいなかったら、僕は今頃寒さに震えて死んでたお!!
       ギャンブルの間も、僕の事を本気で励まし続けてくれたお!!
       なんで、なんでそんなにいい人が損な役回りをしなくちゃいけないんだお!!

僕は泣きながら叫んだ。人目を気にする事もなく。
当然控え室内にいる人達の注目は、一斉に僕に集まった。

( ヽ;ω;) シラネーヨさんは今頃、増えた借金のせいで途方に暮れてるお!!
       どこかへ行くわけでもなく、かといって立ち止まるわけにもいかず!!
       終いには・・・終いには・・・!!

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ ・・・

そんな中、ヤクザな男は真剣な眼差しで僕の叫びを黙って聞いていた。

( ヽ;ω;) 終いには・・・死んじゃうかもしれないお・・・!!
138回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:21:00 ID:XC1HF3dJ0
僕は後悔した。最悪のケースを口にしてしまった事を。
僕は急に力が抜けてしまったのか、再び顔を地面に向けた。

( ヽ;ω;) う、う、う・・・僕は・・・どうしたら・・・

決まってる。救い出すんだ。さっきそう決めたばかりだろう?
なんで躊躇する?僕は本当にシラネーヨさんを救いたいって思ってるのか?

( ヽ;ω;) (う、う、う・・・思ってるお・・・
        けど、自分がわからないんだお・・・)

そうさ、僕は、僕達人間は最終的に自分が一番かわいいんだ。
自然の摂理だろ?誰だって他人の為に損なんかしたくねえんだ。
内藤ホライゾン、僕は自分を偽ってるんだ。この偽善者め。
その涙は本物か?フフ、正直になれよ。本当は金、欲しいんだろ??

( ヽ;ω;) (うるさいうるさいうるさい!!
        僕を惑わすな!!どっかに消えろお!!)

ブーンの身体が急に激しく震えだす。
自分でも感情をうまくコントロールできないのだろう。
139回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:23:17 ID:XC1HF3dJ0
( ヽ`ゝ′)y ̄~~ まあ、落ち着けよ

( ヽ;ω;) なんだと?こんな状況で、どう落ち着けっていうんだお!
       何も知らないくせに、何も分かっていないくせに!

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ ああ、そうさ。俺は何も知らない。だから偉そうな事はいえない
          だがな、お前は知っているくせに、そこから動こうとしていないだろう
          お前が一人頭抱えて悩んだって、何の解決にもならないぜ

( ヽ;ω;) ・・・ッフン!言いたい放題いってくれるお!!
       僕が何もしていないだって!?勘違いすんなお!!
       僕だって僕なりにこれからどうすればいいかくらい考えてるお!!

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ フーン、じゃあ聞くが、お前はこれからどうするつもりなんだ?
          お前がさっき言った様に、ただソイツが死んでいくのを黙って見ているつもりか?
          
( ヽ;ω;) うっ・・・!!

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ ほら見ろ、やっぱり何も考えてないじゃねえか
140回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:42:46 ID:9cdT+S2LP
胸が悔しさでいっぱいになっていくのを感じた。別に何も考えていないわけじゃない。
ただ、僕に決断力がないだけだ。僕の心が弱いから、僕は自分自身にも惑わされてしまう。
分かってるんだ、そんな事は。

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ フー、ま、少し言い過ぎたな。お前の様子を見てるとバカなりに
          これからの事を考えてるのは分かる

( ヽ;ω;) (・・・、バカなりに!?)

( ヽ`ゝ′)y ̄~~ そしてバカなお前が思いつきそうな事は、俺でも検討がつく
          人間ってのはなあ、心の中でずっと悩み続けても中々フンギリつかねえもんだ
          誰かに聞いてもらって、初めて本当の意味で決断出来るんだぜ
          だから俺がお前に協力してやる。言ってみな、これはお前自身しかわかんねえ事なんだぜ?

( ヽ;ω;) ・・・

僕はきょとんとした目でじっと男を見つめていた。
その視線が気に入らないのか、はたまた喋りだそうとしない僕が煩わしいのか。
ヤクザな男は自分の頭を掻きながら、面倒くさそうに僕に喋りかけた。

(;ヽ`ゝ′)y ̄~~ だー!!もう一度しか言わねえぞ!?
          俺がお前に確認したいのは、一体お前がこれからどうしたいのか
          それだけだ!!ったく、俺は本来こういうのが苦手なんだ!!
          ありがたく思えクソガキ!!
141回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:45:16 ID:9cdT+S2LP
お、僕は・・・。

( ヽ;ω;) お、僕は・・・

次の言葉が出なくなる。シラネーヨさんを助けたい。
その一言が出ない。まるでこの瞬間だけ、言葉を忘れてしまったかのように。

それがお前の本心さ。心のどこかで金を失いたくないって考えてるんだ。
言っちまえよ、僕はお金が大事ですってな。

( ヽ;ω;) (・・・)

あれあれ、コイツはどうしたもんかねえ?自分に対してもダンマリかい。
本当に決断ができねえやつだ、情けねえ。

( ヽ;ω;) (認めるお、僕は金が惜しいお)

・・・なんだって?金が惜しい?

アッハハハハ!!そーだよ、そーダろーよ!!ヤッと、考エ直してクレたかイ!
イやー、賢イ、サスガ僕!!ヤッパリ、自分ガ頑張ッて手に入れたカネだもンな!
他人の為に使ヲウなんて、アンたソりャ、頭おカシいゼ!
142( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/13(土) 13:45:36 ID:+omuJlY30
( ^Ω^)今日は二作品か・・・ 読み応えあるのう
143回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:47:50 ID:9cdT+S2LP
( ヽ;ω;) (けど)

ヒャハハハハ!!ヒャハh・・・ア?

( ヽうω;) (その気持ちより、ちょっとだけだお)

( ヽ´ω;) (勝る気持ちがあるお)

ホ・・・?ナニイッテヤガル・・・?
アンタ、サッキカネガオシイッテイッタバカリダロウガ・・・?
144回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:50:04 ID:9cdT+S2LP
( ヽ´ω;) (そうだお、けど気づいたんだお)

( ヽ´ω⊂) (僕には救わなくちゃいけない人がいるんだお)

( ヽ´ω`) (その気持ちが金に対する気持ちに比べて、ちょっとだけ強かったんだお)

バカナバカナバカナバカナバカナバカナバカナ!!
アンタ、アタマイカレテルゼ!?イマカラデモオソクナイ、カンガエナオセ!ナッ!?
ダイジョウブ、マダカネノヒキワタシマデジカンハアルンダ!!ユックリカンガエテイコウゼ!?

( ヽ´ω`) (決めたんだお、もうお前に用はないお)

僕はもう迷わない。
145回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:52:29 ID:9cdT+S2LP



( ヽ^ω^) 僕は今回得られるお金をシラネーヨさんの借金返済にあてるお
       僕はシラネーヨさんを助けたいんだお


146回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 13:55:23 ID:9cdT+S2LP
( ヽ`_ゝ′)y ̄~~ そうか

ヤクザな男は、僕の気持ちを聞いて、そう一言だけ言った。
僕には心なしか、男の顔が少し微笑んでいるように見えた。

( ヽ`_ゝ′)y ̄~~ そう思ってんなら、その気持ちを大事にしてやんな

( ヽ^ω^) ありがとうだお、アンタのおかげで僕は決断する事が出来たお
       本当に感謝してるお

( ヽ`_ゝ′)y ̄~~ フッ、よしな。俺は何もしてねえよ。話を聞いてただけさ
           俺達が何と言おうと、最後はお前がお前自身を決めたんだ・・・って、アッチィ!!

何が起きたと思ったら、ヤクザな男の持っている煙草が既に1cmくらいまでに小さくなっていた。
「そりゃ熱いわけだ」と僕は感心しながら、同時に強面のこの男が熱がっている様が妙にツボに入って、
耐えられずにその場で笑い出してしまった。

( ヽ^ω^) アホスwwwww
147回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:00:55 ID:9cdT+S2LP
(;ヽ`ゝ′)б ったく、ひどい目にあったぜ フーフー

指をフーフーする姿。これも僕的にはアウトだ。
どうやら僕は、思いがけないギャップに弱いらしい。

( ヽ^ω^) ヤクザが自分の指フーフーする姿カワユスwwwww

( ヽ`ゝ′) そーか、お前はそんなに死を急ぐか
       分かった、今楽にしてあげるからな

( ヽ゚ω゚) !!

( ヽ`ゝ′) そんな顔しても無駄だぞ

〜この後数十分に亘り、ヤクザな男による鉄拳制裁が行われました。それはとても酷い光景でしたので、
 残念ながらお伝えする事が出来ません。しばらくの間、そのままの状態でお待ち下さい〜
148回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:01:52 ID:XC1HF3dJ0
                    | _|__  |   |
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          |  u.    ` ⌒´     | ::::  |∵・∵
           \,,     :| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|・∵
           /⌒ヽ(^う みせられないよ   .|
            `ァー─イ             .|
           /     |_____________|
             /      /  \`ー--┳-‐'´! iヽ、    ./二二Yニヽ   
          /      ⌒ヽ   \     /  i  `ヽ、  /   ( )()ヽ
      ___/  / ̄ ̄`)  ノ     |    \     /   ::::⌒`´::::\
     (__r___ノ     (.__つ    |      \    | ,-) ┃ ┃ (-|
149回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:04:00 ID:XC1HF3dJ0
(ヽ;#;)ω(;#;) お・・・、酷い目にあったお・・・

( ヽ`ゝ′) ふん、自業自得だバカが

(ヽ;#;)ω(;#;) 酷いお・・・

( ヽ`ゝ′) まあ、不細工なツラがちったあマシになったんだ
       ちったあ感謝しな、バカ

(ヽ;#;)ω(;#;) ムカッ!アンタさっきから僕の事バカにしすぎじゃないかお!?
        言っとくけど、バカって言う方がバカなんだお!このバカ!

( ヽ`ゝ′) 俺がバカ・・・?

(ヽ;#;)ω(;#;) (う、しまった・・・。また殴られるかお・・・?)
150回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:05:45 ID:XC1HF3dJ0
( ヽ`ゝ′) プwwwハハハ、そうだなwww俺は確かにバカかもしれねえwww

(ヽ;#;)ω(;#;) ・・・?

僕は当然また殴られると思って身構えていた。しかし、この男はどうだ。
殴るどころか逆に笑ってやがる・・・(ゴクリ…

( ヽ`ゝ′) ハハハハwwwwなんだよwwwwお前も笑え、バカwwww

(ヽ;#;)ω(;#;) ハ、ハア・・・しかし、私は正直何が可笑しいのか分からないゆえ、
        どのように笑えばいいのk・・・ってか、またバカって言ったお!?
        ムキー!もう許さないおー!!

( ヽ`ゝ′) wwwwwwwwwwww

(ヽ;#;)ω(;#;) wwwwwwwwwwww
151回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:07:51 ID:XC1HF3dJ0
―――――

―――――同ビルのとある一室

(`∀´) クク、今回のギャンブルで生き残った奴等は全部で何人だ?

(メ▼-▼) ハッ、参加者52名中12名で御座います

(`∀´) 12名か、クク、あれだけぬるいギャンブルだったというのに・・・
     今回は不作だな。全く、もう少し危機感を持ってやってほしいものだよ

(メ▼-▼) 全くですなwww

その部屋には信濃川ともう一人、黒服の男が滞在していた。
実はこの黒服の男は信濃川に次ぐ、この巨大な謎の組織のNo2である。
なので心なしか、この二人の会話は形式じみたものではなく、少し砕けた感じがする。

(`∀´) ところで、“アレ”の準備はまだかかりそうなのか?

(メ▼-▼) “アレ”とは・・・?
152回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:10:28 ID:XC1HF3dJ0
(`∀´) カカカ、全く君という男は本当に人が悪いw
     今日“アレ”といったらひとつしかないだろう?

(メ▼-▼) ああ、“アレ”ですねwただいま、早急に部下達に準備の方を進めさせています
      まあ、早く見積もっても、後2、3時間はかかるんじゃないでしょうか?

黒服の返答を聞いた信濃川は口元を緩ませる。
何を考えているのかは知らないが、やはりその表情にはどこか不気味さが感じられる。

(`∀´) ククク、そうかそうか。多いに結構wむしろ時間をかけてやってもらった方がいいな
     やはり“アレ”は空が闇に染まった後でないと面白くないw

(メ▼-▼) ごもっともですなwww

(`∀´) それと“アレ”の準備が終わり次第、すぐに彼らには連絡を入れろよ?
     “アレ”は彼らの唯一の楽しみといってもいいからな

(メ▼-▼) そちらの方はぬかりありません。安心なさってください

(`∀´) クク、これは失敬。どうも私は心配性でね
     事が思うように運ばないと、心配で心配でたまらないのだよw
153回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:12:19 ID:XC1HF3dJ0
(メ▼-▼) 事が思うように運ばないと・・・ですかwなんという我儘なお人だ、アナタはw
       そういえば、今回の第三者参加型設定看破戦では思わぬラッキーボーイがいましたね

(`∀´) ああ、初代北斗をうっていた子か。確か設定1なのに8000枚出したっていう・・・

(メ▼-▼) よくもまあ、こんなタイミングでそんな鬼引きを出せたもんですなw
       これはアナタでも予想できなかった事じゃなかったんですか?w

(`∀´) カカカw予想できなかったなwこの子に限っては確かに事が思うように運ばなかったよw
     設定1はどの機種でも比較的設定予想はたやすいし、札さえつければ客にとっても読みやすい設定だ
     いわゆる吸い込み設定だったからな。損失もそれなりに大きくなる可能性があるよ

(メ▼-▼) 名前はなんていうんでしょう?

(`∀´) 確か、内藤ホライゾン・・・ブーン君だったけな?
     大したものだよ、全く・・・
154回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:14:27 ID:XC1HF3dJ0
しかし、確かに信濃川から損失は大きいと聞いたはずの黒服が、逆に何故か笑みを浮かべたのだ。

(メ▼-▼) しかしアナタは、そう簡単に渡す気はないでしょう?

信濃川はその言葉を聞いた瞬間、黒服と同様、何か意味を持った嫌な笑みを浮かべた。

(`∀´) 当然だwあんなチャチなギャンブルで簡単に金を渡すわけがないw
     むしろこれからなのだ。本当の意味で、命を賭けたギャンブルは・・・



ククク、カカカ、キキキ・・・!!



本当の意味で、命を賭けたギャンブル――――
信濃川は確かにそう言っていた。もちろんその事は控え室にいるブーン達は知らない。

空が闇に染まるまでにはまだ時間がある。
今のうちにせいぜい嘘の勝利の喜びでも噛み締めていろという事なのか。
なんにせよ、ブーン達を待ち受けているのはよからぬもので間違いなさそうだ。
155回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:16:40 ID:XC1HF3dJ0
―――――控え室

( ヽ`ゝ′) ハア、ハア・・・ところで、まだお互い名前聞いてなかったな
       なんていうんだお前?

( ヽ^ω^) 内藤ホライゾンだお、ブーンって呼んでほしいお

( ヽ`ゝ′) プゲラwww変な名前www

( ヽ^ω^) よし、笑ったな。そこになおれ、たたっきる

( ヽ`ゝ′) わりいなwあんまり変な名前だったもんでw

「コイツ、全く悪びれてる様子がねえ・・・」僕はそう思いつつも、
この男に心を開き始めていた。僕は着実にこの男の事が好きになっていたのだ。
156回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:18:41 ID:XC1HF3dJ0
( ヽ^ω^) 全く、じゃあアンタはなんて名前なんだお?
       もし変な名前だったら、全力で叩きまくるのでその覚悟でヨロ

( ヽ`ゝ′) おお、怖いねえwが、しかし俺の名前は至って普通だから安心しろ
       俺の名前はリュウジ。龍と書いて、漢字の二で龍二だ

( ヽ^ω^) クセェーーーー!!コイツはクセェゼーーーー!!wwwww
       名前考えるのが面倒くさくなった作者が一時期龍如ハマッてたからなんとなく
       「あー、メンドイから龍二でいいや。龍二カッコいいし」
       ってつけられた経緯がモロバレな匂いがプンプンするゼェーーーーー!!wwwww
       
( ´・ω・) それ、作者への悪口・・・

( ヽ^ω^) 

(^ω^r ) ジロ

|ミ サッ!!

( ヽ^ω^) ・・・誰かいたかお・・・?
157回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:21:11 ID:XC1HF3dJ0
( ヽ`ゝ′) 作者よ、安心しろ。今のブーンの発言を要約すると、
       つまり、ブーンが言いたいのは特に考えられて作られたわけではない、
       安上がりな名前って言いたいわけだろ?

( ヽ^ω^) そうともいうNE!

( ヽ゚ω゚) ハッ!!
      (このふいんき(何故k(ry・・・ヤツは怒ってる、相当怒ってる!!)

( ヽ`ゝ′) OK、それだけで充分だ。どこの誰が安上がりだって?ん、ブーン君

〜再び龍二による鉄拳制裁(ry&AA(ry

(ヽ;#;)ω(;#;) ぐふ

( ヽ`ゝ′) しかし妙だな・・・

(ヽ;#;)ω(;#;) 何がだお?僕の顔がかお?
158回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:24:42 ID:9cdT+S2LP
( ヽ`ゝ′) バカだなほんとに。俺達がこの控え室に来てから一体何時間たった?

(ヽ;#;)ω(;#;) そういえば、もうかなりの時間がたってるような気がするお・・・

( ヽ`ゝ′) そうだ、あの時信濃川は「金を用意してくるからここで待っていてくれ」と言った
       しかし、金を用意するだけでこんなに時間がかかるもんなのか?
       
(ヽ;#;)ω(;#;) さあ・・・?けど、信濃川がそう言ったんだから僕達はそうするしか出来ないお・・・
        肝心のお金だってまだ貰ってないし・・・とにかくここで信濃川を待つ以外他ないお・・・

( ヽ`ゝ′) ・・・そうだな、そうするしかない、か・・・

僕達は間違いなくここにいれば、お金を貰えるものだと思っていた。それで終わりだと思っていた。
しかし、それは間違いだった。僕達がこれから向かう先は、
第三者参加型設定看破戦とは全く別の、命を賭けたギャンブル―――――

僕達はまだ、お金を得る為の挑戦権を手にしただけだとは、
この時は誰も夢にも思わなかったのだ―――――

第十六話 終わり
159回胴黙示録ブーン:2008/09/13(土) 14:29:38 ID:9cdT+S2LP
これで十六話終了です。前回言った最終話宣言、あれは嘘ですw
俺達のギャンブルはまだ終わっちゃいないぜ!!
もうちょっとだけ、続くんじゃよ。

でわノシ
160( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/13(土) 14:46:55 ID:+omuJlY30
( ^Ω^)小津彼医
161( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/13(土) 15:39:52 ID:7jLUG7hn0
( ^Ω^)小津彼医
162新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:06:47 ID:cscUFyuOO
――帰り道にて

(;´ω`)「おっお〜ん… 絶対高設定の台で、結局マイナス80Kだお…」
('A`)「まあ、出ねえ時はトコトン出ねえもんだからなぁ…」
(;`ω´)「でも、あれだけ出なかったら、きっと明日も据え置くハズだお! 明日こそ…」
('A`)「なあブーン… 明日はさ、違う店に行かねえか?」
( ^ω^)「お? なんかイベントでもあるのかお?」
('A`)「そういうワケじゃないんだが、ほぼ確実に6の猛獣王が打てる店があるんだ」
(;^ω^)「マジかお!? そんなの行くに決まってるお! どこの店だお?」
('A`)「…害悪VIP支店だ」
(;^ω^)「害悪!? あのボッタで有名な害悪かお!?」
('A`)「朝はちいと早めに並ぶぞ。 まあ5時ぐらいでいいかな」
(;^ω^)「本当に害悪なんかに6があるのかお…?」
('A`)「ふふふ… まあ、明日を楽しみにしていたまえ…」
163新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:08:40 ID:cscUFyuOO
――翌朝・害悪VIP支店――

('A`)「よし、まだ誰も来てないな…」
( 3ω3)「うう… ここはいつ来てもガラガラじゃまいかお… 朝から並ぶヤツなんかいるわけがないお…」
('A`)「…ところが、そうでもないんだなぁ。ほれ、来たぞ?」
( 3ω3)「…お?」

時刻はまだ日が上ったばかりの午前5時半。二人組の男達が、こちらに向かって来るのが見えた。
途中で、先に並んでるブーン達に気付いたのか、何かヒソヒソと話している。

(;^ω^)「なんか、ちょっとガラが悪そうな人達だお…」
('A`)「こっちに来るぜ… いいか? ヘタに目を合わせるなよ…」

一人はまず、その妙に角張った頬が目を引く、つり目で細身の男。
そしてもう一人は、大柄ながらも、青白くて不健康そうな顔で、じっとこちらを見つめている不気味な大男だった。
164新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:10:33 ID:cscUFyuOO
ブーン達は、軽く会釈しただけで、それ以上関わらないようにしていたのだが、
つり目の男のほうがニヤニヤと、いやらしい笑みを浮かべながら話しかけてきた。

<ヽ`∀´>「おはようニダ。今日もいい天気ニダね」
( ゚д゚ )「………」
('A`)「…おはようございます。いい朝っすね」

男の妙にカン高い声に、少々面くらいつつも、ドクオはあたりさわりのない返事をした。

<ヽ`∀´>「君達見ない顔ニダね? 新台狙いニカ?」
('A`)「まあ、そんなとこっす」
( ゚д゚ )「………」
<ヽ`∀´>「やっぱりそうニダか〜 でも、この店は開店30分前ぐらいでも、全然余裕ニダよ?」
('A`)「ええ、まあ… 一応念の為っす」

(;^ω^)(ドクオ… こっちの人、なんか怖いお…じっとこっち見てるお…)
(;'A`)(あ、ああ… 目を合わせないようにするんだ…)

( ゚д゚ )「………」
165新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:12:49 ID:cscUFyuOO
この気安くよく喋る男と、たわいもない会話をしていると、やがて開店時間が近付いてきた。
そして開店20分前ぐらいになって、ようやくポツリポツリと他の客もやってきたのだが、
ブーン達を合わせても、全員でたったの8人。なんとも寂しい光景である。

<ヽ`∀´>「まあ、ここはいつもこんな感じニダ」
('A`)「へぇ… あ、俺ちょっとそこのコンビニに行ってくるんで…」
<ヽ`∀´>「わかったニダ。しっかりと場所はとっておくニダー」
( ^ω^)「あ…僕も…」
('A`)「すぐ戻ってくるから。ブーンはここで、この人達と場所をみててくれ」
(;^ω^)「わかったお…」

ドクオはすぐ近くのコンビニへ、小走りで行ってしまった。

(;^ω^)(一人じゃ心細いお…)
( ゚д゚ )「………」
(;^ω^)(…こっちみんなww)
166新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:14:53 ID:cscUFyuOO
ものの5分ぐらいで、ドクオは戻ってきた。その手には、缶コーヒーがたくさん入った袋を持っている。

('A`)「どうもすんませんね。これどうぞ」
<ヽ`∀´>「お? これはありがたいニダww 遠慮なくいただくニダww」

ドクオは二人に缶コーヒーを渡した。
( ゚д゚ )「………」
(;'A`);^ω^)(なんか言えよww)

( ^ω^)「…あれ? コーヒーがずいぶん余ってるお?」
('A`)「ああ、これはな… ちょっと行ってくる」

ドクオは、後ろの二人のさらに後ろに並んでる客にコーヒーを配り始めたのだった。
軽い挨拶から始まって、世間話で盛り上がっているようだ。

(;^ω^)(ドクオ… どうしたんだお? なんかキャラが全然違うお…?)
( ゚д゚ )「………ズズー」
(;^ω^)(コーヒー飲みながらこっちみんなww)
167新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:17:41 ID:cscUFyuOO
('∀`)「そうなんすよーww ちょっと早く来過ぎちゃってww」
ミ,,゚Д゚彡「ガハハハ!いくらなんでも5時は早過ぎだぜ、兄ちゃん!」

『ドクオー! そろそろ入場だおー!』
('∀`)「あ… じゃあこのへんで…」
ミ,,゚Д゚彡「おうww 頑張ってなww」

ドクオは列の先頭に戻ってきた。ブーンが怪訝な顔をしている。

(;^ω^)「一体どうしたんだお? なんか社交的すぎて、ドクオじゃないみたいだお」
('A`)「…まあ、ちょっと…な。後でわかるさ」
<ヽ`∀´>「お! シャッターが開いたニダ!」

さあこれから入場…という時に、ドクオはブーンの耳元で囁いた。

('A`)「ブーン… 猛獣王のシマに全力でダッシュだ」
(;^ω^)「え??」
『ただいまより、入場開始でーす! どうぞ走らないで…』
('A`)「よし、行くぞ!!」
168新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:18:47 ID:cscUFyuOO
店員の注意も聞かず、すごい勢いで走っていくドクオ。ブーンも慌てて後を追った。

(;'A`)「よし! これと… ブーンはそこだ!」
(;^ω^)「了解だお! …て、あれ???」

なんと、ドクオが指定した台には、すでに下皿にタバコが置かれている。
そして、ドクオの台にも同じように、タバコが置かれていた。

(;^ω^)σ「ドクオ、これは一体…」
('A`)「いいから! そこに座ってろ! 席を立つんじゃねえぞ!?」

そしてドクオがすかさず、呼び出しランプをつけようとしたのだが、それより先に血相を変えた店員がとんできた。

(;-_-)「あ、あの…お客様…この台は…」
('A`)「あれれ?? タバコが置いてあるぞ? ねえ、店員さん、これなに?」
(;-_-)「…他のお客様が、その台をすでにとられてる…という事ではないですか?」
169新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:20:39 ID:cscUFyuOO
('A`)「えー? だってさぁ、俺とそこのピザが並びで1番と2番だったんだぜ?」
(;^ω^)「そ、そうだお! 先にタバコが置いてあるなんておかしいお!」
(;-_-)「う… いや、その…我々もあなた達が最初に並んでいたかどうか、把握してないものですから…
    ここに先にタバコが置かれていたのは事実なわけですし。それはつまり、先に他のお客様がいたということに…」
('A`)「いやいやww間違いなく俺達が一番だったよ。 あ、ヒゲのおじさーん」
ミ,,゚Д゚彡「おう、さっきの兄ちゃんじゃねーか。どうした?」
('A`)「ちょっと証言してほしいんだ。俺とコイツが、入場前にどこに並んでいたかをさ」
ミ,,゚Д゚彡「ああん? お前らは一番と二番だっただろ? 5時から並んでた、て言ってたじゃねーか」
(;-_-)「う……」

もはや店員は返す言葉がないようで、ただ困ったようにモジモジしている。
170新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:22:20 ID:cscUFyuOO
(;^ω^)(そうか…! コーヒーを配ってたのは、後ろの客に覚えてもらう為だったのかお…)

('A`)「…つーワケだからさ、このタバコは無効だよね?
   たぶん昨日の忘れものがそのまま残ってたんだろうねぇ」
(;-_-)「そ、そうなんでしょうね…」
('A`)「じゃあ俺ら、この台打ってもいいんでしょ?」
(;-_-)「ぐ… はい、どうぞ」

もう店員は引き下がるしかない。下唇を噛みながら、悔やしそうに去っていった。

('A`)「よし… 打つぞ。コイツは間違いなく6だ」
(;^ω^)「ドクオ… 大丈夫なのかお? これって…」
('A`)「…今は何も考えるな。 ただ打つことに集中しろ」
(;^ω^)「う… でも、あそこで、なんかすごい顔で睨んでるお…」

<ヽ#`∀´(#゚д゚ )「………」

('A`)「…今日一日抜かせてもらって、ここには二度と来ねえ。 それで大丈夫さ…」
171新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/13(土) 23:23:31 ID:cscUFyuOO
そして二人は、閉店ギリギリまで打った。
猛獣王の設定はやはり6で、さすがエクストラ設定と言われるだけあって、終日安定して出続けたのである。

('A`)「いやーww やっぱAT機の6はいいなーww 11000枚も出ちゃったよww」
(*^ω^)「ブーンも9000枚出たお! 170Kぐらい勝ったお!
     あの恐い人達も、いつの間にかいなくなってたし、全然心配なかったおね!」
('A`)「さて… 換金して帰るか!飲みにでも行こうぜ!」
( ^ω^)「だおだお!久しぶりに祝杯をあげるお〜」

('A`)(さて… ここからが正念場…かな)
ドクオは拳をギュッと握りしめて、換金所に向かうのであった。

('A`)(さすがに、このまま…てワケにはいかねえよなぁ…)
この不安は杞憂に終わって欲しい…そんなドクオの願いは、脆くも崩れ去ることとなるのである――


続く――
172( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/14(日) 01:33:09 ID:CT3UM++m0
( ^Ω^)小津彼医
173( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/14(日) 03:05:15 ID:lxqTPpOZO
(・∀・)ノ乙!
174新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/14(日) 06:33:43 ID:nDH7bdH7O
また規制食らってました。まいどどうも
回胴さん、乙でした
第2部(?)も期待しておりますww
サンズオブリバティの作者さん…最近見ないですが、どうしたんですかね…?
一読者として、続きを待ってますよ!

さて次回は、ブーンとドクオがとってもヤバいことに…な話の予定です。
ではまた( ^ω^)ノ
175( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/14(日) 10:36:45 ID:4Vu/tloiO
( ゚∀゚)乙。投下されまくってて吹いたwドイツの地ビール呑みてえ。
176( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/14(日) 13:47:42 ID:5l3SizaQ0
( ^Ω^)小津カレー
177( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/14(日) 20:06:22 ID:mcDQNIdqO
( ^@^)乙も
178( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/15(月) 20:11:50 ID:gLM9c0MqO
( ・∀・)おつかれー
179新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 22:34:47 ID:KxoTCZXrO
ブーンとドクオの二人は、換金所に向かう為、店の裏手の路地に回った。
害悪の換金所は、店から少し離れた所にある、今時珍しい昔風のタイプだった。
店は賑やかな大通りに面しているのだが、一本裏路地に入ると、
時間も深夜に差し掛かってるせいか、人気が全くなく、とたんに寂しい感じがした。

('A`)(ち… なんかやべぇ雰囲気だな… やっぱもう少し早めに切り上げるべきだったか…?)
( ^ω^)「ドクオ、なにそわそわしてんだお?」
('A`)「んー… いや…どうやらなんともないみたいだな… あ、あそこじゃね? 換金所」
(;^ω^)「うはww テラレトロww」

害悪の換金所は、モルタルにトタン屋根の、こ汚い小屋だった。
照明も、裸電球が一つだけ。なんとも昭和の香りがぷんぷんと漂っている。
180( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/15(月) 22:36:06 ID:RTxF+o42O
リアルタイム初遭遇支援
181新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 22:38:39 ID:KxoTCZXrO
(;'A`)「今時こんな店があったとは…」
(;^ω^)「そういえば、このレコード針の景品も僕は初めて見たお…」

小屋には、小さな小窓が一つついているだけだった。当然中の様子などわからない。

( ^ω^)「ここに景品を入れるのかお…?」

恐る恐る小窓を開けて、景品を差し出すと、中からにゅっと手が出てきて、景品をひったくる様にして持っていかれてしまった。
そして、少しすると今度は、まるで投げつけるようにして、お金が出てきたのだった。
(#^ω^)「なんかイラっときたお。客をなんだと思ってんだお?」
('A`)「中の人が手を捕まれないようにしてんだよ。強盗対策さ。これ豆知識な」
( ^ω^)つ∩゙「へぇ へぇ へぇ」
('A`)「はい、3へぇ入りましたー…って、ショボww」

そして、ドクオも換金を済ませ、金額の確認の為に札を数えていたのだが、途中でふとその手が止まった。
182新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 22:39:57 ID:KxoTCZXrO
(;'A`)「………!!」
( ^ω^)「ん…? どうしたんだお?」

ブーンの問い掛けに答えず、再び札を数え始めるドクオ。

(;^ω^)「???」
('A`)「…ブーン、こっち見ないで聞いてくれ」
(;^ω^)「お…?」

ドクオの声は、か細く小さかったが、かなり緊迫してる様子が感じられた。
ブーンにも自ずと緊張感が走る。

('A`)「…とりあえずこれを預かってくれ」
(;^ω^)「……ラジャ」

ドクオは、数えた札を財布に入れるふりをして、こっそりとブーンに渡したのだった。

('A`)「…んで、ここを離れたら、一気にダッシュで……!!?」
(;^ω^)「お…?」

換金所から離れようとした時に、ドクオの言葉が途絶えた。
何かに驚き、絶句している様子が、ブーンにもヒシヒシ伝わってくる。
ブーンはいやな予感がしながらも、ドクオの視線を辿ってみると…
183新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 22:40:59 ID:KxoTCZXrO
(;'A`)「ち… 遅かったか…」
(;^ω^)「な、なんなんだお!? この人達は…!?」

銀行強盗がよくかぶっているような、スキー帽の集団。人数は、5人。
その手には、それぞれ金属バットや鉄パイプが握られている。
ブーン達に敵意を持っているのは明らかだった。

(;'A`)「くそ… 囲まれちまったか…」
(;^ω^)「か、換金所に助けを…!」

ブーンはすかさず換金所の小窓を叩いて助けを求めた。が、しかし

(;^ω^)「な、なんで返事がないんだお! 助けて下さいお! 変な集団に襲われてるんですお!」

中に人がいるはずの換金所の小窓は固く閉ざされ、なんの反応もない。

(;'A`)「襲うのは、ここを出てからだと思ったんだがな… 換金所までグルだとは思わなかったぜ」

< ◎o◎>「大人しくその金を出すニダ。そしたらちょっと痛い目にあうだけで済むニダ」
( ◎д◎ )「………」
184新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 22:43:03 ID:KxoTCZXrO
(;'∀`)「へっ… バレバレでマスクの意味がねえんだよ! このクソ野郎がっ!」
<# ◎o◎>「…もう一度だけチャンスをやるニダ。 金を出すニダ」
( ◎д◎ )「………」

じりじりと間を詰めてくる男達。ブーンとドクオも後退りするも、すぐに壁際まで追い詰められてしまった。

((;^ω^))「ド、ドクオ… ここは大人しく言う通りにしたほうが…」
(;'A`)「…ブーン、俺がスキを作るから、大通りまで走って助けを呼ぶんだ…」
(;^ω^)「そ、そんな… それじゃドクオが…」
(;'A`)「しくじったら二人ともジ・エンドだ。頼むぜ… その金は絶対に渡すんじゃねえぞ…?」

<# ◎o◎>「なにコソコソ話してるニダ! さっさと金を出すニダ!」
( ◎д◎ )「………」

(;'A`)「ああ、わかった… ほらよ!」

ドクオはポケットから財布を取り出すと、男達の頭上を越えた先へと放り投げた!
185( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/15(月) 22:44:27 ID:RTxF+o42O
害亜ではよくあること
186新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 23:10:20 ID:KxoTCZXrO
<# ◎o◎>「!? ナメたまねを!!」
(#◎д◎ )「………」
(#'A`)≡つ「…ッ! オラァァ!!」

男達が一瞬財布に気を取られたスキを狙って、ドクオが一人に襲いかかった。

Σ(#)д◎ )「……!!」
(#'A`)「今だ! ブーン!!」
⊂(;`ω´)⊃「おおおおおお!!!」

ドクオのパンチで、バランスを崩した所にピザなブーンの体当たりが炸裂する。
男は敢え無く吹っ飛び、ブーンはその勢いのままに駆け抜けていった。

<# ◎o◎>「ちぃ! ピザ野郎が逃げたニダ! 追うニダ!!」
(#◎_◎)#◎Δ◎)「待てやゴルァァァ!!」

5人の内2人がブーンを追いかけていった。そして、残った3人は…

<# ◎o◎>「ずいぶんとナメたまねしてくれるニダ…」
(;'A`)「く…!」
<# ◎o◎>「ガチでお前の人生は今日で終わったニダ!」
(#)д◎ )「……##」
(;'A`)(…ブーン、頼むぜ… 逃げ切ってくれよ…)
187新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 23:11:39 ID:KxoTCZXrO
(;^ω^)「はあッ、はあッ」
(#◎Δ◎)「待ちやがれゴルァァァ!!」

ブーンは力の限り走った。
しかし、ピザな巨体が災いして、そのスピードにはどうしても限界があった。
追手との距離がどんどん縮まってくる。ブーンはこのときほど、自分のピザっぷりを嘆いたことはなかった。

(#◎_◎)「捕まえたぞ、オラァ!!」
( ;ω;)「アッーー!!」

あと少しで大通り…という所で、ブーンは捕まってしまったのだ。

(#◎Δ◎)「手間かけさせやがって! このガキャア!」
≡Σ(#);ω;)「あうッ! 痛い、痛いおッ!」
(#◎_◎)「さっさと金を出しやがれってんだ! コラッ!」
≡Σ(#);ω;)「イヤだお! これは絶対に渡さないお!」

ブーンはまるで甲羅に閉じこもった亀のような体勢で、ひたすら耐え続けた。
両手にはしっかりと財布を抱えて。

≡Σ(#);ω;)(絶対…守るんだお! ドクオと約束したんだお!)
188新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 23:12:51 ID:KxoTCZXrO
どのぐらい殴られ、蹴られただろうか。ブーンの意識が遠くなりかけた頃、事態は一変する。

<; ◎o◎>「おい! おまえら、撤収ニダ! サツが来るニダ!」
(#◎_◎)「ああん!? まだ金を回収してねえぜ!?」
<; ◎o◎>「近所の住人が通報しやがったんだニダ! 金は諦めるニダ!
     ウリは捕まったらパスポートとか、いろいろとマズいニダよ!」
(#◎Δ◎)「ちぃッ! このピザ野郎がッ! 二度と店にツラ見せんじゃねえぞ!? コラ!」

男達は捨てゼリフを吐くと、あっというまに逃げていった。
(#);ω;)「た、助かったお… 」

ブーンは重い体を起こす。全身あちこち痛いが、たいしたことはなさそうだった。
このメタボな脂肪のおかげで、ダメージが軽減されたのかもしれない。
ピザ体形もたまには役に立つもんだ、とブーンは思った。
189新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 23:14:15 ID:KxoTCZXrO
(#);ω;)「はッ!? それよりドクオは!?」

ブーンは大急ぎで、換金所へと引き返そうと、振り向いたそのとき

(#)A(#)「お〜い、ブーン…」
(#)゚ω゚)「GYAAAAA!! 出たーーッ!?」

どうみてもゾンビ系のバケモノです。本当にあり(ry

(#)A(#)「警察がもうすぐ来るから、とっととずらかるぞ…」
(;#)ω^)「え!? ちゃんと事情を話してアイツらを捕まえてもらうお!」
(#)A(#)「バカかオメー… 事情聴取とか、いろいろ面倒なんだよ。
    それに、アイツらも逃げちまったし、捕まる可能性はかなり低いだろ…」
(;#)ω^)「お… そうなのかお…」
(#)A(#)「…で、金は死守したんだろうな?」
(;#)ω^)ノ□「ふふふ… この通り…だお!」
(#)A(#)「…おK。上出来だ」
(#)∀(#)「じゃあ、予定通り飲みに…行くか!」
190新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 23:15:47 ID:KxoTCZXrO
(;#)ω^)「いやww こんな格好で店に入ったら、通報されるおww」
(#)∀(#)「大丈夫だ。酒が飲めて、傷の手当てまでしてくれる所を知っている」


――スナック・伊藤――

(;メ^ω^)「痛い!いたい!イタイ! 痛いですお!」
('、`*川「うふふ… 男の子でしょ? 少し我慢なさい、ね?」
(*メ^ω^)「は、はい。我慢しますお…(熟女萌え〜)」

(;´・ω・`)「全く… サクラに手を出すなんて… 君達無茶しすぎだよ」
(#)A`)「いやぁ… ちょっと危険かなぁ…とは思っていたんすけどね」
(;メ^ω^)「ドクオ… 僕の為に危険だと知ってて…?」
(#)∀`)「…良かったな、ブーン。これで今月なんとか凌げるだろ?」
(*メ^ω^)b「……サイコーだお! やっぱドクオはサイコーの親友だお!」
(#)∀`)b「ったりめーだろ? さて、乾杯しようぜ!」
191新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 23:18:37 ID:KxoTCZXrO
('、`*川「はいはい。ビールでいいのかしら? 傷に障るから、あんまり飲んじゃダメよ」
(*メ^ω^)ノ「は〜い!」
(#)∀`)ノ「さて… じゃあ二人の無事な生還に祝して…」

(*メ^ω^)∀`)´・ω・`)「かんぱーい!」

ぐいっとビールを呷るブーンとドクオであったが

(;メ ゚ω゚)「ブフォ!? く、口の中の傷にしみるお!」
(;#)A`)「くッ…! だが、それでも飲んでこそ漢ッ! 行くぞ! ブーン!」
(;メ^ω^)「ラ、ラジャー!」

この日は、ブーンとドクオにとって忘れられない1日になった。
こうして二人は友情をさらに深め合ったのである。

('、`*川「うふふ… この二人、なんかそっくりじゃない?」
(´・ω・`)「ん〜? 誰と誰にかな…って、まあわかるけどね」
('、`*川「ほ〜んと、昔のあんた達にそっくり!」
(´・ω・`)「ははは… ヤツはきっと怒るだろうけどね。
     俺様とドクオのどこが似てるんだ!? てね―――」

続く――
192( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/15(月) 23:21:30 ID:RTxF+o42O
( ^ω^)乙んお
193新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/15(月) 23:27:54 ID:KxoTCZXrO
まいどどうも
リアルタイムでの支援ありがとうございましたm(_ _)m

とりあえず今回で第一部というか、ようやく1/3ぐらい終わった感じです…
まだまだ先は長いですが、支援してくださる方がいる限り、
頑張って書き続けますので、どうかよろしくお願いします

ではまた( ^ω^)ノ
194( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/16(火) 05:34:08 ID:igxETfHRO
( ・∀・)おつかれー
195( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/16(火) 06:36:52 ID:Gt8maZ3u0
( ^Ω^)御都香麗
196( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/16(火) 08:28:40 ID:vxoIQRiwO
( ^@^)乙も
197新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:12:44 ID:KaEj0fJkO
あれから一ヵ月後・いつもの開店前の風景――

( ^ω^)「さて… 今日は話題の5号機が、2機種入替えなワケですが、ドクオはどっちを打つんだお?」
('A`)「エヴァとサクラ大戦だろ? んなもんエヴァ一択に決まってんじゃん。迷う余地ナシ」
( ^ω^)「ふ〜ん。じゃあ僕はサクラ大戦にしようかお」
('A`)「はッ! 6で機械割102%(笑)のサクラ大戦を打つだと? 冗談はその体形だけにしてくれよ? ピザ」
(#^ω^)「うっさいお! 僕はカンナタンでハアハアしたいんだお!」
('A`)「さくらでもアイリスでもなく、よりによってカンナかよww テラマニアックww」
(*^ω^)「あの健康的かつ豊満な胸に、僕の全てを埋めてしまいたいんだお…」
('A`)「ばっかオメー、これからの時代、美乳だよ、美乳。小振りながらも芸術的な形がだな…」
( ^ω^)「いや、巨乳こそ全世界の男の憧れです。ここは断じて譲れませんね」
198新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:15:12 ID:KaEj0fJkO
('A`)「ふぅ… やれやれだぜ。いいか? 美しい形、程よい大きさ、弾力。
   そして、そこにアクセントとして、薄いピンクの乳首が華をそえる。
   わかるか? この奇跡のコラボこそが…」
( ^ω^)「いやいや、全ては大きさあってこそでしょう。
     もう小さい時点で、門前払いといいますか、オワってるワケでして」
(#'A`)「ふん… デカけりゃいいってんなら、牧場の牛でも眺めてろってんだ、コンチクショウ」
(#^ω^)「ほほう、ひんぬー好きは、男性自身のコンプレックスの表れだといいますからなぁ。
     もしやあなたは短小包茎でつか? …ぷぷぷっ」
(#'A`)「フ… キサマとはいずれケリをつけなくてはならないと思っていたが…」
(#^ω^)「やる気かお? 望む所だお」

二人の間に火花が飛び散る。まさに一触即発の状態である。
が、そこにあっさりと割って入ったのは、やはりこの人だった。

(´・ω・`)「はい、そこまでー」
199新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:17:19 ID:KaEj0fJkO
(#'A`)「ショボンさん、止めないでくれ! この野郎だけは…」
(´・ω・`)「うん。君達のおっぱいに対する情熱は、よくわかったし、僕もおっぱいは大好きだ。
     でも、少し時と場所を考えようか? 君達の後ろには女性もいる事だしね」
(;^ω^);'A`)「う…」
川 ゚ -゚)「………ふん」

並びの順番は、ショボン ドクオ ブーンの順で、4番目は若い女性だった。
彼女は、無表情のまま一度鼻を鳴らすと、それっきりそっぽを向いてしまった。

(;^ω^)(初めて見る人だおね…?)
(*'A`)(ああ、でもけっこうな美人だよな、フヒヒヒ)

美しい黒髪のロングに、端整な顔立ち。キレ長の目が、少々キツい印象だが、確実に美人の部類に入るだろう。
女性と言えば、おばちゃんがほとんどのパチ屋である。彼女の存在は非常に目立っていた。
ましてや、朝早くから開店待ちで並んでいるとなれば、なおさらである。
200新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:19:07 ID:KaEj0fJkO
(´・ω・`)「いや、すいませんね。朝から下品な話を聞かせてしまって」
川 ゚ -゚)「………」
(´・ω・`)「しかし、最近朝は冷えますよね。布団から出るのが、もう大変で…」
川 ゚ -゚)「………」
(;´・ω・`)「きょ、今日はやっぱり新台狙いですか? こう寒いと、並ぶのも大変ですよねー」
川 ゚ -゚)「………」

(;^ω^)(フルシカト乙…)
(#'A`)(感じ悪い女だな… いくら美人でも、これはないわ)

ショボンも、もうこの女性とコミュニケーションをとるのを諦めたようだ。
がっくりと肩を落とした背中には、中年特有の哀愁が漂っている。

('A`)「さて、気を取り直して…と。ブーンさあ、マジでサクラ大戦なんか打つの?」
(*^ω^)「おっおっ! 今月は順調に稼げてるから、今日は採算度外視で楽しむんだお!」
('A`)「ほぉ〜? スランプを抜けた男はひと味違うねぇ〜?」
(*^ω^)「だおだお!」
201新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:20:53 ID:KaEj0fJkO
ブーンは不調な時期を乗り越え、スロプロとしてさらに成長していた。
以前のように、すぐアツくなって自分を見失う事がほとんどなくなったのだ。
メンタル面でとても強くなったのが、素直に結果に反映されて、好循環を生み出している。
いわば、いい意味で調子に乗っている状態だった。

( ゚∀゚)ノ「おい〜っす! みんな今日も朝一からお疲れさん!
      いや〜 寒い中、本当にありがとうよ! あったかいコーヒーでもどうぞ!」
(*^ω^)ノ「店長おはようございますお!」
( ゚∀゚)「おう! また来やがったな? 最近ずいぶん調子いいみてえじゃねーか」
( ^ω^)「まあ… 不調期が長かったんで…」
( ゚∀゚)「にしても、お前は少し勝ち過ぎだな。あんまりアレだと出禁にすっぞ?」
(;^ω^)「ちょww それは勘弁して下さいお!
     ここ以上の優良店なんて、近くにないんですからww」
( ゚∀゚)「んー? 最後よく聞こえなかったなぁー?
     もう一度言ってくれや、みんなに聞こえるようにハッキリとな!」
202新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:24:32 ID:KaEj0fJkO
(;^ω^)「ここ以上の優良店は、近くにはありませんお〜!!」
( ゚∀゚)「はい。というわけで、皆様今後もパーラーニューVIPネオを、よろしくどうぞー!」

『調子いいなwwおいww』
『店長ーww超うさんくせえぞーww』
どっと笑いが起こった。
割り込み防止の為に、店員が見張るのは、割とどこでもやっているが、
店長自らが出てくる店は珍しい。しかもこの独特のキャラである。ジョルジュはちょっとした名物だった。
100人近い列の後ろの方にまで、自らコーヒーを配り歩き、常連達と談笑している。

('A`)「店長は相変わらずっすねw」
(´・ω・`)「うん。この雰囲気が気に入ってる常連も多いんだよ。
     ほら、今時のパチ屋ってさ、言葉使いとかやたら丁寧でさ、なんかよそよそしい感じでしょ?」
('A`)「ええ、大型のチェーン店なんか、特にそうっすね」
(´・ω・`)「そんな店が増えてる中、ここみたいに、アットホームな雰囲気の店はなかなかないんだ。
     この店が繁盛してる理由の一つだよ。パチ屋はまず『安らぎ』を提供しなくてはいけないからね」
203新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:28:55 ID:KaEj0fJkO
( ^ω^)「なるほど…」

ショボンの言葉には、いつも納得させられるブーンである。
ショボンはブーンにとって、慕っている学校の先生のような存在になっていた。

('A`)「さて、ぼちぼち入場っすね」
(´・ω・`)「君達は新台の5号機だろう? 先に入るといい」
( ^ω^)「ショボンさんは、今日もジャグラーかお?」
('A`)「たまには違うの打ちませんか? 5号機なら波も穏やかだし、ジャグとそんなに違和感ないと思いますよ?」
(´・ω・`)「いやいや。ジャグラーには、もう10年近く世話になってるからさ。
     なんか浮気するのは申し訳ない気がしてね」
( ^ω^)「ふふっ ショボンさんらしいですお… あ、入場の時間ですお!」

(;><)「ただ今より入場なんです! 走ったら危ないんです! どうぞ、ごゆっくり…」
('A`)「よっしゃ! 行くぜ!エヴァンゲリオン、発進!」
⊂(*^ω^)⊃「行くお!帝国華撃団、参上!」
204新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:31:25 ID:KaEj0fJkO
自動ドアが開くやいなや、ワァーっと一斉に客がなだれ込む。
ニューVIPネオでは、今やあたり前になっている、整理券の発行や抽選入場は一切行っていない。
昔ながらの、ヨーイドン式である。これも店長・ジョルジュの方針で、
『朝一の台取り競争こそ、ホールの華じゃないのかね』とのことらしい。

(*^ω^)「おし! なんのヒネリもなく、カド2ゲッツ!」
('A`)「ここでアドリブが(ry …意表を突いてカド台だ!オラァ!」

それぞれ、タバコを投げ入れて一息つく。とりあえず狙いの台を確保できて一安心といった所だ。

('A`)「さて、コーヒーでも飲むか。ブーンは何飲む?」
( ^ω^)ノ「じゃあ牛乳屋さんのコーヒーを頼むお」
('A`)「あんな甘〜いの、よく飲むな… まあ了解した」

そして、ドクオはまずトイレを済ませた後、コーヒーを2つ買ってシマに戻った。
ブーンにコーヒーを渡し、エヴァの自分の席にふと目を向けた、その時…
205新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:33:51 ID:KaEj0fJkO
(;'A`)(あれ? なんで他の人が打ってんだ?)

自分が取ったのは確かにカド台。だから、他人が打っていればすぐわかる。
しかも、そこに座っていたのは…
川 ゚ -゚)σ「〜〜♪」

(;'A`)(俺らの後ろにいた女じゃねーか。これはどういうことだ?)

ドクオは頭の中が、?でいっぱいになりながらも、とりあえず彼女に聞いてみることにした。

(;'A`)「あの… ちょっといいっすか?」
川 ゚ -゚)σ「…はい? なんでしょうか?」

彼女は、ドクオの方を振り向きもせずに、スロットを打ちながら極めて事務的に答えた。
その態度に少しカチンときたドクオは、少し語気が荒くなる。

(#'A`)「あのさあ、この台にタバコ置いてたでしょ? なんでお姉さんが打ってんの?」
206新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 22:37:45 ID:KaEj0fJkO
川 ゚ -゚)「タバコ…? ああ、これのことか?」
(#'A`)「…あん?」

彼女が指差したのは隣りの台、つまりカド2だった。確かにドクオのマルボロが置いてある。

川 ゚ -゚)「おそらく君が押える台を間違えたんだろう?」
(#'A`)「…おいおい。カド台とカド2を間違うバカはいねえよ」
川 ゚ -゚)「ほう? そのバカは、今まさに私の目の前にいると思うが?」
(#'A`)「カッチーンッ! もうアタッマきた! あんたが俺のタバコずらしたんだろ!?
    あんまりナメた態度とるんだったら、女だからって容赦は…」
川 ゚ -゚)「スウゥゥゥゥ…」
(#'A`)「…あん?」

突然、彼女は大きく息を吸い込みだした。なんだ? と、ドクオが呆気にとられた次の瞬間、

川;>д<)「きゃあああぁぁあ!! 誰か助けてえぇぇええ!!」
(;'A`)「ええええ!!??」

ドクオは人生最大のピンチを迎えそうな予感です――


続く――
207新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/16(火) 23:12:55 ID:KaEj0fJkO
まいどどうも
ストーリーも中盤に差し掛かり、ようやく(自分の中で)面白くなってきました。
書くのも楽しくなってきたので、いいペースで投下できてます。
まあ、このモチベーションがいつまで続くかわかりませんが…

ではまた( ^ω^)ノ
208( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/17(水) 00:15:52 ID:0U8lo/XIO
|・ω・`)乙、続きが楽しみだぜ
209( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/17(水) 02:02:19 ID:eQR4PT0zO
クーにゃんはこんな事しない
芸術とも言える完璧な台選び、清楚かつ優雅にたわわな豊乳を揺らしながら完璧なDDTでブン回す


クーにゃんかわいいよクーにゃん
210( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/17(水) 02:46:18 ID:g9OP/VkgO
( ^@^)乙も
211( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/17(水) 05:07:23 ID:vXl74i0x0
( ^Ω^)御都香麗
212( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/17(水) 08:53:05 ID:hvoLEAfc0
( ^Ω^)小津枯意
213( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/17(水) 09:30:04 ID:WMwzWt5iO
( ^Ω^)雄都加齢
214( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/17(水) 10:17:30 ID:yy9t8DtFO
( ・∀・)おつかれー
215( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/18(木) 00:36:54 ID:yU89ALHPO
( ^∽^)男津鰈
216新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 22:22:58 ID:/bRJwkYlO
女性の助けを求める叫びにより、一斉にシマ中の注目をあびることになってしまったドクオ。
疑いや非難のまなざしが、刺さるように痛い。誰がどう見ても、この場の悪者はドクオだった。

(;><)「一体どうしたんですか!?」
川 ;д;)σ「この人が、私にしつこく迫ってくるんですぅ!」
(;><)「ええ!? ドクオさん! あなたって人は… いくらモテないからって!」
(;'A`)「お、おい! 俺は何も…」
川 ;д;)「私がやめて下さいって言っても、あんなことや、こんなことをしようと…」
(;><)「ええ!? あんなことや、こんなことまでなんですか!?」
(;'A`)「ちょww それはちょっとまてww 俺がいつ、あんなことやこんなことを…」

( ゚∀゚)「おいおい、こいつは一体なんの騒ぎだ? ビロード、三行で頼むぜ」
( ><)「・ドクオはモテない
    ・ドクオは変態
    ・だからあんなことやこんなことを
    なんです!」
217新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 22:25:19 ID:/bRJwkYlO
(# ゚∀゚)「なにぃ〜!? 見下げ果てた奴だなぁ! ドクオよぉ!?」
(;'A`)「いやいや、ビロードの説明は明らかにおかしいだろ!」

(;^ω^)「ドクオ、一体どうしたんだお?」
(;'A`)「あ!ブーン! 証言してくれよ。俺は間違いなくエヴァのカド台を取ったよな!?」
(;^ω^)「ん…? そうだったっけ? わからないお。ドクオの台まで全然気にしてなかったお。スマンコ」
(;'A`)「うっはww まじ使えねえ奴ww 氏ねww 氏んでしまえww」

(# ゚∀゚)「ふふん。まあ話は事務所でじっくりと聞かせてもらおうか。クカカカ…」
(#><)「さあ、ドクオさん! 来るんです!」
(;'A`)「ま、待ってくれ! 俺は本当にそんな」
(# ゚∀゚)「問答無用!!」

(# ゚∀゚);'A`)><) ガシッ!!
  _
( ゚∀゚)b「お嬢さん。コイツにはたっぷりとヤキを入れときますんで、どうぞごゆっくり」
川*^ー^)ノ「は〜い☆ ありがとうございますぅ〜♪」

ドクオは二人に両脇を固められて、事務所に引っ張っていかれてしまった。
218新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 22:27:16 ID:/bRJwkYlO
『たぁ〜すけてくれぇ〜…』
ドクオの情けない叫びは、周囲の騒音にかき消され、フェードアウトしていく。
(;^ω^)「ド、ドクオ…」

川* ー )ノ「…………」
川 ゚ -゚)σ「……ふん」

そして、彼女はまるで何事もなかったかのように、再びエヴァを打ち始めるのだった。

(;´・ω・`)「ブーン君、なんかドクオがジョルジュに連行されていったけど、一体何があったんだい?」
(;^ω^)「あ、ショボンさん… いやー実は僕にも何がなんだか…」
(;´・ω・`)「まあジョルジュのことだから、大丈夫だとは思うけど…」

川*゚ -゚)σ(……お、また赤7ゲット! 高設定の予感♪)

――それから3時間後――
川*゚ -゚)σ(このエヴァはやはり6だな。さすがプロの選ぶ台だ♪)

(*^ω^)σ「ずっと下皿モミモミだけど、楽しいお〜♪カンナタン…ハアハア」

もはやドクオの事など完全に忘れているブーンであった。
219新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 22:29:38 ID:/bRJwkYlO
一方その頃・ニューVIPネオ事務所内――

( ゚∀゚)「まあ、アレだ。俺様もお前ぐらいの頃は、女にモテたくてしかたなかったさ」
(;'A`)「はあ… そうなんすか」
( ゚∀゚)「で、とりあえず俺様は、ひたすらこの身体を鍛えあげたワケ。わかる?」
(;'A`)「はあ… 確かにいいカラダしてますよね」
( ゚∀゚)「だろ? コレに女は弱いワケよ。逞しい筋肉、つまり頼れる男って感じ?」
(;'A`)「はあ… そうなんでしょうね」
( ゚∀゚)「要するに、自分を磨きあげるっての? そういう努力が大事なんだよ!」
(;'A`)「はあ… そうですよね」
( ゚∀゚)「そもそも俺様がモテたいと思ったのは、実は小5の夏(ry
(;'A`)(俺、いつ帰れるのかな…?)


さらにそれから3時間後――
川*゚ -゚)σ(ふふん。すでに3千枚突破か… これは10万コースだな♪)

(*^ω^)σ「は〜し〜れ〜♪ こうそくの〜♪ ていこ〜くかげきだん〜♪」

ブーンは今日も絶好調なようです。
220新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 22:32:24 ID:/bRJwkYlO
そして再びニューVIPネオ事務所内――

( ゚∀゚)「でよ、その転校生の女がめっちゃマブいのよ。 もう俺様なんか一発でフォーリンラヴ、わかる?」
(ヽ'A`)「はあ… そうなんすか」
( ゚∀゚)「でもその女、いきなり言うわけ『ただの人間には興味ありません!』てな。
     これにはさすがの俺様も、コイツは頭がイカれてるんじゃねーかと思ったね」
(ヽ'A`)「はあ… そうなんすか」
( ゚∀゚)「でもアツく燃える心は止められないッ! てんで、俺様は人間を超えた存在になろうと(ry
(ヽ'A`)(もう悪いのは俺でいい… だから勘弁して下さい…)


そして、さらに2時間後――
(;^ω^)(もしかして、今日は一度も箱を使わずに終わるのかお?)

ブーンはあまりにgdgdな展開に、さすがに飽き始めてきた頃、ドクオがようやく戻ってきた。
221新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 22:34:41 ID:/bRJwkYlO
〜(ヽ'A`)「………」
(;^ω^)「あ! ドクオ! 大丈夫…じゃなさそうだおね…」

彼はすっかり生気の抜けきった顔をしていたのだった。

(ヽ'A`)「8時間延々と説教さ… しかも後半はほとんどジョルジュ物語だぜ…?
    誰よりもジョルジュ店長について、詳しくなっちまったよ」
(;^ω^)「…まあなんて言うか…乙」
(ヽ'A`)「…で、俺の台は… あー、5000枚突破ね。鬱だ、死のう」
(;^ω^)「ちょww 早まるなおww つーか一体何があったんだお?」
(ヽ'A`)「んー? いやあ、カクカクシカジカであんなことやこんなこと」

ドクオの話を聞いてブーンは怒りに打ち震えた。

(#^ω^)「なななななんだお! それは!? 許せないお! ホントにあんなことやこんなことしてやるお!?」
(;'A`)「いや、それはガチで犯罪者コースだから、やめて下さい」
222( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/18(木) 22:38:21 ID:qZG36Ihz0
( ^Ω^)C円
223( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/18(木) 22:57:54 ID:7e+cHeVWO
(・∀・)ノ支援♪
224新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 23:24:01 ID:/bRJwkYlO
(´・ω・`)「あ、ドクオ。生きてたんだね。よかった」
(;'A`)「ええ… なんとか」
(#^ω^)「ショボンさん、聞いて下さいお! カクカクシカジカ…」
(´・ω・`)「えー? そんなことがあったんだ… ふーむ…」

ブーンの話を聞いたショボンは、腕を組んで何かを考え始めたようだった。

(#^ω^)「これはもうリベンジですお! 換金所で待ち伏せするお!」
(;'A`)「だからそれはガチでヤベーから!」
(´・ω・`)「…うん。ブーン君の言う通り、換金所で待ってようか?」
(;'A`)「ちょww ショボンさんまで!?」
(´・ω・`)「僕もね、彼女のことは少し気になっていたんだよ」
(;'A`)「…性的な意味で?」
(´・ω・`)「ぶちころすぞ」

どうやら3人で待ち伏せ決行のようです。
225新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 23:25:41 ID:/bRJwkYlO
そして閉店後・換金所前――
(#^ω^)「結局一日中打ったのに、終日下皿プレイだったお」
('A`)「いや、サクラ大戦なら至極当然の結果だと思われ」
(´・ω・`)「彼女の台はエヴァで一番出ていたようだったね」
('A`)「5号機の6でもソコソコ出るもんなんすね〜。ウラヤマシス」
(#^ω^)「なんだお? ドクオは腹たってないのかお? 本来ならドクオの台だお!」
('A`)「いやぁ、ジョルジュ物語聞かされてたら、もうどうでもよくなっちゃったよ。俺はもう、早く帰って寝たい」
(´・ω・`)「…あ、彼女が来たよ」

川*゚ -゚)〜♪「…フンフフ〜ン」
換金所から出てきた彼女は、ずいぶん上機嫌のようだった。
鼻歌まじりに、札を数えている。閉店ギリギリまで打っていたのだろう、彼女の後には、もう他の客の姿はなかった。

(´・ω・`)「やあ、お嬢さん。 今日はずいぶん出たみたいですね」
226新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 23:27:37 ID:/bRJwkYlO
川 ゚ -゚)「…!!」
さっきまでの鼻歌はどこへやら。彼女の目には『警戒』の二文字が浮かんでいる。

('A`)「いや、そんな目で見ないでくれよ。俺とかもう全然怒ってねーし」
(´・ω・`)「うん。ただ僕達は君と少し話がしたいだけさ。どうだろうか?」
( ^ω^)「…ほんの少しでも、罪悪感を感じてるんだったら、ショボンさんの話を聞いて欲しいお」
川 ゚ -゚)「……なんでしょうか?」

まだまだ警戒の様子は解かれないものの、どうやら話を聞く気にはなったらしい。

(´・ω・`)「僕はね、君のことが心配なんだ。余計なお世話かも知れないけどね」
川 ゚ -゚)「…心配?」

予想もしなかった言葉だったのだろう、彼女は少し困惑しているようだった。

(´・ω・`)「ドクオだったからよかったものの、今日みたいなことをしていたら、いずれ痛い目にあう。
     この2人も、ついこないだ似たようなことをして、ケガを負ってるんだ」
227新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 23:29:10 ID:/bRJwkYlO
σ( ^ω^)「…だお。まだここに跡が残ってるお」
川;゚ -゚)「………」

ブーンが傷跡を見せると、彼女は少なからず動揺したようだった。

(´・ω・`)「ましてや君は女性だ。ケガなんかよりも、もっと酷い目にあうかもしれない」
('A`)「それこそ、あんなことやこんなこと。冗談じゃすまないぜ?」
川;゚ -゚)「………」

(´・ω・`)「今日はうまくいったと思ってるかもしれないけど、とても危険な行為なんだ。それをわかって欲しい」
川;゚ -゚)「…それを言いにわざわざ? なぜ?」
(´・ω・`)「…なんて言うのかな。結局男ってのは、いくつになっても、やっぱり美人に弱いものでね」
('A`)「…まあ、ただのかっこつけのお節介さ。それだけだよ」
川* - )「……ふん」

彼女は少し頬を赤らめて、うつむいた。そして、おもむろに財布を取り出すと

川 ゚ -゚)「…すまなかった。このお金は返す」
228新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 23:30:58 ID:/bRJwkYlO
彼女はドクオに、たった今手にしたお金を全て差し出した。
しかし、ドクオは受け取ろうとしない。

('A`)「いや、そういうつもりじゃないからさ」
川 ゚ -゚)「しかし…」
('A`)「カッコつけすぎかもだけどさ、お姉さんが謝ってくれたから、俺はもうそれでいいんだ」
( ^ω^)「ドクオはこういう奴なんだお。すごくいい奴なんだおww」
(´・ω・`)「でも何故かモテないけどね。絶望的なまでに」
(;'A`)「…そうやって、上げて下げるのやめてくれませんか?」
川*゚ー゚)「…ふふふ」
(;'A`)「あーもう!お姉さんまで!」
( ^ω^)(……お?)

彼女が見せた心からの笑顔は、とても素敵な表情だった。
なんだ…そんな顔もちゃんと出来るんだ、と思ったら何故か少しほっとするブーンであった。

川 ゚ー゚)「…とはいえ、このまま…というのは、さすがに私の気がおさまらない。
     君達、晩ご飯はまだだろう? これから一緒に行かないか? ご馳走するよ」
229新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 23:32:51 ID:/bRJwkYlO
(´・ω・`)「そういうことならばぜひ。女性の誘いを断るのは、失礼だからね」
(*^ω^)「いいのかお? 僕は見かけ以上に食べると評判だお?」
('A`)「うーん… 俺は酒も飲める所がいいなぁ… お姉さんもイケるクチでしょ?」
川 ゚ -゚)「ん…? なぜそう思うんだ?」
('∀`)「ははっ 同じ人種のオーラってさ、なんとなくわかるもんでしょ?」
川 ゚ー゚)「ふふ… 確かにな。では、私の行きつけにご招待しよう。それでいいか?」
(´・ω・`)'A`)^ω^)「おK!」

そして、4人は目的地へ向かって歩き出す。

('A`)「あ、そういえば、お姉さんの名前は? まだ聞いてなかったよ」
川 ゚ー゚)「私? 私はクーだ」

これが、これから苦楽を共にするスロプロ仲間、クーとの出会いだったのである――


続く――
230( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/18(木) 23:55:21 ID:qZG36Ihz0
( ^Ω^)小津枯意
231新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/18(木) 23:58:12 ID:/bRJwkYlO
まいどどうも
支援頂きありがとうございますm(_ _)m
今回10レスに収まらず、途中まで投下してから、メモ帳を消して続きを書く…というハメになってしまいました。
(実は携帯のメモ帳が10レス分しかないのです)
途中間が空いたのはそのせいです。せっかく支援してくれたのに、お待たせして申し訳ありませんでした。
やっぱりPCじゃないと不便ですね〜

さて、これまたおなじみのクー登場ですが、自分の脳内キャスティングでは、『10年前の江角マキコ』のイメージで書いてます。
まあ、でも異論は全然認めますので、各自脳内補完して頂ければいいと思いますww

ではまた( ^ω^)ノ
232( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 01:12:31 ID:OmmzDGAxO
(`・ω・´)ノ乙!
233( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 02:08:26 ID:Ch6ekIRmO
あああクーにゃんかわいいよぉ!!!!!かわいいよぉ!!!!!!!
234( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 04:13:24 ID:CmF4RDV7O
あ、あかん
面白すぎる!
〜あらすじ〜
色々なことを経てチームを組むことになったサンズオブリバティ、素人童貞ブーン、近年稀に見る引き弱ドクオ、冷静な頭脳ショボンの三人で構成されてる
その三人が新台のバイオハザードではてさて…どうなることやら

6を掴んでいたブーンはぶん回しながらも演出などを楽しんだ
( ^ω^)「しかしハクさん遅いぉ」

ハクは飯休憩を5分過ぎて戻って来た
(´ζ `)「……」
( ^ω^)「遅いぉ〜自分6掴んでる自覚あるのかぉ?」
冗談混じりに言ったこの言葉に彼は苦虫を噛み潰した顔をした
(´ζ `)「っ……。ブーン君、悪いことは言わない。今すぐやめるんだ」
普通なら何をバカなと思う話だがあまりにもハクの真面目な顔を見てブーンは邪険にはしなかった
( ^ω^)「理由は何かぉ?」
(´ζ `)「……、君達が最近ここいらで勝ってるのを気に食わない人がいてね…その人が…」
( ^ω^)「……。話してくれてありがとうだぉ。でもやめることは出来ないぉ。これは三人いたからこそツモれた設定6、ブーンだけの意志で捨てれないぉ」
(´ζ `)「ブーン君!」
ハクは思わず腕を掴んでいた。ブーンの手から伝わる震え、恐怖を感じ取ってた
( ^ω^)「ハクさん、大丈夫だぉ。ブーンが何とかするぉ」
(´ζ `)「でも…」
( ^ω^)「ここで逃げてもまた狙われるのなら今日決着をつけるぉ。勿論話し合いでね」
(´ζ `)「……」

ハクはもう何も言えずただバイオハザードの6をぶん回した
閉店。
('A`)「さすがバイオの6は凄いな。7K枚かYO!」
(´・ω・`)「羨ましす」
( ^ω^)「今日は三人いたからこそツモれたんだぉ。だからノリでいいぉ」
('A`)「まじっすかwwwパネェッすね旦那!」
(´・ω・`)「良いのかい?特にそんな取り決めしてなかったし僕らもそれなりに勝ったから無理しなくても…」
( ^ω^)「いいんだぉ。」
(´・ω・`)「(ブーン…?)」

そうして三人は換金所に向かった。

こんなことぐらいで終わりたくない
まだ僕達は始まったばかりなのだから…
思惑とは外れ換金所の周りには人っ子一人いなかった。
無事に換金をすましドクオの車を駐車場にさしかかった時だった。
('A`)「……!」
( ^ω^)「ドクオ!危ない!」
ブンッ……。
鼻先を何かがカスった。金属バットだろうか、ヤケに焦げ臭い
('A`)「誰だこら!危ねぇだろ!」

<丶`∀´>「ヒャッハー!ここは遠さねぇぜ」
(´・(ェ)・)「あれを避けるとはなかなか」
(;`・ω・)「…」
( ゚Д゚)「……」
( ´_ゝ`)「……」
(´・ω・`)「お前ら…何で」

('A`)「ちっ…どうやら北斗の雑魚だけってことにはいかないみてぇだな」
モナモナモナ……っ愉快だモナ
血が踊るモナ、なぁ…ドクオォォォ
( ´∀`)「ドクオ、この間はよくもやってくれたモナ。今日はそのお礼をと思って来たモナ」
('A`)「モナァ…てめぇ…」
(´・ω・`)「(……これはまずい…)」
( ^ω^)「……」
一発触発だった。誰かが動いた時点で始まる。とても話し合いで解決出来そうにない空気
走れっブーン!ショボン!
叫んだのはドクオだった。まずバットを持ったニダに鳩尾を決める
<丶`∀´>「ガッ…」
(´・(ェ)・)「やるねうん、でも」
さすがに多勢に無勢だった。二人がドクオに飛び込み動きを封じられた
ブーンとしょぼんは呆気に取られ何も出来ずにただ佇んでいる
(;'A`)「用があんのは俺だけだろうが!こいつらは逃がしてくれ」
( ´∀`)「いい正義感モナなドクオ。だがお前を苦しませるには仲間をやるのが一番ってわかってるモナ」

(´・ω・`)「やめるんだお前達!もうこんなことは…シャキン!」
(;`・ω・)「……」
( `;ω;)ぶわっ

俺だって本当はこんなことしたくない…っ
でもやらないと妹が…家族が危ないんだ
すまないしょぼん…ブーン…
240( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 05:00:51 ID:yjaEm7poO
ktkr
241( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 05:56:47 ID:CmF4RDV7O
アク禁食らったwww
しかも携帯からなんで5連規制もかかるし…
解除されたらまた投下します
(´・ω・`)「シャキン……」
駄目だ…今は各々説得出来る状態じゃない…何とかしないと…!
( ´∀`)「ドクオォォォ!死ねモナァ!」

(;'A`)「ちぃっ」

モナーの鉄パイプで殴る寸前だった─
「おいおい、そんなもんで殴ったら死んじまうだろ?」

( ´∀`)!
(´・ω・`)!

モナーの後ろから鉄パイプを握りしめ佇んでる男
逞しい筋肉を兼ね備えた…言うなればサム!いやプレミア度はサム以上と言っても過言ではない
それどころか…
 ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ゚∀゚)

( ´∀`)'A`)´・ω・`)^ω^)「って自分の解説かよ!www」
仕切直して──
(´・ω・`)「ジョルジュ!」
( ゚∀゚)「ヘーイ待たせたなAIBO!とにかくここは一旦退こうぜ!」
( ´∀`)「ジョルジュ貴様ァ!裏切るのかモナ?!」
( ゚∀゚)「俺はあんたを裏切ったつもりはないが…その悪事はこの筋肉が許せねぇみたいでよぉ!」ジョルジュの右拳が炸裂するっ
(#´∀`)「ガッ…」
( ゚∀゚)σ「お前の命は後5秒」
( ´∀`)「何をバカな…」
( ゚∀゚)「4!」
(;´∀`)「はあはあはあ…」
( ゚∀゚)「3!」
(;;´∀`)「はあはあはあはあ…」
( ゚∀゚)「2!」
(;;;´∀`)「はあはあはあはあ……」
( ゚∀゚)「…1!」
( ´∀`)「ってなるかモナ!死ねモナー!」
( ゚∀゚)「ホワッタァ!」
(#´∀`)「アベシッ」
( ゚∀゚)「0だ」
(*^ω^)「この人かっこよすぎるぉ!」
(´・ω・`)「相変わらずだね本当…」
( ゚∀゚)「くっちゃべってる場合じゃねないぜ!ドクオの旦那も早くそいつらちゃっちゃとかたしちゃって!」
('A`)「言われなくても……オラァ!」
二人の顔に裏拳をかまし拘束から解除される
( ゚∀゚)「よっしゃここでジョルジュ特製煙玉登場!テヤ!」

( `×ω×)「ゲフグフ」
( ´_ゝ`)「グフ」
( ゚Д゚)「ザク」

『こっちだー!』
皆ドクオの声に従い車に乗り込み駐車場を後にした

煙幕が止んだ後──
( `・ω・)「結局あいつらには手を出せなかったな…」
( ´_ゝ`)「あぁ…。」
( ゚Д゚)「俺らも早いとこずらかりましょうよ!奴らを追っかけたってことにすればおKっしょ」
( `・ω・)「そうだな。よしお、たまには良いこと言うな!」
そうして3人は走り出した。
( `・ω・)「(すまねぃ…しょぼん…ジョルジュ。)」
('A`)「ここまでくりゃ大丈夫だろ」
(´・ω・`)「それにしても車に何もされてなくてよかったねドクオ」
('A`)「……あいつは…そうゆうことはやらねぇから」
(´・ω・`)「?」
前の二人とは裏腹に後ろの二人は盛り上がっていた
(*^ω^)「てら自分かっこよすぎるぉ!煙玉てwwwwww」
( ゚∀゚)「俺はよぅ元は甲賀の生まれでな!代々忍びなんだよこれが!更にこの逞しい筋肉も合い重なってそりゃあもうなんての?強靭、無敵、最強?」
(*^ω^)「カッケー!」
(´・ω・`)「ブーン、その辺にしないとジョルジュはいつまでも自己過信しまくるから」
( ゚∀゚)「おいおい自己過信たぁ聞き捨てならんな!この筋肉が目に入らぬか!」
と言って上腕二等筋をアピールしてくるジョルジュをわかったわかったと聞き流すしょぼん
そんな光景を目にしてブーンは何か懐かしいものを感じていた
( ^ω^)(なんだぉ…この懐かしさは)
246( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 06:39:59 ID:255VtMi5O
( ^ω^)支援♪
247( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 06:46:12 ID:CmF4RDV7O
支援トンクス!
携帯は不便だなぁ…
('A`)「しかしこのままじゃ毎度毎度狙われることになっちまう…何か手はねぇか…」
(´・ω・`)「あれじゃ聞く耳無さそうだしね。他のみんなも何か弱みを握られてる風だった」
( ^ω^)「ジョルジュさんは何で助けてくれたのかぉ?しょぼんの仲間はみんなあっちについてるのに」
そう言うとジョルジュは一瞬寂しそうな顔をした。
だがそれを悟られまいとわざと大きな声で塗り潰す
( ゚∀゚)「昔の借りを返しただけだぜ!それに俺はモナーの奴にはいい加減うんざりなんだよ!」
(´・ω・`)「でもシャキンは…」

あのグループの中でもしょぼん、シャキン、ジョルジュは仲が良かった。故にジョルジュがシャキンを裏切ってまで助けてくれたのが不思議だったのだ
( ゚∀゚)「あいつは…モナーの野郎に脅されてんだ。お前が従わないと妹が…ってな」
(´・ω・`)'A`)^ω^)!!!
( ゚∀゚)「俺のオヤジもお袋も仕事で海外だからよ、そうゆう心配はないんだが。で、以前あいつから頼まれたんだよ」
──────、
( `・ω・)『なぁジョルジュ…もし俺がしょぼん達に何かするようだったら遠慮はいらない…殴ってやってくれ』
( ゚∀゚)『いきなり何を言ってんだよマイサン!なことできっかよ』
( `・ω・)『モナーがどんな手を使ってでも俺を奴らに襲わそうとするだろう…だから』
( ゚∀゚)『シャキン…。わかった!せいぜい顎の筋肉鍛えとけよ!俺の剛の拳はハンパないぜ?』
( `^ー^)『おぉ、そうしとくぜ』

────、
( ゚∀゚)「思えばあの時から…もう妹さんを脅しに使われてたのかもな」
( A )「モナーの野郎……」
(#゚A゚)「許さねぇ…!!!妹さんをダシに使うなんざ外道中の外道!死んで償わす他ねぇ!」
( ^ω^)「ちょwwwシスコン落ち着けぉwww」
( ゚∀゚)「そうだぜドクオの旦那!もっと上手い解決方法を考えないと!ただの殴り合いじゃ奴らいつまでも闇討ちしてくるぜ!」

そんな中一人男は考えていた。

解決策───、

1、殴り合いじゃ解決出来ない
2、両者納得が行く勝負
3、自分達はスロッター
(´−ω−`)「それらが導く答えは…」

アンサー、
(´・ω・`)「!クックック…僕らはついてるかもよ?みんな」
( 'A`)^ω^)゚∀゚)「!?」
しょぼんが導き出した解決策とは…?
続く
とりあえず今日はひとまず終わり
二人の作品見てるだけでもう満足しちゃって書く気しなかったぜwww
それに携帯は規制がかかりすぎるから一気に投下出来ずもういいかな…ってなっちゃうのがちょっと
こんな朝早くから支援ありがとう!
遅くてショボい作品だが気長に見てください
では
252( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 07:16:58 ID:255VtMi5O
( ^ω^)乙! 続き待ってます
253( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 07:35:19 ID:l7RDmdV/O
( ^@^)乙も

三人の作者さん達のおかげで、ここのスレも充実して最高も
254( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 08:32:52 ID:/Q4tBTn70
( ^Ω^)御津カレー
255( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 10:49:24 ID:RpzjSBuWO
( ・∀・)名無しタソ乙!大好きだーッ!!
256( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/19(金) 15:02:47 ID:G1U5wyV10
( ^Ω^)御津カレー
257新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 21:38:02 ID:+Pi2j/ubO
呑み喰い処・ぃょぅ――

(=゚ω゚)ノ「へい!らっしゃい! お、クーちゃん久しぶりだょぅ!」
川 ゚ー゚)「やあ、大将。相変わらず元気そうだな」
(=゚ω゚)ノ「元気だけが取り柄なんだょぅ! いつものカウンター席が空いてるけど、そこでいいかょぅ!?」
川 ゚ー゚)「いや、今日は連れがいるんだ。奥の小上がりにしてくれるかな?」
(=゚ω゚)ノ「わかったょぅ! お客様4名様〜! 21番席へ御案内だょぅ!」
『は〜い! かしこまりましたー!』

店員たちの、元気のいい声が響いた。
この威勢の良さがウリの店なのだろう。店内は活気に満ちていた。

川 ゚ー゚)「えーと… とりあえず、みんなビールでいいのかな?」

クーは慣れた様子で店員を呼ぶと、中生を4つ注文する。

('A`)「へえ… なんか意外だな」
川 ゚ -゚)「…ん? 何がかな?」
('A`)「こういう大衆食堂兼居酒屋みたいな店に来るんだな〜、て思った」
258新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 21:39:47 ID:+Pi2j/ubO
川 ゚ -゚)「そりゃ私は普通の庶民だからな」
( ^ω^)「うーん… でも、イメージ的にはなんか違うんだおね…」
(´・ω・`)「夜景の見えるオシャレなバーとかで飲んでそうな感じだよね」
('A`)「そうそうww そんな感じww」
川;゚ -゚)「勝手にイメージを作られても困るのだが…」
(´・ω・`)「ここの常連さんみたいだけど、一人でよく来るのかい?」
川 ゚ -゚)「ええ。一人暮らしで食事を作るのは、なかなかめんどうなんで。夕食と晩酌をしによく来ます」
(;^ω^)「単身赴任の中年みたいだお…」
(;'A`)「う〜ん… どんどんクーさんのイメージが崩れていく…」
川#゚ -゚)「だーかーら! 勝手に私のイメージを作って、勝手に失望するな!」
('A`)「あ、そういえばさ、クーさんて、歳いくつなの? 俺とブーンよりは上だよね?」
川 ゚ -゚)「ふふん、女性に歳を聞くのはマナー違反だと教わらなかったのかな? ぼ・う・や?」
('A`)「……32、33てとこか。オバサンだな」
259新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 21:41:23 ID:+Pi2j/ubO
川#゚ -゚)「失礼な! 私はまだ29だ!」
('∀`)「あ、29ね。あっさりひっかかってやんのww あれれ? 意外と天然系?w」
川;゚ -゚)「ぐ…」
(*^ω^)「あ! ビールがきたお!」

『お待たせしました〜!』
テーブルにビールが並べられ、各自に配られる。もういつでも乾杯できる状態だ。

('∀`)「よ〜し、じゃあ乾杯の音頭はクーさんがとってくれ」
川 ゚ -゚)「乾杯の前に…、今日は本当にすまなかったな、ドクオ」
('A`)「ん…? なんだよ。もういいって」
川 ゚ -゚)「今日はどうしても勝ちたかったんだ。君達がいつも出しているのを見て、あんなことをしてしまった」
(´・ω・`)「そういえば最近よく、閉店前にデータ取りに来てたよね」
(;^ω^)「あれ? そうだったのかお?」
(;'A`)「全然気にしてなかったよ。さすが、ショボンさんはよく見てるなぁ」
(´・ω・`)「その様子だと、クーさんもスロプロなのかい?」
260新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 21:43:06 ID:+Pi2j/ubO
川 ゚ -゚)「ええ。三ヵ月前に会社を辞めることになって… もともとスロットは好きでしたし、
     会社帰りのスロットでも、それなりに勝っていたものですから」
('A`)「それで、専業に…てわけか」
川 ゚ -゚)「女もこのぐらいの歳になると、なかなかいい仕事もなくてな…
     スロプロ生活も始めは調子がよかったんだが、ここ最近スランプで…」
( ^ω^)「わかりますお… 勝てない焦りで、さらに勝てなくなる悪循環ですおね?」
川 ゚ -゚)「そうだ。やはり私には無理だったのかな…」

なんとなく、しんみりした空気が漂う。少しの間全員無言だったが、ドクオが意を決したように、口を開いた。

('A`)「…じゃあさ、クーさん、一緒に組まねえか?」
川 ゚ -゚)「え…?」
('A`)「俺らノリ打ちとかはあんまりしないけど、情報交換とかしたりしてさ」
( ^ω^)「だお! 一人で打つより、仲間がいれば絶対楽しいお!」
川 ー )「ふふ……」

クーは少し考えていたが、すぐに結論が出たようだ。
261新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 21:47:00 ID:+Pi2j/ubO
川 ゚ -゚)「……とりあえず、乾杯しようか。ビールがぬるくなってしまう」
(´・ω・`)「うん、そうだね」
川 ゚ -゚)「私達の出会いと…」川 ゚ー゚)「そして、『これから』に、乾杯!!」


――2時間後――

(*'A`)「タロマスでしょ? あれは左に青7がズルっときた瞬間なww あれだけはガチww」
川*゚ -゚)「でも、あれで15枚役だった時のガッカリ感はひどかったなww」
(*'A`)「確かにww あと、スベリといえばやっぱりタコだよね?w」
川*゚ -゚)「うむ。だが私はスベリならウイルスショックの方が好きだったな。あとシベリアーナとか」
(*'A`)「うはww テラマイナーww シベリアーナてww」
川*゚ -゚)「ふふん、あの頃のアルゼは、ほとんど全機種打ち込んでるぞww」
(*'A`)「おおww それはスゲーww」

(´・ω・`)「…すっかり意気投合だね」
(;^ω^)「僕は全然話についていけないお…」
262新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 21:48:12 ID:+Pi2j/ubO
(*'A`)「いやぁ〜 クーさん話せるねぇww」
川*゚ -゚)「そろそろ、その『クーさん』てやめてくれないかなww」
(;^ω^)「お? じゃあなんて呼べばいいんだお?」
川*゚ -゚)「普通に呼び捨てで私は構わないぞ?」
(*'A`)「いやいや、年上なんだからそういうワケにはいかんでしょww」
( ^ω^)「う〜ん… じゃあ『クー姉さん』でどうかお?」
(*'A`)「お? いいね、それ。 クー姉さん… クー姉さん… クー姉… 俺はクー姉だな!」
(*^ω^)「おK!それでいくお! クー姉さん改めてよろしくだお!」
川*゚ -゚)「はははww なんか変な感じだなww いきなり弟が出来たみたいだww」
(´・ω・`)「僕は普通にクーちゃんと呼ばせてもらおうかな。クーちゃんは兄弟とかいないのかい?」
川*゚ -゚)「ええ、一人っ子です」
(´・ω・`)「そうか… じゃあ親御さんは心配してるだろうね。年頃の娘さんだもの」
263新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 22:02:06 ID:+Pi2j/ubO
川*゚ -゚)「そうなんですよww そろそろ結婚しろ、とかうるさいんですよね〜」
(*'A`)「クー姉は彼氏いないの?」
川*゚ -゚)「……ふふん。残念ながら、な」
( ^ω^)(……お?)
(´・ω・`)「それはまた… 世の男性も見る目がないね」
川*゚ -゚)「ふふふ… ですよねー?w こんなイイ女が未だに独り身だなんてww」

ドクオのなにげない質問に答える時、ほんの一瞬の間があった。
別に意味などないのかもしれないが、ブーンはそれが妙に気になったのだった。

――さらに1時間後――

川*゚ -゚)「ほう〜? ずいぶん派手なファッションをしてると思ったら、バンドをやってるのか〜」
(*'A`)「でさ〜、こないだもオーディション行ったんだけど〜、またダメでさ〜」
川*゚ -゚)「いやぁ、夢なんてそう簡単に叶うものじゃないだろ〜。ドクオはまだまだ若いんだ、これからこれから〜♪」

(´・ω・`)「二人ともすっかりできあがってるね」
(*^ω^)「僕も少し飲み過ぎたお〜」
264新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 22:04:00 ID:+Pi2j/ubO
(´・ω・`)「さて、みんな。そろそろ帰るよ? 明日も早くから並ぶんだろう?」
(*'A`)「あ〜、そっすね〜。じゃあ帰りますか〜」
川*゚ -゚)「え〜? でも、まだビールがこんなに残ってるんですよぉ〜?」
(*^ω^)「じゃあドクオが、それ一気飲みするお?」
(*'A`)「え〜? マジで〜? もうキツいって〜」
(*^ω^)「いやいや、気合いでイケるお! 男は度胸、女は愛嬌だお!」
(*'A`)「男は度胸か〜。よ〜し! じゃあがんばっちゃお…」

ドクオがイッキの体勢に入ったその時、場の空気になにか冷たいものが走った気がした。
それを感じ取ったドクオは、思わずジョッキを持つ手が止まる。

川* - )「…ちょっとまて。女は愛嬌…だと?」
(;^ω^)「…お? それが何か…」
川#゚ -゚)「何か? じゃないッ!!」
(;^ω^)「ヒィィィ!?」
(;´・ω・`)「ク、クーちゃん?」

ドン!とテーブルを叩くクーの迫力は、ただならぬものがあった。完全に目が座っている。
265新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 22:05:36 ID:+Pi2j/ubO
川#゚ -゚)「おまえら男はすぐそう言う! 女は愛嬌だと? じゃあ、その愛嬌がない女はどうすればいいんだ!?」
(;'A`)「いや、あの… これはものの例えというか…」
川#゚ -゚)「女はヘラヘラと愛想を振りまいていればそれでいい、とでも!? ふん! 男女差別も甚だしい!」
(;´・ω・`)「そこまでは言ってな…」
川#゚ -゚)「だいたいおまえらは偉そうに言うが、じゃあ男はどれほど『度胸』を備えていると言うんだ!?」
(;^ω^)「あうあう… もう手がつけられないお…」
川#゚ -゚)ノ「根性なしのヘタレばかりのくせに、女にばかり理想を求めてくる! ふざけんなぁぁぁッ!!」

ガシャーン!!
(;'A`)「うわ!? ちょww 危ないってww」
川# - )「女だからって、バカにするような奴は… こうしてやるぅぅぅッ!!」
(; ゚ω゚)「ちょ!? 首絞めないでww 苦しい、苦しいおー!?」
266新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 22:06:45 ID:+Pi2j/ubO
女とは思えない力でブーンの首を絞めている。もはやシャレで済むような状況ではなかった。

(; ゚ω゚)「ぐ、ぐるじい〜…」
(;´・ω・`)「い、いかん! ドクオ! 後ろから取り押さえるぞ!」
(;'A`)「クー姉! やめるんだ!」

二人がかりで後ろから取り押さえようとした、そのとき
(; ゚ω゚)「……お?? クー姉さん??」
川* - )「…………」

いきなり、その手の力が抜けた。いや、手だけでなく、全身の力が抜けた。
そのままブーンに向かって倒れ込み、抱き付くような格好になる。ブーンは慌ててそれを受け止めた。

川* - )「……ぐー… むにゃむにゃ」
(;^ω^)「寝てるお…」
(;'A`)「何だったんだ…」

(=゚ω゚)ノ「あー、クーちゃんは毎度のことなんだょぅ。 今、いつものタクシーを呼んだから、それで帰すといいょぅ」
(;´・ω・`)「い、いつもこうなんですか…」

騒ぎに駆け付けたぃょぅの大将が、呆気にとられている3人に、まるで何でもない事のように言った。
267( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/20(土) 22:20:38 ID:6FA2ICHHO
規制ですね、わかります
268新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 22:26:11 ID:+Pi2j/ubO
川* - )「……う〜ん… そこは中押しだろ…常考… むにゃむにゃ」
(;'A`)「さっそくスロの夢みてるしww 色気のカケラもねえww」
(;´・ω・`)「…彼女を送って僕らも出ようか。ブーン君、そのままおんぶしてあげて」
(;^ω^)「了解ですお…」

(=゚ω゚)ノ「ありがとうございましただょぅ! また来てょぅ!」

タクシーにクーを乗せて、3人はそれぞれ帰途についた。
いろいろあったが、今日も楽しい1日だった。新しい仲間もできたし、明日からもきっと楽しい日々が待っていることだろう。
そう思うと、自然と足取りは軽くなり、顔にも笑みがこぼれる。
こんな日々が、永遠に続けばいい…そんな儚い想いを抱きながら、ブーンは今日も眠りにつくのだった――


続く――
269新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/20(土) 22:39:46 ID:+Pi2j/ubO
まいどどうも
また10レスオーバーしたんで、書きながら投下になってました。
またしてもリアルタイムで支援(?)頂きありがとうございますm(_ _)m
今回はクーの紹介&ちょっとした伏線を張る回だったので、面白みに欠けてたかもです…
それでも読んで下さる住人の方々にはホントに感謝です

ではまた( ^ω^)ノ
270( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/20(土) 23:23:27 ID:n8mgZNISO
( ゚∀゚)乙。三人の作者が順調に投下してくれて嬉しいze!
271( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/21(日) 01:26:34 ID:Do+9jrrY0
( ^Ω^)御津カレー
272( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/21(日) 03:47:15 ID:HBwNe25mO
お疲れぃ!
(`・ω・)b
273( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/21(日) 05:45:27 ID:oNFfkj1AO
( ^@^)乙も
274( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/21(日) 08:06:30 ID:unYJfgntO
( ・∀・)おつかれー
275新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 12:50:21 ID:kNE7Xv4RO
――ある日の開店待ち――

(#'A`)「おうおう、この俺様を差し置いて前に並ぶたあ、いい度胸してんじゃねえか? ああ!?」
(#^ω^)「ああん!? テメェこそクチの聞き方に気をつけれや、コラ」
(#'A`)「なんやと? いてこましたるど、ワレ」
(#^ω^)「やんのか? 死んだゾ? テメェ!」

(´・ω・`)「はいはい。今日はずいぶんとガラが悪いね。通行人の迷惑になるから、そのへんにしといてよ?」

鼻と鼻をくっつけて、メンチの切り合いをしていた2人に、あきれた様子で注意するショボンであった。

川 ゚ -゚)「まったく。それは一体なんの遊びだ?」
('A`)「遊んでるワケじゃないさ。ほら、今日は新装で鬼浜が入る日じゃんか」
(´・ω・`)「それは知ってるけど、なんの関係が?」
( ^ω^)「鬼浜といえば、暴走族でヤンキーのスロットだお」
('A`)「打つ前に、その台とのシンクロ率を高めるんだ。
   それによって勝率がアップするんだよ。知らないの?」
276新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 12:51:33 ID:kNE7Xv4RO
川;゚ -゚)「…なんだそれは?」
(;´・ω・`)「そんなの初めて聞いたよ。どこの情報だい?」
(*^ω^)b「2ちゃんで誰かが言ってたお!」
川;゚ -゚);´・ω・`)「………」

もはや呆れ果てて、言葉もでない二人であった。が、ショボンが何かを思い出したように手を叩いた。

(;´・ω・`)「あ… じゃあもしかしたら、あの人は…」
('A`)「あの人?」
(´・ω・`)「うん。実は今日は僕が一番じゃないんだ。前に一人いるんだよ」
( ^ω^)「へぇ〜 ショボンさんより早いなんて、相当気合い入った人だお」

ショボンは毎日必ず朝6時から並ぶ。
それは、真冬の寒い時期でも、時間打ちの時でも変わることのない、15年続けてきた日課であった。

川 ゚ -゚)「で、その人は?」
(´・ω・`)「うん… そこのコンビニに行ってるはずだけど…」
Σ(;'A`)σ「うお!? なんだアイツは!?」
277新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 12:55:00 ID:kNE7Xv4RO
ドクオが指さしたのは、ショボンの言ったコンビニの方である。
そちらの方から一人の男が早足で歩いてくるのが見えたのだが…

(;´・ω・`)「あー… あの人だよ。今言ってた人は」
(;^ω^)「な、なんなんだお? アレは…」

まず目につくのは、ガッチガチに固められた、トンガリコーンのようなリーゼント頭。
そして、西部警察の大門が使っていたような、大きめのサングラス。
服装は、今時どこで手に入れたのか興味がわく様な、ラメでキラキラする龍の刺繍入りスカジャン。
どこからどう見ても異様だった。

(*▼∀▼)「いや〜ww 申し訳ありません。すっかり遅くなってしまいました」
(;´・ω・`)「あ。いえいえ、そんな」
(*▼∀▼)「今日に限って、なかなか出るものが出ませんで。あ、これどうぞ」
(;´・ω・`)「はあ… すいません。いただきます」

その異様な男はみかけによらず礼儀正しく、ショボンに缶コーヒーを渡したのだった。
278新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 12:56:02 ID:kNE7Xv4RO
(;'A`)(見た目はアレだが、全然普通だな…?)
(;^ω^)(むしろ、いい人っぽい感じだお?)
川;゚ -゚)(いや、でも変態なのは間違いない。関わらないほうがいいだろ…)

3人は少し距離を置いて、様子をうかがっていたのだが、
( ▼∀▼)「ん〜? 後ろの金髪の君?」
(;'A`)「は!? はい、なんすか!?」

ドクオは突然話かけられて、思わず声がうわずってしまった。

( ▼∀▼)「ふふふ… ゴールドXRの時は世話になったねぇ…?」
(;'A`)「いや、その… なんの事っすか…?」
( ▼∀▼)「わからないかなぁ… 僕だよ、僕」

その異様な男は、ややもったいぶる感じでサングラスを取った。

( ・∀・)「ふふふ… 今日は君達も鬼浜だろう? 出玉の最高記録は僕がいただくよ」
(;'A`)「いや… つーか誰っすか?」
(# ・∀・)「僕を覚えてないだと!? くぅ〜… 君はどこまでも人をバカに…」
279新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 12:57:59 ID:kNE7Xv4RO
(;^ω^)「あ、あの… そのファッションはもしかして2ちゃんで…?」
( ・∀・)「お? 君わかる? 台とのシンクロ率を高めて勝率アップってヤツさ」
(;'A`)「まさか、本気にしてる奴がいたとは…」
( ・∀・)「今日の僕はどこから見ても、昭和のヤンキー!
     ゆえに鬼浜とのシンクロ率は100%をも超え、もはや万枚必至ッ! てわけさ!」

(;´・ω・`);^ω^)(ほ、本物だ… コイツは…)
川;゚ -゚);'A`)(本物のバカだ…)

(# ・∀・)σ「今日は特に金髪君。君に大差をつけて勝利してみせるッ!
     屈辱を味わうといいさッ! それこそが僕の復讐ッ!」
(;'A`)「はあ… よくわからんけど、頑張って下さい…」

( ゚∀゚)ノ「おぃ〜っす! おお? 今日はずいぶん気合いの入った奴がいるなぁ」
( ・∀・)「あ、店長。おはようございます」
( ゚∀゚)「いいねぇ、そのふざけたリーゼント、昔を思い出すぜ。スカジャンもイカしてるねぇ」
( ・∀・)「ふふふ、でしょう? このスカジャンは、今日の鬼浜の為にネットで探しまくったんすよ」
( ゚∀゚)「おお〜。鬼浜の為にってのがよくわからんが、たいした気合いだな」
280新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 13:00:32 ID:kNE7Xv4RO
('A`)「あ、そうだ店長。そういえば、なんでいまさら鬼浜なんすか?」
( ^ω^)「だおね。中古機で新装なんて、ここにしては珍しいお」
( ゚∀゚)「あん? そんなのオメー、2週間前のシェイク2で大コケしたからに決まってんだろ」
川 ゚ -゚)「ボックスで導入したものの、1週間であっさり飛んでましたよね…」
( ゚∀゚)「おうよ。大損害だぜ、全く。とっとと中古屋に売っ払ったんだが、
     それでも機械代にもなりゃしねえ。ホント5号機はロクなもんじゃねえな」
(´・ω・`)「その穴埋めに中古の鬼浜か… さすが決断が早いね」
('A`)「よし、じゃあ鬼浜はシェイク2のあったシマっすね」
( ゚∀゚)「おうよ。ま、せいぜい頑張るこったな。ケケケ…」
(;^ω^)「なんだお? その不敵な笑みは… まさか初日から回収モード?」
( ゚∀゚)「さあ…? どうだかねぇ… さあ、ぼちぼち風除室開けるぞ。寒いからな」
(*^ω^)「おお〜 中はあったかいお〜」
(; ・∀・)「ふう… むしろ少し暑いぐらいだね。上を脱ぐか…」
281新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 13:02:21 ID:kNE7Xv4RO
パチ屋の入口は、大抵ドアが二段階になっており、ドアとドアの間にちょっとしたスペースがある。
このスペースが風除室と言われており、本来は店内に気圧差による突風が入るのを防ぐ為のものなのだが、
寒い時期は、少しでも暖を取れるようにと、このスペースだけは開店前に開放されていたのであった。

川;゚ -゚)「ふう… 確かに暑いな。私もコートを脱ごう」
(´・ω・`)「さて、君達は鬼浜だろう? 先に入るといい」
('A`)「いやぁ…いつもいつもすんませんね」
( ^ω^)「じゃあ一応レディーファーストで、クー姉さんお先にどうぞ」
('A`)「ああ、そうだな。一応な」
川 ゚ -゚)「一応が妙に強調されてるのが気になるが、お言葉に甘えるとしよう」

これにて先頭5人の順番は、モララー、クー、ブーン、ドクオ、ショボンの順になった。
例によって、その後ろにはすでに100人近い行列が出来ており、みんな開店を今か今かと待っている。
開店前のこの数分こそ、ある意味ホールが一番活気づく時間なのかもしれない。
282新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 13:04:05 ID:kNE7Xv4RO
(;><)「間もなく開店なんです! 押さない走らない、でお願いするんです!」

一応注意を呼び掛けるものの、誰も聞いちゃいない。客の興奮はMAXに高まっていた。

川;゚ -゚)「うわ!? ブーン、ちょっと押すな! てゆうか、どこを触っている!?」
(*^ω^)「フヒヒヒww そんなこと言われても、僕も後ろから押されて…」
(; ・∀・)「へぶぅ!? ちょ、ちょっと押すなって!」

モララーは自動ドアに張り付く格好になっていた。まるで満員電車のドア付近に乗っている人のようだ。

(; ・∀・)「く、苦しい… 早く開けてくれぇ〜… て、あれ…? なんかむにゅって」
川;゚ -゚)「く… すまない。私も後ろから押されていて…」

背中に何か柔らかいものが当たっている感触があった。
この状況で柔らかいものといえば、それはまさしく…

(* ・∀・)(うはww おっぱいktkr! 開店前から超ラッキー!)
283新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 13:05:36 ID:kNE7Xv4RO
男とは哀しい生き物で、こんな状況になると、全神経を背中に集中させてしまうのである。
そして、モララーはひたすら妄想をかき立てる。もはや前方に対する注意力など、ゼロに等しかった。

(* ・∀・)(この感触なら、Dはあるとみた! うへへへ…)
(;><)「さあ! 開店なんです!」

勢いよくドアが開け放たれた。
先頭は、もはや別の世界へイッてしまっている男。そして、後ろからは怒濤のように押し寄せる人波。
その結果は至極当然。火をみるよりも明らかだった。

≡Σ(; ・∀・)「ぶぼわッ!?」
川;゚ -゚)「うわッ!? 先頭の人が転んだぞ!?」
(;^ω^)「クー姉さん! 何してるんだお!? 早く行かないと鬼浜が…」
(#'A`)「うおおおッ! ぶっこんでくんで、夜露死苦ぅぅ! あれ? 何か踏んだ」
284新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 13:07:02 ID:kNE7Xv4RO
――鬼浜のシマ――

('A`)「なんだよ、あの変な奴いねえじゃん。俺に勝つとか言ってたくせに」
( ^ω^)「う〜ん。やっぱりただの変態だったのかお? ワケわからないお」
川;゚ -゚)「いや、彼はだな…」
(*'A`)σ「お!? さっそくカッ飛びゾーン突入!」
(*^ω^)σ「こっちもだお! うはww いきなりリュウジktkr!」
川;゚ -゚)「…ま、いいか」


――そして再び入口前――

(;><)「モララーさん… だ、大丈夫なんですか?」
(メメ ∀ )「ふ… あまりにベタすぎて、笑っちゃうね… あは、あははは…」

その日彼は、ボロボロの身体を引きずって家に帰ると、布団をかぶってしくしくと泣いた。
ちなみに、背中の感触を思い出して5回抜いて寝た。


続く――
285新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/22(月) 13:22:20 ID:kNE7Xv4RO
まいどどうも
名無しさんへ
勝手にネタ使わせていただきましたww サーセンww
あと、自分はべっかんこを使っているのですが、10回まで規制されずに書き込めますよ!
ぜひ試してみて下さい


ではまた( ^ω^)ノ
286( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/22(月) 17:40:28 ID:oxdy9ljvO
(^o^)/乙
モララーかわいそうだがワロタwww
287回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:31:06 ID:LfB+4+sI0
街には二つの顔がある。それは昼と夜。
昼間はたくさんの人で喧騒しあうこの街も、夜になれば一変して静寂な空間と化す。
これだけ建設事業が進んでいる地域なのに、夜中騒がしくないのはとても珍しい。
そういったところが評価され、新しく海外のセレブ達を対象としたホテルの建設が決定された。
それが近々取り壊されるこの廃ビルの次に建設予定の「スターサイドホテル」の正体だ。

ここで行われるギャンブルも今夜が最後となる。
そう思うと、少し悲しくなる。過去、色々なギャンブルに関わってきたが、
これから行われるギャンブルはその中でも特に自分のお気に入りだからだ。

いや、そもそも“アレ”をギャンブルと呼ぶ事自体が間違いなのかもしれない。
“アレ”は一種のショーのようなものだ。それもとても危険な。

私は初めてそのショーを見た時、恐怖で震えたものだ。
しかし回数を重ねていくにつれ、いつのまにか恐怖は消え去り、
逆にその光景を楽しんでいる自分がいた。

人間の壊れていく様は本当に面白い。
どんなに威勢のいい輩も“アレ”の前では完全に無力。
今夜は何人の人間が死ぬのだろう。
クク、今から楽しみで仕方ない。
288回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:33:00 ID:LfB+4+sI0
ガチャ

おや、誰かが部屋に入ってきたようだ。

(メ▼-▼) 信濃川様、“アレ”の準備が完了致しました

(`∀´) クク、ご苦労。もう彼らには連絡を入れてるかね?

(メ▼-▼) 既に連絡済です。彼ら、声を生き生きさせて喜んでおりました
      もうすぐこちらに到着する筈ですよ

(`∀´) 相変わらず君は優秀だな
     ところで“アイツ”はどうなってる?

(メ▼-▼) “アイツ”・・・?ああ、今は薬で眠ってもらっています
      起きているとすぐに暴れだすのでね。全く困ったものです

(`∀´) クク、まあいいじゃないか。彼も“アレ”に協力してもらうからな
     今のうちに好きなだけ暴れさせてやれ
289回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:34:55 ID:LfB+4+sI0
(`∀´) さて、それでは彼らのもとに行くとするか
     あまり待たすのも悪いからな

私はゆっくりとドアの方へ歩いていった。

(メ▼-▼) フフ、とか言って本当はアナタが一番この瞬間を待ちわびていたのでは?

(`∀´) ・・・

彼の言葉を聞いた私は歩くのをやめ、その場に立ち止まる。
クク、その通りだ。私は今、非常にワクワクしている。
まるで、翌日に遠足を控えた小学生みたいに。

私は彼の方に振り返った。自分でも顔がニタリとしているのが分かる。

(`∀´) クク、想像にお任せするよ

私はそう言って、再び体の向きをドアへと向けた。
290回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:36:31 ID:LfB+4+sI0
―――――控え室

(#ヽ`ゝ′) まだか!?

龍二は声を荒げてそう叫んだ。

(#ヽ^ω^) 全くだお!一体信濃川は僕達をどんだけ待たす気なんだお!

僕も龍二に続いてそう叫んだ。
いくらなんでも遅すぎではないか?金の準備なんて1時間もあれば出来るはずだ。
むしろそういった事は事前に準備しておくものではないのか?

(#ヽ`ゝ′) さすがに遅いぜ、糞ッタレ!
       あいつら一体何企んでやがる!?

(#ヽ^ω^) まさかトンズラされた訳じゃないおね!?
       そんな事絶対許さないお!

男A「いい加減にしやがれ!俺はさっさと金貰って、
   こんなところ一刻も早く立ち去りてえんだ!」

男B「信濃川ぁ!てめェどっかから見てるんだろ!?
   さっさと金持って出てこいよゴルァ!」
291回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:37:57 ID:LfB+4+sI0
さすがに信濃川の対応の遅さに参加者全員が怒りを露わにしていた。
当然だ。正確な時間は時計がないので分からないが、かれこれ半日はたっている気がする。

(#ヽ^ω^) 人に待たせるだけ待たせといて・・・!
       こっちは水すら飲んでないっていうのに・・・!

(#ヽ`ゝ′) おい、どこ行くんだよ!

(#ヽ^ω^) おしっこ!

ガチャ! バタン!

(#ヽ`ゝ′) ・・・

(#ヽ`ゝ′) (しっこくらい我慢しろっつーの!)

僕は控え室から出て、すぐ目の前にある男子トイレに駆け込んだ。
なかなか綺麗なトイレだ。とても廃ビルのトイレとは思えない。
僕は悩んだ挙句、個室の洋式トイレを使う事にした。特に理由はない。

(#ヽ^ω^) んっ!!あれェっ!?

なんか、実も出そうな雰囲気だったので粘る事にした。
292回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:39:44 ID:LfB+4+sI0
15分後―――――

(;ヽ`ゝ′) (・・・いつまでションベンしてんだアイツ!?)

トイレの位置はこの控え室のすぐ目の前の筈だ。よほどのバカじゃない限り、
まず迷う事の方が難しい。ではなぜブーンは戻ってこないのか?

( ヽ`ゝ′) (バカだとは思っていたが、真正のバカだったのか・・・)

龍二の中でブーンは“可哀想なくらい救えないバカ”に位置付けされたようです( ^ω^)

ガチャ バタン

( ヽ`ゝ′) っと、さすがにそこまでバカじゃねーよなw

( ヽ`ゝ′)ミクルッ おう、おせーぞb・・・

(`∀´) クク、待たせたな諸君

(;ヽ`ゝ′) !!
293回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:41:46 ID:LfB+4+sI0
そこに立っているのはブーンではなかった。
漆黒の色をしたスーツで身を包み、白髪とも銀髪ともとれるような髪の毛をオールパックにしている男。
紛れもなく、信濃川本人だった。隣にはサングラスをかけたガタイのいい男が立っている。

(;ヽ`ゝ′) ・・・

あまりにも突然の事で、俺はしばらくその場から動く事が出来なかった。
信濃川に対する怒りもこの瞬間だけはどこかへ行ってしまっているようだった。
そしてそれは、他の参加者達も同じようだった。

(`∀´) おや、黙りこくってどうしたのかな?
     まるで私がここに来たのが意外とでも言いたそうな顔だ

ククク、と不気味に笑う信濃川。その通りだった。
少なくても俺は「もう信濃川はここに来る事はない、俺達は騙されたんだ」
とまで思っていたくらいだったのだから。

(`∀´) クク、安心しろ。私は約束は破らない
     ちゃあんと金だって用意してある

この言葉を聞いて俺を含む参加者全員に安堵の表情が浮かんだ。
ここまで来るまでの待ち時間など、結果的に金さえ貰えるのなら大した事ではない。
待っていてよかった。俺は心からそう思った。次の言葉を聞くまでは・・・。
294回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:43:54 ID:LfB+4+sI0
(`∀´) と、その前に・・・

( ヽ`ゝ′) ?

(`∀´) 君達に渡すものがある

渡すもの?なんだ?

(`∀´) これは非常に重要なものだ
     順に名前を呼んでいくから呼ばれた者は私のところまで取りにくるように

控え室内にざわめきが起きる。いまさら渡されるものなんて金以外ありはしない。
それなのに信濃川はこの後に及んで一体何を俺達に渡そうというのか?

(;ヽ`ゝ′) (やはり、何か企んでやがるのか?)

(`∀´) それではさっそく始めようか
295回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:45:26 ID:LfB+4+sI0
―――――

(;ヽ^ω^) うう、粘ったはいいけど結局ウサギのウ○チ並みの大きさのしか出なかったお

僕は洗面所の前でそう呟いた。最近ロクな食事してなかったからなァ。

(#ヽ^ω^) ・・・決めたお!シラネーヨさんの借金を返済したら豪華に焼肉食いに行ってやるお!
       フヒヒwww今から笑いが止まらんおwww

なんていう素晴らしい発想をするんだ僕は!この時ばっかりは自分で自分が怖くなった。
さすがにこのくらいの贅沢はしてもいいよね!

(*ヽ^ω^) ロースに牛タン骨付きカルビ・・・もちろんサイドメニューには冷麺ビビンバ・・・
       ぷぽぽwww夢がひろがりまくりんぐwww

さっきまで感じていた怒りはどこ吹く風。一転してウキウキな気分になった僕は、
“スキップに似た何か”をしながらトイレを出て行った。

途端にどこかから怒鳴り声が響いた。

(((;ヽ^ω^))) な、何事だお?ひ、控え室から聞こえてきた気がするお・・・
296回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:47:28 ID:LfB+4+sI0
ガチャ・・・ ギィィィィ・・・

???「・・・んで・・・っとくできっかァ!・・・っさと・・・せコラァ!」

やはりさきほどの怒鳴り声はこの控え室からのものだったみたいだ。
そして、この怒鳴り声の正体は・・・。

(#ヽ`ゝ′)

どうやら龍二ではないようだ。しかしその顔には、
今にも殴りかかるというような怒気が含んでいるように見える。

ドア|^ω^) い、一体何が起きてるんだお・・・?・・・あッ!

僕の視線の向かった先には信濃川となんだかガタイのいい黒服の男、
そして参加者の一人がいた。何か言い争いをしているようだ。

男B「おい、ふざけてんのか!?俺達は金を貰うために長い時間この部屋で待ってたんだ!
   こんな紙キレ貰うために残ってたんじゃねェ!分かったらさっさと金出せよ金を!」

男は溜まりに溜まった怒りをぶちまけるかのように信濃川達に怒鳴っていた。
紙キレ?一体何の事だ?いまいち状況が掴めない僕は、もうしばらくここで状況を見守る事にした。
297回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:52:18 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) ふゥ・・・やれやれ。おい

信濃川がそう言うと、隣にいた黒服の男が男Bの頬をいきなり鷲掴みした。
さすがにこれには参加者全員が驚きを隠せないようだった。

(`∀´) なんだか私が悪者みたいになっているようだが・・・
     君達は勘違いしてるんじゃないのかな?

信濃川が喋っている間も黒服の男は男Bを放そうとしなかった。

(`∀´) 私は確かに金は渡すといった。その約束は守る
     だが、私は場所と時間の指定まではしていない・・・

(`∀´) おい、もういいぞ。そのゴミを放してやれ

信濃川がそう言うと、黒服の男は僅かに頷き、そのまま男Bを壁にブン投げた。
壁に勢いよくぶつかった男Bは、意識が飛んだのかそのまま動こうとしない。

ドア|;ω;))) (ヒ、ヒィィィィィィィィィ!!)
298回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:56:07 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) つまりだ

(`∀´) 我々がその気になれば金の引渡しなんて、
     10年後、20年後だって可能という事だ・・・

ドア|;ω;))) (えええええええええ!?ななななななにいってるんだおコイツ!)

10年後!?20年後!?ハァ!?イヤイヤ、意味が分からない!
アンタ、賞金ってのは基本その日のうちに渡すのがセオリーでしょうが!違う!?

ドア|;ω;))) (・・・なんて口が裂けてもいえNEEEEEEEE!)

男Bの無残な姿を見れば誰だって口答えは出来ないだろう。
当然僕も同様だ!死んでも文句など言えない!お口にチャックだ!

・・・とは言っても、いまだに僕は状況を把握していないから、
文句の言いようがないんだけど。

(#ヽ`ゝ′) で、アンタラの言いたい事はそれだけかい?

こんな身近に勇者はいた。
299回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 21:58:26 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) と言うと?

(#ヽ`ゝ′) それ以上言う事はないのかよ、クソ野郎
       常識的に考えて賞金ってのは当日渡すのが普通だろうが
       俺達が簡単に納得すると思うなよ?

ゴクリ、龍二は僕が思っていた事を代わりに言ってくれた。
というか、すごいなこの人。ノミの心臓の僕なんかとは大違いだ。

(`∀´) クク、まあそうだな。君の言っている事は正しいよ
     しかしそれはあくまで世間一般論の中での話しだ

(#ヽ`ゝ′) なんだと?

(`∀´) さっきも言ったように私達は場所と時間を指定していないんだ
     「当日渡す、今すぐ渡す」など私が言ったかい?

(`∀´) 君達と私達の間で今言ったような事があったら認めよう
     いますぐ金を君達にくれてやる。しかしそんなヤツ、いるか?

信濃川の一言に参加者達は互いに顔を見合わせる。
「お前、言われたか?」、「うんにゃ、俺は言われてない」、
「よく覚えてないニダ」、「・・・」
怒りではない。それは不安。控え室内が急激に冷めていく感じがした。
300回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:00:30 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) クク、これで理解したかな?
     主導権はまだこちらにあるという事を

控え室内は完全に静まり返っていた。

(`∀´) しかし、だ

(`∀´) 我々はそこまで鬼ではない
     金の問題をいつまでも引き伸ばす気などさらさらないからな
     実はもうすでに渡す
301回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:01:48 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) クク、これで理解したかな?
     主導権はまだこちらにあるという事を

控え室内は完全に静まり返っていた。

(`∀´) しかし、だ

(`∀´) 我々はそこまで鬼ではない
     金の問題をいつまでも引き伸ばす気などさらさらないからな
     実はもうすでに渡す時間と場所は決定してある

(#ヽ`ゝ′) ・・・

(`∀´) 今からそこに案内しよう
     着いてきたまえ

そう言い残すと信濃川は身体の向きを変え、ドアの方に歩き出した。
つまり、僕の方へだ。

(`∀´) ・・・ん?君は・・・?

ドア|;ω;))) ガクガクブルブル
302回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:02:59 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) ここに残っているという事は君も第三者参加型設定看破戦の勝者だね?

(;ヽ`ゝ′) ・・・!ア、アイツ・・・!

ドア|;ω;))) ハ、ハァ・・・そうですお・・・
        この状況は一体どういう事ですかお・・・?

信濃川は「そうかそうか」みたいな表情をした後、僕に向かってこう言った。

(`∀´) なあに、今から金の受け取り場所に案内するだけだよ
     ・・・と、なるとまだ君は“チケット”を受け取っていないよね?

“チケット”。僕はますます頭が混乱した。
なぜ金を受け取りに行くだけなのに、そんなものが必要なのだろうか?

ドア|;ω;))) ま、まだ貰ってないですお・・・
        なんなんですかおそれ・・・?

(`∀´) クク、まあ後で分かるさ。君の名前は?

ドア|;ω;))) あう、内藤ホライゾンですお・・・

(`∀´) ・・・ほォ、君が内藤君か・・・
303回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:04:40 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) 君の事は私達の間でも話題になっているよ
     設定1で8000枚以上の出玉を出したって事がね

ドア|;ω;))) そうなんですかお・・・

(`∀´) なかなか出来る事じゃない。もしかしたら君は、
     天性の博打打ちの才があるのかもしれないなw

ドア|;ω;))) そんな、あれはただのマグレだお・・・

悔しいがその通りだった。天性の才能があるのなら今頃僕はこんなところにいない。
もしかして信濃川は僕の事をからかっているのか?ちょっと腹が立った。

(`∀´) クク、謙虚だなァw褒められているのだから素直に喜んだらいいものを
     おい、ブーン君の分のチケットを渡してあげなさい

信濃川の指示を受けて隣にいた黒服が一枚の紙キレを僕に渡してきた。
そこにはこう書かれていた。

TICKET ¥33,524,000
304回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:05:59 ID:wOXAu+FnP
ドア|^ω^)つ□ お?これはなんだお?

その紙キレの表面にはTICKETという文字と、¥33,524,000という数字が印刷されていた。

(`∀´) それは金の受け渡しの時に必ず必要となるチケットだ
     紛失した場合、再発行は行わないので失くさないよう注意して持っていたまえ

(`∀´) 表面に数字が書いてあるだろう?
     それが今回のギャンブルで君が得る事のできる金額だ

なるほど、パチ屋の景品みたいなものか。ていうか、いくらだコレ?
いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくまん・・・、ん?エェ!?

\(;ヽ゚ω゚)ノ さ、さんぜんまんだってェ!!?

僕はぶっ飛んだ。まさか、まさかそんな金額想像もしていなかったからだ。

(`∀´) クク、そう、3000万円だ。君の台は客達もこぞって賭けていたからな
     全く、お客には悪い事をしたよ

\(;ヽ゚ω゚)ノ ・・・
305回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:07:24 ID:wOXAu+FnP
(`∀´) さて、もういいかな?そろそろ案内したいんだが・・・

信濃川の声で僕は我に帰った。どうやら僕の意識は数秒間宇宙に旅していたらしい。
それにしても3000万・・・。「僕の今までの人生はなんだったんだろう」と思ってしまいそうな金額だ。

(メ▼-▼) 信濃川様、あそこのゴミはどう致しましょうか?

(`∀´) ・・・ん?あァ、ソイツはもう捨ておけ。どうせ今日中に目は覚まさんさ

信濃川はまるで興味がないというような感じだ。
その目つきは壊れたオモチャに興味を示さない子供に似た冷たさを感じる。

(`∀´) それでは行こうか

信濃川を先頭にしてゾロゾロと僕達は控え室を出て行った。
306回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:09:02 ID:wOXAu+FnP
( ヽ`ゝ′) おい、ブーン

移動の最中、龍二が話しかけてきた。

( ヽ^ω^) お?なんだお?

( ヽ`ゝ′) なんだお、じゃねーよ。お前、今の状況になんも不思議に思わねーのか?

( ヽ^ω^) 別に?最初は何事かと思ったけど、お金貰えるって事は分かったし
       そんなに深く考えてないお

( ヽ`ゝ′) バカ、まずそこがおかしいだろうが
       金渡す気あるならなんで控え室で渡さなかったんだ
       なんでわざわざチケットみたいな面倒くさい事俺達にやらすんだよ

確かに、僕もそれは思った。わざわざチケットなんて用意する必要がない。
最初から僕達を金の受け渡し場所に案内していれば、僕達もこんな待つ必要もなかったし、
チケットを作る費用も浮いた。まさに一石二鳥だ。

( ヽ`ゝ′) 俺はなんか嫌な予感がするぜ
       アイツラが素直に金を渡してくるように思えねェんだ

(;ヽ^ω^) そんな怖い事言うなお・・・
       3000万円がもう目の前だっていうのに・・・
307回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:11:33 ID:wOXAu+FnP
信濃川が今度は階段を登り始めた。随分高いところまで続いてそうだ。
僕は「エレベーターないのかよ」と嫌がりつつも、しぶしぶ信濃川の後ろについていく。

( ヽ`ゝ′) なんだ、お前3000万円ってチケットに書いてたのか?

(*ヽ^ω^) ハッ!そうなんだお!これだけあればシラネーヨさんの借金返してもまだまだ全然余るおwww
       僕こんな大金持った事ないからさっきからwktkが止まらないんだおwww

( ヽ`ゝ′) ・・・

(*ヽ^ω^) 焼肉シースー中華にイタリアン・・・www
       ほっほっほwwwヨダレがとまらんおwww

( ヽ`ゝ′) お前、自分の借金の分忘れてねえか?

( ヽ^ω^)

(;ヽ`ゝ′) (図星かよ・・・)
308回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:13:05 ID:wOXAu+FnP
―――――ブーンの脳内

(@ヽ^ω^) 君達、僕の現在の借金総額を言ってみたまえ

(Aヽ^ω^)Bヽ^ω^)Cヽ^ω^) 2300万円くらいと思われ

(@ヽ^ω^) フム、つまりだ君達。僕の賞金総額は¥33,524,000だ
       引き算するといくらになるかね?

(Aヽ^ω^)Bヽ^ω^)Cヽ^ω^) 分かりません

(@ヽ^ω^) SHIT!お前ら脳みそ入ってんのか!?って俺達脳みそじゃんーーー!

(Dヽ@ω@) ふゥ、バカばっかりでやんなっちゃうよ・・・

(@ヽ^ω^)Aヽ^ω^)Bヽ^ω^)Cヽ^ω^) お、お前は計算能力を司る頭頂葉ブーン!

(Dヽ@ω@) 単純な計算だヨ。答えは¥10,524,000
       同じ脳みそとして恥ずかしいよ僕は・・・ふゥ

(@ヽ^ω^)Aヽ^ω^)Bヽ^ω^)Cヽ^ω^) (殺したいほどうゼェーーーーー!!)
309回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:16:01 ID:LfB+4+sI0
―――――

(;ヽ^ω^) ッて事は・・・、残り1000万円
       けどそれはシラネーヨさんの借金返済にあてるから・・・

( ヽ`ゝ′) 残るのは雀の涙って事だな

( ヽ´ω`) ショボーン…

冷静になって考えると、出玉の分だけで1000万円超えてたんだよな・・・。
って事はそこまで驚くほどの金額じゃなかったんだ・・・。

( ヽ`ゝ′) まァどうしても贅沢したいんなら俺に言えよw
       条件次第では奢ってやらないでもないぜ?w

( ヽ´ω`) 遠慮しとくお・・・。どうせ無理難題つきつけてくるんだお?
       アー、焼肉食べたかったおー

そんな無駄話を繰り広げながら僕達は信濃川の後ろについていった。
それにしてもこの階段長いな・・・、一体どこまで登るんだよ・・・。
310回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:19:19 ID:LfB+4+sI0
(`∀´) 着いたぞ、この扉の先だ

信濃川がそう言った時には僕達は膝に手をつきながら肩で息をするくらい疲労しきっていた。
全く、こっちは筋トレするためにここに来た訳じゃないっつーのに・・・。
そんな中、龍二だけは呼吸を乱さずに平然と突っ立っていたけど。化け物かお前は・・・。

まァそんな事はどうでもいい。ようやく金の受け取り場所まで着いた。
後は金をもらって、それで終わりだ。

(`∀´) それじゃあ行こうか

ゆっくりと扉が開かれていく。接続部分が老朽化しているためか、時折不快な音をたてながら。
心臓の音が自然に高鳴っていくのが分かる。ようやくここまで来たのだ、当然だろう。
311回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:20:47 ID:LfB+4+sI0
この金には僕にとって過去との決別、または清算という意味も含まれているのだ。
全てを水に流すという訳ではないが、この金を手に入れる事によって僕は一歩前進する事が出来る。

( ヽ^ω^) (人生が変わるお・・・!僕は変わってみせるお・・・!)

もうギャンブルなんかに手を出さない。僕はさんざん酷い目にあった。
そうだ、趣味を何か見つけよう。初めは何でもいい。映画でも、音楽でも。
仕事もちゃんと見つけよう。カーチャンにも謝らなくちゃいけないな。
・・・ちょ、待ってwやる事いっぱいあるじゃないかw

なんだかワクワクしてきたなァ。こんな僕の人生も捨てたもんじゃなかった。

と、その時だった―――――
312回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:22:24 ID:LfB+4+sI0
ビュオオオオオオ!!

(;ヽ^ω^) うわっぷ!な、なんだお!?

突然襲ってきた“ナニカ”。僕は反射的に顔を腕で隠し、その“ナニカ”の正体を探ろうとした。
その正体に気づくには数秒もかからなかった。それは突風。
扉が急に開かれた事により、凄い勢いで風が扉から入ってきたのだ。

(;ヽ^ω^) (けどなんで・・・)

ここでさらに浮かび上がる疑問。扉の先は“外”なのか?
僕は確認する為に扉の先に目を向けた。闇。
また、扉を開けてから若干身の回りの温度が下がっている気がした。
これはやはり扉の先は“外”で、“外”の空気が建物内に入ってきたからだろうか?
313回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:24:22 ID:LfB+4+sI0
(`∀´) 何をしている。さっさと来なさい

予想外の事態でよく状況を掴めていない僕達をよそに、信濃川と黒服は扉の先に進んでいた。
漆黒のスーツが扉の先の闇と溶け合っている。まるで顔と手のみが空中に浮いているようだ。

(;ヽ^ω^) い、言われんでもいってやるお!

僕は声を張ってそう叫んだ。というか、そうでもしないと心が潰れそうだった。
今なら分かる。あの時龍二が口走った嫌な予感・・・。
なんとなく何か起きる気がしてならない。
僕は一呼吸してから、自ら闇の中へ足を踏み込んでいった。

第十七話 終わり
314回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:31:13 ID:LfB+4+sI0
これで十七話終了です。名無しさん復活おめでとうございますww
バイオハザードの6ってやっぱり凄いんですかね?
興味あるんですが怖くてうてない・・・

新夢さん毎夜お疲れ様ですww
毎日夜の10:30〜11:30が楽しみですww
リアルタイム遭遇率80%超えてましたww

僕の方はちょっと更新が遅れてしまいましたorz
なるべく週1のペースで投下していければと思っています。
支援してくださっている方々ありがとうございますww

でわノシ
315回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:40:32 ID:LfB+4+sI0
ちなみにブーンの賞金が何故¥33,524,000になったのか。
下に表を載せておきます。

50万 × 12人 → 6,000,000
40万 × 7人 → 2,800,000
30万 × 9人 → 2,700,000
20万 × 32人 → 6,400,000
10万 × 47人 → 4,700,000

これらを全て足すと¥33,524,000になります。
やはり会場にいた約半数がブーンの台に賭けていたという事になります。

んで、ブーンの借金総額は¥23,944,918なので正確には
33,524,000−23,944,918=9,579,082
¥9,579,082が手元に残る事になります。

以上、補足でした。
316回胴黙示録ブーン:2008/09/22(月) 22:48:18 ID:LfB+4+sI0

スイマセン、上以外にも出玉分があるのを忘れてましたm(__)m
8212枚から投資分の2750枚をひくと残り5462枚。
一枚当たり2,000円なので2000×5462=10,924,000

¥10,924,000を上の金額に足すと¥33,524,000になります。
でわノシ
317( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/23(火) 00:43:57 ID:PyDNAdZFO
(・∀・)ノ乙♪
しょぼんから提案された案はまさにスロプロにうってつけだった。つまり、
(´・ω・`)「出玉勝負をするんだよ、彼らと」
('A`)「!?いやそりゃ喧嘩しなくて済むならその方がいいけどよ、奴らがそう簡単に乗るか?」
( ゚∀゚)「確かにそうだな!それは言えてる」
( ^ω^)「ぉ〜」
(´・ω・`)「そこら辺の話は僕が取り付けるよ」
('A`)「しかし何でついてる…なんて言い方したんだ?出玉勝負ならいつでも出来るだろ…まさか!」
(´・ω・`)「ふふふ、ドクオは気づいたみたいだね。そう…3日後、あの日だよ」

そう、この街のスロプロが一同に会すると言われている年に一度のイベント───
その名は、
レジェンドジャック
本当に年に一度にZ店で開催されるこのイベント
並びは開店時に1000人は軽く越えると言う
伝説を占拠すると言う意味合いでつけられたその名前は名前負けすることなく年々客を増やす一方だ
('A`)「なるほど…確かに面白いバトルにはなりそうだな」
(´・ω・`)「スロプロとしての血がたぎる1日だよね」
( ゚∀゚)「この前なんて店の半分は6だったらしいからな!今年も期待出来るぜ!」
(*^ω^)「ウホッ!そんな凄いイベントがあるなんて!kwsk!」

決闘の地、Z店……

( □谷□)「クックック…」
2日後、彼らはしょぼんから話があると言われ居酒屋に集められた。勿論いつもの行き着けである
('A`)「よぅマスター、久しぶり」
( ▼ー▼)「あぁ、3日間も来ないとは珍しいな。まあいつもの所にみんなお集まりだぜ」
店の奥、角に面した座敷が彼らの指定になっていた。
皆別に狙って座ってるわけではないのだが来たらいつも空いていると言う不思議な席なのだ
('A`)「わりぃな、ちょっと道が込んでてよ」
(´・ω・`)「いや、今から丁度話す所だったんだ」
( ^ω^)「早く乾杯するぉー!」
そこには前にサンズオブリバティを助けてくれたジョルジュも同席していた。
( ゚∀゚)「しかし俺もいていいのか?何か申し訳なくてよぉ」
( ^ω^)「何言ってるぉ!もう立派な仲間だぉ!」
(´・ω・`)「ブーンの言うとおりさ。君はこの前危険を省みず僕らを助けてくれた。それは仲間として認める価値のある行為だと僕は思う」
('A`)「どうもここにいる奴らはみんなお人好しみたいでよ…ま、そうゆうこった」

熱いぜ、目が特大級の汗が飛び出して来やがる…っ
( ;∀;)「おめぇら…!ありがとう!ソウルブラザー!」

ジョルジュが涙を流したのは今回と後一度、彼は涙を流すことになる
それはまた別のお話
乾杯っ!
ゴツっとぶつけたジョッキを各々飲みほしタイミングを見計らったようにしょぼんが話だした
(´・ω・`)「さて、本題に入るよ」
皆相づちだけ打ち聞き入る体制
(´・ω・`)「先日僕は彼らの一人に会いこの話をした。勿論モナーの耳にも届いてるだろう。そしてここに来る前に連絡があり受諾してくれたよ」
('A`)「つまり…勝負は決定か」
( ^ω^)「事実上スロプロ頂上決戦…」
( ゚∀゚)「筋肉がたぎるぜ…!」

(´・ω・`)「ブーンはこのイベント初めてだろうし、再確認を含めて僕が説明するよ」

8時から抽選、8時30分から抽選順に入場
設定を示唆するもの、全てなし
昨日の履歴は全削除、リセットなどは不明、全て店長がアドリブで決める

(´・ω・`)「そう…Z店の店長は…リアルアドリブ店長」
323( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/23(火) 09:23:38 ID:iVAKdblqO
( ^ω^)モツカレー
324( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/23(火) 09:53:07 ID:k6CiBqo6O
( ^@^)乙も
>>新夢氏
見た瞬間思わずおぉ!思ってしまいましたw
自分のネタなんかでよければどんどん使ってやってください!
前はべっかんこだったのですがAUで書き込めなかったりして今はずっとorz使ってます
そろそろ直ったのかな〜と思っていたところなので試してみます!

>>回銅氏
乙です!毎回楽しみに読ませてもらっています
お互い頑張りましょう

>>名無しの方々へ
沢山の支援ありがとうごさいます!
自分としてもこのスレが盛り上がるのは非常に嬉しいです!
ではまた
326( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/23(火) 13:58:50 ID:pKD3ucKv0
( ^Ω^)御津カレー
327( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/23(火) 15:25:56 ID:mIa7NL0b0
( ^Ω^)小津化励
>>314
ありがとう!まあ復活てか書くの遅いだけなんだけどねwww
実は一回打ったことあるんだけどもハンパないwww
SINハズレからガスガス高確上がるからBH入りまくりんぐですよ!
もう二度と打てないだろうけどwww
329( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/26(金) 02:27:56 ID:tU/HSaCwO
早よ書かんかいダボが








作者いっぱいで嬉しい限りだ♪
330( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/26(金) 22:53:41 ID:yqjAEw9F0
>>329
懐かしいw
331( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/27(土) 02:19:48 ID:9oV3kBxoO
早よかかんかい、このダボ共が!
332( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/27(土) 06:05:07 ID:CX4qF1LvO
( ・∀・)ハヨダボ!
333( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/27(土) 14:57:35 ID:9oV3kBxoO
はよ書かんかいダボハゼが
334新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 20:57:06 ID:3wNqgNwYO
――呑み喰い処・ぃょぅ――

('A`)「いやぁ、しかし参ったなぁ〜 今日の新装は。初日からほとんど1じゃん」
川 ゚ -゚)「明らかに回収新装だったな。5以上は10台中せいぜい2台といった所か」
( ´ω`)「おっお〜ん… 鬼浜は好きな台だったから、期待してたのに… 30Kも負けてしまったお」
(´・ω・`)「まあ、シェイク2の穴埋めもしなきゃならない上に、店側も予定外の新装だったんだろう
     だからきっと出玉の分まで予算が下りなかったんだろうね」
('A`)「ですよね〜 普通に考えたらそうなんすけど、あの店長なら出してくれそうな気がしたんだよなぁ」
川 ゚ -゚)「うむ。もはや他の店の最近の新装は、初日から回収がデフォになりつつある中、
     あそこはまともによく出してるからな。期待するのも無理はない」
( ^ω^)「きっとあの変な人は、回収新装だった事を見抜いて帰ったんだお」
('A`)「だからいなかったのか… ふざけた格好だが、実はスゴ腕のプロだったんだな。完敗だぜ」
川;゚ -゚)「いや… おそらく彼はだな…」
( ^ω^)「あ! そういえば夕方告知されてた、今度のイベント面白そうだおね!」
335新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 20:59:51 ID:3wNqgNwYO
('A`)「ああ、雑誌の誌上プロと出玉バトル! てやつだな」
(´・ω・`)「週刊スロットジャンキーと、パチンコジャンキーの合同企画でしょ?」
川 ゚ -゚)「あー… スロジャンの『喰うなら働け!』のシラけんと、もう一人誰か来るんだっけ?」
(*^ω^)「だお! パチジャンから、誌上アイドルパチンカーのタカナしぃ・エリコちゃんが来るんだお!」
(*'A`)「しぃちゃんって、かわいいよな〜 清純な感じでさ。俺、守ってあげたくなっちゃうよ」
川 ゚ -゚)「ああ… タカナしぃか。ふん、ああゆう男に媚びてるようなタイプこそ、
     実は計算高くて腹黒い、というセオリーを知らんのか?」
(*'A`)「いやいや、しぃちゃんはそんなんじゃないって! 俺には分かる!」
川;゚ -゚)「…まったく。女に幻想を抱きすぎだ、お前は」
(´・ω・`)「ふふ、きっといつかわかるだろうさ。まあ、苦い経験も人生には必要だからね」

( ^ω^)「で、イベントの詳細は当日発表だけど、とりあえずペアで参加できるらしいお」
('A`)「俺とブーンはもちろんエントリーするけど、クー姉は?」
336新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:01:54 ID:3wNqgNwYO
川 ゚ -゚)「一位の賞品は設定6チケットだろう? ぜひ参加したい所だが…」

クーはチラリとショボンの方を見た。
普通に考えれば、クーはショボンとペアを組んで参加すれば良い。
しかし、そう簡単にはいかない理由があった。

('A`)「あー… ショボンさんは、こういう目立つことは嫌いですもんね…」
( ^ω^)「そういえば、この手のイベントには全く参加しないですおね…」
川 ゚ -゚)「私も出場するからには勝ちたいんで、それなりの腕の人と組みたいんだが…」

しかし、ショボンは考える様子もなく、即答した。

(´・ω・`)「いや、今回は僕も参加するよ。クーちゃん、こちらこそよろしく」
川*゚ -゚)「ええ!? いいんですか?」
('A`)「へぇ〜 意外っすね。ショボンさん、こういうの苦手じゃなかったでしたっけ?」
(´・ω・`)「はは… まあね。実は恥ずかしい話、今月はちょっと稼ぎが悪くてね
     伊藤のツケが少したまってるんだ。だからさ」
337新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:03:18 ID:3wNqgNwYO
( ^ω^)「え!? ショボンさんでも、そんなことあるんですかお?」
(´・ω・`)「そりゃそうだよ。 ゴト師じゃないんだから、常に安定して稼ぐなんて無理だよ」
川*゚ -゚)「ふふふ。でも、これで6チケットは戴いたも同然ですね!」
(;'A`)「う〜ん… 強敵出現だなぁ」
(´・ω・`)「ははは、せいぜいクーちゃんの足を引っ張らないように頑張るさ」
(*^ω^)「よ〜し、なんか燃えてきたお! 絶対負けませんお!」


――そして、イベント当日――

(;^ω^)「す、すごい人だお… いつもの3倍はいるお」
('A`)「街中のスロッターが集結してるみたいだな… 野郎ばっかりだけど」
(´・ω・`)「みんなタカナしぃちゃん目当てっぽいね」
川 ゚ -゚)「まったく… 男ってやつは…」

( ゚∀゚)ノ「おぃ〜っす! はっはっは。今日はたくさんいるねぇ〜!
      ま、先頭集団は代わり映えしねえけどな」
338新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:04:40 ID:3wNqgNwYO
ジョルジュはすでに300人近い長蛇の列を眺めて、たいそうご機嫌のようだった。

(*^ω^)ノ「おはようございますお! 店長、しぃちゃんはもう来てるんですかお?」
( ゚∀゚)「おうよ。もう事務所でスタンバってるぜ!」
(*'A`)「おお〜! 早く会いて〜!」
川 ゚ -゚)「つーか、今日はスロットのイベントでしょう? タカナしぃはパチンコ専門では?」
( ゚∀゚)「いんや、実はプライベートでは、むしろスロの方が好きらしいぜ?
     だから今日はシラけんと一緒に、スロのイベントにも参加してもらうことになった」
(*'A`)「へぇ〜 じゃあ俺、しぃちゃんの隣りに座っちゃおっかな〜」
(*^ω^)「僕も僕も〜! しぃちゃん… ハアハア…」
川;゚ -゚)「もはやお前ら、勝つ気ないだろ」
( ゚∀゚)「…まあ、入場してからイベントの詳細を話すからよ。 ケケケ…」
(;'A`)「うお!? その怪しい笑みは!?」
(;^ω^)「イヤな予感しかしないお…」
339新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:06:44 ID:3wNqgNwYO
今日はさすがに人数が多過ぎる為、ジョルジュは拡声器を使って説明を始めた。

( ゚∀゚)<「え〜 みんな今日もウチに遊びに来てくれてありがとうよ!
      注目は何と言っても、みんな楽しみにしていると思うスロットのイベントだと思うが、
      詳しくは、カウンターの前で説明するから、スロ打ちは入場後すぐ来てくれ、以上!」

('A`)「ずいぶんともったいぶるなぁ…」
( ^ω^)「う〜ん… なんかあるのかお?」

他の客たちも思う所は一緒のようで、辺りはより一層ざわつきだした。

( ><)「これから入場なんです! パチンココーナーは通常オープンなんですが、
    スロットコーナーはまだ開放してないんで、台を押さえる前にカウンター前に集合して欲しいんです!」

そして開店の時間になり、ドアが開け放たれた。いつもとは違い、
スロットコーナーが未開放の為、台取りに走る人は少なく、穏やかに入場することが出来たのだった。
340新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:08:28 ID:3wNqgNwYO
――カウンター前――

( ゚∀゚)ノ「まずは、今日のイベントに来てくれた、2人に登場してもらうぜ! どうぞ!」

ジョルジュが合図すると、奥の事務所のドアが開き、2人の男女が姿を現した。
それと同時に歓声が上がる。

( ´ー`)ノ「はぁ〜い、皆さんはじめましてー。スロジャンからきました、
     シラけんこと、シラネーヨ・ケンジですー。今日はよろしく〜」

誌上プロと言われている、シラけんは、顔はそこそこイケメンであるものの、
なんとなく頼りない感じの優男、といった印象だった。そしてもう一人

(*゚ー゚)ノ「みんなオハヨー♪ パチジャンからきました、タカナしぃ・エリコでし
     今日はしぃちゃんも、と〜っても楽しみにしていました。みんなよろしくでし♪」

小柄でかわいらしい童顔、舌ったらずな独特なしゃべり方にアニメ声。
一部のマニアに絶大な人気を誇る、パチンコライター タカナしぃ・エリコ。
その彼女への歓声は、シラけんの比ではなかった。ちょっとしたアイドルである。
341新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:10:09 ID:3wNqgNwYO
(*^ω^)ノ「しぃちゃ〜ん!」
(*'A`)「うおおおッ! やっぱり実物は違うZEEEEEE!」

(´・ω・`)「すごい人気なんだね。確かにかわいいけど」
川 ゚ -゚)「いやぁ… アレは絶対小悪魔ですよ。同じ女だからわかります」

( ゚∀゚)「よ〜し! みんな少し静かにしてくんな! イベントの説明をするぜ!」
(;><)「後でちゃんと、握手会とサイン会を開くんです! だから、とりあえず落ち着いて欲しいんです!」

ビロードの必死な呼び掛けにより、ようやく場は静かになった。

( ゚∀゚)「まず今日のテーマだが、『今までありがとう4号機! 5号機時代にゴーゴゴー!!』だ
     見なし機問題で、もうすぐ撤去されちまう4号機に感謝を込めて、今日は出しまくるぜ!」

ここでまた歓声が上がる。
ジョルジュのMCの巧さもなかなかのもので、場は一層盛り上がっていた。
342新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:13:04 ID:3wNqgNwYO
( ゚∀゚)「で、これからの付き合いになる5号機にちなんで、今日のスロコーナーは全台設定5!
     もちろん、ストック飛ばしや、リセモ消しなんてセコい真似は一切ナシだ!」

今度は歓声に混じって、どよめきが起こる。
全6にしろー! などと罵声も飛び交っていた。

('A`)「全5かぁ… 少し微妙かも」
川 ゚ -゚)「だな… 4.7号機なんかだと、たいした出ないだろうしな」

( ゚∀゚)「まあまあ、話は最後まで聞くもんだぜ?
     今日はこちらの、シラけん&しぃちゃんと出玉対決!てのがイベントの要だ
     全6じゃあ出方が安定しすぎてつまんねえだろ?」

( ^ω^)「…確かに、6はどのぐらい出るのか簡単に予想出来てしまうお」
(´・ω・`)「うん。そして対照的に4号機の5は、荒波仕様なのがほとんどだからね。
     雑誌の記事にするんなら、そっちの方が面白いんだろう」
343新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:16:18 ID:3wNqgNwYO
( ゚∀゚)「でも、夕方6時からは、全台6に打ち直して開放するから安心してくれ
     で、出玉バトルの詳細だが、参加はペアで… これは事前に公表してるから、みんな知ってるよな?」
( ><)「今回は、シラけんさん、しぃちゃんペアと、差枚数を競って頂くんです!」
( ゚∀゚)「で、なんとこの2人に勝ったペア全組に設定6チケットを2枚ずつプレゼントだ!」

これにはさすがに、おおお!! と歓声が上がる。

(*^ω^)「それはすごいお! あの2人に勝つだけでいいのかお!」
('A`)「ああ。いくらシラけんがプロとはいえ、かなりのペアが貰えるだろうな」

( ゚∀゚)「で、出玉バトルの参加条件だが… 希望者が多そうなんで、ペアである事と、もう一つ付けさせて頂いた」
川 ゚ -゚)「…? もう一つの条件?」

みんなが固唾を飲んで注目する中、ジョルジュはもったいぶって言ったのだった。

( ゚∀゚)「こちらのシラけんさんは最近結婚されたそうだ。それにちなんで…
     ペアは『カップル』限定とさせてもらうぜ!」


続く――
344新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/28(日) 21:24:27 ID:3wNqgNwYO
まいどどうも
最近忙しくて、ちょっと久しぶりになってしまいました。
今回から始まった出玉バトル編ですが、名無しさんとネタがかぶってしまいましたね…
今回はたまたまで、パクったわけではありませんので、御了承下さいww

あと、今回から登場のシラけんとタカナしぃは、実在のあの人物達とは一切関係ありません! と一応言っておきますww

ではまた( ^ω^)ノ
345( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/28(日) 22:00:07 ID:nr6kVHiJ0
( ^Ω^)持つ華麗
346( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/28(日) 22:50:59 ID:v9l4cenrO
|・ω・`)乙です
347( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 00:04:32 ID:q8+UbTk90
( ^Ω^)持つ華麗
348( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 11:46:48 ID:r/wqPssUO
( ^@^)乙も
349回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 17:21:40 ID:fQfRDt8M0
>>名無しさんへ
う、うらやますい・・・(´・ω・)
そんなバイオ一度でいいからうってみたいですww

>>新夢さんへ
投下乙です!次回の展開が気になりますww

今日の9時前後に投下いたします!
350回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 20:54:23 ID:fQfRDt8M0
暗闇に足を踏み入れたと同時に襲ってきたのは強風。
思わず目を瞑ってしまいそうなそれに身を揺らし、僕は懸命に目を凝らしながら周りを見渡した。
最初に目に止まったもの、それは頭上で柔らかな光りを放つ“ナニカ”だった。
その“ナニカ”は時折行方を眩ましたかと思えば、ひょっこりと現れて何事もなかったように僕達を照らした。

( ヽ^ω^) (・・・月、かお・・・?)

最初こそ半信半疑だった僕だが、暗闇に目が慣れてくるにつれそれが月だという事を確信した。
またそう確信した事で、同時にここが廃ビルの中ではなく外だという事も理解した。

( ヽ^ω^) (・・・という事は、ここは屋上?)

あれだけ階段を登ってきたのだからここが最上階であってもおかしくないだろう。
だが、

( ヽ^ω^) (・・・金の、受け取り場所は?)

暗闇に目が慣れ始めた時から探しているのだが、見当たらない。
信濃川は「金の準備が出来た。今からそこに案内する」と言っていた。
案内された先がここなのだ。ならばここにあるはずなのだ。それなのに、

(#ヽ^ω^) (・・・なんでないんだおおおおおお!?)
351回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 20:56:16 ID:fQfRDt8M0
(#ヽ`ゝ′) ・・・おい、信濃川。こりゃあ一体どういう事だ?

龍二が信濃川に問いただした。その声には怒りが溢れていた。
しかし信濃川は龍二の怒りを逆撫でするかのような口調でこう聞き返す。

(`∀´) どういう事だ、とは?

(#ヽ`ゝ′) トボけるんじゃねえ!!金はどこだ!?
       今すぐ金を出しやがれ!!

龍二の怒声が周囲に広がった。皆の注目が龍二と信濃川の二人に集まっていく。

(`∀´) ・・・

(#ヽ`ゝ′) ははァ、やっぱりハナッから金なんて渡す気がなかったんだろ?
       俺達をこんなところに案内した理由はなんだ!?言え!!

しばらく沈黙が続いた後、信濃川がその口を開き始めた。
352回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 20:58:25 ID:fQfRDt8M0
(`∀´) ・・・何を、言っているのかね?金の受け取り場所ならあそこに、ホラ

信濃川は喋りながら人差し指で僕達の後方に指を指した。
僕達は全員身体を向きを変え、信濃川が指差す方向に視線を送った。

(#ヽ^ω^) 何か、見えるかお・・・?

(#ヽ`ゝ′) 暗いから中々見えねェな・・・

暗闇に目が慣れてきたとはいえ、普段通りにものが見えている訳ではない。
今の位置からでは見る事が困難だと判断した僕達は信濃川の指差す方向へ向かう事にした。

足元に充分注意しながら慎重に歩いていく僕達。月が輝いているとはいっても、
かろうじて足場が見える程度の明るさだ。当然だろう。
5メートル、10メートルと進んでいくうちにボンヤリとだが何かが見えてきた。

(#ヽ^ω^) あれは・・・?クソ、龍二何か見えたかお?

(#ヽ`ゝ′) うっすらとだがな・・・。だがそれが何かまでは分からねェ・・・
353回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:00:37 ID:fQfRDt8M0
その時だった。

男D「な、なァ。あれ、多分アタッシュケースじゃないか?」

参加者の一人がそう僕達に話しかけてきたのだ。さらに、

男D「それに、その横に人影も見える。俺、あそこが金の受け取り場所だと思う」

話しかけてきた男はそう続けた。龍二と僕、そして僕達についてきた他の参加者達は
一瞬その男の顔を見つめた。嘘をついているようには思えない。
僕は視線の先を龍二に移した。龍二も僕の顔を見た。きょとんとしてる顔つきだった。

(;ヽ^ω^);ヽ`ゝ′) ・・・

(;ヽ^ω^);ヽ`ゝ′) とりあえずもうちょっと近づいてみるお(か)

男E「お前、口からデマカセいってんじゃねーだろうなァ!?」

男D「い、言ってないよ!こんな状況で言う訳ないだろ!?」
354回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:02:50 ID:fQfRDt8M0
しかし男Dの言葉は進んでいくにつれて真実味を増していった。
ボンヤリとした“ナニカ”が次第にクッキリと見え始めたのだ。
確かに箱のようなものが何列かに分けて陳列されてるように見える。

(;ヽ^ω^) ほ、本当だお!あの箱の中に金があるんだおね!?ねェ龍二!

( ヽ`ゝ′) フ、その可能性は高いな・・・

(*ヽ^ω^) ktkr!ついにここまで来たお!

龍二の言葉に参加者全員は歓喜した。僕は嬉しさのあまりその場で飛び跳ねた。
龍二は俯きながら鼻をさすっているが、その表情には安堵と喜びが入り混じっていた。

男D「ほら!俺の言った事は正しかっただろ!?」

男E「あァ、最高だぜwwwそんなお前なんかこうしてやるwww」

男D「ちょwww痛いwwwやめれwww」
355回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:04:58 ID:fQfRDt8M0
僕達はここが暗闇だという現実を忘れ、一直線にそこまで走っていった。
いい歳した男同士が互いに笑いあい駆けている光景は何とも気味が悪い。
しかしこの瞬間だけは全員(龍二除く)そんな事気にしている様子はなかった。

(*ヽ^ω^) ハァハァwwwやっぱり男Dさんの言ったとおりアタッシュケースだお!

そこに並べられていたのは銀色のアタッシュケース。
全部で12個ある事からますますこの中に金が入っている可能性が強くなった。

(-▼ー▼) 皆様おめでとうございます。これから賞金の受け渡しを行います
      名前を呼ばれた方から順にお渡し致しますので・・・それでは・・・内藤さん♪

(*ヽ^ω^) うはwwwいきなり僕からかお?www
       サーセンwww行ってきますwww

僕は参加者全員に軽く会釈をした。笑いながら。
けどここに今残っているのは過酷な戦いを勝ち抜いてきた、いわば戦友。
いまさら僕がふざけた態度をとったところで怒る人間などいやしない。

(-▼ー▼) はい、どうぞ!このアタッシュケースの中に賞金が入っております♪

(*ヽ^ω^) dクス!あんた出世するお〜♪
356回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:06:47 ID:fQfRDt8M0
手に持ったアタッシュケースにはどっしりとした重量感があった。
これが“3000万円の重み”なのだ。僕はその重みを思う存分味わう事にした。

(*ヽ^ω^) つーかこの中身全部お金かおwww信じられんwww

僕はさすりさすりとそのアタッシュケースを撫でた。なんて愛おしいのだろう。
この金がこれから僕を、僕の人生を救ってくれるのだ。救世主なのだ。

(*ヽ^ω^) それじゃあご開帳といきますかwwwご開帳とかwwwエロスwww

頭の中ではすでに今後の事に意識が向いていた。まずは自分とシラネーヨさんの借金返済。
家に帰ったらカーチャンに謝罪。期間工時代僕に何があったのかも全て告白しよう。
それから仕事探し。こんな僕を雇ってくれるところなんてあるのか分からないけど全力で探そう。

(*ヽ^ω^) フンフンフン♪フンフン♪・・・

溜まってるエロゲもやんないと。まァこれは僕にとってさほど問題じゃないかw
僕の手にかかればツンデレでも天然でも幼女でもイチコロだしね(二次元限定)
それからグ○ンラガンが映画化したみたいだし見に行かないと!
ニアかわいいよニア。ハァハァ

( ヽ^ω^) あれ?
357回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:09:02 ID:fQfRDt8M0
おかしい。これ、どうやって開けるんだ?開け方が分からない。
周りを見渡すと僕以外にもアタッシュケースを受け取った人が何人かいた。

( ヽ^ω^) すいません。これ、どうやって開けるんですかお?

僕はその内の一人に聞いてみた。するとその男は困ったような顔をしながら、

男F「いや、俺も今いろいろやってみてるんだけど開かないんだよねェ
   他の人達に聞いてみてくれよ。んで分かったら俺にも教えてww」

それだけ言うと、男Fは再びアタッシュケースを開ける作業に戻った。
僕は仕方ないのでとりあえず他の参加者達にも同じように聞いて回る事にした。
しかし返ってきた返事はどれも似たような内容だった。

( ヽ^ω^) (なんか・・・おかしいお・・・)

急に心の中に芽生えたひとつのつっかかり。それは気分のいいものではなかった。
かといって最悪でもない。今の段階で出来る事は自分に「きっと気のせいだろう」と言い聞かす他なかった。

( ヽ^ω^) (そういえば龍二は・・・?)
358回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:11:42 ID:fQfRDt8M0
僕は辺りをキョロキョロと見渡すとそこに龍二はいた。
他の参加者同様アタッシュケースを開ける作業に移っていた。

( ヽ^ω^) 龍二・・・

(;ヽ`ゝ′) ・・・

返事が返ってこない。どうしたのだろうか?僕は龍二の手元を覗き込んだ。
その瞬間僕は驚愕した。てっきり開ける作業に集中していて僕の声が聞こえてないとばかり思っていたのだが、
そうではなかった。龍二の手は止まっていた。地蔵のように固まっていたのだ。

(;ヽ^ω^) り、龍二・・・?どうしたんだお・・・?

さすがに僕もこれが普通じゃないという事を察した。目の前のアタッシュケースには金が入っているのだ。
それも常軌を逸した金額だ。それを知ってるはずなのに龍二は開ける事を放棄しているのだ。

(;ヽ`ゝ′) ・・・ない・・・

(;ヽ^ω^) ・・・え?

風が龍二の声をさらった。僕は何て言ったか聞き取れなかったので聞き返した。
今度はよく聞き取れた。

(;ヽ`ゝ′) ・・・終わっちゃ、いない・・・!
359回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:14:11 ID:fQfRDt8M0
(;ヽ^ω^) ・・・な、何がだお?お金も貰ったし、もう全て終わったはずだお?

(;ヽ`ゝ′) ・・・ここを見ろ

龍二は自分のアタッシュケースの一部分を指差した。僕はしゃがみ込んでそこを凝視した。

(;ヽ^ω^) ・・・鍵・・・穴・・・?

心臓が高鳴る。ドクン、ドクン。

(;ヽ`ゝ′) ・・・鍵がかかってる・・・

両足が震える。ガクガク。

(;ヽω) ウ、ソ・・・

目の前がぼやける。眩暈。
360( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:15:01 ID:hyuLG5qzO
支援(・∀・)ノ♪
361回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:16:40 ID:fQfRDt8M0
しばらくすると他の参加者達も徐々に鍵穴の存在に気づき始めた。
皆が皆、呆気にとられた表情になる。「ナニコレ?ナンナノ?」
誰もが予想しなかった事態だった。まるで天国から地獄に落とされた気分だ。

「なんなんだよォ・・・」
「もうヤダ・・・もう帰りたい・・・」
「意味わかんねェ、意味わかんねェよ・・・」

参加者の中には完全に弱音を吐く者も出てきた。一度は天国を味わったのだ。
絶頂からの墜落ほど心的ダメージを与えるものはない。心が折れてしまった。

(`∀´) クク、金は確かに“渡した”ぞ?

いつのまにか信濃川は僕達のすぐ近くまで歩いてきていた。
僕はキッと信濃川を睨んだ。より強く、より強く。
金は確かに“渡した”だって?ふざけるな、中身だ!僕達は中身に用があるんだよ!
・・・フザケンナ、フザケンナ、フザケンナ!

(#ヽ゚ω゚) フザケンナァ!!
362( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:18:16 ID:hyuLG5qzO
リアル支援A(・∀・)ノ♪
363回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:19:17 ID:fQfRDt8M0
(#ヽ゚ω゚) こんなんで納得するとでも思ってんのかよダボがァ!!
      御託はいいからさっさとこれ開けやがれ!!鍵だよ鍵!!
      耳まで遠くなっちまったのかクソじじい!!

荒々しい口調で怒鳴りながら僕は鬼のような形相で信濃川に近づいていった。
そして信濃川との距離が拳1つ分くらいまで縮まった時、僕は信濃川の胸倉を強引に掴みあげていた。
憎かった。この目の前の男を殺したい。本気で殺人衝動に駆られるなんて初めての事だった。

(#ヽ゚ω゚) だせ!鍵を!金を!奪うな!僕から!うああああああああああああああああ!!

しかしこんなにも怒りを露わにしているのに、信濃川は表情を崩さなかった。
ポケットに手をいれたまま焦る様子を見せない信濃川に対して僕の怒りはさらに増していく。
右手をギュッと握りしめた。この憎たらしい顔をメチャクチャにしてやりたかった。

(#ヽ゚ω゚) うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

叫び声と共に僕は右腕を思いっきり後ろにひいた。そして次の瞬間自分の全体重をのせて信濃川に殴りかかった。
364( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:20:43 ID:hyuLG5qzO
リアル支援B(・∀・)ノ♪
365回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:21:44 ID:fQfRDt8M0
しかしその拳は信濃川に触れる事すら出来なかった。僕のパンチは信濃川に届く前に何者かによって止められていたのだ。

(-▼ー▼) お前、調子乗りすぎだから♪

僕の右腕を掴んでいる男はそれだけ言うとその小柄な身体からは想像も出来ない力で僕を引っ張った。
そして次の瞬間身体が宙に浮いた。何が起きたのか自分でも分からなかった。
ビタン!という音と共に襲ってきたのは背中への激痛。あまりの痛さに僕はその場から動けなくなった。

:( ヽ゚ω゚): お・・・お・・・

(;ヽ`ゝ′) ブーン!

悶え続ける僕に真っ先に駆けつけたのは龍二だった。僕の上体を起こし心配そうな目で僕を見つめる。

(;ヽ`ゝ′) バッカヤロウ!無茶しやがって!おい、しっかりしろ!

:( ヽ゚ω゚): お、お、りゅ・・・うじ・・・!

:( ヽ;ω;): ブワッ…!!

なんでだろうか?なんで僕は今泣いているんだろう?悔しいから?苦しいから?それとももっと別の理由から?
分からない、わからない、ワカラナイ―――――
366( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:25:35 ID:hyuLG5qzO
リアル支援C(・∀・)ノ♪
367回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:25:39 ID:ijMl4nlcP
(;ヽ`ゝ′) ブーン・・・

:( ヽ;ω;): お、おおお・・・龍二・・・僕達、何か悪い事したかお・・・?
        なんで・・・なんでこんな目にあわなきゃならないんだお・・・?

数秒の沈黙。俺は必死にその答えを探したが見つからなかった。
そんな事より俺はブーンが心配だった。いきなり背負い投げをくらったのだ。
受け身もまともにとらなかったブーンのダメージが大きいのは明白だった。

(;ヽ`ゝ′) ・・・ッカかてめェは・・・。あんま喋るな。身体に響くぞ?

:( ヽ;ω;): う、う・・・痛いお・・・苦しいお・・・
        なんで・・・なんで・・・

(;ヽ`ゝ′) いいから少し寝てろ。もしまた喋ったりなんかしたらぶん殴るぞ?

:( ヽ;ω;): お・・・わかったお・・・
368( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:27:01 ID:hyuLG5qzO
リアル支援D(・∀・)ノ♪
369回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:27:31 ID:ijMl4nlcP
心身ともに疲れ果てたブーンを俺は地面に下ろした。俺の忠告通り喋りはしなくなったが、
すすり泣く事だけはやめようとはしなかった。そんなブーンを見て俺はなんともいたたまれない気持ちになる。

(`∀´) さて、友情ごっこは終わったかな?

そんな中、信濃川が今の光景をまるで嘲り笑うかのような口調で俺に話しかけてきた。
俺は背中を信濃川に向けたままゆっくりと立ち上がる。静かな怒りが俺の心の中に芽生えていた。

( ヽ`ゝ′) あんまり挑発しねェでくれるかい?俺は今ご機嫌斜めなんだ

(`∀´) はて、私が挑発?すまない、記憶力は自信がある方なんだが・・・覚えてないなァ

( ヽ`ゝ′) もうその手にはのらねェよ、アンタのいう事にいちいち反応してたらこっちが滅入っちまう
       そんな事より・・・

(`∀´) “俺達はこれからどうすればいいんだ”かな?
370( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:29:10 ID:hyuLG5qzO
リアル支援E(・∀・)ノ♪
371回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:29:33 ID:ijMl4nlcP
( ヽ`ゝ′) そうだ。アタッシュケースに鍵がかかっている限り俺達は金を取りだせねェ
       力ずくに開けるってのも1つの手なんだろうがおそらくそんな事出来ねェ仕組みになってんだろ?

(`∀´) クク、その通りだ。第三者参加型設定看破戦でも思った事だが君は本当に頭がいい
     そのアタッシュケースは我が社が開発したとても特別な素材で作られたものでね
     強い衝撃を受けてもビクともしない優れものさ

俺は自分のアタッシュケースに目を向けた。見た目は至って普通のアタッシュケースだ。
次に俺はアタッシュケースの上部を指で2、3度叩いてみた。非常に強い弾力性を感じた。
なるほど。確かに通常アタッシュケースなどに用いられるアルミニウム合金とは少し違う感じがする。

( ヽ`ゝ′) なるほどな。これじゃあどんなに強い衝撃を受けても簡単に吸収しちまうだろう

(`∀´) 物分りがよくて助かるよ。おかげで説明する手間が省ける

( ヽ`ゝ′) そうかい。それじゃあもう1つだけ質問していいか?

(`∀´) どうぞ

( ヽ`ゝ′) とにかくこのアタッシュケースを開けるためには鍵を使う事が絶対条件だという事は分かった
       じゃあ聞こう。俺達が鍵を手にするにはどうすればいいんだ?
372( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:31:41 ID:hyuLG5qzO
リアル支援F(・∀・)ノ♪
373回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:31:47 ID:ijMl4nlcP
数秒間の沈黙。その間信濃川はジッとまとわりつくような視線で俺の目を見続けていた。
俺はその視線から逃げる事はせず、負けじと信濃川を睨み返した。こういうのは俺の得意分野だ。
そんなピリピリとした空間の中、他の参加者達は俺達2人を固唾を呑んで見守っていた。

信濃川は俺の目を見続けながらこう言った。

(`∀´) ・・・命を賭ければいいのだよ

(;ヽ`ゝ′) ・・・ハ?

信濃川のあまりにぶっ飛んだ言葉の内容に俺は思わず間抜けな声が出てしまった。

(`∀´) ・・・おい

(-▼ー▼) は、ただいま♪

信濃川は側近である黒服に声をかけた。するとその黒服の男はある方向に向かって走り出した。
一体何をしようとしてやがるんだ?
374( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:33:36 ID:hyuLG5qzO
リアル支援G(・∀・)ノ♪
375回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:34:11 ID:ijMl4nlcP
黒服の男が走るのを止めたのはそれから数秒後。立ち止まったからには何かをしているのだろうが、
ここからでは暗くて何をしているかまでは分からなかった。

(;ヽ`ゝ′) (一体何を・・・?)

俺は必死に目を凝らして黒服の様子を眺めた。しばらくの間そうしていると黒服がこちらに向かって歩き出した。
結局黒服が何をやっていたのかは分からなかった。溜息をつきながら俯く俺。
しかし、

(;ヽ`ゝ′) (・・・ん?なんだこの音は・・・?)

それはどこからか聞こえてきた。あえてその音を言葉で表すのなら「シャー」という感じだろうか。
しかもその音は時間が経つにつれどんどん大きくなっていく。
そしてその音は黒服が俺達の前を通り過ぎる時、大きさのピークを迎えた。

(;ヽ`ゝ′) (なんなんだっていうんだ・・・?・・・あッ!?)

俺は目を疑った。今まで暗闇で何もないと思っていたところから意外なものが姿を現したからであった。
376( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:35:26 ID:hyuLG5qzO
リアル支援H(・∀・)ノ♪
377回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:37:03 ID:ijMl4nlcP
そこには縦長の大きな箱が全部で12個用意されてあった。そしてその全てに椅子のようなものが設置されている。
しかしここからではその正体がイマイチ分からないので俺は近づいて見てみる事にした。
そこには先端にピンポン球くらいの大きさの球がついたもの、そしてこの箱の一面の半分くらいを占めている3つのナニカ。
さらに金を入れるような投入口があった。

(;ヽ`ゝ′) おい・・・これってスロットマシーンじゃねェか・・・

思わず口から出た言葉。そう、スロットマシーン。俺達にとっては見慣れた機械がそこにはあった。
そしてさらに俺を震撼させた事、それは椅子の後ろに足場がないという事だ。
そこには危険を回避する為の柵がなかった。ここは少なくても地上から7、80メートルほど高い位置にある。
落ちたらひとたまりもない。間違いなく即死だろう。そんな危ないところで信濃川は俺達に一体何をやらせようというのか?

(;ヽ`ゝ′) 命を・・・賭ける・・・?

俺の頭の中ではさきほど信濃川が言った「命を賭ければいい」という言葉が響いていた。
月が雲の後ろに隠れる。月明かりを失った俺の目に飛び込んできたのは信濃川のなんとも形容しがたい不気味な表情。
笑っているのか、それとも怒っているのかすら読み取れないその表情に俺は久しぶりに恐怖を感じた。

(`∀´) 君達にはこれからここでスロットをうってもらう。賭けるものは自分の命だ

第十八話 終わり
378( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 21:39:49 ID:hyuLG5qzO
乙(・∀・)ノ♪
379回胴黙示録ブーン:2008/09/29(月) 21:44:53 ID:ijMl4nlcP
これで第十八話終了です。リアルタイムで支援して下さった方、
本当にありがとうございますm(__)m本当に嬉しいです(´うω;)ウッ…

さて、次に投下するのは来週の今日、同時刻を予定しております。
でわノシ
380( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/29(月) 22:42:06 ID:X06jOeDq0
ほんとに乙♪
381( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 00:38:19 ID:DTPIb5800
( ^Ω^)持つ華麗
382( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 04:09:48 ID:dbjckw+rO
俺ならアタッシュケースだけ持って専業の鍵屋に持っていって開けさせるかなwww
とかリアルで考えるぐらい面白い!
乙!
383( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 07:38:05 ID:I2DOLhDpO
マジで続きが楽しみです♪
384( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 10:45:06 ID:7rlyKCJk0
( ^Ω^)持つ加齢
385( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 14:44:03 ID:Fe5lpgptO
ホント何やってんの?
書きてーんならとっとと書けやダボが!







書いてる人たちって天才ぢゃね?
386新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 20:52:10 ID:fSLPhBipO
ΩΩΩ「な、ななななんだってー!?」

もはやパニックと言ってもいいレベルの騒ぎである。
突然追加された条件が、『カップル』であること、しかし客のほとんどは男なのだ。

(#^ω^)「いきなりそんな条件だされても困るお!」
(#'A`)「そうだそうだ! ふざけんな!」

朝から長時間並んでいた客達が怒るのは当然だった。もはや暴動寸前である。

(# ゚∀゚)「シャアラァァーップ!! 文句があるヤツは帰ってもいいんだぜぇぇ!?」

(;^ω^);'A`)「う……」

しかし、一喝するだけで、場を静まらせてしまった。さすがはジョルジュである。

( ゚∀゚)「まあ、アレだ。一般開放はちゃんとあとからするからよ。まず説明は最後まで聞けや、な?」
( ><)「出玉バトルに参加できなかった人達には、あるゲームをしてもらうんです」
( ゚∀゚)「そうだ。12時と15時の時点での差枚数トップのペアを予想してもらう。
     見事に当てられたら、その時間から打てるって寸法だ」
387新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 20:53:45 ID:fSLPhBipO
('A`)「…つまり、早くて12時から打てるかも…てワケか」
( ^ω^)「う〜ん… 3時間も待つのかお…」

( ゚∀゚)「まあ、途中参加した奴らには、6チケットの権利はなくなるが、
     それでも今日は確実に5が打てるし、しかも6時からは全6だ。悪い話じゃねえだろ?」
( ><)「中間発表は、12時と15時にするんです。そして18時からは抽選で一般開放するんです」
( ゚∀゚)「というワケで、これからカウンターで受付けを行う。出玉バトル参加希望のカップルは来てくれ!」

あたりは再びざわつきだした。
3時間待つべきか相談する者達や、早くも店を出ていく者もいる。
( ゚∀゚)(ケケケ… イベント荒らしどもにゃ、そう簡単には勝たせねえぜ…?)

( ^ω^)「う〜ん… どうすればいいのかお?」
川 ゚ -゚)「まあ、待つしかないだろうな。今から他の店に行っても厳しいだろうし」
('A`)「カップルかぁ… なあ、クー姉?」
川 ゚ -゚)「だ が 断 る」
(;'A`)「ヒドスww まだ何も言ってないのにww」
川 ゚ -゚)「ふん。言いたい事はだいたいわかる。カップルと偽って出場する、だろう?」
388新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 20:55:36 ID:fSLPhBipO
('A`)「ダメかなぁ?」
川 ゚ -゚)「不正はいかんだろ、不正は。つーかあの店長にバレバレだろうしな」
( ´ω`)「…はぁ、潔くゲームに参加して待つかお…」
(´・ω・`)「………」

がっくりと肩を落とすブーン達の前に現れたのは、この男だった。

( ・∀・)ノ「はっはっは! やあ、君達。この前はどうも」
( ^ω^)「あ。こないだの変態だお」
川;゚ -゚)「い、生きてたのか…」
(# ・∀・)「ふ… 相変わらず失礼な人達だね。今日こそは、ギャフンと言わせてやるよ」
('A`)「ふん。どーせお前もトップ予想ゲーム組だろ? せいぜいハズさないようにするんだな」
( ・∀・)「は〜ん? 異性に縁のない君達と一緒にしないでくれよ?
     僕は最初から参加するのさ。マイハニーとね」
(;^ω^);'A`)「!? な、なん……だと?」

2人はこれだけ言うので精一杯だった。
まるで、鉛の金づちで頭を殴られたかのような衝撃を受けたのだ。
389新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 20:57:21 ID:fSLPhBipO
从'ー'从「ね〜 モララーくん早く〜。受付けしに行こうよ〜」
( ・∀・)「やあ、ハニー。すぐに行くから、少しだけ待っててくれるかな?」
从'ー'从「うん〜 わかったよ〜」

(; ω ); A )「………」
( ・∀・)「というワケだから、これで失礼するよ。まあ、せいぜい頑張りたまえ。
     あ、トップ予想には、僕達に賭けることをオススメするよ。
     なんたって、今日の占いは僕達2人とも最高の運勢らしいからねww
     6チケットも戴いたも同然だね。はっはっはww」

仲良さそうに手をつないでカウンターに向かう2人を、ただ見送ることしか出来ない喪男達。
体の奥底から、表現しがたい『何か』が込み上げてくるようだった。

(; A )「あいつ…彼女持ちだったんだ…」
(; ω )「しかも、けっこうカワイイお…」
(; A )「…なあ、ブーン。なんだろうなぁ… この気持ち」
(; ω )「切なくて、やるせなくて… でも…それが段々別のものに変わっていくお…」
(; A )「ああ… これが…『殺意』てヤツか…?」
390新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 20:59:17 ID:fSLPhBipO
(; ω )「…ドクオ。僕は、もう…抑えることが…」
(; A )「ああ… わかってる、俺もだ… 一緒に逝こう、修羅の道へ」

(# ゚ω゚)#゚A゚)「ヤ ツ を 潰 す!!!」

そして、2人はわき目もふらず走り出した。あるヒトのもとへ。

川;゚ -゚)「な、なんだ!? 二人して…」
(#'A`)「クー姉! 好きだ! 俺と付き合ってくれ!」
(#^ω^)「いやいや、ぜひ僕と! 恋人になって下さいお!」
川;゚ -゚)「なッ…! 何を言いだすんだ!? 突然…」
(#'A`)「頼む! 俺と付き合って、一緒にイベントに参加してくれ!」
(#^ω^)「お願いだお! どうしてもヤツに勝ちたいんだお! クー姉さんは僕がきっと幸せにするお!」
川*゚ -゚)「ま、まて! そんな、動機が不純じゃないか! てゆうか、こんな所でだな…ゴニョゴニョ」
( ^ω^)「そんなモジモジしなくてもww」
('A`)「なに赤くなってんだよ。そんな歳でもないくせに」
川#゚ -゚)「……二人とも、答えは『ごめんなさい』だッ!」
391新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 21:01:29 ID:fSLPhBipO
(;^ω^)「いやいやww サーセンしたww」
(;'A`)「ホントごめんなさいww だから頼むよ、クー姉!」
川#゚ -゚)「……ふん! うるさいッ!」

童貞の二人には、女心は難しすぎたようです。

(´・ω・`)「ねえみんな。実は4人とも参加できる手段がないワケではないんだが…」
(;^ω^);'A`)「ええ!? マジっすか!?」

今まで沈黙していたショボンが、急に語りだした。
ブーンとドクオは、ワラにもすがる思いで、ショボンの話を聞く。

(´・ω・`)「まず、クーちゃん。死ぬほどイヤかも知れないけど、ドクオとカップルになってあげてくれないかな?
     本っっ当に申し訳ないんだけどさ。せめて今日一日だけ我慢して欲しい」
川;゚ -゚)「ええ〜? ショボンさんまで、そんなことを言うんですか〜?」
(;'A`)「あの…ショボンさん、言葉の暴力って知ってます?」
σ(;^ω^)「え…と? そうなると、僕とショボンさんは、どうするんですかお?」
(´・ω・`)「ふふふ… ブーン君はね… まあ、僕に任せてよ」
392新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 21:03:22 ID:fSLPhBipO
とりあえずクーは、しぶしぶドクオと組むことに同意し、受付けをすることにしたのだった。

('A`)「店長。俺とクー姉でエントリーするぜ」
( ゚∀゚)「あん? 話聞いてなかったのか? カップル限定だって言ってんだろ?
     オメーらがそんな関係じゃねえことはわかってんだよ」
川 ゚ -゚)「ほう。なぜそう思う? 私達はこんなにラブラブだと言うのに」

ドクオと腕を組んで、クーはアピールするものの、ジョルジュは鼻で笑って取り合おうともしない。
が、ふと何かイタズラを思い付いた子供のような表情で、2人に迫った。

( ゚∀゚)「じゃあ、このマイクを貸してやるからよ、店中に二人は付き合ってる事を宣言してくれや」
川;゚ -゚);'A`)「げッ…!」
( ゚∀゚)「それができたら、参加を認めてやろうじゃねえか。ケケケ…」

川;゚ -゚)(そ、それはちょっと困る…)
(;'A`)(しかし… もう引き下がるワケには… すまん、クー姉!)

ドクオは覚悟を決めたようです。
393新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 21:05:06 ID:fSLPhBipO
(*'A`)「みんな! 聞いてくれ! 俺は今、このヒトと付き合っている!」
川;//-/)「…………」
(*'A`)「歳は俺より、5つも上だが、カワイイ彼女だッ! 俺は誰よりも、コイツを愛しているッ!」

ワァーっと歓声が上がった。
『ひゅーひゅーww 羨ましいぞ〜ww』
『うはww マジでやるか?普通ww』
『そこまでして出たいのかよww マジパネェ奴らww 乙ww』

川;//-/)(…な、なんの悪夢なんだ… これは…)

( ゚∀゚)「ぎゃっはっはっは!! 若い2人に拍手をどうぞ〜ww
     よし! お前らの参加を認めるぜww 場を盛り上げてくれたしなww」
\(*'A`)/「よっしゃ!! やったぜ!クー姉… ぐは!?」
川#//-/)「……###」

ドクオのみぞおちにクーのエルボーが炸裂したことは、言うまでもない。
394新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 21:06:47 ID:fSLPhBipO
(´・ω・`)「さて… じゃあ、今度は僕達だね」
(;^ω^)「あの…ショボンさん? 僕、とてもイヤな予感が…」
(´・ω・`)「さあ行こう、ブーン君」

ブーンはショボンに引っ張られるようにして、カウンターに連れて来られた。

(´・ω・`)「ジョルジュ。僕とブーン君でエントリーするよ」
( ゚∀゚)「…おい。冗談はほどほどにしとかねえと、サムいだけだぜ? ショボン」
(´・ω・`)「ふ… 君はカップルとは言ったが、『男女の』とは言ってないだろう?」
(;^ω^)「ちょww やっぱりそれっすかww」
( ゚∀゚)「…ふん。この俺様に、んな屁理屈が通るとでも思ってんのか?」
(´・ω・`)「ジョルジュ… 愛にはいろんな形がある。君ならわかってくれるはずだ」
( ゚∀゚)「いい加減にしろ。さあ、ジャマだからそこをどけ」
(´・ω・`)「ならば見せよう、僕達の愛の証しを!」
395新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 21:07:48 ID:fSLPhBipO
(;^ω^)(´・ω・`)

(;^ω^)(    )クルッ
     ↑後ろ向きです
(;^ω^(   )

(; ゚ω゚(   )

(; ゚ω(   )

(; ゚(   ) ぶちゅ


川;゚ -゚);'A`)「!!!!」
(; ゚∀゚);><)「!!!!」

この日、ブーンはとても大切なものを失くしてしまうようです――


続く――
396新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/09/30(火) 21:26:33 ID:fSLPhBipO
まいどどうも
まずは回胴さん乙ですww 鉄骨渡りの代わりのスロットの内容が気になりますww
今後の展開に激しく期待していますよ!

で、私ですが、最近とてもリアルが忙しくなってきまして、また投下ペースが遅くなりそうな気配です。
なるべく早く書くようにしますが、また少しお待たせしてしまうかも…です。
気長にお待ち下さい

ではまた( ^ω^)ノ
397( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 21:29:51 ID:CSFb0AIF0
乙!
398( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 21:30:23 ID:WHO4IXh70
(´・ω・`)つ@@@@
399( ´∀`)ノ7777さん:2008/09/30(火) 23:48:32 ID:DTPIb5800
( ^Ω^)持つ加齢
400( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/01(水) 04:34:05 ID:t5zdsyISO
( ^@^)乙も!
401( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/01(水) 07:39:45 ID:rXbVGLJn0
( ^Ω^)持つカレー
402( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/01(水) 19:32:28 ID:L+zHyxBu0
( ^Ω^)持つ彼〜
403( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/02(木) 08:21:33 ID:wvOHM64c0
アニメの話で悪いんだけど、女の人の歌で( ゚∀゚)ア〜ア〜ア〜って歌ってるやつの題名わかりますか?
アニメ最終回で指輪のネックレス渡すときに流れてるやつです。
404( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/02(木) 08:22:25 ID:wvOHM64c0
誤爆しました。
405( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/02(木) 17:35:18 ID:l2CzIl4uO
気にするな
406( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 03:10:40 ID:ilcBjPFVO
誰かべっかんこのやつ貼って〜
407( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 10:12:03 ID:AlB0r9MuO
http://ula.cc/

どうぞ
408回胴黙示録ブーン:2008/10/03(金) 18:46:47 ID:1OnIDkyDO
愚痴っていいですか?
409( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 18:51:34 ID:viJKknqx0
どうぞ
410回胴黙示録ブーン:2008/10/03(金) 19:39:46 ID:1OnIDkyDO
今日久しぶりにスロうちに行ったんです!もちろん戦国!一台目下皿モミモミで高確以降率悪かったからやめようと思ったら隣のよくSC行っていた台が空き台になったんで台移動!
ウハwwwこっから吹かせまくるぜ!って思ったら悪夢の1800ハマり!ようやくきたBBも玉2で死んだって思ってたら45Gでノブ!神はまだ俺を見捨てていなかったヒャッホーwwwもちろん慶次でテポドン聞きたい!派手にいこうぜキターーー(゜∀゜)ーーー!!
にわか乙とかいわれたー!RTなんてあってないようなもんだった…そっからまた700Gハマった…財布がスッカラカンになった…いくら使ったとかもう考えたくないお…(ヽ;ω;)

ていうかスレ汚しすいませんorz五号機でこんな負けたの初めてなんで完全に頭狂ってましたm(__;)m誰かに…いいたかったんです…スマンコ…
411( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 19:42:20 ID:viJKknqx0
養分乙www
412( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 19:55:35 ID:AlB0r9MuO
まあ、アレだ
俺が言えることは








養分乙www
413( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 20:00:45 ID:PRXQ4WsB0
養分乙

ま、そういうこともあるよ。
414( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 20:14:33 ID:ZcT6BNnB0
投下されたと思ったら・・・


養分乙w
415回胴黙示録ブーン:2008/10/03(金) 20:50:23 ID:1OnIDkyDO
うはwwwみんなヒドスwww
けど何か気持ち楽になたよwwこうなったら執筆作業頑張っちゃうんだからねっ!
(^ω^)9mデワノシ!!
416( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 20:55:57 ID:E7+Voer30
( ^Ω^)持つカレー
417( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/03(金) 21:09:56 ID:ZcT6BNnB0
また良い事あるさ・・・

待ってるよ|・ω・`)
──時は来た、
────長く…、遠い昔からの因縁だった
─────初めはそうじゃなかった
でも…今は、
('A`)「モナー…いや、今更こんなこと言っても仕方ないか…。」
行くか、


スロッター達の聖地へ
(´・ω・`)「みんな揃ってるね」
( ^ω^)「おいすー!」
( ゚∀゚)「フガー!」
('A`)「おっしゃあ!」
(´・ω・`)「いい返事だ。そろそろ彼らも来る筈だからね、ルールの最終確認だ」
その時だった。
( ´∀`)「待たせたモナー」
<丶`∀´>(´・(ェ)・)(*‘ω‘ *)
( ´∀`)「こっちはこの4人モナ」
('A`)「ようやく決着をつけれるな…モナァ!」
( ´∀`)「モナモナ、5年前のあの日からの因縁モナか」
('A`)「ちっ……」
(´・ω・`)「(やっぱりこの二人…)」

(´・ω・`)「では、ルール説明に入ろうか」
1、無駄な投資をしない
2、台の知識をしっかりもつ
3、過度な夢、妄想を抱かない
(´・ω・`)「以上」
( ´∀`)丶`∀´>´・(ェ)・)*‘ω‘ *)'A`)^ω^)゚∀゚)「それ常勝3ヶ条wwwww」
(´・ω・`)「冗談さ。緊張してる人もいると思ってね。では本題に入ろうか」

1、勝負は4人の合計の差枚数で決する
2、不正が入らないように第三者の審判をつける
3、その4人以外の枚数の追加は認められない
(´・ω・`)「以上」
( ´∀`)「成る程モナ。で、第三者の審判ってのは誰モナ?」
(´・ω・`)「あぁ、それはこちらで用意しているよ。二人とも、出て来てくれ」

( `・ω・)「よぉ」
( ´_ゝ`)「よっ」
<丶`∀´>´・(ェ)・)「よくもぬけぬけと…」
( ´∀`)「まあいいモナ。(ククク…)」
(´・ω・`)「二人にはお互いの陣営を常に見張って欲しい。投資関連は今持っている金を計算して行う。買い増しして差枚数偽りを防止の為にね」
('A`)「オーケー、完璧だ」
( ´∀`)「いいモナ。まあお互いベストを尽くそうモナ」
そう言って差し伸べて来た手、
('A`)「……、けっ」
普段ならまず払いのけるが…これはスロッターの勝負
固く、握り締めた。
('A`)「いざ尋常に…」
( ´∀`)「勝負!」

あの時のことを思い出しながら…

(´・ω・`)「とりあえず抽選はどちらの陣営も自力で頑張って!1000人近くいるから!」
( ゚∀゚)「バカ野郎気合いだ気合い!」
(*^ω^)「ジョルジュ兄素敵だぉ!ブーンも気合いだぉ!」
(´・ω・`)「君達もわざわざすまないね」
( `・ω・)「罪滅ぼしのつもりさ、お前とあいつの…な」
( ´_ゝ`)「しっかしこの日に打てないのはwww拷問だぜwww」
(´・ω・`)「すまないね…今度埋め合わせはするよ」
( `・ω・)「いや、いいんだ。俺らはよ、もうスロットはしない道を歩いて行ってる。だから…これが最後だ」
( ´_ゝ`)「そだな、もう…決めたからな。」
(´・ω・`)「………」
( `・ω・)「スロットが嫌いになったわけじゃないさ。ただ、他にも色々やりたいんだ、単純にな」
( ´_ゝ`)「あぁ。」
(´・ω・`)「……君達の新たな門出を僕も応援するよ」

『しょぼん何やってんだ!早く来いよ!』
こうして時間は動いて行く、古い仲間に別れを告げ、新しい仲間の元に行く
でもそれは僕にとっては別れでも、彼等にとっては始まり
だから僕は心から祝おう、彼等を
そしてこれからの自分を、仲間を
(´・ω・`)「今行くよ」
大切にしよう──
423( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/04(土) 06:25:35 ID:Ce1OtKEfO
( ^ω^)朝からモツカレー
( □谷□)「ククク…見ろ主任!この街…いや、全国の猛者が集まってると言っても過言ではないぞ!」
(;・∀・)「あーもうこの日が来てしまった…。このイベントが来る度胃が軋みますよ」
( □谷□)「馬鹿を言うな主任!この日を俺がどんなに待ち焦がれているか」
(;・∀・)「でもやりすぎですよ!」
( □谷□)「今年は例年以上にアドリブ全開だからな!ハッハッハ!」
(;・∀・)「……明日からまた回収しないと…トホホ」
( □谷□)「ククク…かかってこいスロプ共…俺のアドリブを見抜いてみろ」

( ><)「今から抽選を開始しますんです!一列に並んでくださいです!」

(;'A`)「1000人が管を巻いて一列に並んでいる様は圧巻だな」
(;^ω^)「ぉ…下手すれば1000番台だぉ」
(´・ω・`)「ここのスロットの総台数は777台だからそれ以下だと危ないね」
( ゚∀゚)「パチンコに行く客もいるだろうからな。またパチンコもガバガバらしいんだわ毎年」
そして彼らの番が回って来た
('A`)「よっしゃあ!(赤背景)」
( ゚∀゚)「甲賀忍法…神引喜」
(´・ω・`)「……アーッ!」
( ^ω^)「ぐっ……右手が痛み出す…今こそ使う時なのか…しぃ…。うぉぉぉ!」
結果報告!
( ゚∀゚)「1番来たぜゴラァ!」
(´・ω・`)「34番ktkr」
( ^ω^)「やったよ…しぃ…2番だ」
('A`)つ444番
( ゚∀゚)「見えなかったぜ…何やら不吉な番号が…」
(´・ω・`)「まさか…ドクオ?空気読めよ?」
( ^ω^)「しぃは頂きますね」
('A`)「うちの妹を厨二設定に使うな!」
(´・ω・`)「で、何番?」
('A`)「444番…」
( ゚∀゚)「北斗神拳奥義…」
( ^ω^)「ふぉぉぉ…しぃ!今君を解放してあげるからね!この邪悪な兄から!」
(´・ω・`)「てめぇ死ぬか?」
(;'A`)「しょぼんさんガチ怖いんで勘弁してください」
そんなやり取りをしてる時
( ´∀`)「278番か、おい」
( ・ω・)「はっ」
( ´∀`)「5番かモナ、なかなかモナ…ククク」
券を取り替えてはいけないなんてルールはないよな?ククク…
べっかんこから書いても5連規制だったぜ…不便だ
>>407
でもサンクス!
>>回胴タソ
あるあるwww
俺もこの間戦国で4000枚ぐらい出てる台がやめたから打ったわけよ
履歴も良さそうだったからさ
で、高確移行率とかsin数えてたんだがそりゃもう当たらないわけよ
まあ戦国だもの仕方ないと打ってたら200から1500くらいまでハマってさ
高確移行率はいいんだけどさ、さすがに限度ってあるやん?
4万入ってさ、ノブ来て負けてさ…
でも50Gまでは回そうと思って回したらまた来て次はさぁ〜派手にやろうぜぇ!で勝ったわけだが
次67Gでまたノブ…
5回くらいテンパイさせてもシーン
久しぶりに泣きましたよ…ええ
お互い頑張りましょう…
>>423
朝支援乙!おかげで投下できますた
( ^ω^)

>>新夢氏
店員がいいキャラしてたので尚且つ自分が思いつく中で良いのがなかったんでパクらせてもらいました!
気に障ったらごめんなさい!
427( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/04(土) 13:25:32 ID:q/QmBM3N0
( ^Ω^)御都科励
428( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/05(日) 06:52:02 ID:ZPNS9nwEO
( ^@^)乙も
429( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/06(月) 01:02:40 ID:bstUtyayO
保守(・∀・)ノ♪
430回胴黙示録ブーン:2008/10/06(月) 21:03:04 ID:cE/zoiuM0
執筆の方が思うように進まなかったので投下できませんm(__)m
支援してくださってくれる方、楽しみにしてくださっている方、
本当にゴメンなさい!
その分ハイクオリティーを目指してなるべく今週中には投下できるように頑張ります。
ではノシ
431( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/06(月) 22:40:13 ID:bstUtyayO
(;∀;)ノ楽しみにしてます♪
432( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/07(火) 11:32:48 ID:hefpIgiR0
保守(・∀・)ノ♪
433( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/07(火) 11:34:28 ID:hefpIgiR0
misu
434新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:22:09 ID:dxi2NMtMO
(;゚(   )  ちゅぱ ぢゅるぢゅる
  ↑ショボンです
(;T(   )  ぢゅうぅぅうぅ ぢゅるっ

(; ∀ )「………」
川; - ); A )「………」

(;T(   )  れろれろれろ むちゅうぅ〜

中年オヤジとピザ野郎の濃厚な、ガチホモディープキスシーン。
それはもはや地獄絵図と言ってもよかった。

(; ゚∀゚)「ま、まて! お前らの出場を認める! 認めるから、頼む! もうやめてくれ!」

そんな中、ジョルジュの悲壮な叫びが響き渡る。

(;T(   )  ぢゅう〜… きゅぽんっ

(;TωT)(´・ω・`)「ふう… わかってくれてうれしいよ、ジョルジュ」
(; ゚∀゚)「あ、ああ… お前らの『愛』は、よ〜くわかったぜ…」
435新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:23:25 ID:dxi2NMtMO
( ;ω;)「ひぐ… えっぐ、おおぉぉお〜ん…」
(´・ω・`)「やったね、ブーン君。これで出場できるよ」
( ;ω;)「うぅ… あおぉおぉん… ふぐぅ〜」
(´・ω・`)「そうか、そんなに泣くほど嬉しいのか。よっぽど出たかったんだね」

(;'A`)(こんな時、なんて言ってやればいいんだろう…?)
川;゚ -゚)(…そっとしてやろう。それが優しさだと、私は思う…)

(; ゚∀゚)「しかし、ショボンよぉ… オメーがこんなイベントに、ここまでガッつくとは思わなかったぜ…」
(´・ω・`)「ふふふ… すまないね。今月はちょっと入り用なもんでね」
( ;ω;)「おっおぉ〜ん… あぐ…えっぐ」

(; ><)「さ、さて! あとは参加希望の方はいないんですか!? そろそろ締め切るんです!!」

なんとも重い空気の中、ビロードは必死に叫んだ。
436新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:25:14 ID:dxi2NMtMO
(; ゚∀゚)「お、おう! そうだったな… よし! ここで受付けを締め切るぜ!」

なんとかこの空気を変えようと、ジョルジュも明るく振る舞う。

(; ゚∀゚)「えーと… シラけんとしぃちゃんペアの他は、たったの4組だけか…
     まったく、おまえらの女っ気のなさには、同情するぜ!」
(; ><)「それでは、参加ペアを紹介するんです!」
( ゚∀゚)「まずは、金髪ウザガキ喪男・ドクオと、29歳ガケっぷちの女スロッター・クーのペア!
     チーム名はズバリ『美熟女と喪男』だ! 異論は認めねえぜ!?」

(;'A`)「ちょww そのチーム名はちょっとまてww」
川#゚ -゚)「まだ『熟』はいらんだろ! 『熟』は!」

(; ><)「続いては、養分スロッター代表・モララーさんと、天然系不思議ちゃん・渡辺さんのペアなんです!
     チーム名は『養分さん、いつもありがとう』なんです!」

(# ・∀・)「なんなんだよ! それは!?」
从'ー'从ノシ「いぇ〜い。頑張っちゃうよ〜? みんな応援してね〜」
437新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:33:02 ID:dxi2NMtMO
( ゚∀゚)「さて3組目は、今回初登場のロマネスク杉浦&デレデレだ!
     今時恥ずかしい、ペアルックでの参戦ありがとうよ! チーム名はズバリ『ザ・バカップル』!」

ζ(゚ー゚*ζ「はいダーリン、あ〜んして。おいしいギガでちゅよ〜?」
(* ФωФ)「あ〜ん… もぐもぐ、あーおいちいなぁ〜。デレデレちゃんのギガは最高ですね〜」

(; ゚∀゚)「…で、最後はコイツら、加齢臭漂う中年オヤジ・ショボンと、暑苦しいピザ小僧・ブーン!
     異色チーム『や ら な い か?』だ! やべぇ、コイツらはヤバすぎるぜぇぇ!」

m9(´・ω・`)「ふふふ… どうだい? 君も や ら な い か ?」
( ;ω;)「ひっぐ… おっお〜ん… うぇえぇん」

( ><)「そして、今日のゲスト、シラけんさんとしぃちゃんペアなんです!
     以上の5組で、出玉バトルを行うんです!」

( ´ー`)「はぁ〜い。まあ、ほどほどに頑張るよ〜」
(*゚ー゚)ノ「しいちゃんも頑張るでし〜☆」
438新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:34:03 ID:dxi2NMtMO
( ゚∀゚)「で、細かいルールだが、まず座れる遊戯台の制限について説明するぜ」
( ><)「基本的には、一つの機種に一人しか座れないんです」
( ゚∀゚)「みんなバラバラの台を打ったほうが、誌面的に面白くなるだろうからな」
( ><)「でも、北斗の拳とジャグラーに限っては、台数が多いので2人までにするんです!」
( ゚∀゚)「台移動は自由だ。誰も打ってない機種なら、いつでも移動していいぜ」
( ><)「勝敗は、ペアの合計差枚数で決めるんです! 時間は、全6で一般開放する18時までとするんです!」
( ゚∀゚)「で、最初の台選びの順番は、これからクジ引きで決めるぜ!」

用意されたのは、A〜5までの5枚のトランプで、それを扇状に広げる。
これを各チーム一枚づつ引き、書いてある数字が、そのまま台を選ぶ順番になるというわけだ。
439新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:35:11 ID:dxi2NMtMO
('A`)「いうまでもなく、これは…」
川 ゚ -゚)「ああ。この順番こそが、勝敗を大きく左右するだろうな」
(´・ω・`)「設定がわかっている以上、少しでも機械割の高い台に座る…か」
( ・∀・)「確かに、定石だけど… 荒波仕様の設定5なら、どう転ぶかはわからないね」
( ;ω;)「うっうっ… うぇ、うぇえぇん… おおぉおぉん」

( ゚∀゚)「さあ! 引いてもらおうか! まずは、今日のゲスト、シラけん&しぃちゃんペアからどうぞ!」
( ´ー`)σ「はぁ〜い。じゃあ、真ん中のコレ!」
('A`)σ「じゃあ、俺は左から2番目!」
( ・∀・)σ「よ〜し、じゃあ僕はコレだ!」
( ФωФ)σ「ふむ。じゃあ、私めはコレで」
( ;ω;)σ「おっお〜ん… うおぉあぁん…」

さて、運命のカードの数字はいかに!?
440( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/07(火) 22:43:00 ID:HEYMLiTq0
(´・ω・`)つ@@@@
441新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:56:12 ID:dxi2NMtMO
(*´ー`)b「やったヨ! Aゲット! 1番いただき〜!」
(;'A`)「……3番か… すげえ微妙…」
\(* ・∀・)/「よっしゃ! 2番だ! やったよ、マイニー!」
( ФωФ)「4番ですな。まあ、いいでしょう」
( ;ω;)「おっお〜ん… 5番だお… カラダまで張ったのに… もうダメだお〜」

――パーラーニューVIPネオ設置機種一覧――

・北斗の拳 40台 ・ジャグラーTM 40台
・吉宗 20台 ・押忍!番長 20台 ・スーパービンゴ 20台
・主役は銭形 10台 ・カイジ 10台 ・夢夢DX 10台
・秘宝伝 10台 ・南国育ち 10台 ・俺の空 10台
・ビッグシオ 10台 ・ボンバーパワフル 10台
・鬼浜爆走愚連隊 10台 ・お見事!サブちゃん 10台
※以下バラエティ 各5台づつ
・ポパイ ・鬼武者3 ・ゴールドXR ・エヴァンゲリオン ・サクラ大戦 ・十字架
・パチスロだよ!黄門ちゃま ・シェイク2 ・ガッツだ!森の石松 ・ハローサンタマシンガンver
・ドロンジョにおまかせ ・ゴルゴ13 ・花火百景 ・アラジン2エボリューション ・海一番
・ドラゴンギャル ・おそまつくん ・ガメラ2 ・大繁盛本舗 ・巨人の星3
442新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:57:36 ID:dxi2NMtMO
( ゚∀゚)「順番が決まったようだな! さあ、1番のシラけんとしぃちゃん! どの機種を選ぶんだ!?」
(*´ー`)「う〜ん… どうしようかなぁ…」
(*゚ー゚)「しぃちゃんも、悩むでし〜」

(;'A`)「く… やっぱり北斗、鬼浜、カイジあたりか…?」
(´・ω・`)「う〜ん… 差枚を出したかったら、吉宗や銭形もありかもね」

しかし、シラけんからでた言葉は、とても意外なものだった。

(*´ー`)b「よし! 決めたヨ! 僕は、押忍!番長にするヨ!」
(;*゚ー゚)「え…?」
(; ゚∀゚)「…あん?」

(;'A`)「は?… 番長…?」
川;゚ -゚)「4・7号機だぞ…? もっとハイスペックな機種はたくさんあるのに…」

ギャラリーもざわつきだした。それも当然である。
せっかくの1番で選んだのが、4・7号機の番長。機械割は設定5なら、せいぜい106%程度。普通はあり得ない選択だった。
443新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 22:59:16 ID:dxi2NMtMO
(; ゚∀゚)「あ、あの… シラけんさん? 冗談だよな…?」
(*´ー`)「いや〜 僕の最近お気に入りの台なんですヨ。青7の1G連がアツすぎっすよネ!
     ほら、僕って流行に敏感なタイプじゃないですか〜」
(; ゚∀゚)「いや… そういうことじゃ…(バカヤロー! オメーらには勝ってもらわねえと困るんだよ!)」
(#* ー )「………」
(*´ー`)b「旬な台を、旬な時に打って勝つ! それが僕のスタイルですヨ! ハハハ … て、うぎぃぃ!?」

突然右足に激痛が走った。恐る恐る足下を確認すると、真っ赤なヒールが、
シラけんの足の甲を押し潰す勢いでグリグリやっている。これは痛い。

(;´ー`)(ちょ、ちょっとしぃちゃん! 何するんだヨ!?)
(#*゚ー゚)(シラけん…テメェやる気あんのか? ああん?)
(;´ー`)(え…? な、なんの事カナ…? うぎゃあぁあぁ!)

さらに足に加わる力が増した。
ホントに足の甲に穴が空きそうなぐらいの激痛がシラけんを襲う。
444新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 23:01:14 ID:dxi2NMtMO
(#*゚ー゚)(…なんで、北斗や銭形を差し置いて番長なんだよ? そんなんじゃ勝てねえだろうがっ!
     テメー所帯持ちになって、脳みそ腐ってんじゃねえのか? ああ?)
(;´ー`)(し、しぃちゃん…! なんか勘違いしてるヨ! 僕達の目的は、勝つことじゃないでしょー!?)
(#*゚ー゚)(あん…?)
(;´ー`)(僕達は面白い記事が書ければそれでいいの!
     番長は今、人気『だけ』はあるんだから、打っとかないとマズいでしょ!)
(#*゚ー゚)(…ちっ そういうことかよ)
(;´ー`)(だから、しぃちゃんもそのへん考えて選んでネ!
     いつも打ってるからって、B沖とか勘弁してヨ!?)
(#*゚ー゚)(けっ… わぁーったよ)

(; ゚∀゚)「あ、あの… しぃちゃんもそろそろ決めてもらっていいかな…?」
(;*゚ー゚)「え!? ああ、ごめんなさいでし〜! いい機種がいっぱいあるから、
     つい悩んでしまったでしっ! メンゴでしっ! てへ☆」
(; ゚∀゚)「…すんませんね、急かして…(全部聞こえてんだよ… この女やべぇ)」
445新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 23:03:41 ID:dxi2NMtMO
(*゚ー゚)(う〜ん… 普段なら、ゴシオか育ちをガスガス叩く所だけど…)
(;´ー`)「し、しぃちゃん! ボンパワとかどうかナ!? 女の子らしくていいと思うヨ!?」
(*゚ー゚)「ボンパワねぇ… たいした差枚は期待出来ないけど?」
(;´ー`)「でも、ほら。しぃちゃんのイメージもあるしさ…」
(*゚ー゚)「…ちっ しゃーねえな、ボンパワにすっか。そのかわり…」
(;´ー`)「な、なんだい?」
(*゚ー゚)「オメーは最低でも7千枚は出せよ?
    二人合わせて万枚だ。そうじゃねえと盛り上がらないだろ?」
(;´ー`)「そ、それはキツ…」
(*゚ー゚)「これノルマな。もし、出せなかったら… ふふふ」
(;´ー`)「は、はい! 全力で頑張らせて頂きます! (や、やべぇぇええぇ!!)」

(; ゚∀゚)「あの… お決まりですか?」
(*゚ー゚)ノ「は〜い! お待たせしたでしっ! しぃちゃんはボンバーパワフルにするでし!
     夢夢ちゃんが、とってもカワイくて、しぃちゃんお気にの1台でし☆」
(; ゚∀゚)「あ、ボンパワね… 了解しました」

シラけんは番長、しぃはボンパワ。とりあえず、一組目の最初に打つ台が決定したようです――


続く――
446( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/07(火) 23:11:09 ID:XkkYfhNv0
(´-ω-`)つ@@@@
447( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/07(火) 23:14:30 ID:iiRDd9f+O
( ^ω^)モツ煮。執筆早くてうれしいお。
(;^ω^)関係ないけど今日甘デジで20Kやられたお。あべし
448( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/07(火) 23:15:54 ID:lB753o3FO
ガメラ2ってオオガメのことだよな?
オオガメ一択じゃねぇかwwwwww
割ぶっ飛んで高いぞ!
まあHVGのことだと思うけど一応書いとく
449新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 23:24:02 ID:dxi2NMtMO
>>448
OH! アナタとてもイイヒトデース!
すいません、全くその通りです!サミー初(だったっけ?)のドーナツビジョンのアレに皆さん脳内変換しといて下さい!
指摘ありがとうございます!
450新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/07(火) 23:27:13 ID:dxi2NMtMO
まいどどうも
でもって、リアルタイムで支援頂きありがとうございましたm(_ _)m
なんとも中途半端な所で終わってしまいましたが、メモ帳の制限があるもので…

>>名無しさんへ
( ><)の店員キャラは、実は僕のオリジナルではありません。
僕がブーン小説を書くきっかけになった、ある過去作品からいただいたものです。
まあでも、どんどん使ってやって下さいww

なんか、リアルタイムで支援がついて、さらに即レスで指摘まで戴けるとは…
いち素人糞作家には、もったいない限りでございます!

ではまた( ^ω^)ノ
451( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/07(火) 23:39:28 ID:i5D8a0iKO
乙(・∀・)ノ♪
452( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/08(水) 03:37:17 ID:yyELq/3WO
>>449
いえいえW
他にも設置してる時期が合わない台とかもあるけどそこら辺は作者さんの都合もあるからノンタッチしときます
わざわざ言うのも差し出がましいですし無理に合わせる必要もないと思うからね
ただ作者さんがそうゆうのを重視していてるのなら言ってくだされば詳しく教えますよ。
何か文章が嫌みったらしく尚且つ偉そうになってしまいすみません・・・。
頑張ってください。乙でした!
453( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/08(水) 08:22:29 ID:oJ+QDOrI0
( ^Ω^)乙鰈
454( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/08(水) 21:59:59 ID:FUoimXL0O
( ゚∀゚)もちろんオレはポパイを打つぜ!
455新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:34:45 ID:6hJCuEGeO
( ゚∀゚)「さあ、2組目のモララー&渡辺さんの養分ペア! 台を選んでくれ!」

(* ・∀・)「さて… どうしようかなー。やっぱり北斗かなー。吉宗もいいなー」
从'ー'从「ねぇねぇー 私は何を打てばいいのかな〜?」
( ・∀・)「ん? ああ、ハニーはこないだスロット始めたばかりだもんね。僕が選んであげるよ」
从'ー'从「うん〜 お願い〜」
( ・∀・)「う〜ん… 初心者なら、やっぱりカイジかな… いや、女の子だから夢夢DXのほうがいいかな〜」
从'ー'从「あ! すご〜い! 見て見て〜、懐しいのがあるよ〜?」
( ・∀・)「え…?」
从*'ー'从「いや〜ん! あたしこのアニメ、ちっちゃい時大好きだったの〜!」
(* ・∀・)「へえ〜 そうなんだー 僕も好きだったよ。面白いよね!」
从*'ー'从「ねぇねぇ、あたしこの台打ちた〜い! てゆーか、もう決〜めた!」
(; ・∀・)「…え? ま、まってよ。それはちょっと…」
从*'ー'从「ねぇ〜? いいでしょ〜? おねが〜い!」
456新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:36:10 ID:6hJCuEGeO
(; ・∀・)「う… ハ、ハニー。こっちの台はどうかな!? 夢夢DXっていうんだけど、
     カワイイ台だから、きっとハニーにぴったりだと思うなっ!」
从#'ー'从「え〜? あたしはこれにするの〜! もう決めたの〜!」
(; ・∀・)「う、うう…」

モララーが必死に説得するのも無理はなかった。
燦然と輝く、一見癒し系の緑のパネルに、誰もが知っている名作アニメのキャラクター。
そう、その台とは…

从#'ー'从「あたしはポパイが打ちたいの〜!」
(; ・∀・)「す、すまない! ハニー! 頼むから、それだけは…」

スロサロの住人ならば、おそらく説明は不要であろう。
とあるクソ台を決めるスレで、『よってポパイ』の名言を生んだほどの、伝説的なクソ台、ポパイ。
そのクソたる所以は、ゲーム性云々以前に、そのスペックのカラさにある事は、もはや周知の事実である。

(; ・∀・)「お、お願いだよ! その台だけは…」
从#'ー'从「…ふ〜ん? モララーくんは、あたしのお願いを聞いてくれないんだ〜?」
457新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:37:59 ID:6hJCuEGeO
(; ・∀・)「い、いや… そういうことじゃなくて…」
从#'ー'从「いいもんっ! あたし、ポパイが打てないんだったら、もう帰るもんっ!」
(; ・∀・)「ええええ!? そ、そんな〜…」
( ゚∀゚)「ほらほら、大事な彼女に愛想つかされちまうぞ? ここは望みを叶えてやったらどうだ?
     つーか、後がつかえてるんだから、早くしてくれや。ケケケ…」
(; ・∀・)「くぅ〜 わかったよ… ポパイを打ちなよ、ハニー…」
从*'ー'从「わ〜い! やったぁ〜!」
(; ・∀・)(く… これで、一気に状況がキツくなってしまったぞ…
     なんとか僕だけでも、ハイスペック機でタコ出ししないと、6チケットが…)

( ゚∀゚)「はい、渡辺さんはポパイ(笑)ですww んで、彼氏の方は? どうすんだ?」
(; ・∀・)「くぅ〜 じゃあ、一か八かで、吉宗…」
从'ー'从「えぇ〜? あたしこの台よくわかんないから、隣りで打ってよ〜」
458新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:39:20 ID:6hJCuEGeO
(; ・∀・)「ええ!? でも、同じ機種には座れないんだよ!?」
从'ー'从「あたし〜 ポパイの端っこに座るから、その隣りの台にしてよ〜。
     それなら、違う機種でも、隣り同士で打てるでしょ〜?」

この店は、一列20台シマである。バラエティは、一列に4機種入っているので、
機種と機種との境目なら、隣り同士で打てるというわけだ。
そしてポパイは、カドから5台並んでいた。渡辺さんが、5台目に座るとなると、
モララーは必然的に、列の6番目の台を打つことになる。しかし、これが問題だった。

(; ・∀・)「う… こ、この台は…」
('A`)「いやぁww 俺もその台狙ってたのに、先に取られちまったか〜ww」
( ^ω^)「ウラヤマシスww 僕もセーラタンでハアハアしたかったお〜ww」

そう。ポパイと並ぶほどの、その迷機とは…

(; ・∀・)「じゅ、十字架…」
459新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:41:25 ID:6hJCuEGeO
セーラモードという爆連モードを搭載した、ネットが誇る一撃必殺系ストック機、十字架。
しかし、同社かつての激カラノーマルAタイプ、ドラキュラを彷彿させるような、機械割のカラさたるや、ハンパなものではない。
まさにポパイと並ぶ、クソ台二大巨塔であった。
(※ポパイと十字架の解説は、共に設定6で50K以上負けたことのある、作者の完全な主観で書かれています。
  実はそんなにカラくない、そこまでクソ台ではない等の異論は、全くもって認めませんっ!)

(; ・∀・)「く、くぅ〜… これだけのラインナップで、わざわざ十字架とは…」
( ゚∀゚)「ヒャハハハッ! よ〜し、モララーは十字架な! 決定〜!!」
(; ・∀・)「くそ! なんで今時、まだ十字架なんか置いてるんだ! この店はッ!」
( ゚∀゚)「ふふふ…(だって、抜けるんだもーん♪)」

養分カップルは、やっぱり今日も養分になりそうな予感です。
460新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:42:37 ID:6hJCuEGeO
そして、3組目。すでに余裕の笑みを浮かべる2人であった。

(*'A`)「よっしゃww クー姉、これはイタダキだぜ!」
川*゚ -゚)「ああ、そうだなww」
( ゚∀゚)「ほほう。まあ、お前らじゃあしゃーねえか。で、何にするんだ?」
('A`)「俺が銭形で…」
川*゚ -゚)「私は吉宗でいく!」

迷わず即答する2人が選んだのは、いわずと知れたA-711タイプの名機だった。

( ゚∀゚)「…あん? お前らならもっと堅実にくるかと思ったんだがな…?」
('A`)「…店長、設定5の最大の弱点は?」
( ゚∀゚)「そりゃあ…爆連と引き換えの、クソ重たい初当たりだろうよ」
川 ゚ -゚)「そう。しかもA-711となれば、なおさらそれはネックになりやすい」
( ゚∀゚)「おう。吉宗なんか、5でも逆万枚とかザラだからな」
('A`)「ふふふ… だが、それを俺達は、リセモでカバーするッ!!」
( ゚∀゚)「…ちっ、やっぱりその手かよ」
461新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:43:56 ID:6hJCuEGeO
川 ゚ -゚)「店長… リセモ消しや、ストック飛ばしはしてないと言ったな?
     その言葉にウソはないだろうな?」
( ゚∀゚)「当然だ。俺様もこの商売長いんでね。
    『信用』てヤツがどれほど大事か、わかってるつもりだぜ?」
('A`)「ふふふ… なら、一機種に一人のルールを存分に利用させてもらうぜ?」
川 ゚ -゚)「カニ歩きで、全てのリセモを独り占めできるからなww」
( ゚∀゚)「…けっ」

(;^ω^)「そ、そんな手があったなんてッ…!」
(´・ω・`)「う〜ん、ちょっと考えれば、すぐわかるような事だよね…?
     でも、あのジョルジュが…? なんか引っ掛かるなぁ…」

3組目『美熟女と喪男』は、一気に優勝候補に躍り出たようです。

( ゚∀゚)「さあ、じゃあ次だ!」
462新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:44:50 ID:6hJCuEGeO
ζ(゚ー゚*ζ「あ! ダーリン、わたしたちの番だよ!」
( ФωФ)「ほうほう。では、デレデレちゃんはどの台がいいのかなぁ〜?」
ζ(/ー/*ζ「え〜? わたしは、ダーリンの隣りだったら、何でもいいな///」
(* ФωФ)「もう、甘えんぼさんだなぁ〜。でも、僕もデレデレちゃんの隣りがいいかなぁ〜」
ζ(/ー/*ζ「ダーリンも、そう思うの〜? やっぱりわたしたちって、相性バッチリなんだね!」
(* ФωФ)「デレデレちゃん… 僕達、ずっと一緒にいようね」
ζ(/ー/*ζ「…うん♪」

(; ゚∀゚)「あの〜 そろそろ決めてくれねえかな…?(コイツら、マジうぜぇww)」
(* ФωФ)「あ、失礼しました。デレデレちゃん、どうしようか?」
ζ(゚ー゚*ζ「ダーリンの好きな台でいいよ♪ わたしはその隣りにするから」
(* ФωФ)「ほうほう。じゃあ、僕はお気に入りの、エヴァンゲリオンにするよ!」
ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ、わたしは隣りの機種ね! えっと、シェイク2だね!」
463新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:45:54 ID:6hJCuEGeO
(; ゚∀゚)「あの〜 一応言っておくけど、両方とも5号機なんだが…」
(* ФωФ)b「そんな些細なことは、僕達の愛の前じゃ、関係ナッシング!」
ζ(゚ー゚*ζ「でも、エヴァかぁ…わたし少し妬いちゃうな〜」
(* ФωФ)「ん? 何に妬くと言うんだい?」
ζ(゚ー゚*ζ「だってぇ〜 レイやアスカにダーリンが取られちゃったみたいなんだもん」
(* ФωФ)「HAHAHA 何を言っているのかなぁ? レイもアスカも、魅力じゃ君の足下にも及ばないさ」
ζ(゚ー゚*ζ「ええ〜? 本当?」
(* ФωФ)「ああ、当然じゃないか…」
ζ(/ー/*ζ「ダーリン…」

完全に二人だけの世界へイッてしまっている、チーム『ザ・バカップル』
背景に薔薇の花が咲いているのが見えるようだった。

(; ゚∀゚)「さ、さあ! 最後はチーム『やらないか?』いってみようか!(もうどうにでもなれww)」
464新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 01:47:17 ID:6hJCuEGeO
(´・ω・`)「ふふふ… 最後でも、全然問題なかったね」
( ^ω^)「まったくですおww さて… 僕らもドクオ達と同じく、リセモ狙いで…」
(´・ω・`)「いや… 僕はいつも通り、ジャグラーでいくよ」
(;^ω^)「ええ!? そんな!? ショボンさん、いくら何でも、それはないおww」
(´・ω・`)「…ブーン君も、なるべくチョロチョロしないで、一台に腰を据える感じで打つんだ」
(;^ω^)「そ、それはどういう…?」
(´・ω・`)「うまくは言えないんだけど… やっぱり何か引っ掛かるんだ。
     あのジョルジュが、そんなに甘いハズがない」
(;^ω^)「か、考えすぎじゃ…?」
(´・ω・`)「どうもスッキリしないんだよ。こんな時は、考えてることの逆が実は正解…てね。
     ギャンブルの定石の一つさ。どうだい? ここは一つ、僕に乗ってみないかい?」

長年の経験があるからこそ、活かされる『勘』は確かにある。
ショボンの予感は、果たして…?


続く――
465( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/09(木) 01:48:15 ID:MKhjqHvZ0
466新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/09(木) 02:09:57 ID:6hJCuEGeO
まいどどうも
いやぁ… 機種についての指摘、ありがとうございました。
確かに、時期とか考えると明らかにおかしいっすよねww
僕自身かなり忘れているのと、ネタで使う機種以外は、思いつくままに適当に書いてしまったので、
こんなパラレルスロ屋になってしまいました。

まあ、それでも優しくスルーしてくれる住人の皆さんに感謝ですww
さて、次回は…また少し期間が空くと思います。気長にお待ち下さい。

ではまた( ^ω^)ノ
467( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/09(木) 08:29:40 ID:MNzN1wib0
( ^Ω^)乙カレー
468( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/09(木) 19:08:54 ID:VgTgbLBT0
続き楽しみにしてます♪
469( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/09(木) 19:51:01 ID:LedpZtVT0
( ^ω^)ノ 乙鰈♪
こんな楽しいスレ、発見できてラッキーでした。
続きが楽しみです。
(´・ω・`)「仕方ないね…こればっかりは運だから」
('A`)「あぁ…すまねぇ」
( ゚∀゚)「その分俺達が割高いやつの6をツモればいいのさ!」
( ^ω^)「そうだぉ。気にすんなぉドクオ」
('A`)「本当に申し訳ない…」

とにもかくにも作戦だ。新たに4人になったサンズオブリバティの作戦会議が始まった!
(´・ω・`)「過去の傾向から見て6を固めて来るのは間違いない筈。ちなみに前はりんかけ、スパイダー、ガッチャとかは全5だった」
( ゚∀゚)「びみょいwww」
('A`)「全6にしないのが奴らしい。その代わり110以下の台はほぼ6と思っていい」
( ^ω^)「回収する気NEEEE」
(´・ω・`)「今年は判別し易いハイスペが入ったからね」
( ゚∀゚)「バイオとキン肉マンか!なら俺はバイオだな!」
( ^ω^)「ブーンもバイオに行くぉ!1、2番なら間違いなく取れるぉ」
(´・ω・`)「安易だな…」
('A`)「奴の餌食だぜそれじゃ。過去に何度煮え湯を飲まされたか…」
(´・ω・`)「僕の調べだとかなりのプロ殺し店だよ。4号機時代からやってるイベントだけど割が高い台は仕込みが入ってたりするけど結局あっても5って傾向が強い」
('A`)「つまり6でも割りがそこまで高くないが枚数を稼げる機種…に行くのが正しい」
( ゚∀゚)「し、しかしよぉ…せっかく一番だってのにバイオとかに行けないのは生殺し過ぎるぜwww」
('A`)「ここはサンズの頭脳に任せるとするさ。俺は番号遅いからな、適当に空いてて割高い台に座るぜ」
(´・ω・`)「ふむ…。やはり勝つにはハイスペの6を打ちたい。それで判別し易いと言えばバイオ、キン肉マン。ここはその2機種を抑えよう」
( ゚∀゚)「そうこねぇとな!」
( ^ω^)「待ってました!」
('A`)「いいのか?ここ3年ぐらいはハイスペは5だぜ?」
(´・ω・`)「5だとしても割は109あるからね。初めから110の機種の6狙うよりは夢があるさ」
(´・ω・`)「本来なら5でも割が高いりんかけ、スパイダー辺りに行くんだろうけどその辺りは読まれてそうだからね」
('A`)「ま…こうなったら後は出たとこ勝負さ。んじゃまた後でな」
そうしてドクオは後ろに行った。
先程抽選が終わり今店員が並びを整えてる所だ
( ゚∀゚)「ちっ…いきなりやってくれたな」
( ^ω^)「だぉ」
何故二人がこんなことを漏らしたか…それは後ろ、3、4、5、6番目を見ればおわかり頂けるだろう
<丶`∀´>(´・(ェ)・)( ´∀`)(*‘ω‘ *)
(´・ω・`)「全員がたまたま3456番引いた…ってわけないよね。いくらなんでも確率が低すぎる。それに一人ちらっと見たら200番くらいだったのに…」
やられた…先手はモナー
人海戦術でショボンを出し抜く
(´・ω・`)「しかしルールには決めてないから不正だと追及出来ない」
しかし勝負まだ始まったばかりだ

(;'A`)「……」
川 ゚ -゚)「……じー」
(;'A`)「あの、なんか俺の顔についてます…?」
川 ゚ -゚)「……私は445番だ。つまりあなたは444番ってことだよね?」
('A`)「……はあ…まあ」
川*゚ -゚)「くふWついてませんねこんな大事な日に444番だなんて」
('A`)「いやあんたよりは番号良いよwwwしかも初対面の奴に言うセリフか!」
川 ゚ -゚)「私はスロプとかじゃないからいいの。それより覚えてないの?」
('A`)「へ?……あ〜もしかしてパン屋の?」
川 ゚ -゚)「それは私の姉だ馬鹿者。ほら、君達よく顔出す店の」
('A`)「あーコスプレイベの時綾波の格好してた腐女S(ry」
川#゚ -゚)「声がデカいわ馬鹿者!」
彼女が一生懸命ドクオの口を手で封じようとしてるところを見たドクオは
キュイン…キュインキュインキュイン
('A`)「(はっ!俺の恋のパトランプが鳴っている!何年振りのボーナスだろうか!しかもこいつぁレギュラーなんてちゃちなもんじゃねぇ…)」
川#゚ -゚)「大体だな、男の人って言うのはデリカシーがない……」
(*'A`)「しかもよく見れば凄い可愛いし!あ〜でも胸はぺったんこだな。何食ったらあんなぺったんこになるんだろう…」
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「あ……」
川 ; -;)「……。どうせぺちゃんこだよ…」
('A`)「ちょwww泣くな。俺が悪かった!何でもするから!」
川 つ -;)「本当…に?」
('A`)「あぁ!ドラ○ンボール並に何でもしてやるぜ!」
川 ゚ -゚)「あーそう。ならいいよ、許してあげる」
('A`)「嘘泣き詐欺キターwww」
川 ゚ -゚)「ぺちゃんこなんて女の子に言ったら侮辱罪だよ?逮捕なんだよ?!」
('A`)「いやぺったんことは言いましたが…」
川 ゚ -゚)「同じことよ!まあ…可愛いって言ってくれたことは素直に評価しましょう」
('A`)「は、はぁ…(なんか思ってたキャラと違うな…)で、望みはなんだ?直接金よこせとか節操のないお願いはしないよな?」
川 ゚ -゚)「私はそんな邪険な願いはしない。そうだな…君の隣に座るからスロットを教えてくれ」
('A`)「へ?知らないでこんな所に来たのか?」
川 ゚ -゚)「見たことはあるが打ったことはないんだ。コーヒーガールだからな」
('A`)「……(まあ教えながらでもフルウェイト消化は出きるか)いいよ、わかった」
475( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/10(金) 16:54:12 ID:XfeA8TgL0
( ^Ω^)hsmr
川*゚ -゚)「本当だな?!嘘はいかんぞ嘘は」
('A`)「男に二言はねぇって奴だ。え〜と名前は…」
川 ゚ -゚)「クーだ。」
('A`)「俺はドクオ、宜しく」
川 ゚ -゚)「よろしくだドクオ」
こうして二人は出会ったのだった。
(*'A`)「(てか俺一人だけラブコメかよ!勝負どうでもよくね?www)」
なんて舞い上がってる時に前の列では死闘が始まろうとしていた!
( ゚∀゚)「ブーン!わかってるな?!」
( ^ω^)「わかってるぉ!最初から最大旋速で行くぉ!」
( ><)「5人づつ入場なんです!どうぞなんです!走らな(ry」
(#゚∀゚)「うぉぉぉぉどけぇ!」
(#^ω^)「そりゃあああああぁぁぁ突っ込めえええぇぇぇぇぇ!」
二人は猛然とダッシュし、真っ先にバイオハザードの島とキン肉マンの島を目指す
( ´∀`)「作戦通りモナ。行くモナ」
(´・(ェ)・)<丶`∀´>(*‘ω‘ *)「うす!」
敵のチームもそれぞれ狙い台へと走って行った。
(´・ω・`)「さて…僕はどうするかな」
(´・ω・`)「固く行くなら今日導入された約時か。前の人はほとんどハイスペに走るだろうから楽勝で取れるはず……」
そう考えているとしょぼんの番が回って来た。
(;><)「は、走らないでくださいなんです…」
(´・ω・`)「店員さんも大変だな…。」
でもまあこんな日に走らなくて…いつ走る!
ダッと脱兎の様にかけるしょぼん。その中肉中背の体は考えられない速度だ
(´・ω・`)「エヴァの角ゲッ……」
しょぼんは目に映ったものを見て驚愕した
(´・ω・`)「まさかこんな仕掛けを打ってくるとは…」

( □谷□)「クックック…見ろや主任!あの客の驚き様wwwwwwぼさっと突っ立って放心状態の奴もいるぞ!」
(;・∀・)「そりゃあんな仕込みすればそうもなりますよ!」
( □谷□)「精々考えろスロプ諸君。かかってこいかかってこい…」
ども!最近はまあまあ投下出来てんで良かったです!
てか最近仕事があんまりないと言うか…不況すぐるwwwwww
新夢氏とネタもろ被り何ですがまあ気にしないでくださいwww

>>回胴氏
楽しみに待ってるぜ!

>>新夢氏
そうだったんですか。なら遠慮なくつかわせてもらいますwww
ネタ被りは故意じゃないで勘弁してねW

じゃあまた来週〜
ノシ
479( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/10(金) 18:03:56 ID:G7oVSefO0
( ^Ω^)小津カレー
480( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/10(金) 21:56:04 ID:INzXMmOjO
|・ω・`)乙
481( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/10(金) 23:26:19 ID:0il61apTO
( ^ω^)乙っす
482( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/11(土) 00:37:58 ID:zYvlyv5mO
まさか・・・七揃い・・・
483( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/11(土) 18:05:38 ID:5kJ9inisO
( ゚∀゚)乙。仕事もガンガレ!
484( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/11(土) 22:14:04 ID:NMw1CmLUO
( ^@^)乙も
485( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/12(日) 05:53:51 ID:YHXsYXtN0
5号機は喰えないんだお
働いた方が楽だお・・・・・月30じゃ意味ないお・・
486回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 20:07:29 ID:VEHcDJmW0
前回の投下から間が空いてしまってスイマセンでしたorz
ようやく執筆の方が終わりましたので9時頃から投下したいと思います!

しばしの間ノシ
487( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/12(日) 20:48:36 ID:cwZBX68iO
楽しみにしてるお
488回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 20:55:39 ID:VEHcDJmW0
感情を表に出すという行為は疲れるよ。

喜んだり、
怒ったり、
哀しんだり、
楽しんだり。

何度も何度も、行ったり来たり。
終わりのないラリー。僕はピンポン玉?

もう、僕くたびれた―――――
終わらせよう、自分の意思で―――――
489回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 20:57:26 ID:VEHcDJmW0
―――――
ゴクリ、

静寂の中、誰かが唾を飲み込んだ。その音に驚いた周りの人達が一瞬身体を震わす。
それほどまでに静まり返っていた。信濃川の放った言葉は場の空気を一瞬にして凍らせたのだ。
そして、

(`∀´) それではルールの説明をしようか。なにしろ時間がないのだ

そんな空気を破ったのもやはり信濃川だった。たった今姿を現したスロット台に歩いていく。
しかしその後ろ姿を追う者は黒服を除いて誰もいなかった。参加者達は視線だけを信濃川に送っていた。

参加者側サイドからしたら“賭けるものは自分の命”という言葉の真意の方が重要なのだ。
それは“命を賭ける気持ち”でこれから行われるギャンブルに取り組め、という意味なのか、
それとも“本当に命を賭けた”ギャンブルを行うのか。その差は大きい。

信濃川を追う参加者は依然として現れない。まるで今いる場所が自分の持ち場とでもいうように。
信濃川もそんな様子の参加者達に気づいたのか「はやくこい」というような仕草を投げかけた。
490回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 20:59:28 ID:VEHcDJmW0
「何をやらせるつもりなんだ・・・」

参加者の一人がそう呟いた。眉間に皺を寄せたその表情は信濃川に対する不信感と、
これから行われるギャンブルへの恐怖感が入り混じっている。

「そ、そんなん聞かれても分かんねーよ・・・」

隣にいた男は視線を信濃川に向けたままそう答えた。
その声は心なしか震えていた。当然だが寒いからではない。この男もまた恐怖を感じているのだ。

しん――――、と静まり返る。

「・・・と、とりあえず」
「とりあえずここにずっと突っ立っててもしょうがなくねえか?」

今までずっと口を開いてこなかった男がそう言う。他の参加者達は何も言わない。言えない。
“命を賭ける”その言葉の意味を知りたい。しかしその気持ちとは裏腹に、真実に近づくのは怖いとも思う。
出来るならこのまま動きたくない。現状維持が最も好ましい。だが、
491回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:01:10 ID:VEHcDJmW0
「てめえら、何とか言えよ!お、俺は行くぜ!?目の前に金があるのに何も出来ねえなんてまっぴら御免だ!」

その男は吹っ切るように前に進んでいった。他の参加者達はその後ろ姿を見送った後、互いに顔を見合わせる。
「お前どうする?」「行くしかないだろ、俺だって金を捨てるのは嫌だ」「マジか」「行きたくねえよ」と様々な思い。
そのうち一人が歩き出した。さらにもう一人と続く。彼等は決して意を決した訳ではない。怖いからこそ、進むのだ。

「嘘、だろ・・・あいつら・・・正気か?」

残された参加者の一人が呟いた。ガチガチと歯を鳴らし、ブルブルと手が震えていた。
“命を賭ける”と言われたんだ。最悪死ぬかもしれないんだぞ?正気じゃない、狂気の沙汰・・・!
そこまで金が欲しいかよ・・・!なんでそこまで張れるんだよ・・・!

気づけば目から大粒の涙。気づけば取り残されているのは自分だけ。

――――クソ、クソ!クソォ!!

男は両目から流れる涙を拭いながら歩き出した。なかばヤケクソといってもいい。
背中を丸めながら、そして肩を震わせながら、それでも男は前に進んでいった。
しかしその足取りは、重い――――
492回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:03:12 ID:VEHcDJmW0
―――――
長年スロットを好んでうってきた俺でも、今目の前にあるスロットマシーンを見るのは初めてだった。
作りは単純明快。リールがあって、レバーがあって、ストップボタンがあって、コイン投入口がある。
ただ最近流行りの液晶はついていない。極めてレトロな雰囲気を持つ台だった。

(;ヽ`ゝ′) (・・・今でいうジャグラーみたいな台だな)

俺はスロットマシーンに手を触れてみた。冷たかった。・・・当たり前か、ここは外だもんな。
少し恥ずかしくなった。別に誰かに見られてる訳でもないのに。

(;ヽ`ゝ′) (・・・それよりも)

それよりも俺がさっきから気になっているもの。それは後ろ。椅子1つ挟んだ先には足場がない事だった。

(;ヽ`ゝ′) (・・・こりゃあ落ちたら死ぬな。間違いなく即死だわ)

何故信濃川は俺達にこんなところでスロットなんかうたせるのだろうか?
それはやはり先ほど口にした“賭けるものは自分の命”という言葉に関係があるのだろうか?
493回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:05:15 ID:VEHcDJmW0
もし本当に関係があるというのなら今回のギャンブルは本当の意味で“生きるか、死ぬか”の勝負となる。
つまりこのギャンブルに敗れた場合、椅子の後方にある暗闇に身を投じられ数秒間の空中遊泳を楽しんだ(?)のち、
地面と激突してジ・エンド。文字通り命を失う事となる。

しかしそうなるといくつか疑問点が浮かび上がる。
まず1つ目。それはどういったギャンブルを行うのか?
実はスロットを用いたギャンブルとは意外に少ない。パッと思いつく限りでは単純に出玉対決が挙げられる。
第三者参加型設定看破戦みたいに第三者を交えるのなら話は別だが今回は完全に俺達しかこの場にいない。
なのでそのような趣向の変わったギャンブルは出来ない。

そして2つ目。これは1つ目を踏まえた上での疑問だ。
仮に出玉対決が今回のギャンブルの内容だったら完全に勝者と敗者が二分化する事となる。
つまり11人中6人は勝者となり、残りの5人は残念ながら敗者となるという具合だ。
これは上位6位まで入った場合は別に問題ないが、7位以降の参加者があまりにも可哀想ではないか?
それに初めから半分の参加者は死ぬと言われたらみんな縮み上がってしまうだろう。そうなったらもう勝負どころではない。
494回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:07:46 ID:VEHcDJmW0
そしてこれが一番の疑問。それは信濃川の言った“賭けるものは自分の命”という言葉だ。
注目するところは“自分”という言葉が“自分達”ではないというところだ。一人称。俺は直感的に感じた。
今回のギャンブルは“他人に干渉しない”つまり周りの人間の勝敗は自分自身には全く関係がないんだと。

つまり今回のギャンブルは、出玉対決のような互いが互いを喰らいあうものではなく、
完全に自分との闘い――――

そうなると可能性は薄いが全員が勝者になる場合も、逆に全員が敗者になる場合も考えられる。
要は全員が平等になるのだ。

問題は1つ目の疑問。それはどういったやり方で勝敗を決めるかだ。
他人との競り合いで勝敗が決まらないんだとしたら考えられるのは只1つ。それは自分がミスを犯した時。
つまりペナルティーだ。その代償として命を失う。こう考えれば全て一本の線に繋がる。

何故一本の線に繋がるのか。それはスロットにはその条件を満たすやり方が1つ存在するからだ。
なんていう男だ、信濃川という人間は。こんな悪魔じみたやり方で俺達の命を摘み取ろうとしているのか――――

(;ヽ`ゝ′) (・・・やってらんねえぜ。付き合わされるこっちの身にもなりやがれクソ野郎が!)
495( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/12(日) 21:09:19 ID:MO6uCC130
( ^Ω^)hsmr
496回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:09:54 ID:VEHcDJmW0
しかしそこには抜け道も存在する。俺は急いでポケットから自分の携帯端末を取り出した。
よかった。幸いここは電波が通じるみたいだ。すかさずEZボタンを押しトップメニューを開いた。
キーワード入力をクリック。うちこむ言葉は“スロット 解析”
そして検索ボタンを押すと数秒後に検索結果が現れた。

EZwebの検索結果、携帯一般サイトの検索結果、PCサイトの検索結果の3つが表示された。
このうちEZwebの検索結果は有料登録が必要なサイトが多い。今はそんな時間はないのでパス。
そしてPCサイトの検索結果は携帯端末からは閲覧出来ない場合が多い。自然の流れで俺は携帯一般サイトの検索結果、
そのうちの一番上に表示されている“幸運slot解析情報”というサイトをクリックした。

すぐに膨大な量のスロットマシーンの解析情報が表示された。四号機から五号機まで幅広い。
俺は一度目の前にあるスロットマシーンのパネル部分に目を向けた。
このスロットマシーンの名称を知るためだ。名称を知らなければせっかく解析サイトを開いたのに意味がない。
幸いパネル部分には名称が記載されていた。その名は、

(;ヽ`ゝ′) Death Scythe・・・!!

直訳すると死神の鎌。なんという名前のスロットマシーンだ。俺は素直にそう思った。
こんな恐ろしい名前の台なんて死んでもうちたくない。自分がこのスロットマシーンを知らない事も自然と納得した。
497回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:11:52 ID:VEHcDJmW0
(;ヽ`ゝ′) ・・・っと、そんな無駄な事考えてる暇なんかねえよな

俺は再び携帯端末に目を向けた。Death Scythe・・・つまりあるとすればタ行の欄にあるはずだ。
俺は下ボタンを連打してタ行にあわせた。そのまま決定ボタンを押そうとした。が、その瞬間俺はとてつもない不安に襲われた。
一般公開しているサイト、さらに携帯サイトがそんなマイナーな機種の解析など載せているだろうか?
可能性は限りなく薄い。十中八九載っていないだろう。そう思った俺は決定ボタンを押せずにいた。

(;ヽ`ゝ′) ックソ・・・!ここまできてんのに諦めんのかよ・・・!

今から他のサイトを見て回るには時間がない。向こうにいる他の参加者達が信濃川の方へ向かって歩いているのが見えたからだ。
つまり今閲覧している解析サイトにDeath Scytheの解析がなかったらもう諦めるしかない。だけどそんな事俺は絶対許さねえ!
俺は意を決して決定ボタンを押した。すぐに液晶下部にEZ PROCESSINGの文字が映し出された。

タ行の機種がズラリと表示された。俺はまたも下ボタンを連打してテの項目まで急いだ。
“TIMという名のパチスロ機”“ディスクアップ・オルタナティブ”と五号機の機種がやはり目立つ。
498回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:13:30 ID:VEHcDJmW0
(;ヽ`ゝ′) ・・・頼むぅ!あってくれえ・・・!

俺は祈るような気持ちで下ボタンを押していった。すると、

―――――
・TIMという名のパチスロ機
・ディスクアップ・オルタナティブ
・デカシーサー
・デスサイズ
・DECOICHI
・デジスロF
   ・
   ・
   ・
―――――

(;ヽ`ゝ′) ・・・デスサイズ?多分これってDeath Scytheをカタカナ表記にしてんだよな?

(;ヽ`ゝ′) ・・・ハッ!!

(*ヽ`ゝ′) キタコレあったぜおらっしゃあああああ!!

俺は思わず叫び声を上げた。
499回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:21:07 ID:VEHcDJmW0

―――――
視線の先で誰かが僕の事を手招きしてる。「オイデ、オイデ」って。
ああ、僕を迎えに来てくれたんだね?ありがとう、待っててね、スグそっちいくから――――

500回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:23:06 ID:VEHcDJmW0
参加者達が次々と信濃川のいる方向へ歩き始めた時、一人だけそれとは逆の方向へ歩いている男がいた。
フラフラと危なげな足取り。ゼィゼィと乱れた呼吸音。やつれきったその顔は実年齢よりも遥かに老けて見える。
さらに少し前まで泣いていたせいかその男の目の下にははっきりと隈が出来ており、目は真っ赤に充血していた。

ゼィ、ゼィ・・・ハァ、ハァ・・・!

普通の人間ならその場でぶっ倒れてもおかしくない。なのにどういう訳か、男は歩くのを止めようとしなかった。
男は同じ言葉をまるで呪文のように、何度も、何度も、繰り返し呟いた。

「終わらせる終わらせる終わらせる・・・
 もう少しだから、待っててお・・・
 終わらせるから、すぐそっち行くから・・・
 終わらせる終わらせる終わらせる・・・」

視線は暗闇の中のある一点を捉えて放さない。明かりすら存在しないその空間に男は何を見ているのだろう?
さらに一歩前に足を運ぶ。男は笑っていた。まるで長年の呪縛から開放されるのを喜んでいるように。

やっと、自由になれる――――
501回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:25:10 ID:VEHcDJmW0
―――――
信濃川はウズウズしていた。早く説明を始めたいのである。
チラリと時計に目を向けた。秒針が丁度12時のところを回った。
「これが一周し終わったら説明を開始しよう」と信濃川は思った。

すでに9人の参加者達が信濃川の前に集まっていた。皆、不安な表情で信濃川を見つめている。
中にはすでに涙を流している人もいた。

(`∀´) (まだ勝負の内容も言っていないのに・・・)

第三者参加型設定看破戦を勝ち抜いてきたはずだというのに、コイツラの落ち着きのなさはなんだ?
一人や二人、今の状況を冷静に分析しているヤツがいてもいいじゃないか。信濃川は参加者達の情けない姿に呆れていた。

時計の秒針が6時を回る。

しかし信濃川はその状況を同時に嬉しくも思った。スロットの立ち回りでもそうだろう。
冷静に台のデータを研究して理論的に立ち回る人間を見るより、無計画で行き当たりばったりな立ち回りの人間を見ていたほうが見ていて面白い。

まさに今目の前にいるコイツラは後者に属するタイプなのだ。すぐ側に勝負に使われるスロットマシーンがあるのだから、
少しはどんな台なのかチェックすればいいのだ。なのにコイツラはそういった最低限の努力すらしない。
ただ私の説明が始まるのを黙って待っているだけ。それではこの勝負には勝てない。待っているのは確実に「死」・・・!

そしてその死を見届けるのが、私にとってこの上なく幸福なのだ―――――
502回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:29:07 ID:n1VVs4ceP
秒針が再び12時を指す。残りの二人は・・・まあこの際しょうがない。時間がないのだ。
そう考えた信濃川は目の前の参加者達の方を見て説明を開始した。

(`∀´) お待たせした。それではこれから行われる勝負の説明を始めよう

場の空気が一瞬にして静まり返る。

(`∀´) さて、まずは君達が知りたがっていると思われるさきほど私が口走った言葉の意味から説明しよう
     「賭けるものは自分の命」だったね?これは言葉通りの意味だ。君達には本当に命を賭けて勝負に挑んでもらう

(`∀´) 簡単に言えば、「生きる」か、それとも「死ぬか」だ

「生きるか、死ぬか」、その言葉を聞いたこの場にいる参加者全員が今の言葉を確認するかのようにゆっくりと顔を見合った。
やはり、という感情が適切だろうか。まるで西洋の刺突剣レイピアで心臓を一刺しされたような気分。
わずかに期待していた希望も一瞬にして砕かれた。とそこで、

「・・・ふざけるなよ!?もうギャンブルは終わったはずだろ!?
 今になって今度は命を賭けろだと?馬鹿にするのもいい加減にしやがれ!!」
503回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:31:10 ID:n1VVs4ceP
参加者の一人が信濃川に向かってそう叫んだ。まあ、これは当然の成り行きだろう。
本来なら第三者参加型設定看破戦で今回のギャンブルは終わったはずなのだ。当然参加者全員がそう思っていた。
なので後付けのように追加されたこれから行われるギャンブルに納得できないのは当たり前の流れであった。

「出せよ鍵!生きるか死ぬかなんて冗談じゃねえよ!大体こういう大事な事は最初に言うべきだ!」
「・・・そーだ!ふざけんな!俺達はギャンブルに勝ったんだ!俺達には金も貰う権利がある!」
「出ーせ!出ーせ!」「鍵を渡せー!」「シバくぞゴラァ!」

参加者達の猛烈な抗議の声が辺りに響く。
黒服達がその状況を止めるべく参加者達に近づこうとした。が、それは信濃川の手によって遮られた。
そして次の瞬間、
504( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/12(日) 21:31:54 ID:MO6uCC130
( ^Ω^)hsmr
505回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:32:56 ID:n1VVs4ceP
(#`∀´) ・・・調子にのるな貴様等ぁ!!!

信濃川の怒声が辺りに響く。恐ろしく威圧的で重量感を持ったそれは一瞬にして騒ぎを静めた。

(#`∀´) あの程度のギャンブルで大金が手に入るとでも思ったのか?甘い、甘いよお前らは・・・
      あんなものは客を楽しませる単なる余興、余興ではないか・・・

(#`∀´) お前らに手渡される金の金額を考えてみろ・・・
      一般の人間がそれだけの金額を稼ぐのに一体どれだけの血、汗、涙を重ねると思っている?

(#`∀´) 分かったか?あんなチャチなギャンブルで手にしていい金額じゃないんだ
      お前らにはそれ相応のものを賭ける義務がある。長年ぐうたらな生活をしてきたお前ら全員が持っていて、
      さらにそれに見合う価値のあるもの・・・

(#`∀´) ・・・そんなもの、自分の命しかないだろうが・・・!!
506回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:35:51 ID:n1VVs4ceP
まるで嵐のような信濃川の怒声が過ぎ去った後、参加者達は誰一人として口を開く事が出来なかった。
完全に縮み上がってしまったのだ。そんな様子の参加者達を見て信濃川は声を静めてこう続けた。

(`∀´) ・・・この際だから教えといてやろう。人間社会において個人の命というのはさほど価値のあるものではない
     むしろ金。金がうまくサイクルする事によって私達の生活というのは成り立っているのだ

(`∀´) 金は命よりも重い・・・!これは紛れもない事実だ・・・!

声の大きさはさっきに比べれば小声になったが、やはり威圧感は健在だった。
さらに言葉の内容にも凄みがある。「金は命よりも重い」確かにその通りだった。

(`∀´) お前等のようなカス同然の命を賭けの対象に見てやってるんだ。むしろ礼を言われたいくらいだよ

もはや反論するものはいなかった。言ってもこの男には何も通用しないという事を身をもって理解したからだ。
いつのまにか辺りは再び静まり返っていた。

(`∀´) それでは本題に入ろうか
507回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:37:38 ID:n1VVs4ceP
信濃川はそう言うとゆっくりと一番近くにあったスロットマシーンの方へ歩き出した。
そしてその上部のところに肘を乗せると参加者達の方に目を向けた。

(`∀´) これから君達にこの台を一斉にうちはじめてもらう

続いてコンコン、とスロットマシーンの側部を指で叩く。その顔には不気味な笑みが浮かんでいる。
そんな様子の信濃川を見て参加者達はただただ戸惑うばかりだった。

(`∀´) なに、そんな難しいルールではないので安心したまえ
     ルールは単純明快。この台のBIGを消化してもらう

「・・・?へ?そ、それだけ?」

(`∀´) そう、それだけだ

きょとんとした表情の参加者達。なんだ、楽勝じゃないか。参加者達の表情が徐々に緩んでいく。
信濃川はその様子を“今は”何も言わず見守っていた。だが、

「そんな訳ねーわなあ、他に伝える事があるんじゃねえのかい?」
508回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:39:20 ID:n1VVs4ceP
(;`∀´) ・・・!?

誰だ、今の声は?信濃川は参加者達をジッと睨みつけたが、彼らもまたその声の主を探していた。
じゃあ一体誰が?と、そこで右方向からコツコツと歩く音が聞こえた。信濃川、参加者達は一斉にその足音の方向に振り向いた。

(`∀´) ク、ククク、やはり君か・・・!

( ヽ`ゝ′) ・・・なあ、もったいぶらずに早く言っちまいなよ
       言わないなら俺が先に言っちまうぜ?

(;`∀´) ・・・?なんだと・・・?

( ヽ`ゝ′) ・・・

馬鹿な、今までこのギャンブルは何度も行われてきたが私が説明するまでルールに気づいたものなんて存在しなかった。
皆、私が真のルールを説明した後まるで気が狂ったように頭を抱えて苦しんでいた。なのにコイツは気づいたというのか。
いや、気づいていない。万が一気づいているのなら今頃こんな冷静でいられる訳がない。

(;`∀´) (・・・!)
509回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:41:33 ID:n1VVs4ceP
( ヽ`ゝ′) 俺はお前等の魂胆をすでに見破っている。お前等は俺達に金を渡す気なんてサラサラない
       何故か?それはこれから行われるギャンブルを攻略するのはほとんど不可能だからだ

龍二の言葉に参加者達は「え?」という表情を浮かべる。信濃川はジッと龍二の顔を見つめていた。
そして次に龍二が放った言葉はこれから行われるギャンブルの確信を突く言葉だった。

( ヽ`ゝ′) BIGを“消化”っていうのは表現が悪いな。正しくはBIGを“完走”するっていう方がしっくりくる

(;`∀´) (・・・コイツ!)

( ヽ`ゝ′) そうだろう信濃川?リプレイを入賞させたら死ぬ、他の特定子役の目押しを失敗しても死ぬ・・・!

ざわ・・・
ざわ・・・
ざわ・・・

( ヽ`ゝ′) つまりこれは、“リプレイ外し完走戦”・・・!!
510回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:43:17 ID:n1VVs4ceP
(;`∀´) ・・・ク、ククク、やはり君は凄い・・・!よくぞそこまで見破った・・・!

( ヽ`ゝ′) お前の言動に注目していたらすぐに分かる。今度からは自分の発言には気をつけるこったなジジイ

(#`∀´) ・・・ほう、老人呼ばわりか・・・偉くなったもんだな君も・・・!

信濃川は明らかに怒りを露わにしていた。よっぽど龍二に馬鹿にされたのが悔しいのだろう。
しかしその感情はまたたくまに消え去った。気味悪い笑みを浮かべながら龍二に問う。

(;`∀´) ギャンブルについては君の言う通りだ。だがそれがなんだ?自分で気づいたからといってどうなる訳でもない

当然だ。ルールなんて遅かれ早かれ結局は信濃川が説明していたのだ。信濃川が一番悔しかった事、
それは自分が参加者達に絶望という名の引導を突きつけれなかった事。つまり勝負の勝ち負けには全く関係ないのだ。
だが龍二はその考えのさらに上にいっていた。

( ヽ`ゝ′) 残念。俺はこのギャンブルの勝ちルートをすでに見つけてある

(;`∀´) ・・・なにぃ?
511回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:46:22 ID:n1VVs4ceP
( ヽ`ゝ′) 俺はこのギャンブルの正体に気づいた後、携帯でこの機種の解析を調べた
       そしたらあったよ。この機種のリプレイ外しの手順、さらに全子役の奪取方法がな

(;`∀´) ・・・!!

( ヽ`ゝ′) ご丁寧にリールの図も載っていやがった。こうなりゃ鬼に金棒だ
       俺は目押しには絶対の自信があるからな。負ける気がしねえよ

龍二の声は自信に溢れていた。反対に信濃川は悔しそうな表情で龍二を見ていた。

(#`∀´) それはそれは・・・さすがやる事が早い・・・!だがそんな事で勝った気でいるのか、貴様も青いな・・・!
      この台の目押しレベルをなめるんじゃあない・・・!貴様のようなゴミ、すぐに地獄に連れて行ってやる・・・!

( ヽ`ゝ′) ふん、痛い目見るのはお前だジジイ。後で金の出し惜しみすんなよ?
       どうも年寄りの金持ちって生き物はそういうところだけは意地汚いからな

(#`∀´) ・・・言ってくれたな・・・!殺す、お前だけはこの私が殺してやる・・・!!

( ヽ`ゝ′) おーおー、熱くなっちゃって
512回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:49:20 ID:VEHcDJmW0
二人が自分達の世界に入り込んでいる時、他の参加者達はその様子を見守る事しか出来なかった。
しかしその会話の間に出てきた“BIG完走”“リプレイ外し”“死ぬ”というような単語は、
確実に参加者達を不安にさせていた。過酷なギャンブルになるのは間違いない事はその場にいた誰もが感じていた。

(#`∀´) それでは何時から始めようか?私はいつでもいいぞ・・・?

( ヽ`ゝ′) そうだな、こっちもアイツラと作戦会議をしなくちゃなんねえ
       30分後でよろしく頼むぜ

(#`∀´) 作戦会議、か。クク、そんなものクソの役にも立たないのにな。必死なもんだ

( ヽ`ゝ′) それはこっちが決める事だ。お前にとやかく言われる筋合いはねえよ

そう言うと龍二は信濃川の顔をキッと睨みながら後ろに振り返った。信濃川は微動だにしない。
その表情には今までのような冷静さはなく、あるのは龍二への憎しみだけ。信濃川は龍二の背中を釘入る様に睨み続けた。
513回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:51:51 ID:VEHcDJmW0
(;ヽ`ゝ′) ・・・ふう

手のひらがビッショリと汗で濡れていた。あくまで冷静を装い信濃川と接していたが、
実際はその威圧感にやられてしまいそうだった。年は取っていてもその迫力だけは健在だった。

しかしこれで終わりではない。むしろ始まり。これから他の参加者達と作戦会議を行い、
Death Scytheのリプレイ外しの手順、全子役の奪取方法などを教えなくてはならない。やる事は山積みだ。

(;ヽ`ゝ′) ・・・よし、お前等!これからこのギャンブルの攻略法を説明するぞ!

だがやらなくてはならない。全員が生き残れば信濃川に一億以上の莫大な出費を与える事が出来る。
信濃川にとってはそんな出費大した金額ではないのかもしれない。だけど今の俺達に出来る事はそれくらいしかない。
それがここまで俺達をコケにしてくれた信濃川が受けるべきせめてもの報いなのだから。

(;ヽ`ゝ′) ・・・よし、全員集まったな。じゃあ始めるぞ・・・って、あれ?
514回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 21:53:49 ID:VEHcDJmW0
おかしい。参加者の人数は全部で12人のはずだ。しかし今ここにいるのは俺を含めて10人しかいない。
残りの2人のうち1人はここに来る前に信濃川に反抗して脱落しているから考えなくていいがそれでも1人足りない。
俺はもう一度参加者達の顔を確認した。その1人はすぐに分かった。

(;ヽ`ゝ′) ブーン・・・?

ブーンの姿がそこにはなかった。そういえば最後にブーンの姿を見たのはアイツが黒服に投げられた直後。
それ以降は完全に目を離していた。迂闊だった。あの時のアイツの状態は最悪といっていい。
そんな時に1人にしてしまったのだ。急に背中に悪寒が走った。

俺は急いで辺りを見渡した。最悪のパターンを想像してしまったのだ。
もしアイツが全てに嫌気が差してこの世界から逃げ出したいと思っているとしたら・・・。
心の弱いアイツなら行動に移すだろう。アイツなら、やりかねない――――

残念ながらブーンの姿は辺りを見渡すだけじゃ確認できなかった。俺はこのままじゃいけないと思い、探しに走った。

(;ヽ`ゝ′) ったく!何考えてやがる!おい、ブーンどこだ!?いたら返事をしろー!!

返事は返ってこない。まさかもうすでに終わらせてしまっているのか?

(;ヽ`ゝ′) (クソ・・・!ブーン、テメェはやまんなよ・・・?)

第十九話 終わり
515回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 22:04:14 ID:VEHcDJmW0
これで第十九話終了です。hsmrさんありがとうございました(^ω^*)
最近忙しくてパソコンの前に座る時間がほんとない…orz
しばらくこのような状態が続くので次に投下するのもまた期間が空いてしまうと思われます。
支援してくださる方、楽しみにしてくださる方本当に申し訳ございませんm(__;)m

>>382さん
きっとなんか特殊な素材でじゃないと作れないんだよ鍵…多分(´・ω・)

名無しさん
これはクーとドクオの結婚フラグたってますね。ビンビンです。

新夢さん
しぃが悪女…その設定、正直たまらんです…(*´д`*)ウフフフ
516( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/12(日) 22:04:17 ID:cqP4aZl2O
乙カレー
517回胴黙示録ブーン:2008/10/12(日) 22:09:43 ID:VEHcDJmW0
>>516さんと三秒差ww支援どうもです!

ちょっと前回の話で脳内変換してもらいたいところがあります。
アタッシュケースを手渡された時、
代わりに控え室で渡されたチケットを黒服に渡している事にしてくださいm(__;)m

めんどくさいと思いますがお願いいたします。
ではノシ
518( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/12(日) 23:19:07 ID:LrkNg1fI0
|・ω・`)乙
519( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/13(月) 18:24:38 ID:MbHa6QRG0
乙、次回も期待〜
520( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/14(火) 00:42:18 ID:0hiibx08O
保守(・∀・)ノ♪
521新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:25:50 ID:LDVFmBZmO
(;^ω^)「店長、僕は北斗にしますお」
(´・ω・`)「僕はジャグラーね」
( ゚∀゚)「…ほ〜う? 朝一なら、もっとオイシイ台もあるのになぁ?
     そこをあえて定番でくるたぁ、どういうつもりだ?」
(´・ω・`)「別に… ただ単に、打ち馴れた機種のほうがいいってだけさ」
( ^ω^)「…ですお。僕達はいつも通りにやるだけですお」
( ゚∀゚)「…ふん、まあいいや。せいぜい頑張んな……ちっ」
(´・ω・`)「………!」

最後にジョルジュが小さく舌打ちしたのを、ショボンは聞き逃さなかった。
そしてそれは、疑惑が確信に変わった瞬間であった。
(´・ω・`)(やっぱり何か仕掛けてるね… でも一体何を?)

( ><)「さて! これにて全組の台選びが終了したんです!」
( ゚∀゚)「そしてこれからおまちかねの、トップ予想ゲームの受付けを行うぜ!」
( ><)「まずは12時の時点で、差枚数トップのペアを当ててもらうんです!
     さっきの参加者達の台選びを参考にして、予想して欲しいんです!」
522新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:28:11 ID:LDVFmBZmO
(ざわざわ… う〜ん、やっぱ『美熟女と喪男』じゃね? リセモから一気に独走だろ)
(ざわざわ… いやいや、シラけんは凄腕のプロだからなぁ。きっとうまく立ち回って…)
(ざわざわ… それを言ったら、『やらないか?』の二人も、いつも出してるぞ?)
(ざわざわ… まあ、とりあえずポパイと十字架の二人はねーわww 養分乙ww)

ギャラリーの予想は、ほぼ3組に集中していた。
言うまでもなく『美熟女と喪男』『やらないか?』『シラけん&しぃちゃん』である。

( ゚∀゚)「さあ! ギャラリーのみんなは、カウンターで勝ちペア予想券をもらってくれ!」
( ><)「出玉バトルが始まったら、もう予想券は発行出来ないんです!」

ギャラリーは総勢200人ぐらいだろうか。カウンター嬢が、忙しそうに券の発行をしている。
カウンターには、長蛇の列ができていたが、さほど時間がかからずに、全員に券が行き渡ったようだった。

( ゚∀゚)ノ「さあ! それじゃぁ始めるぜ!? ア〜レ・キュイジーヌッ!!」
523新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:29:40 ID:LDVFmBZmO
川 ゚ -゚)「使いどころはあってるけど、意味が違うぞww」
('A`)「テラ懐カシスww つーか、元ネタ古ッ! 作者の年がバレるww」
( ФωФ)「さあ、いきますよ〜? エヴァンゲリオン発進です!」
ζ(゚ー゚*ζ「あ〜ん、ダーリン待ってぇ〜」
(; ・∀・)「え〜い! もうヤケだ! セーラモードにぶち込んで、きっと奇跡を起こすッ!」
从'ー'从「わ〜い、楽しみだな〜。ポパイ・ザ・セーラーマ〜ン♪ぽっぽ〜♪」
(;´ー`)「7千枚か… くッ…神よッ!僕を祝福してくれヨッ!」

(*゚ー゚)「しぃちゃん頑張るでし〜!(だりぃなぁ…ゴシオ打ちてぇ)」
(;^ω^)「…ショボンさん、信じてますお!」
(´・ω・`)「ふふふ…まあ、まかせなさい」

運命の一日が始まるようです。
524新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:32:39 ID:LDVFmBZmO
( ゚∀゚)「さあ、実況は引き続き、この俺様。ナイスガイなカリスマ店長、ジョルジュ長岡と」
( ><)「甘いマスクのマダムキラー、イケメン店員ビロードでお送りするんです」

('A`)「テラうぜぇww」
川 ゚ -゚)「ドクオ、何をしているッ!? 早く回すぞ!」
(;'A`)σ「おおっと! そうだったぜ! 行くぞ、クー姉! 奥義、必殺全開フルウェイト攻略打法!!」
川 ゚ -゚)σ「つまり、いつも通り普通に打つだけww」

( ゚∀゚)「おお〜っと! すごい勢いで回し始めたのは、トップペア予想一番人気、『美熟女と喪男』だ!」
(* ><)「ドクオさんはともかく、クーさんのスロを打つ姿は、とても絵になるんです!」
( ゚∀゚)「ストップボタンを押す度に、反動で微妙に揺れる巨乳が実にイイねぇ!!」
(* ><)「フヒヒヒww 巨乳好き&熟女萌えには、たまんないんです!!」

川#゚ -゚)「セクハラ発言ktkr!! つーか、まだ熟女じゃないと何度言えば…」
(;'A`)「ああ!? クー姉! リール見ろってww チェリーこぼしてるww」
川;゚ -゚)「なッ…! 私としたことがッ…!」
525新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:34:27 ID:LDVFmBZmO
川;゚ -゚)σ「ちっ、吉宗一台目は、150Gでチェリー演出発展スカッ!
     可能性は若干残ってるが、ここは迷わず捨てる! さあ、次だッ!」
('A`)σ「こっちも銭形183G、一台目終了ッ! 次行くぜッ!」

( ゚∀゚)「おおっと!『美熟女と喪男』一台目はリセモヒットならずッ! 残念ッ!」
( ><)「まだまだこれからなんです! 頑張って下さいなんです!」
( ゚∀゚)「さあ、続いては… 2番人気のシラけん&しぃちゃんペア! こっちはどうかな!?」

(ガヤガヤ… しぃちゃ〜ん! こっち向いて〜ww)
(ガヤガヤ… パチジャンいつも読んでますw 一緒に写メ撮ってもらっていいっすか?w)

(;*゚ー゚)σ「え〜? しぃちゃんは今、忙しいんでし〜 (ジャマなんだよッ! 殺すぞ?コラ)」

( ゚∀゚)「おお〜っと! ヒマを持て余したギャラリーに囲まれてるぞ〜?」
(; ><)「皆さん! 遊戯のジャマをしないで下さいなんです!」
526新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:36:24 ID:LDVFmBZmO
『ちょっとぐらい、いいだろー! 打てなくてヒマなんだよ!』
『そうだ、そうだ! そもそも俺達はしぃちゃんに会う為に来たんだぞー!』

(#*゚ー゚)σ「…ち、オメーらいい加減うぜぇ…」
(;´ー`)「ちょ、ちょっと! ファンに対してキレるのはやめてヨ!」
(#*゚ー゚)σ「…けっ あ〜ストレスがたまるぜ… リセモはかかんねえしよぉ」
(;´ー`)(マ、マズい。しぃちゃんの機嫌が悪くなってるヨ…)

('A`)「あの様子なら、俺達の敵じゃないなww 6チケットはイタダキだぜww」
川 ゚ -゚)「…そうでもなさそうだぞ? タカナしぃの台をよく見てみろ?」
('A`)「え…?」

ギャラリーに囲まれて、ウザそうなしぃの台を覗いてみると…

(;'A`)「げ…? あの状況で完璧な中押しDDTをフルウェイト…だと? さすがだぜ、しぃちゃん!」
川 ゚ -゚)「ふん、相手に不足はないようだな!」
527新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:38:47 ID:LDVFmBZmO
( ゚∀゚)「さあ、続いては、ダントツで5番人気の養分ペア!」
(; ><)「すごいんです! なんと、あのポパイ(笑)で早くもビッグボーナスゲット!」
( ゚∀゚)「コイツは神クラスのヒキだぜ、渡辺さん! 意外なダークホースになるか!? 養分ペア!」
(; ><)「あ、あれ? でも、何か揉めてるようなんです…?」

(; ・∀・)「ハ、ハニー! そこは逆押しして、リプレイをハズさないと…」
从'ー'从σ「ええ〜? なにそれ〜? わかんな〜い。えい」
(; ・∀・)「ああ!? まだ小役ゲームが22Gも残っているのに!?」
从'ー'从σ「やったぁ〜。310枚ゲット〜!」
(; ・∀・)「ハニー! この台はちゃんとリプレイハズしをしないと、ただでさえカラいのに…」
从#'ー'从「もう、さっきからうるさいなぁ〜。あたしは、十分楽しんでるの! 口出ししないでよ!」
(; ・∀・)「ええ!? でもそれじゃあ、負けちゃうんだよ!? わかってくれよ!」
从#'ー'从「ふ〜ん? モララーくんは、あたしが楽しくスロットを打つことよりも、
     このイベントで勝つことのほうが大事なんだね〜?」
(; ・∀・)「そ、そんなつもりじゃ…」
528新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:41:38 ID:LDVFmBZmO
( ゚∀゚)「おおっと! さすがはポパイ(笑)。さっきまで仲の良かったカップルでさえも、この有様だ!」
( ><)「いやぁ、僕だったら、彼女を張り倒してでもポパイ(笑)だけは打たせないんですww」
( ゚∀゚)「クソ台の帝王でどこまで頑張れるかが注目の養分ペアww 今後も目が離せないぜww」
( ><)「え〜と、続いては4番人気、唯一5号機を選択した、チーム『ザ・バカップル』なんです!」
( ゚∀゚)「お? こっちも当たりが早いぞ!? デレデレのシェイク2が早くもボーナス確定だ!」

( ФωФ)「さあ、デレデレちゃ〜ん。僕がボーナスを揃えてあげるからね〜」
ζ(゚ー゚*ζ「うん♪ダーリン、おねが〜い。本当に頼りになるわ〜。あたし、ますます惚れちゃったかも♪」
(* ФωФ)σ「えい! …デレデレちゃん、このビッグのファンファーレを君に捧げるよ…」
ζ(/ー/*ζ「いや〜ん、もう、ダーリンったら、ス・テ・キ♪///」
529新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:42:41 ID:LDVFmBZmO
(; ゚∀゚)「ま、まあ特にコメントは必要ない…かな?」
(; ><)「さ、さあ! 最後は3番人気、注目のガチホモペア『やらないか?』なんです!」
(; ゚∀゚)「おおっと!? これまたずいぶん出足が早いぞ!? いきなりのジャグ連キタ―――!?」

(´・ω・`)σ「ふふふ… ジャグラーはね、設定を打ち変えると、立ち上がりが早くなるんだよ」
(;^ω^)「ショボンさんのオカルト理論ktkr!!」
(´・ω・`)σ「でもって、一番ジャグ連がアツいのは、やっぱり設定5なんだよね。
      6よりも5を好む。これが通のジャグリストなのさ」
(;^ω^)「う〜ん… 理論的にはおかしいんだけど、妙に説得力があるお…」

( ><)「さすがは、この道15年のベテランなんです!」
( ゚∀゚)「この安定感で、勝利に迫るか!? さあ、ピザ小僧の方はどうだ!?」
530新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 22:44:34 ID:LDVFmBZmO
( ><)「北斗のセオリーと言えば、やっぱり朝一高確狙いなんです!」
( ゚∀゚)「ここは、やっぱカニ歩き…と思いきや、最初の台から動かねえぞ!? 一体どうしたッ!?
     ピザ体形なだけに、もはや台移動すら面倒になったか!?」

(;^ω^)σ「ヒドスww (ショボンさんの作戦通り、小細工なしで一台勝負だお!)」

それぞれが、それぞれの台を必死に回している。ギャラリーの声援も沸き、店内はおおいに盛り上がっていた。
そんな中、特に気合いの入ったこの男が、まずは大局を揺るがす。

(#´ー`)σ「しゃあぁあぁあ!! チェリー解除でボーナスゲットォオ!! ビッグこいや、オラぁああ!!」

指の骨が折れるのでは、という勢いで、力強くボーナスを揃えるシラけん。
だが、ここで本人も驚きの事態が起こったのだった。

(;´ー`)σ「…え? まじかヨ?」


――続く
531( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/15(水) 22:55:22 ID:ndzn7YZ9O
乙ダボ!
532( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/15(水) 22:55:51 ID:+9d36SAzO
お疲れ様で〜す
533新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/15(水) 23:02:18 ID:LDVFmBZmO
まいどどうも
ちょっと久しぶりになってしまいましたね。最近忙しいもんで…
えーと…しぃの悪女キャラですが、まあ割とありがちっすよね。
もちろん、モデルとなってるパチ○ガの『あの方』は、こんなヒドい人ではないと思いますww …たぶん

さて次回ですが、またしてもけっこう間が空くと思われます…
回胴さん、名無しさん、あとは任せたッ!

ではまた( ^ω^)ノ
534( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/16(木) 05:23:32 ID:7vWKbDYSO
( ^@^)乙も
535( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/16(木) 08:18:26 ID:y385dK7D0
( ^Ω^)乙鰈
536( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/16(木) 14:33:08 ID:DPJOGtIgO
|・ω・`)乙、そして早く書けや、ダボ
537( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/16(木) 22:53:53 ID:dRZfPnOW0
あー疲れたー僕もうダメ
アイムの6確を抽選でゲトして7時から回すもヘタレた
貯玉だから分からないけど+4000円ぐらいじゃねーの(オレウゼー

土曜日はバイオのEを狙いまっす(^○^)/そのために明日は下見&店を探す
事に専念しまーす^^;さぁーカップ麺たべおwww
538( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/16(木) 23:09:58 ID:zDL7NfMh0
>>537
誤爆か?しっかし、それが等価の店じゃなかったらあんま旨みないな。
等価以外でアイジャグの6打つなら、他の機種の456確定台打つ方がよっぽどいい。
539( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/17(金) 23:53:14 ID:NbUkdx80O
名無し氏のクー→ペチャパイ
新夢氏のクー→巨乳
なんかギャップあってワロタ
540新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:28:54 ID:PQ17MnAvO
ハサミ打ちで、7をダブルテンパイさせ、気合いと祈りを込めて中リールを止める。
そして、7がズルンと下段まですべっては、ある者は頭を垂れて落胆し、またある者は怒りに任せ、台パンを炸裂させる。
『押忍!番長』のシマでは、日常的な光景である。おそらく、このハサミ打ちが、番長の最も一般的なボーナスの揃え方であろう。
この時はシラけんも、ハサミ打ちでボーナスを狙ったのだが…

(*´ー`)σ「うはww 青7ktkr!! マジっすかww」
( ゚∀゚)「おお〜っと!? コイツは驚きだ! 朝一の番長で初ボーナスに青7とは!」
(; ><)「す、すごいヒキなんです! さすがはシラけんさん!」

番長は、設定を打ち変えると、滞在率が一番高い、モードAからスタートする。
このモードは、モードBよりビッグの比率は高いものの、赤7と青7の振り分け率は96:4で、ほぼ赤7が選択される仕様になっているのだ。
シラけんも、ビッグは揃っても、当然赤7だろうと思っていたので、これは嬉しい誤算であった。

(*´ー`)b「やったヨ! 神さまって本当にいるんだネ!」
541新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:31:15 ID:PQ17MnAvO
そして、意気揚々とビッグの消化に取り掛かるシラけん。当然のように選択したのは…

(*´ー`)σ「轟ビッグに決まってるヨ! 影山ヒロ○ブ風の、この歌がアツいよネ!」
( ゚∀゚)「さあ! 連チャン率激高の青7ビッグだ! おお〜っと! 早くもきたぞ!?」
( ><)「ボタンのダブルナビなんです! 青7ビッグ中は特に激アツなんです!」
(*´ー`)b「…でもって、小役揃わず! 1G連確定だヨ!」

まるで神の祝福を受けたかのような、今のシラけんにとって、番長で1G連させることなど、造作もないことだった。

(;'A`)「…くッ! やべぇ、いきなり波に乗りやがった!」
川;゚ -゚)σ「こっちは、2台目もスカったか…! 我々も早くビッグを引かないと…」

ドクオとクーは焦りを感じずにはいられなかった。そのせいか、やや冷静さを欠いていたのだ。
それゆえに、この貴重なヒントを見過ごしてしまった。
単にシラけんのヒキが強かったのだ、と短絡的に考えてしまったのだ。
そして、後から思うことになる。この時に気付くべきだったのだと…
542新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:34:33 ID:PQ17MnAvO
――2時間後・AM11時30分――

(*´ー`)b「1G連&天国ループで、一撃5千枚ゲットだヨ! やっぱり番長の設定5はアツいよネ!」
(*゚ー゚)「しぃちゃんも、やっと2千枚ぐらいになったでし!」

( ゚∀゚)「シラけん&しぃちゃん、現時点で差枚数はなんと5500枚だ! ブッチぎりでトップだぜぇぇ!!」
( ><)「これは、12時の暫定トップ、ほぼ確定なんです!」

ギャラリーの一部から歓声が上がる。シラけん&しぃちゃんに賭けていた者達だろう。
おそらく60〜70人ぐらいはいる。けっこうな数である。

(; ゚∀゚)「そして、第2位は差枚数2500枚、意外や意外なこのペアだ!」

从'ー'从σ「あれれ〜? ポパイチャンスが止まらないよ〜?」
(; ・∀・)「朝一のビッグからポパチャンロングに入るとは… そのヒキは神の領域だよ、ハニー…」

( ゚∀゚)「なんと、渡辺さんは、シラけんと並ぶ5千枚のコインを叩き出してます!」
( ><)「でも、彼氏の方が朝一天井直行(笑)なので、差が開いてしまったんです!」
543新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:36:23 ID:PQ17MnAvO
从#'ー'从「モララーくんはホントにダメダメだねぇ〜?
     あたし、勝負事に弱い男の人ってキライだな〜。イザって時、頼りにならないって感じ〜」
(; ・∀・)「うッ… そ、そんな〜」

( ゚∀゚)「おおっとww またしても揉めておりますww これは破局フラグか?w」
( ><)「もし、ポパイと十字架のせいで彼女と別れる事になったら、恥ずかしくて生きていけないんですww」
( ゚∀゚)「養分ペアには、別の意味で今後に注目ですww さあ、続いては!?」
( ><)「差枚数は共に、約千枚! 『やらないか?』と『ザ・バカップル』が並んでいるんです!」

(;^ω^)「くぅ… いきなりハマりを食らってしまったお…」
(´・ω・`)「まだまだこれからだよ。きっと大丈夫さ」

( ゚∀゚)「ショボンは順調に千枚ほど獲得中! ピザ小僧は、初期投資がかさんだせいで、現在チャララインだ!」
( ><)「そして、『ザ・バカップル』の二人は…」
544新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:38:16 ID:PQ17MnAvO
ζ(゚ー゚*ζ「ねえダーリン、またボーナス確定ってなったの〜。お願い、揃えて〜」
(* ФωФ)b「お安いご用さ! じゃあ、目押しするからね〜」
ζ(゚ー゚*ζ「ダーリンって、ホントに頼りになるわ〜」
(* ФωФ)σ「よ〜く狙って… えい♪」

 ぷにゅ♪

ζ(/ー/*ζ「あん♪ そこはストップボタンじゃなくて、あたしの乳首でしょ〜?」
(* ФωФ)「HAHAHA! ごめんごめん、間違えちゃったよ〜」
ζ(/ー/*ζ「もう♪ 後でいくらでも触らせてあげるから、早く揃えてよね!」
(* ФωФ)σ「よ〜し、じゃあパパ、頑張ってボーナス揃えちゃうぞ〜。それ〜♪」
  _
(; ゚∀゚)「………」
(; ><)「え、えっと。こちらの二人は、仲良く500枚ずつ獲得中です…
     さすがは、安定の5号機といった所なんです」

(#^ω^)「あんなのと僕達は同列なのかお!?」
(;´・ω・`)「ま、まあ、最終的には、ちゃんと結果が出るさ… でも、ドクオ達は…」
545新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:40:24 ID:PQ17MnAvO
( ゚∀゚)「…さあ、そして、最下位はこのペア。差枚数は、二人合わせて、なんと驚きのマイナス6千枚だ!」
(; ><)「一番人気が、最下位なんです! いきなり大番狂わせなんです!」

(;'A`)σ「そ、そんなバカな… 2人共10台連続スルーだと…?」
川#゚ -゚)「おい、店長! これはどういうつもりだ!? 説明してもらおうか!?」

クーは、今にもつかみ掛かりそうな勢いで、ジョルジュに迫った。
しかし、ジョルジュはどことなく不気味な薄ら笑いを浮かべながら、軽くあしらう。

( ゚∀゚)「あ〜ん? どういうつもりとは、どういうことかねぇ? わかりかねますなぁ。ケケケ…」
川#゚ -゚)「ふざけるな! 私は打つ前に確認しただろう!?」
( ゚∀゚)「ああ? リセモやストックは消さない…てやつかな?」
(#'A`)「確率的に考えて、吉宗と銭形が20台スルーはおかしいだろ!」
川#゚ -゚)「そうだ! 店長、リセモ対策をしたな!? 嘘をついただろう!?」
( ゚∀゚)「人聞きの悪いこと言わないで欲しいねぇ… 俺は嘘なんかついてねえぜ?」
546新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:41:56 ID:PQ17MnAvO
あくまでもジョルジュは強気の姿勢を崩さない。二人の怒りは頂点に達していた。

(#'A`)「チャンスゾーン10台回して、一台もかからないワケないだろ!」
川#゚ -゚)「そうだ! いくらヒキ弱のドクオでも、1〜2台は当たるハズだ!」
( ゚∀゚)「…チャンスゾーンだったら、の話だろ…?」
(#'A`)「…あん?」

さらに意地のわるい笑みを浮かべながら、ジョルジュは続ける。

( ゚∀゚)「きょうびの銭形なんざ、ほとんど540捨てだろう? 吉宗だって、193か563しか落ちてねえ」
川#゚ -゚)「…それがどうした?」
( ゚∀゚)「ククク… そこからばっかり打ってたら、10台スルーしたって不思議じゃねえよなぁ?」
川#゚ -゚)「…?? なんだと…? それはどういう…」
( ゚∀゚)「まだわかんねえかなぁ? 巨乳ちゃんよぉ… ケケケ…」
547新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:43:32 ID:PQ17MnAvO
(;'A`)「…!! な!? まさか…?」
( ゚∀゚)「おっと、ようやく気付いたか? 俺は全台設定5とは宣言したが、
    『今日』設定を打ち変えたとは、一言も言ってねえぜ!?」
川;゚ -゚);'A`)「………!!」

カラクリに気付いてしまった二人は、もはや絶句するしかなかった。
それはつまり、こういうことだからだ。

川;゚ -゚)「す、据え置き…だと…?」
( ゚∀゚)「ククク… ご名答。吉宗も銭形も、昨日からオール5なんだよ」
(;'A`)「そ、そんな!? イベントの前日だぞ…?」
( ゚∀゚)「はッ! おまえらプロ連中は、今日に備えて回収モードだと思い込んでたみたいだなぁ?
     昨日はガラガラだったが、おかげで一般客にたっぷりと還元できたぜ!」

ヤラレタ――
ドクオとクーの作戦は、完全にジョルジュの仕掛けた罠だったのだ。
悔しさのあまり、強く拳を握る二人をジョルジュは嘲笑う。
548新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:45:25 ID:PQ17MnAvO
(;'A`)「ク、クソッ! 昨日のデータのチェックを怠ったばっかりに…」
川;゚ -゚)「く… じゃあシラけんの番長が、いきなり青7だったのも…?」
( ゚∀゚)「ハッハッハ! 吉宗や銭形に限らず、カイジや鬼浜、番長も、
     おまえらプロどもが好んで朝一にタカりそうな台は、全て昨日から5にしてあるからなぁ〜?」
(;'A`)「…クソ! シラけんはモードBでビッグを引いたのかッ…! 確かにそっちの方が可能性が高い…」
川;゚ -゚)「そして、即天国入りしたような出方だったしな… くッ… そこで気付くべきだったッ!」
( ゚∀゚)「ククク… まあ、俺様としちゃあ、釣れたのがおまえらだけ、てのが少々残念だがね…」
(;'A`)「はッ!? てことは… クー姉、やべぇぞ!?」
川;゚ -゚)「どうした? ドクオ」

ここで、ドクオはあることに気がついた。

( ゚∀゚)「おや? ドクオ君、今日はずいぶん冴えてるねぇ? ケケケ…」
(;'A`)「俺達は、一台につき180〜190づつ回したよな? それに、前日の推定ヤメゲーム数を足したら…!」
549新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 10:47:10 ID:PQ17MnAvO
川;゚ -゚)「私の吉宗は、193+193、若しくは193+563… 386と756、だ…!」
(;'A`)「チャンスゾーン手前まで回して、ぶん投げてることになるぞ!?」
川;゚ -゚)「くッ!? こうしてる場合じゃない! 早くさっきの10台を回さなければ…!」
( ゚∀゚)「ほれほれ、急いだ方がいいぜ? もうすぐ約70人の一般客が入ってくるからなぁ〜?
     いつもハイエナしてるおまえらが、逆にエナられちまうぜぇ? ひゃっはっは!」

ジョルジュの勝ち誇った笑い声を尻目に、二人は急いで台に戻り、回しだした。

川;゚ -゚)σ「く…! こんな罠にかかってしまうとは…! もはや6チケットは無理か…?」
(;'A`)σ「まだまだこれからだ!
     吉宗と銭形のポテンシャルなら、可能性は十分あるッ! 諦めるな、クー姉!」

しかし、そんな二人を見てジョルジュは密かにほくそ笑むのであった。

( ゚∀゚)(さあて、どうだかねぇ…? 勝利の女神ってのは、
     一度ケチのついたヤツには、トコトン冷てぇもんだからなぁ…? ケケケ…)


続く――
550( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/18(土) 11:36:20 ID:4XeKTxXgO
( ^ω^)乙。続く!
551( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/18(土) 12:45:15 ID:oj6q8P6F0
( ^Ω^)乙駈れ
552新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/18(土) 12:49:05 ID:PQ17MnAvO
まいどどうも
投下し終えたら、力尽きて一眠りしてしまいました。
今回は思ったより早く書けて良かったです。
これからもなるべく早いペースで書きたいと思います。てゆうか、さっさと完結させてしまいたい…てのが本音です。
現在の進行状況は2/3ぐらい…かな? 少々長すぎかなぁと最近思うので…

ではまた( ^ω^)ノ
553( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/18(土) 18:43:03 ID:7vdKQPtn0
( ^ゝ^)乙
554( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/18(土) 19:53:27 ID:Iy/mQ/GVO
|・ω・`)乙
555( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/19(日) 15:12:52 ID:BJD0i8w70
乙です、早く続きを・・・・
556( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/21(火) 18:03:06 ID:6VzqzYFcO
( ^@^)乙も
(;^ω^)「……」
(;゚∀゚)「……」
二人は固まっていた。それはそうだ、わけがわからない
まるで白昼夢───。
『リング〜に〜稲妻走る〜炎の〜闘志を(ry』
キン肉マンでは何故かまばらにARTに入っており尚且つ歌が流れている。
バイオハザードではBH(バイオハザード)、WM(ウェスカーモード)に入ってる台があった。
(;^ω^)「ど、ど、どうするぉ!」
(;゚∀゚)「とりあえず狙い通りに確保だ!」
ブーンはキン肉マンで唯一通常の台(左角2)、ジョルジュはバイオハザードのWMに入ってる右角2の台を取った。
(´・ω・`)「二人とも!」
しょぼんが焦って走って来た。
だがその頃にはもう遅い───。


( □谷□)『最近のスロプの行動パターンなんざお見通しよ』
(´・ω・`)「くっ…やっぱり…」
( ^ω^)「どうかしたかぉ?」
( ゚∀゚)「ここまで凄い仕掛けを打ったのは初めてかもな!まあ朝一からいいアドバンテージだぜ!」
( ^ω^)「ブーンは唯一通常だけどなんか怪しいぉ!絶対6だぉ!」
(´・ω・`)「そうか…まだ期待は持てるね」
( ゚∀゚)「どうゆう意味だ?」
(´・ω・`)「よく考えればわかることなんだけど最近の台は設定変更すれば画面は通常(一部特別な機種を除く)に戻るんだ。つまりキン肉マンにしたらMTに入って設定を変えればただ高確スタートってだけなんだよ」
( ^ω^)「そうなのかぉ?」
(´・ω・`)「あぁ。だからこそ今ラウンド10とか行ってるやつや歌が流れているのは6では有り得ないんだ」
( ゚∀゚)「確かに普通に考えればそうなるわな…」
(´・ω・`)「そう、つまりはプロの足止めをするための仕掛け…低設定の確率が高い」
559( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/22(水) 09:01:56 ID:6bEtgAjUO
( ・∀・)ハサマレ
( ゚∀゚)「しかしよしょぼん!それだけの為にこれだけの仕掛けを打つか?初っ端から大損だぜ?」
(´・ω・`)「何もこの日はプロの為にあるわけじゃない。一般のお客さんにも多く還元したいって目論見もあると思うんだ。」
だから店長は仕掛けを打った…!
少しでも足止め…気の迷い…動揺を誘う為だけに…!
(;^ω^)「つまりバイオとキン肉マンには6がないのかぉ?」
(´・ω・`)「そこまではわからない…けど君達はさすがだね。わかっていても間違いなく利が出るARTに入って台を蹴ってそれらの台を取るなんて」
( ゚∀゚)「まあバイオは全部なんか入ってたけどなwwwただ一台だけ違和感があったから…まあそんだけだ!」
(´・ω・`)「違和感?」
( ゚∀゚)「っとあんまり突っ立ってたら邪魔になるからよ!あっちのカフェコーナーでコーヒーでも飲みながらドクオを待とうぜ!」
( ^ω^)「ぉっぉ〜」
( ><)「え〜では440番から445番までの方どうぞなんです!走らないでくださ(ry」
(#'A`)「だが断る!」
川;゚ -゚)「コ、コラ!急に走るな」
探せドクオ!割が高くて尚且つ判別しやすい機種……
そうして唯一見つけた空き台…!
('A`)「戦国か…微妙だな…。まあ連続して空いてて割が110以上な機種はこいつしかなかったから仕方ないちゃ仕方ないか…。これ以外だとアイジャグになるしwww」
川*゚ -゚)「おぉ!これはうちのホールでも見たことあるぞ!」
本当は2027Xも一台空いてたんだけどな…ハイスペは入り難いだろうし目押しが必要過ぎるからここ店長は敬遠しそうだ
それでも一人なら間違いなく行ってたが…
『我が一撃、迷いはないぞ!』
川*゚ -゚)「幸村イケメンだなぁ!まあタイプは半蔵何だけどな!」
('A`)「通常時は慶次…いや、好きなキャラにしな」
約束は守らないとな
多分戦国とかのミドルスペックならまず6だろ
ただでさえ4台しかないし……そういやしょぼん達は取れたかな
ちょっと行ってみるか
562( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/22(水) 12:38:38 ID:0r6DBThI0
( ^Ω^)hsmr
563( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/22(水) 15:46:30 ID:ELVLEtnYO
みなさんは無職であることに恥じらいは感じないの?


神様
('A`)「悪い、ちょっと友達のところに行ってくる」
そうやって席を立った、が、
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「いや何故立つwww」
川 ゚ -゚)「私も挨拶しとこうと思ってな。仮にもこうして講義を受ける仲だ。」
('A`)「いや講義って…まあいいか」

あるところとないところがあるけどここら辺の地域には台取りから打ち出すまで空き時間がある。
その時に皆何に座ったのか?などの話をして盛り上がるのだ
('A`)「お〜いたいた。つか何かすげぇな仕掛けが」
(´・ω・`)「ドクオは何取ったんだい?」
('A`)「戦国だ。まあ取れただけマシかな。奴らは?」
( ゚∀゚)「りんかけスパイダーとかだな。新参対古参のハイスペ対決なわけだ」
(^ω^)「で……。隣の綺麗なお嬢さんは誰かぉ?」
('A`)「こっちみんなwww」
川 ゚ -゚)「クーだ。今日はドクオ君にパチスロを御教授戴く。若輩者ですが宜しくお願いします」
(´・ω・`)「いやいや此方こそ」
( ゚∀゚)「どもども」
( ^ω^)「あっお気遣いなく」
何故か男性は綺麗な言葉遣いに弱いwww
(´・ω・`)「でもこんな大事な日にさ…もしかしてドクオ抽選悪かったからって舐めてる?」
('A`)「いやいやwwwこれには深い事情があってだな…」
川 ゚ -゚)「大事な日?」
( ^ω^)「今日はある奴らと勝負してるんだぉ!それに勝たないと廃業なんだぉ!」
( ゚∀゚)「だからよぉお嬢さん、あんまりドクオの邪魔しないでくれよな」
川 ゚ -゚)「む!確かに私は初心者だが目押しはちゃんと出来る!バカにしないでもらいたい!」
(;゚∀゚)「お…おぉそれならいいんだけどよ」
正に裂帛の気迫である。かの直江兼継はその気迫により上杉の家臣を鎮めたと言う…まあ全く関係ないんだけどね!

(´・ω・`)「まあとりあえず全体的に見て仕掛けが打たれてるのは最近の人気機種だけだね」
( ゚∀゚)「しょぼんはエヴァ取ったんだろ?どうだったんだ?」
(´・ω・`)「やってくれたよ。全部ビッグ終了画面でスイカが6個表示だった」
( 'A`)^ω^)゚∀゚)「ちょwwwwww」
すいません今日仕事休みになったもんで朝からバイオ打ってましたwww
途中で途切れたのはそのせいです!
多分5だったと思いますがやっぱりバイオはいいねぇ!
ではまた!
567( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/23(木) 00:24:36 ID:VpEXfuF9O
( ^ω^)ノ 乙! 久しぶりだね。次回も期待してるよ!
568( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/23(木) 06:37:35 ID:PCbR1Bk7O
( ^@^)乙も
569( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/24(金) 18:06:57 ID:/GiqAB9YO
楽しみにしてんだから早く書けや!クソダボが!
570( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/24(金) 19:05:45 ID:7Cc9du670
( ^o^)乙
571( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/27(月) 02:08:51 ID:qedEPJdTO
保守(≧ω≦)♪
572( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/27(月) 06:44:45 ID:Zu6qw66DO
( ´@`)まだも?
573( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/27(月) 13:07:52 ID:i0BGwoeS0
どのストーリーも楽しいです!!(゚▽゚)

銭形でスロデビューした自分にとっては、新夢さんの作品のドクオ・クー姉ペアの展開が気になってます。
その後色んなスロも打ちましたが、自分の中での一番の台は銭形なので
もし良かったら、次回作に銭形を題材にしたストーリーをリクエストしたいくらいです。(^ω^)ノ
574( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/28(火) 00:45:21 ID:8CVOIVMDO
保守させていただきます
お( ^ω^)
575( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/28(火) 23:00:30 ID:LGpRphBFO
ハヨダボ
ここでラインナップ400台を紹介しておこう
エヴァまご20台、エヴァ約40台、キン肉マン20台、バイオ20台、アイジャグEX40台、アイジャグ7 40台、ジャンキージャグ20台、ラブジャグ20台
怒涛の剣10台、ルパン10台、ニューパルV10台、ニューパルエボ10台、バチヘビ10台
バウンティ10台、信長オンライン5台、りんぐにかけろ10台、スパイダーマン5台、ガッチャ5台、20275台、2027X5台、戦国5台
アカネ55 5台、シスクエ5台、カリビア5台、リオパラ5台、ドリスタ3台、ハーレム4台、マッハ3台、哲也5台
たのしーさ5台、真吉宗5台、ジイサマー5台
青ドン5台、赤ドン5台、ブルーハーツ5台
かみたま5台となっています

ラインナップ的に現実では難しいがご了承頂きたい
ドクオが400番以上に設定してしまった為にそうなりました
(;'A`)「まさか…40台全てか?」
(´・ω・`)「あぁ、でも全6はさすがにないだろう。1でスイカ6個出すまでやった可能性もあるし…ゲーム数も違う」
( ゚∀゚)「なるほど…黄色のやつと赤青のやつがあるのか…」
( ^ω^)「勿論黄色のやつを取ったんだぉね?」
(´・ω・`)「いや…バケで4つのやつを取った」
('A`)「なるほど…。確かに露骨過ぎるな黄色で6個は。」
(;^ω^)「なんか何が正しくて何が悪いのかわからなくなってきたぉ」
( ゚∀゚)「全くだ。それを狙ってるんだろうけどな」
(´・ω・`)「もう取ったものは仕方ない。後は神のみぞ知るだよ」
川*゚ -゚)「おぉ〜なんか作戦会議っぽくていいな!」
('A`)「あのね…いやいいか。なるべく邪魔はしないでくれよ」
『打ち出し開始5分前になりました。皆様台にお戻りください』
皆顔を見直した。
('A`)「全員最低5000枚な」
(´・ω・`)「君がそれを言うか」
( ゚∀゚)「な〜に安心しろ。俺が8000枚出すから」
( ^ω^)「ブーンのは6なんで軽く5000枚だぉ!」
『この勝負勝ちに行くぜ!』

みな台に戻ったと同時に放送が始まった。
『クックック。店長の小林川です。今日は多数の御来店ありがとうございます。』
('A`)「始まったか…」
川 ゚ -゚)「いよいよだな」
『ここで一部ですが札を刺させてもらいます。クックック』
「なっ、なんだってー?!」
店員が次々と台に札をさしている。
1札、2札、、3札、4札、5札、6札、ジョーカー札
革命札なるものもある
('A`)「……?どうゆうこったいきなり。」
刺さる島と刺さらない島がありジャグなどの機械割が低い台には全て6か革命札がささった。
(´・ω・`)「エヴァは刺さらず…か」

(#゚∀゚)「おぉい!2ってなんだ2って!」
( ^ω^)「ジョーカー札…」

一同に混乱がある中小林川は続けた
『それはほんの目安にしかなりません。それを見てやめるもやめないもあなた次第です。では、よい1日を』
('A`)「……戦国には刺さらなかったが…さすがにきな臭いな」
川 ゚ -゚)「これって大富豪じゃないか?トランプの」
('A`)「!そうか!つまりそのままの意味じゃなく大富豪時のカード強さに関係するのかも」

しかし革命札ってなんだ…?
わからないことが多すぎる、だがそんな中
『スタートです!』
今、スタートは切られた
(´・ω・`)「とりあえず回さないと始まらない。どうせ満席だしね!」
意気揚々にぶん回す。エヴァ3は今日が初打ち、DDTポイントは逆押しバー狙いをチョイス
(´・ω・`)「金扉…っ熱いのか?!」
右下段にチェリーが止まる、左にバー狙い…中段に止まる!
(´・ω・`)「キタァ!」
赤青確定のチェリー重複バー揃い
スタートダッシュは上々。

その頃ジョルジュも大富豪に関係するものとは把握していた為少しは安心していた
( ゚∀゚)「2は大富豪じゃ強いカードだからな!つまり6はジョーカー…まあとりあえずは9枚をカウントしつつ回すか」
ジョルジュの台はウェスカーモードからなのでいきなりBHの可能性大だ
( ゚∀゚)「が、何事もなく終了と」
早々に上手くはいかないのが現実
581( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/29(水) 08:21:16 ID:Yx4ZNjjD0
( ^Ω^)小津カレー
一方ブーンは
( ^ω^)「ぉ〜黒7スタートだぉ〜」
リング〜に〜
( ^ω^)「………」
肉ボタン水色
次の通常BGであっさり終わり
( ^ω^)「一つ言っていい?これぜってぇ6wwwww」
あぁ、間違いないウザガキだ。

一方唯一のカップルペアは
('A`)「誰がカップルペアじゃい!とりあえず俺はsin数えるから中押しするけどクーは順押しフリーでいい」
川 ゚ -゚)「わかった。」
('A`)「チェリーで演出勃発…戦国チャンス」
川 ゚ -゚)「チェリー、ベル、2連続小役の時に抽選してて6は移行率がいいんだったっけ?」
('A`)「あぁ、まあクー幸村と慶次じゃ若干表面上の突入率に差があるけどまあ気にしなくていい」
川 ゚ -゚)「あっ…特リプ」
('A`)「国崩し砲で1はなかなかあちぃぜ」
『でやぁ!ボーナス確定!』
川*゚ -゚)「早く来て良かった。しかもビッグだ」
('A`)「っと待った。それ外して何回かテンパらせてみ」
川 ゚ -゚)「わかった」
『全てを賭ける!』
('A`)「それで高確確定だ。良かったな」
川*゚ -゚)「おぉ〜」
川 ゚ -゚)「玉は4つか…」
('A`)「高確だから87.5以上は確定だから安心だな。」
川*゚ -゚)「む、リプレイが揃って音楽が変わった」
('A`)「無限だな。おめでとう。ちなみにART中の打ち方は宝珠は色々通り、大砲は逆の色を狙うんだ」
川*゚ -゚)「わかった!」
目押しは出来るらしく上手くARTをこなしている
('A`)「(これなら心配ないかな…てかこれって…デートなんじゃ…)」
今頃気づいたかこのスットコドッコイ!
('A`)(勝負に夢中で気づかなかったぜ…俺としたことが)
川*゚ -゚)「〜♪」
(*'A`)「(うっ…可愛いぜ…)」
い、いかん勝負に集中せねば…
そんなことを思いながら順調にハマり続けているドクオをよそに勝負は続いていく…
584( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/29(水) 15:16:12 ID:Yx4ZNjjD0
( ^Ω^)hsmr
585( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/29(水) 21:12:16 ID:ajM7jEYMO
( ゚∀゚)乙。最近調子いじゃねえか!楽しみだぜ。
586新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:00:42 ID:vS1HoJA4O
( ><)「さあ、12時なんです! 暫定トップはシラけん&しぃちゃんペアなんです!」
( ゚∀゚)「よ〜し、当たった奴はカウンターで受付けしてから、好きな台に座ってくれ!」

12時になり、予想が当たった一部の一般客へ開放することになった。
その数は、ざっと70人。遊技台は次々と埋まっていく。

『どの台にする?』
『まあ、とりあえず吉宗と銭形のハイエナだろww』

川;゚ -゚)σ「くッ… ようやく当たったのに、残りの台が…」
(;'A`)σ「ちぃ! 俺は結局1台もヒットなしか…!」

あっというまに、ドクオとクーが回していた吉宗と銭形は埋まってしまう。
結局、2人で吉宗を二台回して、クーがヒットするも、残りの台は他人に取られてしまったのだった。

川;゚ -゚)σ「そしてボーナスはレギュラー… 最悪だ…」
(;'A`)「くそッ! こうなったら、少しでも差枚の出そうな機種で勝負だ!
    クー姉、一か八か俺は移動するぜ!」
587新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:02:53 ID:mxDzFs+hO
川;゚ -゚)σ「ま、まて! ドクオ!?」

クーが引き止めるのも聞かず、ドクオは別のシマへと消えていった。
賢明なスロッターなら、このときのドクオの行為が、いかに危険かわかるだろう。
大きなマイナスを取り戻す為に、より波の荒い機種で一か八かの勝負をする。
ほとんどの人は経験済みだろうが、大抵は撃沈されて終わるものなのだ。
ドクオはプロである。そんなことは重々わかってるし、普段なら絶対にそんな立ち回りはしない。
それだけ、このときは平常心を失っていたということなのだ。

(;'A`)「ちぃ… さすがに今日は客のレベルが高いな… 機械割の高い機種はほとんど埋まってやがる…」

この時点ですでに、カイジや花火百景、森の石松など、甘めの機種は満台になっていた。

(;'A`)「…もう、コイツに賭けるしかねえか…」

まるで誘われるようにしてドクオが座ったのは、一撃必殺系AT機、スーパービンゴ。
悪夢はまだまだ終わらない。
むしろ始まったばかりだったことを、ドクオは数時間後に知ることになる…
588新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:04:53 ID:mxDzFs+hO
( ゚∀゚)「さあ、じゃあ次のトップ予想ゲームの受付けを開始するぜ!」
( ><)「3時の暫定トップを予想して欲しいんです!」

当然のように、今度は圧倒的に有利なシラけん&しぃちゃんに人気が集中する。

( ゚∀゚)「おお〜っと? 客のほとんどがシラけん&しぃちゃんに賭けているぞ!?」
(; ><)「すごい数なんです! もし、3時の暫定トップも、シラけん&しぃちゃんだった場合、
     ほとんどの台が埋まってしまうんです!」
( ゚∀゚)「だが、そう簡単にはいかないのが設定5だ! まだまだ油断はできないぜぇ!?」

(´・ω・`)「でも、シラけん達が圧倒的に有利なのは間違いないよね」
(;^ω^)「…ですお。そうなると、台を選べるのは実質3時までということに…」
(´・ω・`)「…ま、僕達はあくまでも自分達のペースでやろうよ。結局それが一番勝利に近い気がする」
(;^ω^)「ですおね… もし僕もカニ歩きしていたら、ヒドい目にあってたかもですお…」
ドクオ達はすでに投資120Kオーバーになってしまっている。
先ほどスーパービンゴのシマに消えていった、ドクオのことが心配になるブーンであった。
589新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:07:07 ID:vS1HoJA4O
それから2時間後――午後2時

(;´ー`)σ「う〜ん… さすが設定5。ハマってバケ2連発か… まさに一寸先は闇だヨ…」

シラけんは、一撃5千枚の後はハマりの連続で、持ちコインの1/3ほどを減らしていた。
見事な山型スランプを描きつつある状況である。

(;´ー`)σ(普段なら、5千枚出たところで、即ヤメしてるところだけど、それじゃ記事になんないし…
      つーか、むしろここから全ノマレでもすれば、誌面的にはオイシイかもだヨ… でも…)
(#*゚ー゚)σ「あ〜 連チャンがショボくてイライラする。これホントに5か? 4の間違いじゃねえのか?」
(;´ー`)(しぃちゃんの機嫌がますます悪くなってるヨ… これでもし、全ノマレなんかやった日には…)

( ゚∀゚)「さあ、シラけんはハマりの連続で1500枚ほどコインを減らしてしまったぞ!
     それに対して、しぃちゃんはダラダラした展開ながらも、地味に500枚ほど上乗せだ!」
( ><)「差し引きマイナス1000枚で、差枚数は二人合わせて4500枚なんです!」
( ゚∀゚)「トップであることは変わらないが、微妙に勢いがなくなった感じだ!」
590新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:08:41 ID:vS1HoJA4O
観客の声援が湧いた。
3時の暫定トップ予想には、ほとんどの客がシラけん達に賭けているのだ。
ホールはすでに、シラけん&しぃちゃんへの声援一色で満たされていた。

ζ(゚ー゚*ζ「は〜い、ダーリンあ〜んして〜?」
(* ФωФ)「あ〜ん。あ、このチョコ美味しいなぁ〜。どこで買ってきたんだい?」
ζ(゚ー゚*ζ「ここの景品にあったの〜。美味しそうだから、交換してきちゃった」
(* ФωФ)「へぇ〜 あ、僕甘いチョコ食べたら、コーヒーが飲みたくなっちゃったよ」
ζ(゚ー゚*ζ「うん、あたしも〜」
(* ФωФ)ノ「よ〜し、じゃあ… ワゴンのお姉さ〜ん! こっちこっち〜!」

(; ゚∀゚)「おおっと!? 『ザ・バカップル』の二人、コインをお菓子やコーヒーに交換しているぞ!?」
(; ><)「なんという余裕…というか、やっぱりこの二人、何も考えてないんです!」
(; ゚∀゚)「しかしながら、差枚数は二人合わせて1500枚! じわじわとトップに迫って来てるぞ!」
591新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:10:54 ID:vS1HoJA4O
从'ー'从「あれれ〜? なんか出なくなっちゃったよ〜? つまんなぁ〜い」
(; ・∀・)「そ、そうだね! ハニー、そろそろ飽きてきたんじゃない!? 違う台に移るってのはどうかな!?」
从'ー'从「え〜? やだも〜ん。あたし、今日はポパイで全ツッパするの〜!」
(; ・∀・)「ぜ、全ツッパって…」
从'ー'从「だから〜、モララーくんも、その台で一生懸命頑張ってね〜?」
(; ・∀・)「は、はい…(十字架とポパイ全ツッパって… どんな地獄だよ…)」

( ゚∀゚)「おお〜っとww 全ツッパ宣言ktkr!」
( ><)「なんせ高設定の5なんです! そりゃあ、全ツッパしたくもなるんですww」
( ゚∀゚)「まあ、期待値(笑)的には、間違いなくプラスになるはずだからなww」
( ><)「しかしながら、渡辺さんは、出玉半減の2500枚、
     モララーさんはハマって単を繰り返す、十字架の黄金パターンなんですww」
( ゚∀゚)「差枚数はマイナス1000枚にまで落ち込んだが、まだまだこれからだぜぇ?ww」
592新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:13:06 ID:vS1HoJA4O
(;^ω^)σ「よっしゃ! 黒レインボーktkr! コイツが伸びれば、一気に逆転だお!」

( ゚∀゚)「おお〜っと!? ピザ小僧の北斗に、北斗揃いのレインボーオーラが降臨だ!」
( ><)「現在2位の『やらないか?』差枚数は、二人合わせて3000枚、シラけんさん達との差は1500枚なんです!」
( ゚∀゚)「一撃逆転も十分有り得るぜぇ!? さあ、ここが勝負どころだ!」

(´・ω・`)b「よし! 頑張るんだ、ブーン君。君ならできる!」
( ^ω^)σ「任せて下さいお! 北斗で連チャンさせるのは、僕の十八番ですお!」

しかし、意気揚々とBBを消化し始めたブーンを、観客の罵声が襲うのだった。

『バカヤロー! ふざけんなよ!? このピザ野郎!』
『オメーらが一位になっても、誰も喜ばねえんだよ!』
『そーだ! 空気読めや、このタコ!』

(;^ω^)σ「ひ、酷い言われようだお…」
(;´・ω・`)「き、気にするな! 頑張れ、ブーン君!」
593新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:14:29 ID:vS1HoJA4O
『剛掌波食らって、さっさと終われ〜!』
『そーだそーだ! 剛掌波!』
『頑張れラオウ! 剛掌波!』
『剛 掌 波! 剛 掌 波!』
罵声はやがて、剛掌波コールに変わっていく。
その、呪いともいえる、負のエネルギーの効果なのか、液晶のラオウが例の構えをとりはじめた。

(;^ω^)σ「うはww 一発目からホントにキタww」
(;´・ω・`)「かわせ!ケンシロウ! つーか、トキ兄さん助けてー!」
(; ゚ω゚)σ「お!? 食らってしまったお! YABEEEEE!!」

雲は動かず、当然のように崩れ落ちる、ブーンのケンシロウ。

(;^ω^)σ「いやいやww きっと、リンタンが出てきますおww いくらなんでもそんな…ww」

軽い気持ちでベットを叩くブーン。しかし、そこにはリンもユリアもいなかった。

バシュ――――ン!!

(;´・ω・`)「た、単発… 北斗レインボーで…」
594新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:15:39 ID:vS1HoJA4O
(ヽ;゚ω゚)σ「ま、マジっすか…?」

ベットを押した姿勢のまま、固まったブーンに、観客からは拍手喝采が送られる。

『うはww ホントに単発キタww』
『よしよしww よくやったぞーww』
『スゲーww 普通狙っても出来ねえよww 芸人魂乙ww』

( ゚∀゚)「おおっとww ピザ小僧、空気読みすぎだぜ! 北斗レインボーで単発ww」
( ><)「これで3時の暫定トップも、シラけん&しぃちゃんにほぼ決まりなんです!」

(;^ω^)「く… ショボンさん、申し訳ありませんお…」
(´・ω・`)「まあ、仕方ないね… 勝負は6時までなんだ。まだまだこれからさ」

( ゚∀゚)「お? そういえば、一組忘れてるぜ!」
(; ><)「あ、そうなんです… 現在最下位の『美熟女と喪男』なんですが…
     な、なんと差枚数マイナス7000枚突破なんです!?」
595新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 00:17:07 ID:vS1HoJA4O
観客からざわざわと、どよめきが起こる。しかし、その報告を聞いて一番驚いたのは彼女だった。

川;゚ -゚)σ「な、なに!? 私は今、2000枚ぐらい出してるんだぞ!? なんで負債が増えてるんだ!?」
( ゚∀゚)「ケケケ… 巨乳ちゃんよぉ… んなもん、考えるまでもねえだろ?」
(; ><)「ビンゴのシマから、黒い負のオーラが見えるようなんです…?」

まるで鎌を構えた死神のようなそれを、まとっていたのはこの男だった。

(ヽ'A`)σ「……ぶつぶつ」

(; ゚∀゚)「おおっと! これは、やべぇぞ!? 暗くて冷たい『死』の気配がビンビンするぜぇ!?」
(; ><)「ドクオさんは… 開始してから、これまでノーボーナスなんです! 個人の投資額は、すでに100Kオーバーなんです!」

(ヽ'A`)σ「…まだだ、AT1999さえ引ければ、まだ… ぶつぶつ…」
川;゚ -゚)「ドクオ…」

はたして、ドクオ達の運命は…?


続く――
596( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/30(木) 01:05:25 ID:qvqIhROSO
夢っち乙
(`・ω・)
597( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/30(木) 04:24:08 ID:ZAOSTEMHO
( ^@^)乙も
598新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/10/30(木) 07:01:35 ID:vS1HoJA4O
まいどどうも
名無しさんお疲れ様です!
ネタがかぶってるので、今日は投下を自重しようかと思ったのですが、
自分、投下しないと続きが書けないもので…
次はおそらく、そんなに待たせることはないかと思います。

ではまた( ^ω^)ノ
599( ´∀`)ノ7777さん:2008/10/30(木) 08:35:45 ID:KflfEHvT0
( ^Ω^)小津加齢
600( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/01(土) 15:37:32 ID:3YHFgHpu0
( /<>V)乙〜
601新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 00:54:12 ID:G3B//EAqO
川#゚ -゚)「ドクオ! 何をしているんだ!? 頭を冷やせ!」
(ヽ'A`)σ「…1999さえ引けばいいんだ… ふぅあふぅあってなって、一撃逆転なんだ…」
川#゚ -゚)「お前のヒキじゃ無理に決まってるだろ! 諦めろ!」
(ヽ'A`)σ「無理…? わかってるさ… でも…」
川;゚ -゚)「…ん?」
(ヽ;A;)σ「銭形と合わせて、もう120Kも突っ込んでるんだ。いまさら後に退けねえよぉ…」
川;゚ -゚)「ド、ドクオ…」

ドクオの目から、大粒の涙が溢れるのを見て、クーは絶句してしまった。
ドクオは、とにかく低投資に抑えたいタイプのプロである。
ここまで突っ込んで勝負したことなど、かつてなく、ゆえに、ここまで追い込まれたこともなかった。
その、あまりの投資額の大きさに、心は乱され、完全に平常心を失っていたのだ。

(ヽ;A;)σ「俺一人なら、もうとっくにヤメてるんだ… でも、クー姉に申し訳なくて…少しでも取り返そうと…」
川# - )「ドクオ…!!」

次の瞬間、鈍い音がホールに響きわたった!
602新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 00:55:41 ID:G3B//EAqO
川#゚ -゚)≡つΣ(#)ノA`)ノ「ぐはぁッ!?」

川#゚ -゚)「冷静になれ! お前らしくないぞ!?」
(#)A`)「ク、クー姉…?」
川#゚ -゚)「常に冷静沈着、華麗な立ち回りで、期待値を追う理論派。それがお前のスタイルだろう!?」
(#)A`)「!!!」
川#゚ -゚)σ「そんなお前が、取り乱してどうする!? 私に悪いと思うのなら、さっさといつものドクオに戻るんだ!」
(#)A;)「ク、クー姉… すまn」
川#゚ -゚)σ「だいたい、常に期待値マイナス20%のお前が、ビンゴで1999なんて、絶っっ対にあり得ないッ!」
(#)A;)「うぅ… そ、そこまで言わなくても…」
川#゚ -゚)σ「なんせ、ヒキの弱さときたら、ミジンコ級ッ! そんな奴がビンゴを打つ!? ふん! へそで茶が沸くわッ!」
(#)A;)「そ、そんな…」
川#゚ -゚)σ「それはもはや、神に対する冒涜レベルッ! 天罰が下って当然の行いだなッ! そもそも…」
(;#)A`)「あ、あの… もう、よくわかりましたので、そのへんにしてもらえますか?」
603新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 00:57:19 ID:G3B//EAqO
川 ゚ -゚)「ふん、わかればいいのだ。それと…」
(#)A`)「…え?」
川 ゚ -゚)「殴って…すまなかったな。痛かっただろう?」
(#)A`)「ま、普通は平手打ちの場面だよなww グーはないわww ヒドスww」
川 ゚ー゚)「ふふふ… ようやくいつものドクオに戻ったな」
(#)A`)b「おう、おかげで目が覚めたぜww これから頑張るからな!」

( ゚∀゚)「おお〜っと! まるで、レトロなドラマを観ているようだ!」
( ><)「青春なんです!ドクオさん復活なんです!」
( ゚∀゚)「しかし、マイナス7000枚の、この絶望的な状況をどうする!?」

('A`)(確かに絶望的だなぁ… ヒキが弱いのはいつものことだが、今日は一段とヒドいらしい…)
('A`)(6チケットは諦めて、ちまちまと負債を減らすか? それしかねえかなぁ…)
('A`)(ふふ… しっかし、120Kノーボーナスとは… 自分のヒキ弱には笑うしかないぜ。
   まるで『哲也』の近藤だなw …え? 近藤…?)

と、そのとき、ドクオの脳天にある考えが稲妻のごとく閃いた。

(;'A`)(今の俺なら、キメられるかもしれない… 近藤の『国士無双』が…!)
604新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 00:59:09 ID:G3B//EAqO
( ゚∀゚)「さぁ! 間もなく3時だ! 暫定トップは、やっぱりシラけん&しぃちゃんで決まりだな!」
(; ><)「これは、時間がかかりそうなので、早めに受付けを始めるんです!」

(;´ー`)σ(ふう… なんとか持ち直したヨ… 5000枚まで復活)
(#*゚ー゚)σ「あ〜 だりぃなぁ〜 なに?このダラダラした展開。
     『ラッキ〜チャチャチャ♪』じゃねーよ。ムム死ねよクソが」
(;´ー`)σ(でも、僕自身の状況はどんどん悪くなってる気がするのは、気のせいであって欲しいヨ…)
(#*゚ー゚)σ「またJAC中ナナすら出て来ねえし。あームカツクなぁ〜。
      クソ台だな、こりゃ。こんなクソ台勧めたの、誰だっけなぁ〜?」
(;´ー`)「し、しぃちゃん! 6時からは設定6で打てるんだからさ、それまでの辛抱だヨ!」
(*゚ー゚)σ「けっ… こんなもん、6にしたってたいした出ねえよ。爆裂ATとかならともかく…って、おい!?」
(;´ー`)「ど、どうしたんだヨ!? いったい…」
605新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 01:00:37 ID:G3B//EAqO
(;*゚ー゚)「3時には、身動きとれなくなっちまうんだろ!? 今のうちに移動しとかなきゃヤベーじゃん!」
(;´ー`)「そ、それはそうだけど、なんの台に移るのかナ?」
(;*゚ー゚)「んなもんオメー、ゴシオに決まってんだろ!
     アレの6は超アツいんだよ! 今のうちに押さえておかないと!」
(;´ー`)「ちょww B沖は記事に出来ないから勘弁してww 編集長に怒られるヨ!」
(#*゚ー゚)「うっせ! スロジャンの都合なんか知るか! つーか、こんなクソ台勧めたテメーが悪い!」
(;´ー`)ノ「ああ!? しぃちゃん待ってww つか、まだビッグ中ww」

なんとビッグ中の台をも、放り投げて、しぃはわき目もふらず、ビッグシオのシマに走り出した。
(;*゚ー゚)「あぁ〜! このお花の台カワイイでし〜☆ しぃちゃん一発で気に入っちゃったでし!」

(; ゚∀゚)「おお〜っと!? どうしたしぃちゃん!? いきなりの台移動だ!?」
(; ><)「し、しかも、ビッグシオ!? そ、それはヤメておいたほうが…だって、今日はノーm」
(; ゚∀゚)「おおっと、ビロード君! それ以上しゃべらねえほうが、平穏な人生を送れると思うぜ!?」
606( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/03(月) 01:01:30 ID:kwL2nBo80
( ^Ω^)hsmr
607新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 01:02:08 ID:G3B//EAqO
(; ><)「そ、そうでした! あ、もう3時なんです! トップ予想が当たった方…て、ほとんど全員なんです!」
(; ゚∀゚)ノ「え〜い! めんどくせえ! もう全員に開放しちまえ!」

なんと、3時の時点で、完全開放になってしまった。一気に全ての台が埋まっていく。
ポパイや十字架でさえも満台となり、ついに空き台は一台もなくなってしまった。

川;゚ -゚)σ「くッ…! もう移動はできないか…! 吉宗で全ツッパはツラいぞ…」
(;^ω^)σ「…神よ! 僕に今一度、北斗揃いのチャンスを!」
(; ・∀・)σ「くっそ〜… どうなったら出るんだ、この台は!」
(;´ー`)σ「僕も移動のタイミングを逃してしまったネ… 頼むヨ、番長!」
(*゚ー゚)σ「6時になれば、このゴシオは6に… うふふ…」
('A`)σ「完全にツキに見放された、今の俺なら…『コイツ』で出せるはず…!」

そして、バトルは終盤戦へ――
608新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 01:04:08 ID:G3B//EAqO
――さらに2時間後・午後4時

(; ・∀・)σ「ふぅ… やっと連チャンらしきものがきたぞ… どうせショボいんだろうけど」
从'ー'从σ「うふふ〜 ポパイチャ〜ンス! ポパイは楽しいなぁ〜」

( ゚∀゚)「さあ、残りはあと2時間! この追い込みの時期に、波に乗り出したのは養分ペアの二人だ!」
( ><)「渡辺さん恐るべし! なんと本日2回目のポパチャンロングに突入したようなんです!」

(; ・∀・)σ「…本当にすごいね…ハニーのヒキは」
从'ー'从σ「モララーくんも、頑張ってねぇ〜」
(; ・∀・)σ「…うん。せめて半分ぐらいは取り戻したいな… て、んんん!?」

もはや惰性でビッグを消化していたモララーは、ビッグ終了時の画面を見て目を疑った。
いつもは、フタの空いているドラキュラの棺桶が、なんと閉じている。

\(* ・∀・)/「うはww ドラキュラ封印ktkr! セーラモード濃厚だ!! やった、やったよ! ハニー!!」
从'ー'从σ「んん〜? よくわからないけど、よかったねぇ〜」
\(* ・∀・)/「よ〜し! ここから爆連させちゃうぞ〜! ははははは!」
609新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 01:15:39 ID:G3B//EAqO
( ゚∀゚)「おおっと!? いつものように撃沈確定かと思われていた、モララーがセーラモード突入だ!」
(; ><)「す、すごいんです! 十字架とポパイで… これはもしかしたら、もしかするかもなんです!」

実は、十字架もポパイも、一撃の破壊力は、かなりのものなのである。
ただ、その『状態』に突入するまでが、苦行の連続であり、致命的なクソ要素なのだ。
今2台並んで、その『状態』に突入していることは、まさに奇跡と言ってもいいぐらいであった。

(*^ω^)σ「パンチで倒れて、ユリアキタ――(゚∀゚)――!!」

( ゚∀゚)「さあ、こっちも爆連のチャンスが到来したようだぞ!?」
( ><)「ブーンさんは、当店の北斗のBB継続覇者にもなったことがあるんです!」
( ゚∀゚)「さあ、ラオウキラーのピザ小僧、得意の北斗で今度こそトップ奪取なるか!?」
( ><)「ショボンさんは、ジャグラーで、手堅く出しているんです! さすがなんです!」

(´・ω・`)b「頑張ってね、ブーン君!」
(*^ω^)σ「おまかせ下さいお! 今度こそラオウ昇天ですお!」
610新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 01:17:07 ID:G3B//EAqO
川*゚ -゚)σドキドキ 川 俵 俵
         川 7 7
         川 俵 7

川*゚ -゚)σふん!Σ7 俵 俵
        Σ7 7 俵
        Σ松 俵 7

( ゚∀゚)「あ〜っと!? こっちもすごいことになってるぜ!?」
(; ><)「吉宗で、ビッグ中ダブルライン7揃い!! ホントにすごいんです!」
( ゚∀゚)「親指に相当力が入ってるから、反動の乳揺れがホントにSUGEEEEEE!!」
(* ><)「そっちなんですか! でも、あのプルンとして柔らかそうな感じ…
     もうサイコーなんです! いっそ顔を埋めて窒息してしまいたいんです!」

川#゚ -゚)σ「だから、セクハラだと何度も言ってるじゃ…」

( ゚∀゚)「おおっとww こいつは失礼。でも、リールはちゃんと見たほうがいいぞ? ナビと逆に押してるぜ?ww」
川;゚ -゚)σ「なッ!? またしても… くッ!」
( ><)「トップはもはや絶望的ながらも、大善戦なんです!」
611新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 01:19:10 ID:G3B//EAqO
(;*゚ー゚)σ「え〜と… 250でビジ、その後70でレジ、30でビジ、120でビジ…
      いい感じで数珠ってるでし〜… 小役もよく揃うし、やっぱ高設定はいいでしね☆ …て」
(#*゚ー゚)σ「なんだこりゃああぁあ!! 完ッッ全に、どノーマルじゃねーかあぁああ!!」

(; ゚∀゚)「おっと!? ビッグシオに移動したしぃちゃんが、なにやらご立腹の様子だぞ…?」
(#*゚ー゚)「おい! 店長! この店のビッグシオは、ゴッドバージョンだったはずだろ!?
     なんでノーマルになってんだよ!?」
(; ゚∀゚)「ごっどばーじょん?? なんのことでしょうか? ねえ、ビロード君?」
(; ><)「ちまたに出回ってるBモノのことでしょうか? ウチは健全な営業がモットーなので、よくわからないんです」
(#*゚ー゚)「ざけんなよ! あたしはここらのB沖設置店は全て把握してんだよ! んな見え透いた…」
(;´ー`)「ちょwwストップ、ストーップ!! しぃちゃん、ちょっとこっち来てヨ!」

(; ゚∀゚)(雑誌の取材が来るってのに、ドBのまんま置いてたらマズいだろ…)

そして、バトルはいよいよ、ラストスパートへ。
勝利の栄冠は、はたしてどのペアに!?


続く――
612新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/03(月) 01:24:04 ID:G3B//EAqO
まいどどうも
まずは、はさまって頂いた方、ありがとうございますm(_ _)m
次回でようやく、出玉バトル編に区切りがつきそうです。
なるべく早く書きますので…

ではまた( ^ω^)ノ
613( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/03(月) 02:57:25 ID:kwL2nBo80
( ^Ω^)小津華麗
614( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/03(月) 23:33:53 ID:WMg7bsYfO
(≧ω≦)乙
615( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/04(火) 07:25:02 ID:o0o7GyG2O
( ^@^)乙も
616( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/05(水) 00:28:52 ID:dB2eXIMWO
(´ω`)乙
617( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/05(水) 19:47:37 ID:RYtnK4gpO
( ゚∀゚)乙!吉宗打ちてー!
その頃審判員は…
( `・ω・)「オラァ不正すんなよ!」
( ´_ゝ`)「おぉ!」
( ´∀`)「そんなことしないモナー」
モナー達に張り付いていた。開始から2時間経ったが未だモナーチームの4人に動きはない。
モナー、ニダはりんかけ、クマー、ちょんぽはスパイダーマンを打っている。
( ´∀`)「(まだ動けないモナー…クックック…)」

現在状況
ドクオ−1400枚
しょぼん+900枚
ブーン+1200枚
ジョルジュ+300枚

モナー+1000枚
ニダ−500枚
クマー+800枚
ちょんぽ−300枚
(#'A`)「ようやく来て低確BG…死ねる」
川 ゚ -゚)「まあまあ。来ただけマシじゃないか」
クーは未だ無限中でゲーム数も1500を越えている。まさに神展開
('A`)「半蔵様…頼みます!」
戦国のバトルゲームは自キャラが勝てば無限戦国ラッシュに突入する…その相手は…鬼神信長
『消えるがよい!』
先制は信長、刀を使っての攻撃…これでも弱攻撃なのだ。やつの本気はこんなもんじゃない
『穿つ…はあ…ふん!』
自キャラの半蔵の強攻撃が炸裂するっ…!あまりの威力か信長が仰け反った
続いては信長、さっきのお返しと言わんばかりかの強攻撃!あの北斗の拳神、ラオウの剛掌波にも通じる波動球を放ってくるっ…
『ふんっ…』
待っていたと言わないばかりに半蔵は影分身で避ける
『穿つ!はぁ!』
『消えるがよい!むぅん!』
お互い強攻撃を放ち合い迎えた最終戦…!二人が交差するっ!勝者は…?!
『ぐっ…』
『迂闊…!』
('A`)「負けた…か、いや、何も言うまい。よくやっ(ry」
ピキーン!『戦国ラッシュ』
キター(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━
川 ゚ -゚)「おめでとうwww」
(;A;)「うん…半蔵信じて良かったよ」
6回ぐらいテンパイ確認して音声がなかった為おそらく低確BGからの勝利だろう。これで設定6がグッと近づいた。
川 ゚ -゚)「で、私はいつボーナスが来るんだ?さすがにちょっと不安になって来たんだが」
('A`)「羨ましい悩みだなおい。まあ通常ならゾッとするがwww」
クーは既に2000ハマりを越えていた。それでも尚幸村様のご乱心は続けられていた。
店は活気が溢れており店長のイベントは成功に見えた・・・が

( □谷□)「クックック・・・まだ始まってすらいない。これからが本当のイベントよ」
開始から4時間が経過し、設定の見えやすい機種はもう見えているかと言う時間帯だ。

(´・ω・`)「ベル、スイカ、チェリー、ボーナス中のスイカ、全て6以上」
だが、油断は出来ない。この程度の数値なら全然荒れる、確信するにはまだ早い
(´・ω・`)「他のみんなにもメールをっと…」
『件名そろそろ設定も見え始めて来たよね』
『エヴァの島は未だ札刺さらず、でも456っぽいね。僕のは6っぽい(´・ω・`)』

(´・ω・`)「送信と」
────、ユワッショック!愛で空が〜(メール着信音)
( ゚∀゚)「おっしょぼんからか。何々〜………。あいつメールまでしょんぼりするこたないだろうに…」
件名『もっともっと熱く生きろよ!』
『今の所BH入りまくりの絶好調だぜ!札の意味が大富豪に関すると思って2はジョーカーの次に強いから5かと思ってたんだがな!6かな!』

( ゚∀゚)「送信と」
(´・ω・`)「何々………。修造乙」

───、リング〜に稲妻走る〜(気分よくさっき取って早速使っている)
( ^ω^)「おっしょぼんからメールだぉ!………。おぉさすがしょぼんだぉ!」

件名『これぜってぇ6www』
『黒7から単発あったし間違いなくこっちも6だぉ!キン肉マンは全体的に出てるぉ!(^ω^)』

( ^ω^)「送信っ☆」

─────、
(´・ω・`)「ブーンからか。………こっち見んなwwwみんな結構6なんだな…札の意味は何だったんだろ」

─────、熱くたぎるこの〜思い〜勝利を掴む為〜
('A`)「おっしょぼんからだ。何々…ほほぅ」
件名『戦国も多分456』
『未だに札は刺さらんな。まあ全台箱使ってるし俺のはsinもいいしな。隣のお姫様は無限で2500枚だよwww』

(´・ω・`)「………、なんだこのムカつくメール…。」
623( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/06(木) 08:15:26 ID:zUkw3YTA0
( ^Ω^)hsmr
2時になった頃だった。
審判員の一人、しゃきんがサンズのメンバーに声を掛けていた。
( `・ω・)「あっちから提案があったんだ。このまま昼も食べないまま打ち続けるのは体に毒だし不正をチェックしあう意味でも一回合同で飯でもどうか…と」
(´・ω・`)「怪しいな…けど確かにこのまま顔も合わせずじまいで勝負が終わったら僕の計画も台無しだからね…僕は了承するよ。他のメンバー全員一致すればまた来てくれ」
( `・ω・)「把握」

( `・ω・)「ブーン、………ってことなんだが」
( ^ω^)「おぉ!腹減ったぉ〜。」
言うか言わまいか迷った…だが
( `・ω・)「ブーン…俺のこと…覚えてないか?」
思わず溢れ出した。しゃきんもひたむきにスロットが好きで頑張ってるブーンが嫌いじゃなかった
( ^ω^)「ぉ?しょぼんの友達ですたぉね?」
償いのつもりか…こんなことで…
( `・ω・)「いや、何でもない…。」
( `・ω・)「飯だ囚人495番」
(#゚∀゚)「誰が囚人じゃコラwww」
( `・ω・)「ブーンと話したよ…」
( ゚∀゚)「………そうか。」
二人は昔からの連れだからこそ言葉を発しなくても分かり合えた。前田慶次と奥村助衛門みたいな感じだ

( `・ω・)「ドクオさんご飯ですよ〜」
('A`)「ん?………成る程ね、他の奴が全員了承なら俺も行くか。クーはどうする?」
川 ゚ -゚)「私も行こう。腹が減っては戦は出来ぬだからな」
('A`)「兵法の基本だな!」
( `・ω・)「あるえぇぇぇ?仲良いじゃないですか!こんな大勝負の時にこの余裕!大物ッスね」
(*'A`)「よせやいそんな関係じゃないって」
川 ゚ -゚)「そうそう。あくまで知り合いがスロットに詳しそうだから聞いたりしただけに過ぎない。こんな幸の薄そうな人誰が好きに…」
( ゚A゚)「………」
( `・ω・)「ちょwww台の角に頭ぶつけて死のうとしないでwww」
続く
アクキン食らってますたwww
>>585
おかげさまで><
こうやって書き続けていられるのも皆さんの支援のおかげです。本当に感謝してます!
>>新夢氏
哲也ネタktkr
哲也の大ファンの俺にはたまりませんwww
ネタが被っていても若干主旨が違うから大丈夫?かとwww
多く投下された方が皆さん喜ぶと思います!お互い頑張りましょう!

回胴氏の新作まだー?><
627( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/06(木) 20:36:58 ID:tfNS+b980
( ^Ω^)otu!
628( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/07(金) 07:28:58 ID:OQ2bt588O
( ^@^)乙も
629( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/07(金) 08:26:12 ID:k7IA4KNt0
( ^Ω^)もつかれ
630( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/09(日) 09:17:34 ID:ujkrLSOVO
( ゚∀゚)マダカ〜イ!
631( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/10(月) 22:23:07 ID:7gLkRJ130
( ^Ω^)hosu
審判の決定により近くのファミレスで飯を取ることになった11人。
店の外に出て辺りを見渡す。
('A`)「あいつらは?」
( `・ω・)「あぁ、先に行ってるってよ」
(´・ω・`)「なんか物分かりが良すぎて怖いね…」
( ´_ゝ`)「まあまあ、とりあえず時間が勿体無いから早く行こう」
一団は集まってファミレスに向かう。歩いて2分とかからない距離だ。
ファミレスにつく直前にドクオはクーに近寄り耳打ちする。
('A`)「俺らとは別々で食った方がいい。理由は聞かないでくれ、すまんな」
川 ゚ -゚)「……ん、わかった」
ドクオはやはり怪訝してした、終わった後にまた乱闘騒ぎになればこの子が危ないと。
それはドクオの優しさでありモナーへの疑心の現れだった。
チャランチャラ〜ン♪
「いらっしゃいませ〜6名様ですか?」
( `・ω・)「あ、連れがいるんで」
辺りを探すとモナーが手を振っている。
丁度8人が44で座れそうなのでサンズのメンバーはそこに座り審判の二人はその隣に腰を落とした
時間差をかけてクーも入りドクオ達が見易いカウンターに腰を下ろす。
川 ゚ -゚)「アイスティーとミートスパで」
水を口に含みながらドクオ達の様子を窺う。

( ´∀`)「お疲れモナー。いや〜札が次々に刺さった時は焦ったモナな?やっぱりりんかけは設定見えにくいモナー」
('A`)「………」
何でこんなにフレンドリーなんだ…?
どうしても疑念が晴れない。別にこっちも喧嘩したいわけじゃない。出来れば仲良く…それでなくとも普通に接したいとはかねがね思っている。
だがこないだ闇討ちしようとした輩だ、やはり素直にハイそうですかと仲良くは出来ない
そんな空気を察したのかしょぼんが口を開いた。
(´・ω・`)「どうゆう心境の変化だい?」
( ´∀`)「モナ?あぁ前のことやっぱり怒ってるモナか?すまなかったモナ。こっちも大人げなかったモナ」
( ゚∀゚)「よく言うぜ鉄パイプまで持参してよぉ」
ジョルジュが皮肉る
だがそれにも動揺しないモナー
すまなかったモナと謝って来る始末
( ´∀`)「こっちも色々考えたモナ。こんなことで喧嘩しててもお互い為にならないと気づいたモナ」
('A`)「言ってることはまあ正論だな」
( ´∀`)「だから今日をそのきっかけにしようと思ってるモナ」
(´・ω・`)「と、言うと?」
( ´∀`)「こっちとしては勝っても負けてもこれからも交流したいモナ。情報は多い方がいいモナ?それにそっちは精鋭だモナしな」
他の3人もうんうんと頷いている。
('A`)「………。なるほどな」
狙いが読めない、こんなことをしてこいつらに利点があんのか…?
(´・ω・`)「まあそっちが仲良くしようって言うならこっちは拒みはしない…」
( ´∀`)「お〜そうかモナじゃあ…」
(´・ω・`)「ただし、勝負は勝負だ。負けた方が解散…。いいね?」
( ´∀`)「………。」
空気を察したのかジョルジュが耳打ちする
( ゚∀゚)「さすがにそれは言い過ぎじゃないか?あいつらも改心しようって気持ちはあるみたいだし…」
(´・ω・`)「まあここは任せてくれ」
( ´∀`)「……そうかモナ。まあ解散してもパチンコ屋に行くなってことじゃないモナな?」
(´・ω・`)「あぁ。雑誌とかを置いての割り込み等不正行為をやめてくれるだけでいい。」
( ´∀`)「そっちはどうなるモナ?元々そんなことしてなさそうじゃないかモナ」
言った通りだよ。
(´・ω・`)「解散する。サンズオブリバティを。個人で集まるんじゃないかと言うなら僕がやめよう、パチンコもスロットも」
('A`)「おい!何もそこまで…」
(´・ω・`)「それと、あんたらが負けたら暴力はもうやめろ。俺ら以外にも対してだ」
( ´∀`)「……わかったモナ。約束するモナ」
あまり長く休憩を取りすぎても勿体無いと言うことで来た飯を一心不乱にかき込みファミレスを後にした。
ファミレスを出ての帰り
('A`)「いいのか?」
(´・ω・`)「いいさ。それぐらいのリスクを負わないと。しゃきんの妹さんの件もあるしね。釘を刺したかったんだ」
('A`)「相変わらずの頭脳っぷりだこと」
(´・ω・`)「まあね」

川 ゚ -゚)「おぉい私のこと置いてきぼりか!」
('A`)「あ、すまんw」

そんなこんなで後半戦が開始される

637( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/11(火) 16:50:10 ID:KJOxkSO/O
( ・∀・)乙
638( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/11(火) 17:01:14 ID:m/zTJ8IE0
( ^Ω^)乙カレー
639( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/12(水) 06:32:58 ID:+dIyX8aOO
( ^@^)乙も
640新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 20:57:55 ID:9VF4txGFO
午後5時30分――

( ゚∀゚)「さあ! 残りはあと30分! なかなか面白いことになってるぜぇ!?」
(; ><)「す、すごいトップ争いなんです! どのペアが優勝するのか、全くわからないんです!」
( ゚∀゚)「まさに、抜きつ抜かれつのデットヒート! とりあえず、現在のトップはどのペアだ!?」
(; ><)「な、なんと超大穴の養分ペア! モララーさんと渡辺さんなんです!!」

(* ・∀・)σ「うははははww 十字架サイコー!! 爆連が止まらないよww 実は名機じゃね?w」
从*'ー'从σ「ポパイチャ〜ンス! あれれ〜? またナビ矛盾がきたよ〜? ボーナス確定〜」

(; ゚∀゚)「な、なんと、渡辺さんは、ポパイで7000枚突破!! こんなの見たことねえぞ!?」
(; ><)「モララーさんも、セーラモード突入で、プラマイゼロにまで復活なんです!
     見事なVの字スランプグラフを描いているんです!」
( ゚∀゚)「よって差枚は現在7000枚! そして、それを追うのは…」
(; ><)「シラけん&しぃちゃんペアなんです! 差枚数は6700枚! トップとの差は、わずか300枚なんです!」
641新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 20:59:58 ID:9VF4txGFO
(#´ー`)σ「うおおおッッ!! 僕はッ! ストックがッ! 切れるまでッ! 打つのをやめないッ!!」
(#*゚ー゚)σ「あーだりぃ。何が悲しくて、ノーマルの沖なんか打たなきゃなんねえんだよ。
      ったく、こんなんジャグのほうがまだマシだっつーの。あーもう帰りてぇ」

(; ゚∀゚)「お〜っと!? 何があったかは知らないが、二人の間にすごい温度差があるようだ!」
(; ><)「シラけんさん、スゴい迫力なんです! 鬼気迫るものがあるんです!」
(; ゚∀゚)「これが追い詰められた人間の底力か!? 番長で再び天国ループ突入!!」

(*^ω^)σ「ユワッシャー! 愛で空が、落ちてくる〜♪」(´・ω・`)σ「ねじねじっと… はい、ペカッ!」

( ><)「さあ、3番手は、現在差枚数6000枚『やらないか?』の二人なんです!」
( ゚∀゚)「ショボンはさすが安定のAタイプ、手堅く2500枚出してるぞ!」
( ><)「ブーンさんの北斗は、現在25連中なんです! これまでくすぶっていた分を取り戻す勢いなんです!」
( ゚∀゚)「…と思ったら、26連目に昇天演出発生、BB終了だ! ついに命運尽きたか!?」
642新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:02:07 ID:9VF4txGFO
『ラオウよ… あなたは最大の強敵(とも)だった…』
BB終了確定の超アンラッキー演出のはずなのに、なぜか嬉しいラオウ昇天演出。
普段なら、その達成感の余韻に浸る所だが、今はそんな場合ではない。

(;^ω^)σ「くっ… 、もう少しだったのに…」
(;´・ω・`)σ「残り30分… シラけんは天国ループで連チャン中だね… もう追いつくことは…」
(;^ω^)σ「無理ぽ… んんん!??」

BBは終了し、高確スタートを願ってゲームを再開したブーンであったが、最初の1G目で違和感を感じた。

(;^ω^)σ「大オーラ… しかも、赤ですお。これはもしかして…?」

赤大オーラは、最強小役である2チェ確定の嬉しい演出だ。
高確スタートならBB確定だが、それよりも今はBB終了後1G目、という状況である。
リセット後、稀に起こる『アレ』の可能性がグッと跳ね上がったのであった。

(; -ω-)σ「頼むお! 神よ、奇跡を! 1G連を僕に!」

祈りを込めて、左リールを止めるブーンが狙ったのは、北斗・チェリー・7。
ドクオとの特訓で極めたビタ押しで、上段に7を押す。もちろん、滑らずにそのまま止まればBB確定である。
643新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:03:28 ID:9VF4txGFO
Σ(;^ω^)σ「おお!?」

集中力と緊張感がMAXに達したブーンには、まるでスローモーションのようにリールがゆっくりと回って見えた。
確かに上段にビタ押ししたはずの7は、止まらずに滑っていく。枠の上からチェリーが顔を見せた。

(;^ω^)σ(…くッ! 2チェかお… でも、高確なら…)

しかし、中段に止まると思われたチェリーは、さらに下へと滑っていく。
そして、下段をも越えて、ついに枠の下にその姿を消してしまった。

(; ゚ω゚)σ「…お?」

ブーンは、一瞬何が起こったのか、わからなかった。
そして、下段に止まった北斗図柄を見て、ようやく状況を把握する。

(*^ω^)σ「ほ、北斗揃い確定ktkr!! 今日2回目だお!」

(; ><)「さ、さすがブーンさんなんです! ここで、1G連、しかも北斗揃いとは!」
( ゚∀゚)「相変わらずふざけたヒキしてやがるぜ! そろそろ出禁にしてやっか!?」
644新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:06:39 ID:9VF4txGFO
(;^ω^)σ「これで、今度こそシラけんさん達を抜くお! でも、出禁は困るおww」
(´・ω・`)b「頑張れ、ブーン君! 君ならできる! 出禁なんて怖くない!」

ブーンはそのまま、すばやく右上がりに北斗図柄を揃えて、すぐにATの消化に取り掛かった。

(; ><)「これで完全に三巴…と思いきや、すごい勢いで追い上げてるペアがいるんです!」
( ゚∀゚)「…ケケケ、さすがだねぇ。ま、こうじゃないと面白くねえからな!」

川*゚ -゚)σ「ふんッ! 1G連リミッター達成だ! もうすぐ5000枚に届くぞ! ドクオはどうなった!?」

ドクオの様子を、見に行く暇などない状況である。
クーは全力で吉宗を回しながらも、ドクオのことを案じていた。

( ゚∀゚)「ケケケ… まあ、さすがはプロ、と言っておこうかねぇ」
(; ><)「ドクオさん達の現在の差枚数は、なんとプラス5000枚! 怒濤の巻き返しなんです!」
川;゚ -゚)σ「え…? そ、そんなに出てるの? ドクオは…一体何を打っているんだ?       まさか、ビンゴで本当に引いたのか? 1000以上を…」
645新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:09:07 ID:9VF4txGFO
これにはクーの方が驚いた。
クーは現在、投資70Kで4500枚回収中。プラスはわずか1000枚しかないのだ。
それに対して、ドクオの総投資額は、120K以上のはずである。
それで、二人合わせてプラス5000枚になるには、ドクオはすでに万枚出してなくてはならないからだ。

(;'∀`)σ「は、ははは… 信じられん…!」

( ゚∀゚)「さすが4号機トップクラスのスーパー連チャンST機! マシンガンモードは激アツ最強最速だぜぇ!」
(; ><)「ハローサンタマシンガンverなんです!! 時速5千枚級のスピードは、爆裂AT機並みなんです!」

川;゚ -゚)σ「ハローサンタだと!? バカな!? ドクオのヒキで出せるはずがない!」
( ゚∀゚)「…俺も巨乳ちゃんに同意だ。どうした? ドクオ。なんかセットでも仕込んだか?」

(;'∀`)σ「…ハローサンタだからこそ、っすよ」
( ゚∀゚)「ほう…?」
(;'∀`)σ「この台のボーナス放出の仕組み…知ってますか?」
646新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:11:39 ID:9VF4txGFO
( ゚∀゚)「…17G連続で小役を引かない、だったか…?」
(;'∀`)σ「さすがっすね… その通りなんすよ。言い換えれば、17G連続で『ハズレ』を引く、てことになる…」
( ゚∀゚)「!! …はッ!考えたな。テメェのヒキの弱さを逆に利用するたぁな」
川;゚ -゚)σ「ちょww ちょっとまて! なんだ、そのトンデモ理論は!?」
(;'∀`)σ「今日の俺のヒキの弱さは、ミジンコをも凌駕している。小役さえロクに引けないぐらいに、ね」
(; ><)「そ、それでハローサンタなんですか…! ドクオさん、脱帽なんです…」
川;゚ -゚)σ「いやいやww そこで納得すんなww」
(;'∀`)「今の俺は、そのあまりの運の悪さに、クソ牌ばかりを呼び寄せてしまう『哲也』の近藤ッ!
    しかし、奴はそのマイナスのヒキを利用して、役満『国士無双』をアガった!」
川;゚ -゚)σ「いやww だからちょっとまてww」
(;'∀`)σ「俺は近藤と同じ事をやってのけたってワケさッ!」
647新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:13:43 ID:9VF4txGFO
( ゚∀゚)「ふ… タダ者じゃねえとは思っていたが…」
(; ><)「さすがドクオさんなんです… ただの変態じゃなかったんです…」
川;゚ -゚)σ「…て、私のツッコミはシカトかよww」
('A`)σ「まあ、そんなワケだから、クー姉…」
川 ゚ -゚)σ「ん…?」
('∀`)b「これまで迷惑かけたけど、獲ろうぜ… 6チケット! きっとイケるぜ、俺達なら!」
川*゚ -゚)σ「ふ、ふん。言われなくてもわかっているッ! 時間がないぞ、早く回すんだ!」

( ゚∀゚)「おおっとww これはアツいww」
(* ><)「ドクオさん、なんかカッコいいんです! クーさんとのフラグがビンビンの予感なんです!」

川#゚ -゚)σ「断 じ て そ れ は な い !」
(;'A`)σ「…さあ、頑張って回すぞ〜… ははは…」
648新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:17:51 ID:9VF4txGFO
ζ(゚ー゚*ζ「ねぇ〜ん、ダーリン、なんかあたし疲れちゃった」
( ФωФ)「ん〜。そうだね、人もいっぱいになったし、落ち着かないよね」
ζ(゚ー゚*ζ「もう優勝は無理だし〜、お腹も空いたな〜」
( ФωФ)b「よし! じゃあ、ここで切り上げて、ゴハン食べに行こう!」

(; ゚∀゚)「あん!? もうヤメるってか!?」
(; ><)「す、すっかり忘れてたんです… 『ザ・バカップル』は、現在差枚数2400枚で、ダントツの5位なんです…」

ζ(゚ー゚*ζ「2400枚だってぇ〜! すご〜い、62000円ぐらい勝ったんじゃない?」
(* ФωФ)「そうだねぇ〜。よし、じゃあお寿司でも食べに行こうよ!」
(; ゚∀゚);><)(どんな計算してんだよww)

( ФωФ)ノ「店員さ〜ん、僕達もうヤメま〜す!」
(; ><)「え〜と、これはリタイヤということなんですか?」
ζ(゚ー゚*ζ「だってぇ〜、あたし達これからお寿司食べに行くんだも〜ん♪」
(* ФωФ)「そうそう。で、その後はもちろんあそこへ… ムフフ」
ζ(/ー/*ζ「いや〜ん、ダーリンのえっち♪」
649新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/12(水) 21:42:23 ID:9VF4txGFO
(; ゚∀゚)「いや、まあ… お盛んなことで良かったですね…」
(; ><)「はい、このレシートをあそこの景品カウンターに持って行って下さいなんです…」
( ФωФ)「あ、どうもどうも」
(; ゚∀゚)「お疲れ様でしたー…」

そして『ザ・バカップル』の二人は、ベタベタイチャイチャしながら、景品カウンターに向かっていった。

(; ><)「えーと、『ザ・バカップル』はリタイヤということなんです」
(; ゚∀゚)「さ、さあ! 残り時間は後わずか、最後の追い込み、頑張ってくれよ!」

最後の数十分、残ったどのペアも必死で回した。それぞれの台に、それぞれの思いをかけて。

( ゚∀゚)「誌上プロの意地をみせるか!? シラけん&しぃちゃん!」
( ><)「クソ台で奇跡を起こすか!? 養分ペア!」
( ゚∀゚)「ガチホモペアの北斗はどうだ!? はたまた、波乱万丈の2人が勝つのか!?」
( ><)「タイムアップなんです! そこまでなんです!」
そして、決着の時がやってきたのである――


続く――
650( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/12(水) 22:56:47 ID:g0s3VfYFO
( ^Ω^)乙鰈
651( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/12(水) 23:46:18 ID:sVnJ1IDi0
(・∀・)乙! 超おもろー
652( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/13(木) 00:02:49 ID:hDYPaMtY0
( ^Ω^)乙カレー
653( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/13(木) 01:08:03 ID:jAXPKncRO
台<PRESENT FOR YOU
(*'A`)「簡単ですね」
654( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/13(木) 06:33:57 ID:FtvfdzZEO
( ^@^)超乙も!
655( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/13(木) 12:15:12 ID:zoKK59GfO
乙!




…雰囲気的にこれは突っ込めないw
656( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/14(金) 20:24:27 ID:Gyjz7YKrO
リール配列おかしいぜ
北斗
チェ

なんて配列はない
北斗
ベル

はあるけど。ちなみにそれが止まると2チェの取りこぼしかその場合なら1G連1確
後ハロサンのハズレで確かに17回も振り分けあるけど6以外ほとんどない
18がハズレ天井ね
657( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 00:24:43 ID:AknL3ep20
>>656
確認してみた。 北斗・リェリ・赤7  あったよ〜〜〜〜。

http://up2.viploader.net/pic3/src/vl2_072265.jpg

|ω・) この台をブーン・・・・・、あれっ、ドクオが打ってるんだっけ?
658( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 02:57:12 ID:ifuehOVI0
なにこの配列w
659( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 05:59:04 ID:XG8SRJvaO
>>657
残念ながら北斗クソ打ち込んでる俺には通用しないぜ
正式にはこっち
http://m.zen6.jp/k.php?i=340&p=7&s=9
660( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 06:00:53 ID:XG8SRJvaO
逆にどこから持って来たのかkwskwww
北斗ファンが見たら泣くぞwww
661( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 08:08:56 ID:Pk9iMrAuO
俺も配列疑問に思ってた。

まあ面白いから細かいことは別にどうでもいいけどね。
662657:2008/11/15(土) 08:42:22 ID:AknL3ep20
>>658
北斗絵柄で、ハロサンマシンガンの配列にしてみますた・・・・・・。
663新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/15(土) 15:00:53 ID:yp+GvZvhO
まいどどうもww
いや…何ていうか、その… もう1年以上スロットに触ってない人間が、
曖昧な記憶だけを頼りに書くとこうなる…ということですねww
ツッコミをくれた方々どうもです。これからはちゃんと調べてから書きますねww
これでも初代北斗は相当打ち込んでたんですがね…ww

続きは、もう少しお待ち下さい
ではまた(;^ω^)ノ
664( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 15:05:12 ID:XG8SRJvaO
>>662
いや、すまなかった。別に嫌みなつもりで指摘したわけじゃないんだ。
ただやっぱり知ってる人には違和感あるだろうし間違いをそのまま黙ってるのもおかしいと思ってさ
君が新夢氏を庇おうとそんな配列まで持って来てるのを見て俺は感動した!
新夢氏は幸せ者だ!
665( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 16:13:37 ID:8vgUNFAuO
ここの住人はいい奴らばっかだな!
666ササクレ ◆ajvovvGIEs :2008/11/15(土) 16:35:33 ID:8TWE2SW/0
(・⊥・)))) スルリスルリスルリ
667( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/15(土) 17:08:21 ID:XG8SRJvaO
>>663
気にするな!間違いなんか誰にでもあるしな!
続き楽しみにしてます!

>>665
全くだよな!

>>666
こんなところまでwww
668新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:03:20 ID:5NQ/beakO
――閉店後午後10時・換金所前――

('A`)「クー姉… すまなかったな。6チケット…」
川 ゚ -゚)「…なぜ謝る? お前はよくやっただろう?」
('A`)「いや、ほら… 俺がもっと投資を抑えていれば…さ」
川 ゚ -゚)「それはお互い様だろ。あの状況から、負けないで終われただけで、よしとしないとな」
('A`)「でも、やっぱ悔しいよなぁ… 俺がもっと…」
( ´ω`)「おっお〜ん… ドクオ達はまだいいお… 僕なんか、今日は眠れそうにないお…」
川 ゚ -゚)「確かに。一日に北斗揃い2回単発なんて、一生忘れられないだろうなww」
( ´ω`)「ホントあの場面で単発はないお… はぁ…」
(´・ω・`)「まあ、6チケットは獲れなかったけど、全員大勝ちしたんだし、それでいいじゃないか、ね?」

出玉バトルは、結局僅差でシラけん&しぃちゃんペアの優勝に終わった。
養分ペアの二人は、終了間際にモードを抜け、失速した所をシラけん達に差された形になったのだ。
ブーンの奇跡の1G連北斗揃いは単発に終わり、ドクオ達は差を詰めるも、時間が足りず…という結果である。
669新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:05:37 ID:5NQ/beakO
('A`)「しっかし、養分ペアは頑張ったよな。ポパイと十字架で2位だもんな」
(;^ω^)「だお… まさか、あいつらに負けるとは思わなかったお…」
川 ゚ -゚)「でもあの2人、6時に設定6に打ち変えてから、全く出てなかったぞ?
     おそらく、勝ち分の半分ぐらい減らしたんじゃないか?w」
('A`)「そうだったのかww さすが6でも出ない、キングオブクソ台ww」
(´・ω・`)「さて… これからどうしようか? とりあえず祝杯をあげたいよね」
( ^ω^)「僕はお腹が減ったお〜」
('A`)「朝から何も食ってないからな… クー姉、ぃょぅは今日やってるかな?」
川 ゚ -゚)「う〜ん。今日は定休日だったと思うが… ショボンさん、伊藤はどうですか?」
(´・ω・`)「間違いなくやってるね。ママに頼めば、食べるものもあると思うよ」
( ^ω^)「僕も伊藤でいいお〜 久しぶりにママの料理が食べたいお〜」
('A`)「よし、じゃあ決まりだな。早く換金して行こうぜ! 俺達が最後みたいだしな」

他の客の姿はすでにない。ドクオ達は換金を済ませ、スナック伊藤へと向かうのだった。
670新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:07:11 ID:5NQ/beakO
川 ゚ -゚)「伊藤も今日は平日だから、きっと空いてるはず……!!」
('A`)「…ん? クー姉どうした? 早く行こうぜ?」

換金所を後にして、一行は歩きだしたのだが、突然クーが立ち止まった。
一点を見つめて、言葉を失っている。
ドクオがクーの視線の先を辿ってみると、そこには長めのコートを羽織った一人の男が立っていた。
その男もまた、じっとクーを見つめている。

('A`)「…なんだ? あいつ。クー姉の知り合い?」
川; - )「………ギコ…」
(,,゚Д゚)y-~~「「クー… 久しぶりだな…」

年は40前後ぐらいだろうか? ショボンやジョルジュと同年代に見える。
彫りの深い顔立ちに、くわえタバコ、低く男らしい声。ダンディな印象の中年男性だった。
彼は、短くなったタバコを投げ捨てると、クーの方へと歩み寄った。

川; - )「いまさら…何の用…なんだ…?」
(,,゚Д゚)「…そこの彼が、新しい恋人…なんだな…」
川; - )「な…! そんな…」
671新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:08:30 ID:5NQ/beakO
クーの声が震えている。動揺しているのは明らかだった。

(;^ω^)(なんなんだお? この人は…? クー姉さんの昔の恋人とか…かお?)
(;´・ω・`)(う〜ん… とりあえず僕らが出る幕じゃないみたいだが…?)

(,,゚Д゚)「たまたま会社帰りに、この店に寄ったんだ。彼とイベントに参加していただろう?」
川; - )「あ…あれは…その」
(;'A`)「いや、あの… 俺達そんな関係じゃ」
(,,゚Д゚)「クー… 本当にいまさらだが…すまなかった!! この通りだ!」
川;゚ -゚);'A`)「!!!??」

そう言うと、突然ギコは地面に膝をつき、両手をつけた。いわゆる土下座の姿勢である。

川;゚ -゚)「な、何をするんだ!? やめてくれ!」
(,,゚Д゚)「やっぱり俺には… 俺には、家族を捨てられなかった! 許してくれ!」
川; - )「……!!!」

(;^ω^);'A`);´・ω・`)(な、なんだってー!!?)
672新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:09:44 ID:5NQ/beakO
川; - )「……ギコ…」
(,, Д )「いつか、お前を迎えに行くと約束してたのに…本当にすまない…」

(;^ω^)(こ、これっていわゆる…?)
(;'A`)(不倫…てやつ…?)

重い空気が場を支配する。沈黙を誰も破ることができないでいた。
やけに長く感じた無言の時を経て、やがてクーが意を決したように口を開く。

川 ゚ -゚)「…何を言っているんだ? 私がいつまでも、あなたを待っているとでも思っていたのか?」
(,,゚Д゚)「クー…?」
川 ゚ -゚)「ふん… 私もずいぶん安く見られたものだな。見ての通り、私にはもう新しい恋人がいるんだ」
(;'A`)「ええぇ!?」
川 ゚ -゚)「だから、いまさらそんなこと言われても、迷惑以外の何ものでもないのだが?」
(,, Д )「…そうか。そう…だよな…」
川 ゚ -゚)「だいたい、あんな約束、私は最初から信じていなかったし、な…」
(,, Д )「いや… 俺はあのときは本気でお前のことを…」
673新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:11:06 ID:5NQ/beakO
川 ゚ -゚)「…私を見くびらないでほしいな。
     不倫の末に家族を平気で捨てられる…そんな男を、私が好きになるはずがないだろう?」
(,, Д )「………」
川  - )「だから…こうなることは、最初から…わかっていたんだ」
(;'A`)「クー姉…」
川 ゚ -゚)「…あなたと私は、とっくに終わっている。 早く家族のもとへ帰れ。お互い、全てを忘れよう…」
(,, Д )「…クー、すまん。でも、俺は…お前の幸せを、心から願っている…」
川  - )「……ふん」
(,,゚Д゚)「彼氏さん… どうか、クーをよろしくお願いします…」
(;'A`)「あ… は、はあ…」
川 ゚ -゚)「…さようなら。ギコ…」

ギコは無言のまま頭を下げ、足早に去っていく。その後ろ姿が見えなくなるまで、一同は見送っていた。
そして再び沈黙が訪れる。そこで申し訳なさそうに口を開いたのは、ショボンだった。

(;´・ω・`)「えーと… 今日はここで解散…のほうがいいよね…?」
674新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:15:11 ID:5NQ/beakO
(;^ω^)「そ、そうですおね!」
(;'A`)「う、うん。それが、いいかな…」
(;´・ω・`)「じゃあ、また今度…」
川  - )「ん…? 何を言っているんだ? 伊藤に行くんだろう?」
(;'A`)「え…? でも…」
川 ゚ー゚)「いいから行くぞ! 6チケットは逃したが、みんな勝ったことだし、祝勝会をやらんとな!」

無理に明るく振る舞うクーに、ドクオ達は掛ける言葉がみつからなかった。
3人はただ黙って、クーの後について、伊藤へと向かったのである。


――スナック伊藤――

(*'A`)「しっかし、あそこで逆転のマシンガンモードww あれは奇跡だったなww」
川*゚ -゚)「ホントだなww もしアレがなかったらと思うと…ww」
(*`ω´)「うおぉおん! 僕が… この僕がッ! 北斗揃いで2回も単発なんて、あり得ないお〜! チクショ〜!」
(*´・ω・`)「まあまあ… そういうことだってあるさ。今日はトコトン飲もう… な?」
('、`*川「うふふ… ブーン君、今日はずいぶんと荒れてるのね?」
675新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:17:42 ID:5NQ/beakO
(*`ω´)「これが飲まずにいられるかってんだお! ママ、おかわりだお!」
('、`*川「はいはい。でも、少しペースが早いわよ? 大丈夫?」
(*´・ω・`)「そうだ! ブーン君、カラオケでも歌ってよ。 飲んでばかりじゃ、体に毒だよ?」
(*`ω´)「おお!? 僕の歌がそんなに聴きたいのかお!? よ〜し、リモコンを寄越すお!」
(*´・ω・`)「いよ! 待ってました!!」

川*゚ー゚)「ふふふ… 二人ともすっかり出来上がってるな…」
(*'A`)「そういうクー姉は、今日はイマイチ… あ…」

そう言いかけてドクオは、しまったと思った。クーのノリがイマイチな理由など、わかりきっている。
その話題に触れないように気をつけていたはずだったのだが、酒のせいか、つい口が滑ってしまったのだ。

川*゚ー゚)「ふふ… 気を使わなくてもいい。かえって困る」
(*'A`)「…じゃあさ、思いきって聞いてもいい…かな? あの人とのこと」
川* ー )「…相変わらず、デリカシーのない奴だな。人の傷口はそっとしておくもんだぞ?」
676新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:19:09 ID:5NQ/beakO
('A`)「…無理にとは言わないよ。でも、誰かに話すだけで、楽になることだってあるだろう?」
川* ー )「そうかもしれないが…」
('A`)「…それに、勝手に恋人にされちまったしなww 現彼氏として、聞いておきたいことでもあるしww」
川* ー )「あれは本当にすまなかった、忘れてくれ。一応女としてのプライドがあったんでな」
('A`)「…まあ、いいさ。俺もまんざらでもなかったんだけどなぁww」
川* ー )「…なあ、ドクオ」
('A`)「…ん?」
川*゚ー゚)「…聞いてくれるか? 私の、たわいもない昔話を…」
('A`)「…ああ」

クーは遠くを見る様な、どことなく寂しげな瞳で、まるで独り言をつぶやくように語りだしたのだった。
677新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 11:20:35 ID:5NQ/beakO
川*゚ー゚)「…あれは4年まE(*`ω´)「にーっぽんの未来はッ!」
\(*´・ω・`)/「Wow Wow Wow Wow!!」
(*`ω´)「せっっかいがうらやむッッ!!」
\(*´・ω・`)b「Yeah! Yeah! Yeah! Yeah!」

(;'A`)「…少し外に出ようか」
川;゚ー゚)「…そうだな」

二人は、店の外へ出た。ひんやりとした空気が、アルコールでほてった頬に心地よい。

川*゚ー゚)「さて… どこから話すかな…」
('A`)「さっき、4年前…て言いかけてたじゃんか」
川*゚ー゚)「ああ… そうか。そうだったな… 今から4年前、私は…」

そしてクーは、語りだした。
かつての恋人、ギコとの甘くも切ない思い出を――


続く――
678( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/16(日) 11:24:20 ID:FsbLUCHgO
乙津です!
o(^^)owktk
679新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/16(日) 12:36:43 ID:5NQ/beakO
まいどどうも
いろいろ問題だらけだった、出玉バトル編も終わり、次回は、クーの回想編になります。
ようやく物語も終盤に突入…ですが、完結まではまだしばらくかかりそうです…
しかし、皆さんの支援がある限り、頑張りますのでよろしくお願いします!

いまさらながら、名無しさん乙っす!
自分の作品のクーと全然違うクーが実にイイ感じですね。
ブーン小説は割とデフォルトでキャラが固定されがちですが、個性的なのもイイと思いました。
回胴さんは…最近忙しいのかな…? お互い完結まで頑張りましょうね。

ではまた( ^ω^)ノ
680( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/16(日) 14:04:31 ID:vmLOhm+k0
( ^Ω^)乙彼
681( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/16(日) 16:15:00 ID:QJyrnbJLO
( ・∀・)オツカレー
682( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/16(日) 16:55:42 ID:nggn2OclO
( ^ω^)乙だお

( ^ω^)いつも楽しくみてるお

( ^ω^)ありがとうお
683( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/16(日) 18:49:32 ID:yem9dydlO
|・ω・`)乙、次はドクオとクー姉の濡れ場ですね…
684( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/16(日) 20:57:51 ID:wk238m/9O
( ^@^)乙も
685( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/16(日) 23:15:52 ID:OV5LovAdO
新夢氏
ストーリー重視で愛嬌があるキャラ達が魅力。思わず読み込んでしまうような作品。

名無し氏
個性的なキャラが魅力。途中パチスロの解説やそれを要したネタなどで読み手を楽しませる。
作中に出てくるスロットを見て打ってみようかな?と思った人もいるはず

回胴氏
カイジ好きならたまらない一作。ギャンブルでのハラハラ感が読み手を引き込む
最近は投下が途絶えているのが心配だ

三者三様、皆様頑張ってください。
楽しみに読ませてもらってます。
686( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/18(火) 15:33:03 ID:B6qd/Mmf0
>>26
俺はシオラーの方がマイルドに感じるな・・・。
朝から2000Gくらいまでに2000枚くらい出て、5000Gまでの間に全ノマレみたいなのを短期間で何回かくらってシオサイの方がキツイと感じたよ・・・。

だって600ハマりして次に1000越えてまた700とかはまるんだもん('A`)
687( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/18(火) 15:34:34 ID:B6qd/Mmf0
誤爆スマソ
688( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/20(木) 11:26:54 ID:6bZqX5y0O
気にすんな
689新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:22:19 ID:fF6CFeXeO
――4年前

川 ゚ -゚)「…というのが、当社の製品のウリなのです。これは独自の綿密なマーケティングに裏付けされた…(ry
( <●><●>)「…ふむ。お話はだいたいわかりました。これはなかなか良さそうですね」
川 ゚ -゚)「では…!」
( <●><●>)「ええ。上に掛け合ってみます。前向きに検討させて頂きますよ」
川*゚ -゚)「ありがとうございます! 良い返事、お待ちしています!」

4年前、私は某大手商事に勤めていた。といっても、ただのOLではない。
営業の現場の最前線でバリバリ働く、いわゆるキャリアウーマンだった。

川 ゚ -゚)「クー、ただいま帰社しました!」
( ´д`)「お疲れさん。お? 今日はずいぶんと早いじゃないか」
*(‘‘)*「あ、主任。おかえりなさぁ〜い。営業どうでしたぁ?」
川 ゚ー゚)b「ふふふ… バッチリだ。契約取れそうだよ」
( ´д`)「おお〜! さすが営業1課のエースだねぇ!」
*(‘‘)*「主任、すごいですぅ〜!」
690新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:25:02 ID:fF6CFeXeO
( ´д`)「いやぁ、これでウチの課の営業成績は、ギコくんの2課を抜くかもしれないねぇ!
     これも、クー主任のおかげだよ」
川 ゚ー゚)「そんなことありませんよ。みんなで頑張った成果です」
( ´д`)「はっはっは。ご謙遜を… あ、ヘリカル君、お茶淹れてもらえるかね?」
*(‘‘)*「はぁい。主任も飲みますかぁ?」
川 ゚ -゚)「いや、自分でやるよ。部長も、お茶ぐらい自分で淹れて下さい」
(;´д`)「む… そ、そうか。そうだったね…」
川 ゚ -゚)「ヘリカルも、そうやってすぐに言いなりになるな! 不当な要求に応じる必要などないんだぞ!」
*(;‘‘)*「ご、ごめんなさぁい…」
川 ゚ -゚)「いまや、男尊女卑の世の中じゃないんだ。なのに、会社ではまだまだ男性上位の傾向が強いだろう?
     我々がもっとしっかりしないと、いつまでたっても、女性の地位は向上しないぞ!」
*(;‘‘)*「はぁい…」
691新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:27:52 ID:fF6CFeXeO
気が強くて、男勝りなのは生まれつきだが、当時の私は特にピリピリしていたな。
仕事は好きだったが、同じ仕事をしていても、評価されるのは男、という社会だ。
私は、男に負けたくなかった。その為には、一分のスキも見せてはならないし、ミスなどもってのほかだったからな。
会社にいる間は、一瞬たりとも気が抜けなかった。

川 ゚ -゚)「で、先方に渡すパンフを急いで仕上げたいんだが… ヘリカル、今日手伝ってくれないか?」
*(;‘‘)*「えぇ〜… ごめんなさぁい。あたし今日、残業はちょっと…」
川;゚ -゚)「む… そ、そうか。じゃあまた今度頼む… 部長、私は今日も残りますから」

(;´д`)(ヘリカル君… 手伝ってあげればいいじゃないか…)
*(;‘‘)*(だってぇ… 今日はこれから、彼氏とデートなんですよぅ…)

周囲との温度差を感じていなかったわけではないんだ。
でも… どこかで妥協したり、自分を甘やかしたりしたら、これまで私が築いてきたもの全てが、崩れていくような気がしてな。
私はひたすら、仕事に打ち込むしかなかった。振り返ることもせずに。まるで何かに追われているようだったよ。
692新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:30:08 ID:fF6CFeXeO
『バカ野郎! 何がデートだ!? チャラチャラしやがって!』

*(;‘‘)*「はぅあッ!? ご、ごめんなさぁ〜い!」
(;´д`)「ヘリカル君、落ち着いて。隣りだよ、隣り!」
川 ゚ -゚)「…2課のギコ課長… 相変わらず大きい声ですね…」

私の所属していた営業1課と、ギコ課長が率いる2課はついたて1枚挟んだ隣りにあった。
しばしば、この様に部下を叱り付ける怒鳴り声が聞こえてきたものだ。

(#,゚Д゚)「テメェやる気あんのか!? 女と仕事、どっちが大事なんだ!? ゴルァ!」
(; ´_ゝ`)「す、すいません、課長… 前々から約束していたので…」
(#,゚Д゚)「だから何だ!? プライベートより、仕事を優先するのが当たり前だろ!
     オメー、そこらの腰掛けOLと一緒か!? ああ!? 男だろうがよッ!」
(; ´_ゝ`)「も、申し訳ありません! でも、もう何回もドタキャンしてるんです!
      そろそろ愛想つかされちゃいそうなんですよぉ〜…」
(,,゚Д゚)「ふん、男の仕事に理解のねえ女なんざ、別れちまえ!」
(; ´_ゝ`)「そ、そんな〜…」
693新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:32:12 ID:fF6CFeXeO
*(#‘‘)*「うっわ〜… なにそれ?って感じ〜」
(;´д`)「ギコくんは仕事の鬼だからねぇ…」
川 ゚ -゚)「ふん…」
*(‘‘)*「あ、主任もヒドいと思いますよね? あの人かわいそ〜…」
川 ゚ -゚)「…まあ、あの男も軟弱だが、それよりも、ギコ課長の完全な男性至上主義が気に入らんな」
*(;‘‘)*「…あ、そっちですか…」

直接話したことはほとんどなかったが、私はギコのことが嫌いだった。
古い考え方で、亭主関白で当たり前。女は黙って男に従っていればよい、と言わんばかりの態度だったからな。

*(;‘‘)*「あ… もう5時になっちゃう… すいません、お先に失礼しま〜す…」
( ´д`)「私も今日はこれから専務と接待があるから、お先に失礼するよ。
     クー主任、あとはよろしく。あまり根をつめすぎないようにな。体に毒だぞ」
川 ゚ -゚)「はい。遅くとも8時には上がるようにします。体調の自己管理も仕事のうちですから」
( ´д`)「ははは。相変わらずしっかりしているね。心配は無用だったか。それじゃ、また明日」
川 ゚ -゚)「はい、お疲れ様でした」
694新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:35:20 ID:fF6CFeXeO
私は、よっぽど忙しくない限り、必ず8時には仕事を終える様にしていた。
というのも、まず人間は、一日の活動時間には限界があるものであり、
無理をすれば体を壊すのはもちろんだし、長時間労働は作業効率も著しく低下するからだ。
日本では、何かと気合いだの根性だのと、精神論でやたらと働くことが美徳とされがちだが、私はそれには反対だった。

川 ゚ -゚)「ふう… もうすぐ8時か。今日も寄っていくかな…」

それに、私には唯一の楽しみがあったからな…


――パチスロ・ワロス7――

川 ゚ -゚)〜♪(お、今日はイベントだな… アルゼ祭、か…)

普通の20代女性は、エステやら合コンに費やすのであろう、アフター5の時間を私はもっぱらパチスロに使っていた。
煩わしい人間関係や、仕事のことを唯一忘れられる時間だったから。まあ、いわゆるストレス解消…だな。

川*゚ -゚)(お! B28R20のハナビが落ちているじゃないか! よし、即ゲット!)
695新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:38:04 ID:fF6CFeXeO
当時はアルゼ全盛期のAタイプ時代。夕方から行っては、出てる台に座るだけ。
スペックも、技術介入次第で甘い台も多かったし、まあ普通に勝てた時代だったな。

川*゚ -゚)σ(よし、これは間違いなく5以上はあるだろうな… しかし、一応設定判別も試してみるか…)

まあ、稼働時間が短いから、小遣い稼ぎ程度にしかならなかったけど。
でも、私がスロットに求めたものは、金だけじゃない。研究と技術により生み出される『勝利』という結果が快感だったんだ。

川*゚ -゚)σ(…よし! 5判別クリア! と思ったら、そろそろ閉店か…)

下皿にパンパンに詰まったコインを箱に移して、ジェットカウンターに流す。枚数は700枚ちょっと。

川*゚ -゚)φ(ふふん、プラス6Kか… 今日で5連勝だな)

いつも持ち歩いているスケジュール帳に、+5Kと小さく書き込み、密かにほくそ笑む。
色気も何もないが、それなりに満足していた。これが私の日常だった。
696新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:39:24 ID:fF6CFeXeO
そして翌日――

*(‘‘)*「あ、主任。これから営業ですかぁ?」
川 ゚ -゚)「ん? ああ… 昨日のニューソク商事にパンフの見本を届けにな」
*(;‘‘)*「も、もう出来たんですかぁ!?」
川 ゚ -゚)「うむ。昨日は思ったより、作業がはかどったからな」
*(;‘‘)*「あ、あの… 昨日は、すいませんでしたぁ… どうしてもはずせない用事があってぇ…」
川 ゚ー゚)「気にするな。じゃ、行ってくる。早ければ、今日中に契約決まるかもな!」
*(‘‘)*「はぁい! 主任、頑張って下さぁい!」

私は意気揚々とニューソク商事へと向かった。
今日、これまでの努力と苦労が報われるかもしれない…という希望が、私の足取りを軽くさせたものだ。
だが、今にして思えば、実に滑稽だな。これから、ひどい屈辱を味わうことになるなんて、夢にも思わず浮かれていたのだからな…
697新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:40:58 ID:fF6CFeXeO
――ニューソク商事――

川;゚ -゚)「接待…ですか?」
( <●><●>)「ええ。ウチの常務が、おたくとの契約に少しばかり難色を示しているんですよね…」
川;゚ -゚)「で、でも…このサンプルとパンフを見て頂ければ、きっと…」
( <●><●>)「私も懸命にプッシュしたのですが、どうも決め手に欠けるといいますか…
      いや、私はわかっているんですよ? おたくの製品の質の良さが。だから、ぜひとも頑張って欲しいんですよね」
川;゚ -゚)「はあ… ありがとうございます…」
( <●><●>)「ぶっちゃけ、品質は問題ないんで、あとはそちらの人柄…というか、『誠意』の問題だと思うんですよ」
川;゚ -゚)「それで…私に接待をしろと…?」
( <●><●>)「そうです。なあに、大丈夫ですよ。常務に話したところ、あなたのことを、たいそう気に入ってたみたいでしたから」
698新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 17:42:39 ID:fF6CFeXeO
この『接待』がどういう意味を持っているのか、さすがの私でもわかった。
いや、わかった『つもり』でいた。

川;゚ -゚)(く… スケベオヤジの酌をしなくてはならないのか…? しかし、そうしないと契約が…)

酒の席で相手の酌をする。酔いが回ってくれば、脚や胸を触られるかもしれない。
そんなの想像しただけで、鳥肌が立ちそうだった。しかし、ここは我慢すべきなのだろう、契約の為に。

川 ゚ -゚)「…わかりました。日取りはいつになさいますか?」
( <●><●>)「常務のスケジュールを確認して、折り返し連絡差し上げます。
      いやぁ、クーさんが話のわかる人で良かったですよ。はっはっは」
川 ゚ -゚)「………」

こうして私は、ニューソク商事の常務を接待することになった。
死ぬほどイヤだったが、仕事の為に我慢しようと思っていたんだ。
それが、『そっち』の方に疎い私の想像をはるかに越えたものだったとは知らずに、な……


続く――
699( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/20(木) 18:28:30 ID:UKSs42Nk0
( ^Ω^)乙華麗
700ササクレ ◆ajvovvGIEs :2008/11/20(木) 18:51:41 ID:X2q+a7y70
  スルリスルリスルリ (((( ・⊥・)
701( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/20(木) 21:18:54 ID:WrNOeRHQO
( ・∀・)オツカレー
702( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/20(木) 21:32:46 ID:thefws0C0
te
703新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/20(木) 22:34:46 ID:fF6CFeXeO
まいどどうも
えーと… アルゼ全盛期ってコンドル〜大花火ぐらいまででしょうか?
この話自体が、今から2〜3年前の設定で、そのさらに4年前なので…??
はい、すいません。時期が全然合わないですね。
ちゃんと調べてから書く、と宣言したばかりなのに、この体たらく、申し訳ありません…
華麗にスルーして頂けたら幸いですm(_ _)m

ではまた( ^ω^)ノ
704( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/20(木) 23:17:57 ID:fKclEtvxO
( ^∀^)ノ乙です。

楽しければそれで良いじゃないですか。スロの事ほとんど知らないけど、楽しませてもらってます(^-^)
705( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/21(金) 06:49:44 ID:tR4SjG2wO
( ^@^)乙も
706( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/22(土) 10:58:52 ID:DOn/HHm60
|ω・)乙
707( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/22(土) 21:49:12 ID:pk/VM7LuO
(ω^^)乙
せっかく譲歩してやったと言うのに…
まあ結局モナー達が勝つのは間違いなんだけどなモナ…
( ´∀`)「やるモナ。審判がいない間にやるモナ」
( ・ω・ )「わかりました」
するとスパイダー、りんかけで一番、二番出しているやつがやめる
<丶`∀´>「確保ニダ!移動ニダ!」
(´・(ェ)・)「ハイコレ6〜ビジ開始菊姉バカアツ」
箱を持ってすぐさま移動するモナーの軍団
それが彼らの作戦だった。打ち子を何人も連れてきて6っぽいなら移動、いや、交代する作戦
確かに台移動をしてはいけないとは言われていない
モナーが食事が終わる前下の者をすぐさま戻した理由はここにある
( ´∀`)「つまりほぼ100%何かの6ツモモナ。我ながら頭いいモナ」
戻って来たしゃきん、兄貴に電流走る─
( `・ω・)「なっ、さっき一番出てる台に奴らが…」
( ´_ゝ`)「やりやがったな…」

その次にドクオ達も戻ってくる。
が、お互い何の台に座ったかは見たが正解に場所まで把握していない為にわからない。
しゃきん達は伝えるか迷った、だが!(疑似連)
しょぼんは全て見切ったかのような澄ました顔をするのだった(疑似連)
しょぼんは彼らが早く帰った時点で見抜いて、いやそれよりも以前に打ち子が何人もいることさえわかっていたァ!(疑似連)
あ〜ぁ!しょぼん!お前はなんて凄い奴なんだ!ハァハ!この時しゃきんはしょぼんに恐怖したのだった!
(´・ω・`)「長いよ…」
( `・ω・)「すまんwwwまあいいのか?」
(´・ω・`)「台移動は自由だからね。それにりんかけ、スパイダーに6はない、このイベント見切ったよ」
ΩΩΩ「なっなんだってー?!」
そう言い残ししょぼんは自らの島に戻った。そう、今は1分1秒無駄には出来ないのだ

(´・ω・`)「いきなり強次回予告でアリスktkr!まあ嵐が言う前から逆押ししてましたけどね」
いきなり赤7!幸先がいい
『スイカよ』
(´・ω・`)「約束の唯一悪い点はこのボイスだね。僕はスイカだっの方が良かったのに…性的な意味でね…」


((( ^ω^)))「なんかサブイボ出たぉ…」
淡々とARTを回すブーン。それで気づいたことが一つ
( ^ω^)「つまらんぉ……」
そう、キン肉マンの6は出るが作業なのだ。山場がまるでない為アドレナリンが分泌されない
( ^ω^)「……。」
彼については語ることがないのでしばらく出番がないこと受け売りだろう
さて、こうなると一番大切になってくる男がジョルジュだ
彼が6か否かで戦局は大きく変わってくる
( ゚∀゚)「ババババシュン!」
本人は自負していないのかビジ確目が出てほくそ笑んでいる。
ARTのハズレも1/27。それにこのBHの入りっぷり…6に間違いない
そう思っていた。


さて、唯一のカップルペアかと言うと
('A`)「いやぁ一時はどうなることかと思ったけど戦国出るなぁ。帰って来たらなんか札刺さってるし6かな!」
川*゚ -゚)「うむ!私など5000枚いきそうな勢いだ」
戦国、いや、バラエティーに刺さっている札は全てジョーカー。
大富豪では一番強いカードである
ドクオはSINも数えていたが6の値で定着。他の二台も出ている。
戦国は設定6でも負けるなんてことはザラだが今日だけはそれは許されない
だけに引くタイミングを逸脱してはならないのだ。
無限→1000ハマりが理想、無限を生かしつつハマりも救済出来るのだから
午後6時────
事態は大きく急変していた。
まずはモナーのチームである。ニダ、クマのりんかけ、スパイダーは未だ出続け3箱カチ盛り。4000枚ぐらいだろうか
モナー、チョンポ(こいつ(*‘ω‘ *))はりんかけ、スパイダーを見切りそれぞれエヴァまご、2027の6らしき台を狙い打ちしていた。
もし全て6だとしての機械割は
スパイダーマン119%
リングにかけろ119%
2027 117%
エヴァ112%
となる、そしてサンズのメンバーは
バイオ119%
キン肉マン115%
エヴァ3 113%
戦国110%
どう考えても負けている。まだ確定事項ではないにしろ枚数的にも負けているのだ。
ニダ+4200枚
クマ+4600枚
モナー+2800枚
チョンポ+3100枚
(持ち玉移動も含めた計算)
投資が合わせて40K
差枚数はなんと12700枚である
それに比べてサンズは
ドクオ+2500枚
しょぼん+3400枚
ブーン+3500枚
ジョルジュ+1900枚
そう、ジョルジュのバイオの落ち込みが激しかった。BHに全く入らなくなった
ジョルジュは初めの展開、単独の多さなどで2000Gから既にARTのハズレ以外カウントしてなかった。
更に総合投資が60K
差枚数は8300枚
4000枚もの差をつけられていた。

( ´∀`)「赤7モナー」
(*‘ω‘ *)「待って!敵潜水艦が見える!」
<丶`∀´>「赤7ニダ」
(´・(ェ)・)「赤7だね」

(;`・ω・)「こりゃまずいぞ……」
(;´_ゝ`)「うむ…」
この折をしょぼんに伝えるかどうか…
一方ジョルジュは
(#゚∀゚)「クソガァ!1000ハマりとかふざけんな!」
スランプグラフは綺麗に富士山を描いている。
(#゚∀゚)「確かに6はないかもだがハズレは1/28なんだ…5はあんだろ…見せてみろよ!バイオのポテンシャルを!」


──────。
( `・ω・)「ってわけなんだわ…」
(´・ω・`)「成る程ね。でも安心してくれ。彼らのポテンシャルはこんなものじゃないよ、すべてはこれからだよ」
( ´_ゝ`)「おいおい!5号機でこの時間帯、更に4000枚違うっつったら絶望的だぞ?!ジョルジュのも6じゃないくさいしこっちもなんか手を…」

しょぼんは冷静だった。
(´・ω・`)「大丈夫さ、機械割通り出れば問題ない」
( `・ω・)「だからそれじゃ負けてんだよ!」
( ´_ゝ`)「ったく冷静なんだか悠長なんだか」
(´・ω・`)「それより君達は審判なんだ。公平に頼むよ」
話ながらも手は休めない
次回勝負決着
715( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/23(日) 12:39:59 ID:1lV7kbK00
乙鰈
716( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/23(日) 14:01:42 ID:mmGU1h9x0
( ^Ω^)乙カレー
717( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/23(日) 18:22:32 ID:ipWw3Qp+O
アミバならぬしょぼん擬似連ktkr!
千葉さんの笑い声まで再現するとはww


(ω^^)乙
718( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/23(日) 21:48:05 ID:9OraZjK/O
( ・∀・)オツカレー
719( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/24(月) 07:38:15 ID:Sg9AfP/bO
( ^@^)乙も
720新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:23:14 ID:Vktn6IrVO
――とある料亭にて

(*´ш`)「これはこれは… よくお出で下さいましたねぇ。 ニョホホ」
川 ゚ -゚)「…VIPコーポレーションのクーと申します。はじめまして」
(*´ш`)「いやはや、これは話に聞いてた以上の美人ですなぁ。
     あなたのような方に接待して頂けるなんて、実に光栄だ。ニョホホホ」
川;゚ー゚)「は、はあ… お褒め頂き、ありがとうございます…」

私は明らかに作り笑顔が引きつっていたと思う。
ニューソク商事の常務は、奇妙な笑い方が特徴的で、見事な中年腹の気持ち悪いオヤジだった。
まだシラフのくせに、下心丸出しのいやらしい目つきで、私を品定めしている。

川;゚ー゚)「と、とりあえず、呑みましょうか。ビールでよろしかったですか?」
(*´ш`)「ああ、結構結構ww いやあ、やはり美人の酌はいいねえ! ただの瓶ビールが最高の美酒になるww」

私はすでに全身に鳥肌が立っていた。よく、舐めるように人を見る、と表現することがあるが、
このときは、本当にこのオヤジに全身を舐められているのではないか、と錯覚したほどだ。
721新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:25:16 ID:Vktn6IrVO
(*´ш`)「ん〜? 震えているねぇ…? 緊張しているのかな?」
川;゚ー゚)「え、ええ… お恥ずかしい話、私こういった経験が、あまりないものですから…」
(*´ш`)「んん〜!? いいねぇ! クーさんは最近の女性には珍しく、節操というものをお持ちのようだww」

さすがに、あなたがあまりにキモくて、とは言えなかったな。
そんな私の本心とはうらはらに、常務はますます私のことを気に入ったようだった。

川;゚ー゚)「きょ、今日は、常務一人でお出でなのですか? お連れ様などは…」
(*´ш`)「ニョホホホ! そんなヤボ、するはずがなかろうww さあ、クーさんも飲みなさい」
川;゚ -゚)「は、はい… ありがとうございます…」

料亭の奥にある個室に、二人きり。この状況がどれだけマズいことなのかを、当時の私はわからなかったんだな。
酒が進み、徐々に酔いが回ってくると、やはり私の予想通りの展開になってきた。

(*´ш`)「ん〜、しかしクーさんは、なかなか健康的なカラダをしてらっしゃる…」
川;゚ -゚)「お、おやめ下さい… 常務…」
722新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:26:17 ID:Vktn6IrVO
(*´ш`)「まず目を引くのは、その豊かな胸だが… このすらっとした、長い脚も魅力的だねぇ… ニョホホホww」

そう言って、ふとももをいやらしい手つきで触りはじめた。私は、すでに発狂寸前だったが、

川; - )「お…おやめくださ…い」

本気で抵抗はしない。身をよじる程度にする。
本当は今すぐにでも、ここから逃げ出したかった。しかし、全ては仕事の為、契約の為に…と、耐えていたんだ。

(*´ш`)「ういやつじゃのうww ニョホホホww」
川; - )(く… 我慢だ… これに耐えれば、契約が…)

当時の私は、ウブというか、男というものをよくわかってなかったんだな。
甘くみていた。大の男が、このぐらいで満足するはずがない、ということを知らなかったんだ。

(*´ш`)「クーさん… わしはすっかりあなたのことが気に入ってしまったよ…」
川; - )「なッ…? そ、そこは…!」
723新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:27:49 ID:Vktn6IrVO
ふとももを触っていた手が、どんどん上に上がってきた。そして、その手は、ついに私のスカートの中へ…
本当に、あのときのおぞましさといったら、今でも思い出すと身震いするぐらいだよ。

川;゚ -゚)「じょ、常務!? そ、それ以上はちょっと…」
(*´ш`)「どれ…あとは『こっち』の具合が良ければ、愛人にしてやってもよいぞ…? ニョホホホ…」
川; - )(え…? こ、『こっち』って、まさか…!!)

ようやく、その意味を理解した時――
私 の 頭 の 中 は、真 っ 白 に な っ た。


――気がついたら、私は自分の部屋で、布団をかぶってガタガタと震えていた。
どうやって、あの場を逃げ出したのかはわからない。覚えていないんだ。
まるで、夢の中の出来事のようだった。これが夢なら、どんなによかっただろうか。
しかし、次の日… あの悪夢は、紛れもない現実であったことを、思い知らされることとなる…
724新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:29:54 ID:Vktn6IrVO
(#<●><●>)】「一体どういうことなんですか!? どうして私が、朝から常務に怒られなくてはならないんですか!?」
川;゚ -゚)】「し、しかし! 私は、あんな『接待』だなんて聞いてな…」
(#<●><●>)】「そんなの『常識』でしょうが! いい歳してんでしょ!? あんたも!」

翌日、出社した私を待っていたのは、ニューソク商事からの怒りの電話だった。

川;゚ -゚)】「も、申し訳ありません! この埋め合わせは、必ず…」
(#<●><●>)】「もう結構です! この話はなかったことにして下さい!」
川;゚ -゚)】「そ、そんな…」
(#<●><●>)】「だいたい、営業に来たのが『女』じゃなかったら、こっちは話を聞く気すらなかったんだ!」
川; - )「…!!?」
(#<●><●>)】「そこまでして仕事が欲しいのか、と情けをかけてやったらコレだ! 一体あんたは(ry
川; - )「…………」

電話の先の声がフェードアウトしていって、やがて何も聞こえなくなった。
何も聞こえない、考えられない、感じない。深い闇が私を覆っていくような感じだった。
そして、目の前が真っ暗になる。これが絶望…の感覚なんだな。
725新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:31:04 ID:Vktn6IrVO
(;´д`)「クー主任… 大丈夫かい?」
川; - )「…!! 部長… すみません…」

私は受話器を持ったまま、しばらく固まっていたようだ。電話は、すでに切れていた。

*(;‘‘)*「主任…どうしちゃったんですかぁ?」
川; - )「ニューソク商事との契約が…ダメになった」

私はやっと絞り出したような、か細い声でそれだけ言った。
きっと顔面蒼白で、肩は小刻みに震え、今にも倒れそうな雰囲気だったんだろうな。

(;´д`)「ま、まあ、そういうこともあるよ。君はよく頑張ったじゃないか。
     ヘリカル君も、そう思うだろう?」
*(;‘‘)*「そうですよぅ。主任は、女性なのにすごいなぁ…て、いつも思ってますもん」
川; - )(女性なのに、か…)

二人に気を使わせてしまったな…
ヘリカルに悪気はないのはわかっている。しかし、その言葉が私をさらに傷つけた。
726新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:33:26 ID:Vktn6IrVO
私は、仕事では決して、男にひけをとっていない自信があった。
しかし、実際は『女なのに』『女のわりには』と、周りの評価は、この程度だったのだ。
あの担当も言っていた。女でなかったら、話を聞く気すらなかった、と。
つまり、初めから仕事の内容ではなく、私の『女』の部分にしか興味はなかったのだ。
私は、それが何よりもショックであり、屈辱だった。

*(;‘‘)*「主任、あれだけ頑張ったじゃないですかぁ… 仕方ないですよぅ」
(;´д`)「結果は残念だが、君はよくやったよ。また次、頑張ればいいじゃないか」
川; - )「…失敗は失敗です。仕事は…結果が全てですから」

沈黙が場を包む。重くて暗い空気が漂っていたフロアに、あの聞き慣れた、大きな声が響きわたった。

(,,゚Д゚)y-~~「おーっと!? 一課の皆さん、なにやらお取り込み中の所、失礼しますよ!」
727新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:36:42 ID:Vktn6IrVO
(;´д`)「おや… ギコ君、どうしたのかね?」
(,,゚Д゚)y-~~「いやぁ、実はこっちのコピー機が動かなくなりましてねぇ。
       今、業者を呼んだんですが、とりあえずちょっくら、そちらさんのをお借りできたら、と思いまして」
*(;‘‘)*「あ、どうぞ… ご自由にお使いくださぁい…」
(,,゚Д゚)y-~~「いやぁ、すいませんねぇ! じゃあ遠慮なく…」
(; ´_ゝ`)「課長! ギコ課長!」
(,,゚Д゚)y-~~「あん? どうした?」
(; ´_ゝ`)「これ、用紙が切れてるだけっすよ! そんなんで業者呼ばないで下さい! 嫌がらせかと思われますよ!」
(#,゚Д゚)y-~~「ああん!? なんだと! じゃあ、なんでテメェが補充しとかねえんだ! ゴルァ!」
(; ´_ゝ`)「うっわww 何でも俺のせいktkr! ほんっと、大人って汚いっすね!」
(#,゚Д゚)y-~~「なんだと、テメェ!」
(; ´_ゝ`)「一課の皆さん、どう思います!? ヒドいと思いませんか!?」
(;´д`)「ギコくん、それはさすがに…」
*(#‘‘)*ノ「はぁ〜い。あたしも兄者くんが正しいと思いまぁ〜す」
(;,゚Д゚)y-~~「く… じゃ、邪魔したな! おい兄者、さっさと仕事すっぞ、オラァ!」
(; ´_ゝ`)「はいはい… わかりましたよ、まったく… どうもお邪魔しました」
728新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:38:57 ID:Vktn6IrVO
そうして、騒がしい2人は自分達の部署へと、帰っていった。

*(#‘‘)*「まったく… 相変わらずデリカシーがないというか、空気読んでよ、て感じ〜」
(;´д`)「ギコくんは、自分でコピーなんて、滅多にとらないだろうからねぇ…」
川 ゚ -゚)「………ふん」

少しだけだが、さっきまでの暗い気分が晴れた気がした。
このときは、思いもしなかったが、実はギコは私達に気を使ってくれたのだ。不器用な彼が、彼なりのやり方で…な。
私の中で、ギコのイメージがほんの少しだが、変わり始めたのは、この時からだったのだろうな。
そして、そんな私達の距離を一気に縮めたのは、今でもハッキリと覚えている、『あの場所』での出来事だった――



――続く
729新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/24(月) 22:42:39 ID:Vktn6IrVO
まいどどうも
まずは、名無しさん乙です。 今の5号機はよくわからないですが、楽しく読ませてもらってます。サンズの逆転劇に期待してますよ!

さて、作品ですが、やっぱり一人称は書きやすいですね。その為か、地の文が思わず長くなってしまっています。
読みづらくなったりしてないか、心配です… ご意見頂けたら幸いです。
またしても、スロから遠ざかり気味の、クーの過去編ですが、たぶんあと2回ぐらい続きます。

ではまた( ^ω^)ノ
730( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/24(月) 23:12:20 ID:tBEc+grf0
(´・ω・`)つ@ @ @ ・・・
(`;ω;´)間に合わなかったお。乙だお。
731( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/25(火) 06:34:12 ID:m0oviKHIO
( ^@^)乙も
732( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/25(火) 08:28:41 ID:t6uqggT30
( ^Ω^)乙カレー
733( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 00:02:04 ID:+cCnm68PO
乙です
いつも楽しく見ています。
応援してます( ^ω^)
ドクオにもしゃきんからの報告は行っており焦りを感じつつあった。
このままじゃ────勝てない────。
これは自分が間違いなく足を引っ張っている。抽選での引き、投資のかかり、伸び悩む出玉……
自分の引き弱が尾を引いている。
そんなもの確率の上下でしかないと言う奴もいる。
だが、それは産まれてからずっと続いてる不幸を味わってる者にしかわかるまい。
昔から上げるとキリがない。初恋の隣近所のお姉さんは駆け落ちし、中学から始めた剣道も些細なことで肩を壊し辞めてしまった。
そのまま高校も中退、今に至る…。

俺にとって…俺ってなんだ?
ただ生きてるだけのデク人形にしか過ぎない?
こんなことで頑張っても無駄な努力?
色々なことが頭を支配し、ドクオを闇に落としめる────
「……クオ……ドクオ!」
Σ('A`)「!」
川 ゚ -゚)「ぼーとしてどうした?手が止まってるぞ」
('A`)「…あぁ、すまねぇ…。」
川 ゚ -゚)「……何考えてたんだ?」
('A`)「……俺さ…昔から引き弱くてよ。そんな俺に昔から嫌になってたんだ…。パチスロだけじゃない!人生そのもの自体…運が悪くて…こんな人生さ…」
そう言った刹那だった───。
パァン!
決してホールの中には聞こえない、乾いた音、ドクオとクーにしか聞こえない、心の音。
('A`#)「クー…」
川 - )「運が悪かった?こんな人生?……ふざけるなよ…!ふざけるな!」
川 ゚ -゚)「お前の不運にみんなを巻き込むな!お前は今、こんな人生と関わってる仲間や私はどうなる!私達までそんな目で見られるのは不愉快だ!」
('A`)「……クー…。」
確かにそうだ。俺自身を否定するって事はブーンやしょぼん、ジョルジュをクーを否定することになる。
俺にそんな権利もない、それに一番自分を貶めているのは…俺自身だ!
川 ゚ -゚)「ドクオ、代わろうか。」
('A`)「えっ…?」
クーの台はさっき無限に入ったばかりである。それと代わろうと言って来てるのだ。
川 ゚ -゚)「私がやめた台を誰が打っても問題あるまい?それにもう充分過ぎるぐらいに出た。お前のおかげだ、ありがとう」
('A`)「クー…。」
女の子にこんなことまで言わせちゃってよ…情けねぇな。
なあ、俺、今まで貯めに貯め込んだ運、あんだろ?ちょっとそれ、使わせてもらうわ
ちょっと…だけな
(-A-)……(゚A゚)クワッ!
( ゚A゚)「もう大丈夫だ、クー。任せろ」
川;゚ -゚)「あ、あぁ…」
なんて目だ。全てを見透かされそうな…!
( ゚A゚)「ふん!」
川 ゚ -゚)「阿国パンチラ熱い!」
( ゚A゚)「ハァ!」
川 ゚ -゚)「BG派手にやろうぜぇ!」
( ゚A゚)「ふぅん!」
川 ゚ -゚)「無限ktkr」
何とも滅茶苦茶な引きあがりである。
だが、彼の貯めた不運、いや、様々な奇跡の、これはほんのたったの一部でしかない
しょぼんは焦っていた。やはりパチスロは最後までわからない
(´・ω・`)「僕が期待値以上出さないと……!こっからは一枚さえ取りこぼしはしない!」
完璧なDDTで消化していく。
(´・ω・`)「特リプ重複は黄色or青ビジ!右上段に青狙い!ビタ止まりで青7確定!」
誰かが言ってたな。パチスロはそのキャラの気持ちにならないと出ないとか…
(´・ω・`)「ふふふ、いいだろう。オカルトもたまには」
そう、僕はサンズオブリバティの頭脳、しょぼんだ!
──────。
( ゚∀゚)「もっともっと…熱くなれよぉ!」
こうなりゃ修造パワーでも何でもいい…!1枚でも多くコインを増やす!
( ゚∀゚)「ウェスカーモード中にタイラント左からktkr」
( ゚∀゚)「タイラント!タイラント!……ってさすがに普通にBHか…」
ドラマなんてもんは起こるもんじゃねぇ…自分で起こすもんだ
「chance!」
( ゚∀゚)「フォレストキター!」
( ^ω^)「こうなれば自分が最終兵器だぉ!打ちまくるぉ!マッスルだぉ!」
負けたらこのチームが解散しちゃうぉ…。嫌だぉ!
( `ω´)「出すぉ!」
とは言っても、
( ^ω^)「黒7だぉ!これで来たら……」
『キンニクバスター!』
( ^ω^)「キター!!!」
( ^ω^)「肉ボタンは…あ〜残念青かぉ〜……」
( ^ω^)「自演乙だぉ」
そう、キン肉マンの6はエクストラ設定で7揃いの突入率は87.5%、継続率は1.6%
入って終わってを繰り返し増やすタイプなのだ。その為安定して出るが一発がないと言うのが特徴
( ^ω^)「でも頑張るぉー!」

一方モナー達も焦っていた。
<丶`∀´>「また800ハマりかヨ!台パンニダ!」
(´・(ェ)・)「ちっ……こっちも合算落ちてきた…」
彼らの島に未だ札は刺さっていない。
打ち子の情報により出玉を減らしてると既に聞いたモナーは
( ´∀`)「ヤバいモナ……でもチョンポやつがかなり出してるらしいから…」
負けるわけにはいかない…もうあいつには
閉店、決戦の時───
('A`)「いよいよだな…」
(´・ω・`)「だね」
( ^ω^)「だぉ」
( ゚∀゚)「おぉ」
( ´∀`)「クックック…」
<丶`∀´>「ニダ!」
(´・(ェ)・)「ふん…」
(*‘ω‘ *)「ん?」
( `・ω・)「……」
( ´_ゝ`)「………」
両方の出玉は既に流されており、お互いの合計差枚数をしゃきん、兄貴に伝える寸法となっていた。
( `・ω・)「では行きます…。」
延ばしても仕方ないと思ったのかしゃきんが告げる。
ごくり────。
誰かが息を飲む、そして────。
( `・ω・)「サンズ、差枚数14800枚、モナーチーム、差枚数14300枚。よってこの勝負サンズオブリバティの勝利!!」
( 'A`)^ω^)´・ω・`)゚∀゚)「しゃあああああー!!!」
各々に歓喜…!
勝った、勝ったんだ。
遠くで見ていたクーも歓喜の中に加わった。
モナー達はただ黙っていた。
そう、彼らは負けたのだ
しかし、何にだろう
740( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 12:09:53 ID:JTU1tpzOO
(ω^^)乙
741( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 14:43:34 ID:eTAWzEuq0
( ^ω^)乙カレー
742( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 15:11:56 ID:n3S+kyBRO
( ^@^)乙も
743新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:38:00 ID:MDAWCfPwO
川 ゚ -゚)「…では、お先に失礼します」
*(‘‘)*「お疲れ様でしたぁ〜」
( ´д`)「二人ともお疲れさん。明日もよろしくね」

あれから、私の中で仕事に対する熱が急速に冷めていった。
以前ほど、熱心に残業しなくなったし、仕事を手抜きすることも若干覚えた。
そうなると、会社も仕事もつまらなくなるものなのだな。
ただ惰性で出社しているだけの日々が続いていた。まあ…要するに、くさってたんだ。

*(‘‘)*「主任〜、このまえスゴく美味しいパスタ屋さん見つけたんですよぅ。
     もしよかったら、これから一緒に行きませんかぁ?」
川 ゚ -゚)「う〜ん… いや、今日は遠慮しておくよ。行きたい所があるんでな」
*(‘‘)*「そうですかぁ… じゃあ、また今度行きましょうねぇ」

やがて、時間を持て余すようになった私は、唯一の趣味である『アレ』に没頭する。
744新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:39:56 ID:MDAWCfPwO
――パチスロ・ワロス7――

川 ゚ -゚)〜♪(今日は、全機種に456有りイベントだったな… となると、狙いは…)

もともと凝り性な性格なものでな。この頃の機種のスペックや打ち方等の情報は、ほとんど把握していた。
当時ですでに、ほとんどスロプロと変わらない、知識と実力を持っていたはずだ。

川 ゚ -゚)(うーむ… やはりアステカやマンクラは、すでにキマっているようだな…
     おそらく閉店まで空くことはないだろう…)

会社帰りの時間からでは、甘くて、さらに高設定が判りやすい機種に空きがあるはずもない。
私は、よさげな台を探して、しばらく店内をうろついていた。

川*゚ -゚)(お…? あのハナビ、もしやヤメるのか…!?)

3000枚ぐらい出ている、いかにも高設定っぽい台を打っていたおばちゃんが、
下皿のコインを箱に移しているのをめざとく発見し、私はすかさず歩み寄った。
745新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:41:51 ID:MDAWCfPwO
川 ゚ -゚)「すいません。ヤメるのなら、その台を打ちたいのですが…」
ξ´∇`)ξ「あらあら、まあまあ。ええ、どうぞどうぞ。
      でも、こんなに出た後だから、もう出ないかもしれないわよぉ?」
川 ゚ー゚)「…ふふふ。かもしれませんね。でも、この台がいいんです」
ξ´∇`)ξ「そぉーお? じゃあ、頑張ってね。わたし晩ご飯のしたくしなくちゃ…」
川 ゚ー゚)「…ありがとうございます」

ハナビと言えば、甘いスペックと技術介入度の高さから、スロプロご用達の機種の一つであるが、
その優れたゲーム性ゆえに、年輩の人達や初心者…まあ、言い方は悪いが、いわゆる『養分』層にも人気が高い機種だった。
その為、この様に明らかな高設定台に空きが出ることが、けっこうあったものだ。

川 ゚ -゚)σ(さて…今日は1000〜2000枚ぐらいイタダキかな…)

台を選んでしまえば、あとはひたすら打つ。まるで機械のように、DDTとハズしを閉店までこなすだけ。

川 ゚ -゚)σ(あとはずっと作業… 同じことの繰り返し…か)
746新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:44:58 ID:MDAWCfPwO
実は、この頃スロットにも、飽きというか、マンネリになってきていた。
仕事に熱が冷めるのと同時に、なぜかスロットも、以前ほど楽しくなくなっていたのだ。

川 ゚ -゚)σ(…よし、右にゲチェナだ。入ったな)

一枚がけですばやく7を揃える。馴れのせいか、ビッグの感動もあまりない。
そして、いつものように小役を狙い、リプレイをハズす『作業』に取り掛かる。
この頃、ふと、面倒とさえ思う時があるぐらいだった。

川 ゚ -゚)σ(…私は、なにをやっているんだ…?)

たいして金が欲しいわけでもない。ただ時間を潰す為だけにスロットを打っている気がする。
なんか、とても…虚しかった。そんな感傷に浸っていた、そのとき

『よっしゃ! 一台空いてたぜ! よかった〜!』

そう言って、騒がしく私の隣りに座った男の声には、聞き覚えがあった。
747新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:46:22 ID:MDAWCfPwO
川;゚ -゚)σ「ギ、ギコ課長…!?」
(,,゚Д゚)「おやぁ? 誰かと思ったら、一課のべっぴんさんじゃねえか。よくここで会うねぇ!」
川;゚ -゚)σ「…ここでお会いするのは、初めてだと思いますが…?」
(,,゚Д゚)「ん? ああ、そうか! いっつも見掛けるけど、こうして話したことはなかったなぁ!
     俺の勘違いだ、ギコハハハハ!」
川;゚ -゚)σ「…課長も、よく来られてたんですか… 全く知りませんでした…」

あの堅物のギコ課長が、スロットを打つことにも驚きだったが、豪快に笑う妙なテンションの高さにもびっくりだった。
会社にいる時と、全然イメージが違う。もはや別人と言ってもいいぐらいだった。

(,,゚Д゚)「おお〜! 今日も出してるねぇ! あんまり出しすぎると、店が潰れちまうぜ? ギコハハハハ!」
川;゚ -゚)σ「は…はあ…」

実は本当に別人なんじゃないか、とさえ思い始めてきた私は、思いきって聞いてみることにした。

川;゚ -゚)σ「あの… なんか、キャラが違います…よね?」
748新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:47:40 ID:MDAWCfPwO
(,,゚Д゚)「あん? 俺? いや別に? いつも通りだぜ?」
川;゚ -゚)「会社では、もっとこう… 真面目なイメージが…」
(,,゚Д゚)「そりゃオメー、仕事中なんだから、真面目に決まってんだろう。
     こんな調子で仕事してたら、とっくにリストラされてるよ。ギコハハハハ!」
川 ゚ -゚)「はあ、なるほど。納得しました」

ちゃんと、仕事とプライベートの区別ができる人なんだな。私は素直に感心した。
意外と、わかっていても、なかなかできることではないからな。

(,,゚Д゚)「さぁ〜て! ドンちゃん様、今日は勝たせて下さいよ! 最近ヤラれっぱなしだからよぉ… そろそろ勘弁して下さい!」
川 ゚ー゚)「ふふふ…」

パンパン! と、手を合わせてから、サンドに千円札を入れるギコ課長を見て、私は思わず笑ってしまった。

(,,゚Д゚)「あ! 人が真剣に祈りを捧げてるのに、笑ったな! ゴルァ!」
川 ゚ー゚)「いえ… すいません。なんか、微笑ましくて」
(,,゚Д゚)「今日こそ勝たないと、小遣いがピンチなんだ! 勝つ為なら、俺は何でもするぜ!」
749新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:49:07 ID:MDAWCfPwO
この人も、本当にスロットが好きなんだな…と思ったら、ギコのそれまでの、近寄りがたいイメージから一転し、私は親近感すら抱くようになった。

川 ゚ー゚)「ふふふ… でも、勝ちたいのでしたら、その台はやめたほうがいいですよ?
     明らかに低設定ですから」
(;,゚Д゚)「う〜ん、やっぱそう思うか? でも、ハナビはこれしか空いてねえしなぁ…」
川 ゚ー゚)「ハナビが好きなんですね。この台はスペックが甘いので、低設定でも比較的出やすいですが…」
(,,゚Д゚)「まあ、いいや! たった1台の空き台だ。コイツで勝負するぜ! 残りものには福があるってな!」

それから私達はしばらく、たわいもない話をしながら、ハナビを打った。
私は順調にコインを増やし、ギコ課長は、未だにビッグが来ず…という状況だ。
まあ、私の台は、おそらく6で、ギコの台は1だろうから、当然の展開だったな。
しかし、ハマっていても、楽しそうに打つギコの姿は、見ていて微笑ましかったな。
750新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:50:22 ID:MDAWCfPwO
(,,゚Д゚)σ「おお〜! またビッグかい! いいなぁ、オイ。俺にもそろそろ来てくれよ〜…」
川;゚ー゚)σ「う〜ん… ちょっとハマりすぎ…な感じですね…」

ギコの台の回転数は、そろそろ4ケタに突入しようか、という場面だった。
私は、馴れた手つきで、リプレイハズしという『作業』を行う。

(,,゚Д゚)σ「ん…? 出てる割には、あんまり楽しそうじゃねえな?」
川 ゚ -゚)σ「…そうですか? まあ、確かに最近ノリがイマイチなんですよね…
      以前みたいに、燃えないというか…まあ、勝ってるから、贅沢言っちゃいけないんですけどね」
(,,゚Д゚)σ「俺さぁ… 思うんだけど、仕事とスロットって似てるよなぁ」
川 ゚ -゚)σ「…え? どういうことですか?」

スロットは娯楽であり、つまり『遊び』だ。その遊びと仕事、対極にあるものの何が似てると言うのだろうか。

(,,゚Д゚)σ「仕事も、スロットも、結果だけにしかこだわらなくなったら、やっぱりつまんねえよなぁ…てことさ」
川 ゚ -゚)σ「…え?」
751新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:51:45 ID:MDAWCfPwO
(,,゚Д゚)σ「まあ、結果はもちろん大事だが、その過程こそが実は面白い、と俺は思う。例えば…だ」
川;゚ -゚)σ「はあ…」
(,,゚Д゚)「今、俺の台に『遅れ』がきた。クー、お前ならどうする?」

ハナビの『遅れ』とは、レバーオン時のスタート音が、微妙に遅れる演出のことだ。
これが発生すると、チェリーかボーナス、どちらかのフラグが立っていることが確定する。しかし…

川 ゚ -゚)「ほとんどチェリーなので、普通に左に暖簾を狙い、チェリーならそのまま中、右、と適当に押します」
(,,゚Д゚)σ「ふむ。お前らしいな。だが、ここで中押し! そして右だ!」
川;゚ -゚)「はあ…?」
(*,゚Д゚)σ「2リール消灯ktkr! アツくね? これアツくね!?」
川;゚ -゚)「まあ、ボーナスの期待度は高まりましたが… でも、結果は変わりませんよ?」
(,,゚Д゚)「そうじゃねえ! 今、この『アツい!』状況が大事なんだよッ!」
川;゚ -゚)「はあ…」

ギコは、えいや!と左リールを止めるも、残念ながら、4枚チェリーだった。
ドンッ!と咲いた花火が虚しく散る。
752新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 16:53:41 ID:MDAWCfPwO
(;,゚Д゚)σ「くぅ〜! 残念ッ! 次こそ…!」
川;゚ -゚)「ギコ課長…」
(,,゚Д゚)σ「まあ、アレだ。結果はともかく、その『過程』をもっと楽しもうや、と。
      俺が言いたいのは、そういうことだ。だから、たかが一回の失敗で、クヨクヨすんじゃねえよ!」

ギコは、最近元気のない私を励ましてくれた。課も違うし、特に親しいわけでもなかった、私を。
ぶっきらぼうだが、その温かい優しさが、純粋に嬉しかった。

(,,゚Д゚)σ「過程を楽しめなきゃ、例え結果が出ても、嬉しさは半減だ。それに… おっと、また『遅れ』だ」
川 ゚ -゚)「それに… なんですか?」
(,,゚Д゚)σ「どういうワケか、過程をしっかり楽しんだ奴には、なぜか結果もちゃんとついてくる、てもんだ。それ!」

ギコの台に、鮮やかなしだれ柳が舞った。今度は、左リールにチェリーはない。

(,,^Д^)σ「ギコハハハハ! どうだ! ボーナス確定だ!」
川;゚ー゚)「…ですが、なぜ3連ドンちゃんが止まっているのですか?」
(;,^Д^)σ「…目押しは、ちと苦手でな…」

思えば、この日こそが、私達の始まりの日だったんだ――


――続く
753( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 20:04:54 ID:eTAWzEuq0
( ^Ω^)乙カレー
754( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 20:36:37 ID:+QZvhUoMO
( ・∀・)名無しちゃん、新夢ちゃんオツカレー
755( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 22:14:55 ID:n3S+kyBRO
( ^@^)乙も
756( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/26(水) 23:00:32 ID:8O7sc72RO
毎回懲りもせず長々と書きまくってるダボ作者どもを俺はこう呼んでいる








お疲れさま先生
757新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/26(水) 23:41:10 ID:MDAWCfPwO
まいどどうも
初代花火と言えば、北斗世代、コンドル世代、などと同様に、花火世代という言葉があるぐらいにメジャーな機種ですよね。
僕も当時は、狂ったように打っていた記憶があります。今回ネタになった、初代花火はもちろん、
サンダーV、タコスロ、アステカ、ビーマックスetc… 数えあげればキリがない、アルゼ黄金期を作った名機たち…
当時は、まさかあのアルゼが、今の状態にまで落ちぶれようとは、誰も思わなかったでしょうねww
盛者必衰の理は、やはり絶対なんでしょうかねぇ… 時代の流れに、寂しさを感じる今日この頃です。
で、花火の話を書いてたら、久しぶりにスロットを打ちたくなり、今日青ドンを打ってきました!
結果は、マイナス15K… まあ、こんなもんです。明日からは、またパチンコのシマに戻るでしょう…

ではまた( ^ω^)ノ
758( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/27(木) 00:06:14 ID:XdYnMzpf0
>>757
|ω・`) ねぇ、バイオは〜〜〜〜?
     何にせよおつ〜〜〜〜。
>>729
どうも!色々立て込んでてレス出来ませんでした!スマソ!
やっと一区切りつきそうでwww
実は今回はドクオ編で次またブーン編とか置き去りにしたフラグ回収(ブーンとドクオの妹のデート)とか考えてたんだけど……
なかなかネタが…。だからもしかしたらこのまま終了、かもしれません
でも最後まで頑張るので支援よろしくお願いします!

パチスロの過程のことについて凄く共感を覚えました!
初めの方は純粋にパチスロを楽しんでたのにいつの間にやら大事なのが設定、機械割、DDT、などなど
結果によるものしか見なくなった気がします
それを思い出させてくれた新夢氏に感謝!

新作乙です!
760新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:28:08 ID:0DBZKmh7O
――その日の帰り道――

(,,^Д^)「いやぁww 一時はどうなることかと思ったが、最後に逆転できて良かったぜww」
川 ゚ー゚)「ほんと良かったですね」
(,,^Д^)「これがあるから、スロットはやめられねえ!
    それじゃあ、また明日会社でな! ギコハハハハ!」
川 ゚ー゚)「あの…ありがとうございました。おかげで明日からまた、仕事に励めそうです」
(,,゚Д゚)「…頑張れよ。まあ、ちょっと説教くさくなっちまったけどな」
川 ゚ー゚)「いえ… そんな…」
(,,゚Д゚)「お前のモチベーションが下がると、一課全体がダメになる。お前は、そういう存在なんだからな」
川 ゚ー゚)「…でも、意外でした」
(,,゚Д゚)「ん? 何がだ?」
川 ゚ー゚)「ギコ課長が、私に仕事を頑張れ、と言ってくれたことです。
     てっきり、女は仕事よりも、さっさと結婚でもして家にいろ、と言うタイプだと思ってたもので」
(,,゚Д゚)「なんだそりゃww 俺はそんなに古いタイプの人間じゃないぞ?」
川 ゚ー゚)「でも、兄者くんに、よく言ってるじゃないですか。お前は男なんだから、女とは違うんだ! みたいなこと」
761新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:30:19 ID:0DBZKmh7O
(,,゚Д゚)「う〜ん、それはなぁ… まあ、仕事に関しちゃ、ちょっと俺なりのポリシーがあってだな…」
川 ゚ー゚)「…それは?」
(,,゚Д゚)「ほら、女ってよ、選択肢が男より多いだろ? 仕事をする以外に。
     結婚して、家庭に入って、子供産んで… それも、女の幸せの一つ…てゆうか、それがスタンダードだな」
川 ゚ー゚)「…まあ、だいぶ時代は変わってきてますが、まだまだ社会全般、その傾向は強いですね」
(,,゚Д゚)「でも、男は違う。社会に出てから、定年になるまで『仕事』から逃れることはできねぇんだ
     結婚しても、働くのはやっぱり男だ。今の社会の現実は、そうなんだよ」
川 ゚ -゚)「…なるほど」
(,,゚Д゚)「兄者のヤツだって、いずれは所帯を持ち、家族を養っていかなきゃなんねえ時がくるはずだ。
     その時に一人前になってねえと、あいつがかわいそうだろ? あいつを育てるのは、上司の俺の義務だからな」
川 ゚ー゚)「…意外と部下思いなんですね」
(,,゚Д゚)「意外と、は余計だww まあ、あいつに厳しくするのは、そういうことだ。
     だからといって、男のほうが偉い、て言ってるワケじゃねーぞ?」
762新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:31:45 ID:0DBZKmh7O
川 ゚ー゚)「…ええ」
(,,゚Д゚)「女のほうが向いてることもあるし、女にしかできねぇこともある。
     つーか、性別とか関係なく、各々が得意なことをやればいいのさ」
川 ゚ー゚)「同感です」
(,,゚Д゚)「お前は、仕事がデキるんだ。なら一生懸命仕事をすればいい。男も女も関係ねえさ」
川*゚ー゚)「…はい。ありがとうございます」

このとき、私の胸の奥に、熱いものが芽生えたような感覚は、今でも鮮明に覚えている。
永らく忘れていた、自分の中の『女』の部分が目覚めた時だった。
まあ、そっちの方に鈍感な私は、自分のその気持ちに気がついたのは、だいぶ経ってからだったがな…

(,,゚Д゚)「さて… つい話し込んじまったな、帰るか。あんまり遅くなると、カミさんがうるさいんでな」
川 ゚ー゚)「…はい。お疲れ様でした」

或いは、私はあえて自分の気持ちを認めようとしなかったのかもしれないな。
彼には…家庭があった。愛する家族がいる。 だから、こんな感情を持つこと、それ自体が罪なのだ、と…
763新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:34:06 ID:0DBZKmh7O
それから、私は仕事に励むようになり、再び忙しい日々を送るようになる。
たまに、仕事が早めに切り上がったら、ワロス7へ行くのも、楽しみだった。その理由は、以前とは違ったがな…

川 ^ー^)「あ… 課長、お疲れ様です! やっぱり来てたんですね!」
(,,゚Д゚)「おうww 今日は残業ナシで帰れたからな! 兄者のヤツが、だいぶ使えるようになってきたおかげだぜww」
川 ゚ー゚)「ふふふ… それは良かったですね。…でも、ちょっと苦戦中のようですが?」
(;,゚Д゚)「おうよ… せっかく定時で上がって直行してきたってのに、まだ一回もかかりゃしねぇ…」
川*゚ー゚)「あの… でしたら、あの台を打ちませんか? イベントで良さげなんですが、私一人では、座れないので…」
(;,゚Д゚)「ん…? あれはペアシートじゃねえか。カップル専用だろ?」
川*゚ー゚)「いえ… 男女のペアでさえあれば、大丈夫ですよ。い、一緒に…どうですか?」
(,,゚Д゚)「ん〜… このままじゃ大負けだしな… よし!いっちょやるか!」
川*゚ -゚)「じゃあ私、店員さんに言ってきますね!」
764( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/28(金) 21:35:56 ID:4EjMeDUW0
挟まれ
765新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:37:21 ID:0DBZKmh7O
――数時間後――

(,,゚Д゚)σ「いやぁww ほんっと出るなぁww ありがとうよ! おかげで一気にプラスだぜ!」
川*゚ー゚)σ「いえ… そんな…」
(*,゚Д゚)σ「でも、アレだなぁww こんなところ会社のやつらに見られたら大変だなww 変な誤解されちまう」
川* ー )「…私は、構わないですよ…? ギコ課長となら…」
(;*゚Д゚)σ「…え? ひ、人をからかうなよ! ゴルァ!」

私は…弱い人間だ。結局、次第に強くなっていく、自分の気持ちを抑えることが出来なかった。
でも、わかってくれ。あのときは、その感情が『罪』なのだとしたら、どんな酷い『罰』でも受けよう…とさえ思っていた。
その気持ちにだけは、偽りなどない。本当に…本気だったんだ。
ギコも、自制心と背徳の思いの狭間で、だいぶ苦しんでいたと思う。
私たちはすでに、互いに惹かれ合っていたんだ。となれば、私たちを隔てている障害など、あまりに脆い。
私たちが一線を越え、男と女の関係になるまで、そう時間はかからなかったよ。
766新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:48:00 ID:0DBZKmh7O
――数か月後

(#゚;;-゚)「ねえねえミセリちゃん、知ってる? 一課のあのウワサ!」
ミセ*゚ー゚)リ「えーと…? クー主任に彼氏が出来た、て話?」
(#゚;;-゚)「そうそう! びっくりだよね〜! あの、仕事一筋! て感じのクー主任に男がいたなんて!」
ミセ*゚ー゚)リ「でも、ウワサでしょ〜? 真相はどうなの? ヘリカルちゃん。同じ課でしょ?」
*(‘‘)*「うん。間違いないと思う〜! なんか雰囲気変わったもん。香水とか、新しいの使ってるしぃ、
     お化粧だって、前と感じ違うしぃ。絶対オトコね、あれは!」
ミセ*゚ー゚)リ「ヘリカルちゃんが言うなら、本当にマジっぽいね〜。でも、相手は誰なんだろ?」
*(‘‘)*「う〜ん… それが全然わからないのよぅ。スゴく気になるんだけどぉ…」

たいてい、女というものは、こういう話が大好きなものだ。
私達の関係は、もちろんバレてはならない。自分では、気をつけていたつもりだったのだが、
浮かれた気持ちが、態度に出てしまっていたのだろう。私のことは、社内でちょっとしたウワサになっていた。
767新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:50:14 ID:0DBZKmh7O
川 ゚ー゚)〜♪「…ん? どうしたんだ? みんなで集まって」
ミセ;*゚ー゚)リ「あ、クー主任…何でもなi」
(#゚;;-゚)「クー主任の恋人って、どんな人なのかな〜って、ウワサしてたんですよ!」
ミセ;*゚ー゚)リ「ちょ、ちょっと… でぃちゃん…」
川;゚ー゚)「な、何を言っているんだ? 私にはそんな…」
*(‘‘)*「またまたぁ、見ていればわかりますよぅ。最近すっごく幸せそうですもんねぇ」
川;゚ -゚)「わ、わかるのか!?」
*(‘‘)*「で、主任の彼って、誰なんですぅ? この会社の人ですかぁ?」
ミセ*゚ー゚)リ「…きっと、ステキなひとなんでしょうね… 羨ましいです〜」
川*゚ -゚)「こ、この会社の人じゃないし、もちろんお前達は知らない人だぞ。でも…」
*(‘‘)*「でもぉ…?」
川*゚ー゚)「ステキなひと…てのは合ってるな。とても優しくて、頼りになって(ry
(#゚;;-゚)「いや〜ん! いいなぁ〜! あたしもそんな彼が欲し〜い!」

私は、幸せだった。そして、浮かれていた。今にして思えば、軽はずみな言動が多々あったに違いない。
身に余るほどの幸せを、誰かと分かち合いたかった。でも、それは出来ない。私達の関係は、誰にも知られてはならないのだから。
768新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:51:46 ID:0DBZKmh7O
私達は、二人で会う時は、隣りの街で会うなどして、会社の知り合いに出くわさないように、細心の注意を払っていたんだ。

(,,゚Д゚)「…なんか、社内でお前のことが、噂になってるぞ? 大丈夫なのか?」
川 ゚ー゚)「…あなたのことが特定されたわけじゃない。大丈夫だよ」
(,,゚Д゚)「…そうか。すまんな…」
川 ゚ー゚)「なぜ謝る? 私は今のままで十分幸せだぞ?」
(,,゚Д゚)「…俺は、お前との将来を約束することが出来ない。
     そのくせ、ズルズルと関係を続けている、卑怯でダメな男だからだ」
川 ゚ー゚)「…その話は、もう何度もしたし、結論もとっくに出ている。そうだろう?」
(,,゚Д゚)「…だが、お前の未来のことを考えるなら、早くこんな関係は終わらせるべきなんだ。
     お前には、こんな俺なんかより、もっとふさわしい相手が…」
川 ゚ -゚)「…それ以上言ったら怒るぞ?」
(;,゚Д゚)「し、しかし…」
川 ゚ー゚)「…私は、『未来』などいらない。それ以上に、『今』の幸せが大切なんだ」
769新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:53:27 ID:0DBZKmh7O
(,,゚Д゚)「クー… でも、俺はお前のことを思って…」
川 ゚ー゚)「わかっている。あなたの『今』のその気持ちが、私を幸せにしてくれるんだ…」
(,,゚Д゚)「クー… 愛してるぜ…」
川* ー )「私も… 愛しているぞ、ギコ…」

私は、ギコとの将来はいらない。いや、望んではいけなかったんだ。
それが、私の犯した『罪』に対する『罰』なのだ…と自分に言い聞かせて…な。
しかし、私は…甘かったのだ。
私の『罪』は、その程度のことで、償えるほど軽いものではなかったのだから…



――続く
770新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/11/28(金) 21:55:47 ID:0DBZKmh7O
まいどどうも
名無しさん… 終わりだなんて寂しいこと言わないで下さいよ。
自分の物語も、もうすぐ完結(といっても、まだ一月以上かかりそうですが)ですが、
共に大団円を迎えるまで、頑張って書き続けましょう!

…で、好評なのか不評なのか、よくわからないクーの過去編ですが、なんかやたら長くなってますね…
たぶん次回で終わる…はずです。たぶん…
全然スロットと関係ない、まるで昼ドラか韓流ドラマのような展開ですが、もう少しだけお付き合い下さい…

ではまた( ^ω^)ノ


PS…リアルタイムハサマレ乙でした
771( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/28(金) 23:04:47 ID:CtVbPsAY0
( ^Ω^)乙カレー
772( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/29(土) 06:44:06 ID:9VrBt4DmO
( ^@^)乙も

( ^@^)面白ければ問題ないも
773sage:2008/11/29(土) 17:43:48 ID:7luKwuBZ0
乙華麗〜
774( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/29(土) 17:50:12 ID:FBftIhPZO
( ・∀・)オツカレー
775( ´∀`)ノ7777さん:2008/11/30(日) 01:22:31 ID:nvjsazfmO
>>770激好評!!
俺はこれの為に生きてると言っても過言じゃない
776( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/02(火) 10:12:30 ID:dgKKzzVu0
( ・∀・)保守
777( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/02(火) 12:02:22 ID:SEwzXfTgO
(ω^^)乙

毎回楽しませてもらってるよ〜!

そして777ゲト!
778( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/05(金) 10:15:12 ID:gLpwHIMsO
保守(^O^)
779( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/07(日) 07:48:08 ID:WydrUTwG0
ダボ
780新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:09:23 ID:j5P0qKfFO
*(;‘‘)*「しゅ、主任…と、ギコ課長!? まさか、主任の恋人って…!?」
川;゚ -゚)「へ、ヘリカル…」
(;,゚Д゚)「………!」

私達の関係は、それから3年以上も続いていた。
会社帰りに、ワロス7で会い、たまに隣りの街のホテルに行っては、身体を重ねる。
決してそれ以上になることはない、そこまでの関係だったが、私は幸せだった。
二人の心が確かに繋がっている、この時だけが永遠に続けばいい、とさえ思っていたほどだ。
でも、崩れていくのは一瞬なのだな… そして、それはもう、元の形には決して戻らない。

川;゚ -゚)「ヘリカル… 頼む、このことは…」
*(;‘‘)*「あ、あのぅ… 私、誰にも…言いませんから! い、行こう! ナオくん!」
(;´∀`)「ま、待ってよ! ヘリカルちゃん…」

カップルの2人は、まるで逃げるように去ってゆく。
私達は、いつも利用していた隣り街のホテルの出口で、ばったりとはちあわせてしまったのだ。

川;゚ -゚)「ま、まずいことになったかもしれない… あいつの口の軽さは有名なんだ…」
(;,゚Д゚)「…………」
781新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:10:28 ID:j5P0qKfFO
川;゚ -゚)「明日、しっかりと口を封じるように、念をおさなければ! もし、会社中に知れ渡ったら…」
(,,゚Д゚)「…いや、その必要は、ない…」
川;゚ -゚)「…え?」
(,,゚Д゚)「…もう、限界だ。この関係は終わりにしよう」
川; - )「ギコ…」

いつかは、必ずやってくるはずの、別れの時。私は…最初からわかっていたはずだ。
でも、それは今ではなく、まだ遠い未来の話…だと思っていた。
でも、もう覚悟を決めなくてはならない。受け入れなくてはならない。
私は、うつむいたまま、ギコの最後の言葉を待った。しかし…

(,,゚Д゚)「クー、結婚しよう」
川;゚ -゚)「…ッ!!? ……??」

人間は、あまりにも予想外のことが起こると、思考が停止してしまうらしい。
私は、完全に言葉を失ってしまった。そんな私を見かねてか、ギコは繰り返した。

(,,゚Д゚)「俺と…結婚してくれ、クー」
川;゚ -゚)「し、しかし、ああああなたには、お、奥さんが…」
782新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:11:31 ID:j5P0qKfFO
私は、しどろもどろになりながら、そう言うのが精一杯だったな。
そして、落ち着きなく泳ぐ、私の目をまっすぐに見つめて、ギコは続けた。

(,,゚Д゚)「もちろん、アイツとは別れる。離婚が成立したら、結婚しよう」
川;゚ -゚)「し、しかし…」
(,,゚Д゚)「簡単にはいかないかもしれない。慰謝料やら養育費やら、金もかかるだろう。
     でも、俺は全てを捨ててでも、お前との『未来』が欲しいんだ」
川;゚ -゚)「私との…『未来』…?」

それは、決して手に入るはずのなかったもの。でも…実は、他の何よりも欲しかったもの。
それが今、私の目の前にある。手を伸ばせば、すぐ届く所に。

川 ;ー;)「ギコ… 私も、他の全てを失ってもかまわない。あなたとの未来が、手に入るのなら…!」

私は、目の前に光り輝く、それに手を伸ばした。幸せを象徴するような、輝く『未来』に。

だが、それこそが、決して触れてはならない、『禁断の果実』だったなんて…
783新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:13:21 ID:j5P0qKfFO
数日後、やっぱり私達の事は会社中で噂になっていた。
誰かと廊下ですれちがう度に、後ろ指をさされる。そんな日々が続いていた。

*( ; ;)*「主任… ごめんなさぁい… ミセリちゃんと、でぃちゃんなら、大丈夫だと思ってぇ…」
川 ゚ -゚)「…まあいいさ。気にするな」

私は、どうせ最初から期待していなかったしな… というセリフを飲み込んで、仕事に取り掛かろうとしたのだが…

( ´д`)「クー主任、ちょっと会議室までいいかね?」
川 ゚ -゚)「…はい。すぐ向かいます」

部長に呼び出された。今日は会議の予定はない。となれば、用件は…考えるまでもなかったな。

(,,゚Д゚)ノ「…よう」
川 ゚ -゚)「…お疲れ様です」
( ´д`)「まあ、二人ともそこに掛けなさい」

部長と共に会議室に入ると、すでに先に来ていたギコがまっていた。
私もギコも、妙に落ち着いていた。すでに、まな板の上の鯉の心境だ。
784新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:14:32 ID:j5P0qKfFO
( ´д`)「…どうやら、二人とも用件は察しているようだね。あの噂だが…」
(,,゚Д゚)「部長。私は、クーと、結婚することになりました」
(;´д`)「な…!ギコ君…」

言葉を遮られ、いきなり『結婚する』と宣言された部長は、面食らって絶句してしまった。

(,,゚Д゚)「おっしゃりたいことは分かります。確かに私には、妻子がいます。
     しかし、クーを…彼女を愛しているんです」
(;´д`)「し、しかしだね…」
(,,゚Д゚)「…昨日、妻には離婚して欲しいと言ってきました」
川;゚ -゚)「…ほ、本当に…?」
(,,゚Д゚)「子供の事もありますので、すぐ…という訳にはいきませんが、間もなく別れる事になると思います」
(;´д`)「ギコ君…」
(,,゚Д゚)「その後、すぐにクーと結婚したいと思っています。彼女もプロポーズを受けてくれました。
     ただ…順番が逆になってしまったのは、私の不徳の致す所です。申し訳ありません」
(;´д`)「…だ、だが…」

ギコがあまりにきっぱりと言い切ったからだろう。部長は、もう何も言えないようだった。
785新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:16:39 ID:j5P0qKfFO
川*゚ -゚)「ギコ…」
(,,゚Д゚)「…というわけだ。だからもう少し待っててくr」
(; ´_ゝ`)「ギコ課長! ここにいたんですか! 大変ですよ!」

その時、ギコの言葉を遮って、会議室のドアが勢いよく開け放たれ、血相を変えた兄者が飛び込んできた。

(,,゚Д゚)「あん? どうした?」
(; ´_ゝ`)「課長の奥さんが、今、VIP総合病院に救急車で運ばれたそうです! 意識不明の重体だとか…」
(;,゚Д゚)「な…!? なんだそりゃ!? 何があったんだ!? ゴルァ!!」
(; ´_ゝ`)「僕は詳しいことは知りませんよ! とにかく、すぐに行って下さい!」
(;,゚Д゚)「わ、わかった! VIP総合病院だな!?」
川;゚ -゚)「ギコ! 私も行く!」
(;,゚Д゚)「あん!? な、何言ってんだ!」
(; ´_ゝ`)「そ、そうっすよ! クー主任が行ったら、それこそ修羅場に…」
(;´д`)「こ、これ! 兄者くん!」

冷静に考えれば、兄者の言う通り、私が行っても状況を悪くするだけだろう。しかし私は、半ば強引にギコに付いていった。
私は胸騒ぎというか、なんか嫌な予感がしていたんだ。絶対に当たって欲しくない、最悪の予感が…
786新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:17:41 ID:j5P0qKfFO
――VIP総合病院――

私は一人、ロビーで待っていた。
ギコの奥さんの治療は、すでに終わっており、意識は不明であるものの、なんとか一命を取り留めたらしい。
とりあえず、ほっと胸をなで下ろした所で、ギコは説明を受けに、医師のもとへ行っていた。

(*゚∀゚)「ギコさんのお連れ様ですね? 病室でお待ちですよ」
川;゚ -゚)「は、はい…」

看護士の案内で、私はギコの奥さんの病室へと向かう。
そして、恐る恐るドアを引くと、まず、うなだれるように背中を丸めている、ギコの後ろ姿が見えた。

(,, Д )「…クーか?」
川;゚ -゚)「あ、あの… 奥様の容体は…」
(,, Д )「とりあえず命は助かったが、あまり良くはないらしい…
     もしかしたら、脳になんらかの後遺症が残るかもしれん…とのことだ」

ギコは、こちらを振り向かずに、力なく答えた。
私は、ベッドに横たわる、ギコの奥さんの顔をのぞきこんだ。初めて見たギコの奥さんは、弱々しく儚げな、とても美人だったよ。
そのきれいな顔に、傷は一つもなかった。
787新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:18:32 ID:j5P0qKfFO
(,, Д )「睡眠薬を…大量に飲んだそうだ。あと少しでも、発見が遅れたら危なかったと…」
川;゚ -゚)「睡眠薬…! それってまさか…」
(,, Д )「…ああ。自殺を図った…らしい」
川; - )「………」

私は、言葉が出なかった。足はガクガク震えて、立っているのがやっとだったよ。
そのせいか、そんな私を下から覗きこむ、小さな瞳があったことに、しばらく気がつかなかったんだ。

⌒(・∇・)⌒「ねえねえ、おねーちゃん、ママのおともだち?」
川;゚ -゚)「!! い、いや…私は…」
(,, Д )「…娘だ。今年で5歳になる」
⌒(・∇・)⌒「うんとね、ママはいま、ねんねしてるの。だからね、いっしょにあそべないんだよ」
川; - )「そ、そう…なのか?」
⌒(・∇・)⌒「うん。だからね、あたちといっしょにあそぼ?
      ママ、やくそくしてたのに、ずっとねんねしてて、つまんないんだもん」

私をつかんできた、その小さな手は、とても…温かかった。
その温もりを感じたとき、私の視界は滲んで、何も見えなくなった。
私は…もう、限界だった。
788( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/07(日) 16:19:10 ID:B+Nk+jC9O
hsmr
789新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:31:09 ID:j5P0qKfFO
(;,゚Д゚)「クー!? 待て! 待ってくれ!」

私は耐え切れず、その場から逃げ出した。
辛い、切ない、申し訳ない、怖い、様々な感情が私を襲うのだ。
あの、ベッドに横たわる、かわいそうな女性に、そして無邪気な少女に、私は背を向けて、逃げ出すしかなかったのだ。
その後、追いかけてきたギコに、私はなんて言葉を返したか覚えていない。
しかし、最後にギコが言ったことは、よく覚えている。

『俺は、必ずお前を迎えに行く』

あのときギコは、確かにそう言った。
だが…怖かった。私は、一人の女性の命を、少女にとってかけがえのない人を奪う所だったのだ。
幸せだったはずの家庭を…崩壊させてしまったのだ。しかし、それでも彼は、まだ私を選ぶというのだ…
私は、愛というものに初めて恐怖を感じた。
人を愛するということは、なんて恐ろしいことなのだろう、と…


――続く
790新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2008/12/07(日) 16:32:03 ID:j5P0qKfFO
まいどどうも
うっわ… やっぱり今回も終わらなかったよ…
超鬱系昼ドラ風のクーの過去編ですが、申し訳ありません、あと1回だけ続きます…


で、今回ちょっと久しぶりになりましたが、私も師走に入り、リアルがとても忙しくなってきました。
なので、次回も少しお待たせしてしまうかもです…

ではまた( ^ω^)ノ
791( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/07(日) 19:22:49 ID:UqcbnUhu0
( ^Ω^)乙カレー
792( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/07(日) 19:46:29 ID:HsyrsLKr0
( 3 。3)乙〜
793( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/07(日) 20:13:56 ID:MRYf1IfkO
( ・∀・)オツカレー
794( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/08(月) 07:53:30 ID:8gu0StFSO
( ^@^)乙も
795( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/08(月) 16:54:23 ID:RVyp+6/yO
(^O^)/乙カレー
796( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/09(火) 23:08:37 ID:Wg+L83ED0
(^o^)オツカレー
797( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/10(水) 09:14:44 ID:QxHznS6LO
このスレまだあったんか…
前に見たの三年前くらいだ
798( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/11(木) 00:09:53 ID:uIl6a26+O
( ^ω^)乙
799( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/11(木) 21:28:04 ID:NxmN5PEiO
(・∀・)ノ乙♪
800( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/11(木) 21:54:40 ID:NxmN5PEiO
800
801( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/11(木) 23:03:41 ID:Tl3CtbNx0
ダボ
802( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/12(金) 08:00:52 ID:352QSzL6O
ブーン就職したよ。派遣の日雇いで日勤5200円だよ
803( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/14(日) 02:15:02 ID:IVz860KMO
保守(・∀・)ノ♪
804( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/16(火) 12:22:53 ID:MJv4h1sq0
ハイビスカス中毒な俺

ナミエかわいいよナミエ(*゚∀゚)ハァハァ
805( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/17(水) 02:58:36 ID:dPduJnVzO
はよ書かんかいこのダボが
806( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/17(水) 04:43:23 ID:PXUL6obG0
はよ書かんかいこのボーダーが
807( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/18(木) 01:16:48 ID:c2ZLskvoO
はよダボ
808( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/19(金) 07:05:07 ID:mtm948L60
db
809( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/20(土) 12:35:35 ID:TxOLARNh0
逃亡しました
810( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/21(日) 23:28:27 ID:EWfrCIV+O
保守
他の作者はともかく、新夢は過去に2作品きっちり完結させてるからな
きっと逃亡はしない…はずだ。 今は忙しいだけ…のはずだ!
待ってるからな!
811( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/22(月) 02:04:49 ID:vBGPFBjqO
゚。(p>∧<q)。゚゚
812( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/22(月) 08:28:53 ID:G4M9rbd/O
ちくしょう
813( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/23(火) 00:38:18 ID:9IzR96MBO
年末で作者も忙しいんだろう、気長に待とうぜ


はよ書かんかいダボが
814( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/26(金) 16:42:10 ID:LXEKI8hh0
よいお年をあげ
815( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/26(金) 20:59:56 ID:s4diw7eyO
二天一流無敵ダボ!
816( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/27(土) 23:11:37 ID:11lA0ZYUO
まだ?(´Д`)
817( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/29(月) 01:40:59 ID:Kh99BVECO
保守(・∀・)ノ
皆様すみません
年末は色々忙しい為書いてる暇がないですwww
1月の中旬ぐらいからまた書き始めよう思いますのでよろしくお願いします
819( ´∀`)ノ7777さん:2008/12/31(水) 06:17:35 ID:D2tPcsvLO
( ・∀・)ホントだな?
早くオツカレー言いたいぜ
820( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/01(木) 00:14:40 ID:sAtZssCLO
( ^ω^)あけオメですお
821 【豚】 【18円】 :2009/01/01(木) 10:04:01 ID:YGQMoGhxO
( ・∀・)アケオメー
822( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/03(土) 21:44:03 ID:Wgs4nIGvO
保守(・∀・)ノ♪
823( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/05(月) 13:16:54 ID:mcyOi2IwO
はよ打撲
824( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/06(火) 21:16:42 ID:YqDZwQ2FO
保守(´ω`)
825( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/07(水) 07:26:49 ID:yoNWTuokO
( ^@^)早く書いてくれも
826( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/09(金) 21:15:30 ID:kYwxlO2+O
保守(・∀・)ノ
勝負はついた。
モナーが何かしてくるかと思ったがすんなり引き下がった。
あいつらの持ち店だった店にも来なくなり、約束も果たされているように見えた
今だから思う…俺達は何と戦っていたんだろう…。
不可解なのはしゃきんの妹の件だった。後々発覚したのだがしゃきんの妹はモナーにそう言うよう言わされていたと言う…。何でそんなことを?いやだからと言ってモナーがいいやつだとは言ってはいない
ただ…何かが引っかかった…
あの戦いから1ヶ月が経過していた───。
('A`)「シュワッ」
( ゚∀゚)「ジュワッチ」
(´・ω・`)「ヘア!」
端から見ればバカの集まりだろうがこれも彼らの恒例の行事になりつつある。
その台の気持ちになりきると言う行為だ
('A`)「しっかしブーンのやつウルトラマンより大事な用事があるって一体何なんだろうな」
( ゚∀゚)「詳しくは聞いてないな〜」
(´・ω・`)「おばあちゃん関係じゃないかい?」
('A`)「それならそう言うだろうよ」
まあきっと何かあんだろ、と、その時はあまり気にしなかった。
開店────
('A`)「胸〜に〜光〜る〜マークは流星で角2ゲッチュ」
( ゚∀゚)「角3ゲッチュ」
(´・ω・`)「内角2ゲッチュ」
彼らはこの店を熟知していた為新装にどこに設定を入れてくるから大体わかっていた。

「またあいつらかよ……」
「うぜぇ………」
「スロプ氏ね」

その頃からだろうか、毎日先頭を取るたびにこんな愚痴を言われるようになっていた。
(´・ω・`)「朝から並んでるんだ。文句言われる筋合いはない」
('A`)「そうだな…」
( ゚∀゚)「おぉ!ウルトラマン楽しもうぜ!」

ウルトラマンの判別の仕方!
奇数は赤7、偶数は青7が出やすいぞ!
後はsingleを数えよう!
「ウルトラマン立て!」

('A`)「うぉっこいつは高確確定か高確ボーナス濃厚の演出じゃねぇか!こいよぉ!」

「怪しいぞ!」

('A`)「くっ…怪しいぞは寒い……」

「激熱だ!」

('A`)「……」

「激熱だ!」

('A`)「キタァ!激熱だ!が2連続はクソ熱!」
('A`)「スイカで青7か…まずまず」

そんな調子で打って域やがてドクオとしょぼんのが6とわかりぶん回す。
今日はノリなのでジョルジュは明日イベントがある店を視察、そんな毎日だった。
そんな時ふとよぎる不安感……
('A`)「俺……何やってんだろ…」

真面目に働かず毎日毎日こんなこと……
「キュイン」

('A`)「っ!ビックリさせやがって…」
難なくビッグボーナスを揃えるドクオ

('A`)「俺の人生…この1ビッグのように儚いのかな…」
832( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/10(土) 08:48:28 ID:qENd+yoq0
(´-ω-`)つ @@@@
833( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/10(土) 10:50:38 ID:761ddCsE0
はよ書かんかいダ・・・支援
834( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/10(土) 15:33:48 ID:znd0kyf/0
( ^Ω^)乙カレー
835( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/11(日) 15:27:20 ID:Yr2NzjGtO
( ^@^)乙も
836( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/11(日) 19:00:53 ID:yT68s1PoO
( ・∀・)オツカレー
837( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/11(日) 22:37:39 ID:XkP0pT/k0
〔 ゚д゚〕乙!
838( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/13(火) 11:16:39 ID:wIljhYjlO
保守(・∀・)ノ★
839( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/15(木) 02:02:55 ID:PmrrwjFeO
保守(・∀・)ノ
840( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/16(金) 02:20:34 ID:vYmT/UU90
ほす
841( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/18(日) 12:27:47 ID:oLmInk5nO
マジレスしちゃうと、サンズオブリバティはどうでもいいから、新夢とカイジのやつを早く再開しておくれ。
842( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/18(日) 15:43:15 ID:x5cbLrfe0
俺は全部待ってるぜ
843( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/18(日) 22:58:16 ID:Q072Y0v+0
カイジのやつw
844( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/19(月) 00:02:17 ID:66uC3It20


│ 04・07・14・19・20・28 │
│ 35・47・48・50・53・55 │
│ 60・63・68・77・79・81 │
│ 84・94・96          │

(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)ドレドレ
 (´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)オ?
(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)
 (´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)
845( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/19(月) 00:10:53 ID:PSayD9+60
>>841
俺もだw
なんか読み飛ばしちゃうんだよなww
まあ一応おつかれくらいは言うけどね

黙示録と新夢は楽しみにしてるよー頑張れー!
846( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/19(月) 04:25:12 ID:VfRxcpEt0
俺はサンズを楽しみにしてる
もちろん黙示録も新夢もだ
847( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/19(月) 13:13:02 ID:P6Nx0X2JO
( ・∀・)俺も名無しちゃん好きだぞ!
848( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/21(水) 00:43:56 ID:X0cH+C35O
保守
849( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/21(水) 17:23:28 ID:jSS+oLZaO
まだ?
850( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/23(金) 10:43:50 ID:WNswVgjlO
保守(・∀・)ノ
851( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/26(月) 00:56:27 ID:gAex5HdmO
書くの止めるならせめて一言いってくれよ
852( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/26(月) 09:46:16 ID:1Kzrk9gCO
もういいや
気に入ってたから、ここ覗いてたけど……

バイバイノシ
853( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/26(月) 12:39:07 ID:2+O1Y5m20
読み手の気持ちになれよ って言いたいけど、
タダで読ませてもらってるんだし、
文句言うなら読まなくていいって感じだから、
気長に待とうぜ
854新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:12:54 ID:RiQGhXTGO
――スナック伊藤・入り口前――


川 ゚ -゚)「…で、私は会社に居られなくなり退職した、というわけだ」
('A`)「そして、スロプに…?」
川 ゚ -゚)「ああ、そうだ。…だから、今日ギコに言われたことだって、別にたいしたショックでもないんだ」
('A`)「クー姉…」
川 ゚ー゚)「もう何ヶ月も前に決着がついてるし、私もわかってたことだ。だから余計な気は使う必要はないぞ?」

明らかに不自然な笑顔で応えるクーに、ドクオは思わず目を逸らした。
何もない空間を見つめながら一度大きく白い息を吐く。そして静かに、しかしはっきりと言ったのだった。

('A`)「それはウソだな。クー姉」
川 ゚ -゚)「…どうして?」
('A`)「もし、本当にクー姉の中で決着がついてるのなら、この街に留まっているのは不自然だからさ」
川 ゚ -゚)「…別におかしなことは…」
('A`)「会社の奴らにも、ちょくちょく会うかもしれないし、次の仕事を探すのにも大変だろう?
   辞めた理由が理由だからな。すぐ調べられるだろうし」
川 ゚ -゚)「………」
855新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:15:12 ID:RiQGhXTGO
('A`)「そんなつらい思い出があるなら尚更だ。
   違う街にでも引っ越して、心機一転やり直したいと思うのが普通だと思うぜ?」
川  - )「………」

クーは、うつむいたまま、ただ押し黙っていた。

('A`)「本当は…ずっと待ってたんだろ? 迎えに行くって言葉を信じて…さ」
川 ー )「ふふ… なかなか鋭いじゃないか…お前にしては…」
('A`)「クー姉…?」

うつむいたまま、ドクオに倒れ込むようにして身を預けた。
ドクオはクーの思いに応えるように、その肩をしっかりと抱いたのだった。

川  - )「私は…たとえ行き着く先は、地獄とわかっていても、彼とその道を歩みたかった…」
('A`)「…うん」
川  - )「そのためならば、どんな犠牲もいとわない、それこそ鬼でも悪魔にでもなっても構わなかった」
('A`)「…うん」
856新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:17:15 ID:RiQGhXTGO
川  - )「…でも、心の奥底では、ちゃんとわかってたんだ。
     いくら願っても、覚悟を決めても…その『未来』は、決して手に入ることはない、って…」
('A`)「…うん」
川  - )「わかっていた… 最初からわかっていたんだ… だ…から、平気な…はずなのに…」
('A`)「クー姉…」

意外と細くて、華奢な肩が小刻みに震えていた。
決して、その顔を見せまいと、ドクオの胸に頭を押し付ける力が、より強くなった気がする。
彼女なりのプライドを守る為なのだろう、漏れる嗚咽を必死に堪えている様子が、弱々しくて痛々しくて、そして…哀しい。
ドクオはただ黙って、優しく肩を抱いてあげることしか出来なかった。

川  - )「ドクオ…すまん…な、もう少し…もう少しだけ… 胸を、貸してくれるか…?」
('A`)「…何言ってんだよ。いいに決まってんだろ? 少なくとも今日一日は…な」
川  - )「今日一日…?」
('∀`)「だって、俺達恋人同士なんだろ? 彼女が彼氏に甘えたって、なんの問題もないじゃんかww」
川* ー )「ふふふ… そうだったな…」
857新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:19:12 ID:RiQGhXTGO
やがて肩の震えは治まり、クーは顔を上げた。
そこに、もう涙はない。過去を振り返らず、これからを生きてゆこうと決意した笑顔があった。

川 ゚ー゚)「もう大丈夫だ。 …ありがとう。ドクオ」
('∀`)「…へへ、いいってことよ。気にすんなって」
川 ゚ー゚)「…なんでお前みたいなのが、モテないのだろうな?」
(;'∀`)「…唐突に何スか?」
川*゚ー゚)「いや… その理由がわからないんだ。少なくとも、私には…な」
(;'∀`)「え?? そ、それって…どうゆu」

『あ〜! 二人とも、こんな所にいたのかお〜!』
川;゚ー゚);'∀`)「へ??」

二人は、慌てて振り返ると同時に、思わず互いに距離をとって離れていた。
何かに弾かれたように横に跳ぶ、忍者のようなその様は、不自然極まりないものだったが、
聞き慣れた、その声の主は、そんなことに構う様子もなく異常なテンションで続ける。

(*^ω^)「今日はもう店が閉まるらしいお〜。伊藤のママが言ってたお!」
(;'∀`)「そ、そうか。ずいぶん早いんだな…」
858新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:21:02 ID:RiQGhXTGO
川;゚ー゚)「じゃ、じゃあ会計を済ませてこなくては。な、なぁ? ドクオ」
(;'∀`)「ああ、そうだな…」
(*^ω^)「あ〜、それなら、今日はショボンさんが奢ってくれるらしいお」
川;゚ -゚)「ええ!? さすがに悪いだろ、それは」
(;'A`)「大丈夫なのか? ショボンさん、今月けっこうキツいって言ってたのに…」
(*^ω^)「う〜ん… そのへんはよくわからないけど、大丈夫なんじゃまいかお?
     このあと違う店に行って、更に飲む気満々だったお?」
(;'A`)「だいぶできあがってたからなぁ… 今日は特に」
川 ゚ -゚)「よし。じゃあ、この次に行く店は私たちで出すことにしよう。それならいいんじゃないか?」
('A`)「うん… そうだな。そうしよう」
(*^ω^)b「WRYYYYYYY!! おK! がってん承知の助で、了解だおッ!」
(;'A`)「…お前はもう飲まない方がいいかもな」
859新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:22:49 ID:RiQGhXTGO
――スナック・伊藤――

(*´・ω・`)「はい。これ今日の分と、溜まってたツケ分ね。まだ全部は払えないけど」
('、`*川「いいの? こんなに。無理しなくてもいいのよ?」
(*´・ω・`)「ははは… こんな商売してるからね。あるときに払っておかないとさ」
('、`*川「でも…」
(*´・ω・`)「あんまり溜めると悪いじゃないか。それに、僕も借金は好きじゃないしね」
('、`*川「…わかったわ。じゃあもらっておきます。今日は早じまいでごめんね」
(*´・ω・`)「気にしないで、じゃあね。また来るよ」
('、`*川「はい。ありがとうございました」

ややふらつく足取りで、ショボンは伊藤を後にする。
少し重たいドアを開け、外に出ると冷たい風が彼の頬を撫でた。
酒で火照った体にはちょうど心地よかったが、同時に酔いも少し醒めてくる。
彼はこの瞬間が好きではなかった。
860新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:24:59 ID:RiQGhXTGO
急に現実に引き戻される気がするからだった。せっかく楽しい夢の中にいたのに。
その全ては、虚構に過ぎない。現実はこっちだぞ、と誰かが嘲笑う声まで聞こえてきそうだった。
彼は星も見えない、真っ暗で重い空を見上げ、深いため息を一つついた。
もう、何度ついたかわからないため息。こんな時は、寂しさと虚しさに押しつぶされそうになっていたものだ。
しかし、今は状況が少し違う。

(*^ω^)ノ「お? ショボンさ〜ん! 早く次の店に行くお〜!」
(*´・ω・`)「やあ、待たせたね。寒かったろう?」
('A`)「いえいえ、そんな… それより、どうもすいません。ゴチになっちゃって」
(*´・ω・`)「ははは… 気にすることはないさ」
川 ゚ -゚)「このあと行くお店は、もう決まっているのですか?」
(*´・ω・`)「う〜ん… 何も考えてなかったな。申し訳ない」
川 ゚ー゚)「でしたら、いい店を知っているので、そこにしませんか?」
(*´・ω・`)「おお! さすがはクーちゃんだね。うん、僕はそこでいいよ」
861新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:26:51 ID:RiQGhXTGO
(*^ω^)「つーか、ショボンさんを待ってる間に、もう決まっていたんだお。
     拒否っても、無理やり連れて行くつもりだったお」
(*´・ω・`)「そ、そうなのかい…」
('A`)「ま、とりあえず早く行こうぜ。すっかり体が冷えちまった」
(*^ω^)「お? そういえば、ドクオとクー姉さんは、ずっと外にいて何を話していたんだお?」
川;゚ -゚)「な、なんでもないぞ。たわいもない世間話だ。な? ドクオ」
(;'A`)「そ、そうそう。原油の高騰と経済について、ちょっとだな…」
(*^ω^)「ほんとかお〜? いかにも怪しいお〜?」

川;゚ -゚)(このバカ! あからさますぎるだろう!)
(;'A`)(す、すまねぇ。こういうアドリブは苦手なんだ…)

(*´・ω・`)「うん。確かに原油高は深刻な問題だからねぇ。それでいいじゃないか、ブーン君?」
(*^ω^)「う〜ん。ま、何でもいいお。それより早く行くお〜!」

川;゚ -゚);'A`)(ショボンさん、あざーすww)
862新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:28:49 ID:RiQGhXTGO
(*´・ω・`)(クーちゃん… どうやら過去を振り切ったんだね… なんとなくわかるよ。本当に良かった)

今は、仲間がいる。決して自分は一人じゃない。そのことが、彼に与えたものは大きかった。
いずれ…それも、そう遠くない未来に、それぞれが違う道を歩んでいくはずだろう。
別れは必ず訪れる。しかし、だからこそ彼は、今を精一杯楽しもうと思ったのだ。
いずれ覚めるとわかっている『夢』だからこそ…


――続く
863新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/26(月) 17:29:46 ID:RiQGhXTGO
まいどどうも…

遅ればせながら、あけましておめでとうございますww
もっっっのすごく久しぶりになっちゃって、ホントすいませんでした
いやぁ… 実は最近、携帯の機種変更をしまして。使い方が変わると、書くのが非常に面倒に(ry
はい。言い訳ですね。申し訳ありませんm(_ _)m

しかし、こんな三文小説にも、続きを待っている読者の方がいるとわかって、一念発起致しました!
次回からは早いペースで投下できる様に頑張ります!

ではまた( ^ω^)ノ
864( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/26(月) 18:44:03 ID:IDjwxOne0
>>新夢サソ
乙です。
久々に(2スレ頃以来)この手のスレを覗いたんだが、とてもよろしい流れで楽しませていただきました。
1ストーリーをすんなりと読める、構成力の高さを今後とも期待しております。
865( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/26(月) 18:47:45 ID:1v+NHJm40
あけオメ!そしてお疲れ!

ヤジは気にせずうp主のペースでいいよ。気長に待ってるからw
866( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/26(月) 18:50:29 ID:oS6JhrFN0
( ^Ω^)乙華麗
867( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/26(月) 20:45:12 ID:EY0GpBVgO
乙、いつも続きが楽しみです。
868( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/27(火) 06:10:43 ID:QQ+9HKW2O
( ・∀・)オツカレー
869( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/27(火) 11:59:13 ID:LB1FvfaiO
(^-^)/お疲れ様
870( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/27(火) 13:21:09 ID:LbGC3BTyO
新夢さんの続きがきてた!いつも楽しませてもらってます(^o^)
871( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/28(水) 21:00:28 ID:syP/H5050
待ってた甲斐があったっす
乙です〜
872( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/29(木) 20:20:47 ID:ckYCyO1oO
(´∀`)おつかれー
873新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 11:44:58 ID:24aYkDSxO
――数ヶ月後・いつもの開店待ち中にて――

('A`)「はあ… いよいよ今月で4号機が完全撤去になるのか…」
( ^ω^)「お? やっぱり寂しいのかお? 最近全然打ってないじゃまいかお?」
('A`)「まあ正確には、打ちたくても『打てない』んだがな。最近全く出ねえじゃん」
( ^ω^)「ドクオはやっぱりスロットの方が好きなのかお? 最近のパチンコも楽しいお」
('A`)「そりゃあな。俺は初代コンドルから、ずっとスロばっかだからな。
   ブーンとは年季が違うから、思い入れとかいろいろあんだよ、4号機には」
( ^ω^)「ふ〜ん…? やっぱり、ショボンさんもそうなのかお?」

それまで黙ってスポーツ新聞を読んでいたショボンは、少し考える素振りを見せてから言った。

(´・ω・`)「うん… そうだね。でも僕の場合は、3号機から4号機になる時も経験してるからさ。
     まあ、これも時代の流れだよね。受け入れるしかないよ」
('A`)「そっかぁ… でも、5号機はやっぱ厳しいッスよねぇ?
   スロの時代はもう終わりなのかなぁ…」
874新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 11:47:32 ID:24aYkDSxO
(´・ω・`)「う〜ん… でもね、3号機から4号機になる時も、スロットはもう終わりだ、て言われてたんだよ?
     ところがフタを開けてみたらどうだい? 空前のスロットブームの到来さ。だから僕は割と楽観的だけどね」
('A`)「そうっすか… でも、今現在稼ぎはどうすか? 俺ら最近スロじゃ食えなくて、パチばっかなんすよねぇ」
(´・ω・`)「僕はジャグラー専門だからね… 店もああいう台は大事に使うもんさ。だからまあ…それなりだよ」
(*^ω^)「僕はパチンコも好きだお。今日もマリンちゃんでハアハアするお!」
(;'A`)「…お前は気楽でいいな…」

最近の話題は専ら5号機についてだった。しかし、だいたい景気のいい話は出てこない。
開店待ちの人数も、以前よりだいぶ減った気がする。
ドクオはこの頃ため息ばかりつくようになっていた。

川 ゚ -゚)ノ「やあ、おはよう。相変わらず君たちは早いな」
('A`)ノ「あ、クー姉。オッス、オラドクオ」
( ^ω^)ノ「クー姉さんおはようだお。今日もずいぶんゆっくりだおね?」
875新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 11:49:22 ID:24aYkDSxO
ドクオたちに遅れること約40分、ようやくクーが姿を見せたのだった。

川 ゚ -゚)「ゆっくりも何も、最近並びもめっきり減ったしな。
     現にこの時間でも、君たち以外まだ誰も来てないだろう?」
('A`)「リセモとかなくなっちゃったし、かといって、昔みたいにモーニング入れるわけでもないしな。
   ホント朝一のメリットなくなったよなぁ…」
(´・ω・`)「おや? クーちゃん、今日はなんか少し感じ違うね?」
川*゚ -゚)「お! さすがショボンさん、わかります?」

クーは嬉しそうにそう言うと、その場でくるっと一回転して見せた。
若草色のワンピースのスカートが、少しだけふわっと浮いた。

(´・ω・`)「うん。その服は初めて見るね。よく似合ってるよ」
川*゚ -゚)「ふふふ、ありがとうございます。春らしいワンピでしょう?
     今年流行の色なんですよ!」
( ^ω^)「あー… そういえば、クー姉さんがそんなヒラヒラな感じの服を着てるのは初めて見たお」
('A`)「…けっ 年を考えろっつーの…」
876新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 11:52:13 ID:24aYkDSxO
川#゚ -゚)σ「ん〜? なにか言ったかな? ドクオくん。聞こえないなぁ〜」
(;'A`)「ひぎぃ!? い、いや! たいへんよくお似合いだと…
   いたいッ! 痛いイタイッ! 耳引っ張らないでww」
(;^ω^)「でも、本当によく似合ってるお」
(´・ω・`)「うん。クーちゃんはスタイルがいいから、何を着ても様になるよね。モデルさんみたいだ」
川*゚ -゚)「はっはっは! まあ、それほどでも…ありますけどねー!」
(;'A`)「…いや、そこは謙遜しとけよ…」

そして開店時間が近づいてくると、ぼちぼち他の客も集まってきた。
しかし、その人数はせいぜい30人ほど。店長のジョルジュが、難しそうな顔でその列を眺めている。
  _
( ゚∀゚)「はぁ〜… 今日も少ねえなぁ。テンション上がんねえぜ…」
( ^ω^)「店長、何でこんなにお客さんが減っちゃったのかお?
     ここ以上の優良店が他にあるとは思えないお」
( ゚∀゚)「お? 嬉しいこと言ってくれるねぇ。確かにウチの出玉率は地域ナンバー1だ。
     それは自信を持って宣言してやるぜ」
川 ゚ -゚)「では、なぜ…?」
877新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 11:53:47 ID:24aYkDSxO
( ゚∀゚)「ウチだけじゃねえのさ。つーか、これでもまだ入ってる方なんだぜ?」
(´・ω・`)「…スロットブームが過ぎて、遊技者人口が一気に減った、て話だからね…」
('A`)「確かに、爆発力のなくなった5号機は魅力ないよなぁ…」
川 ゚ -゚)「一種のバブル期でしたからね… 4号機時代は…」
( ゚∀゚)「ま、いい時もあれば、悪い時もあるもんさ。これからしばらくは、またパチンコの時代だ」
( ^ω^)「ですおね〜。あ、店長。今日のイベントコーナーはどこですかお?」
( ゚∀゚)「ふふふ… 今日は花の慶次だ。笑っちゃうぐらいブン回るぜぇ?」
(;^ω^)「け、慶次っすか…」
( ゚∀゚)「ん? なんだよ、不満か?」
(;^ω^)「いや、なんか、アレだけは回っても全然出ないイメージが…」
( ゚∀゚)「そりゃオメーのヒキのせいだろうよ? ケケケ…」
(;'A`)「ねえ、店長。スロットのイベントは? 最近全然やらないじゃんか」
( ゚∀゚)「スロットなぁ…」
( ^ω^)(……お?)

ジョルジュの表情が曇ったのを、ブーンは見逃さなかった。
どことなく寂しそうで、遠くを見るような感じ。
しかし、それも一瞬のことで、ジョルジュはすぐに、いつもの調子に戻って言った。
878( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/30(金) 11:54:40 ID:tX138aCb0
( ´-ω-`)つ@@@@
879新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 11:56:06 ID:24aYkDSxO
( ゚∀゚)「ガセイベントは極力やらねえ。それが俺のポリシーだ。
     どうよ? 良心的だろ? …ま、これが答えだ」
(;'A`)「はあ… そうっすか」
川 ゚ -゚)「ふむ… なるほど」
(´・ω・`)「………」

( ^ω^)「あ、そろそろ開店だお!」

自動ドアが開くと、ぞろぞろと入店していく。もう今は、以前のように台取りに走る人は少ない。
ブーン達も難なくイベント台の慶次を押さえることが出来た。
かつては狙い台を取る為に、徹夜で並んだりしたこともあったし、台取りのトラブルで、他人と揉めることもあった。
決していいことなどなかったはずなのに、いざそういう状況がなくなってみると、少し寂しい気がした。
失われてしまった、あの頃の活気が、もう懐かしいとさえ感じる。それが、非情とも言える時代の流れ…というやつなのだろうか。

('A`)「ほぉ〜… こりゃ見事な釘だな。1K30はカタいな」
川;゚ -゚)「…ま、これでも決して『勝ったも同然!』とは言えないのが、この台のツラい所だがな…」
(;^ω^)「ああ… こないだの悪夢が甦るお…」
880新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 11:58:33 ID:24aYkDSxO
(´・ω・`)「やあ、3人並んで打つのかい?」
('A`)「あ… ショボンさん。台が台なんで、今日は3人でノリなんすよ。
   で、ショボンさんは? やっぱり昨日の台を追っかけるんすか?」
(´・ω・`)「うん。昨日はヤラれちゃったからねぇ。パターン的に間違いなく上げてくれるハズだからさ」
川 ゚ -゚)「ジャグラーの角3でしたっけ? 頑張って下さい」
(;^ω^)「うう… 僕もこれ打つぐらいなら、ジャグラーの方がまだ出そうな気がしてきたお…」
(´・ω・`)「ははは… まあ、ジャグラーといえども、スロットの状況はお世辞にも良いとは言えないからね。
     あまりオススメはしないよ。むしろこっちの方が断然いいんじゃないのかい?」
(;^ω^)「うう… いや、理屈ではわかっているんですお… でも…」
('A`)「ブーンはこないだ慶次で3000回ハマり食らってるからなww
   一日一回も当たりなしww 確かにあれはトラウマになるわww」
川;゚ -゚)「パチンコにも天井があればいいんですけどね…」
(´・ω・`)「ははは… そういうこともあるだろうさ。 ま、それじゃ今日もお互い頑張ろうね」
川 ゚ -゚);^ω^)'A`)「おKっす!」
881新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 12:01:11 ID:24aYkDSxO
――4時間後――

(*'A`)「おりゃおりゃおりゃおりゃどっかーんッ!」
川*゚ -゚)「もひとつおまけにどっかーんッ!」
(; ω )「………」

(*'A`)「いやあww やっぱり慶次はいいねえww」
川*゚ -゚)「うむ。やはり戦モードのアツさは異常だなww 前田慶次参上!の瞬間がたまらないww」
(; ω )「…いいなー、楽しそうで。僕もその歌聴いてみたいお…」

当然というか、ベタというべきか。ドクオとクーは調子良くドル箱を積み重ねる展開の中、
その二人に挟まれていたブーンだけが、未だに当たりナシ…というサムい状況だった。

(;'∀`)「…ま、まあアレだ。ぼちぼち昼飯食いに行かねえ? ショボンさんも誘ってさ」
川;゚ -゚)「私が休憩札を取ってこよう。ブーンはショボンさんに声をかけてきてくれ」
( ´ω`)「つーか、僕はもう帰りたいお… 二人の足引っ張るばっかりで、心苦しいお…」
(;'∀`)「まあまあww これからだって! 休憩で台を少し休ませれば、流れが変わるかもしんないぜ?」
川;゚ -゚)「お前はそこらのジジババかww」
882新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 12:03:39 ID:24aYkDSxO
(;^ω^)「…ドクオって、スロではバリバリの理論派なのに、パチではけっこうオカルターだおね…」
('∀`)「サーセンww 何でなんだろうな?
    やっぱスロと違って、打ちながら考えることが少ないから、変なことばっか考えちまうのかなww」
川 ゚ -゚)「まあ、とにかく食事に行こう。ブーン、ショボンさんを頼んだぞ」
( ^ω^)「おKだお」

ブーンはショボンを探しにスロットコーナーへと向かった。
パチンココーナーとは違い、閑散としている。足を踏み入れるのも久しぶりだった。

(;^ω^)(…お客さんもいないけど、マジ出てないお…
     こんな状況でホントに食っていけるのかお?)

横目でデータを流し見しながら、やや早足でショボンが打っているはずの、
ファイナルジャグラーの角3へと向かう。しかし、そこにショボンの姿はなかった。

( ^ω^)(お…? 空き台になってるお? ショボンさん、移動したのかお?)
883新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 12:05:18 ID:24aYkDSxO
とりあえずジャグラーのシマをぐるっと一周してみるものの、ショボンはいなかった。

(;^ω^)(どこ行ったんだお? ショボンさんがジャグ以外の台を打つとは思えないけど…)

一応念のため、スロットコーナー全部を回って探してみたが、やはりショボンの姿はどこにもない。

(;^ω^)(う〜ん… これは携帯にかけたほうが早いお。…ん? これは…!?)

スロットコーナーを一周して、結局最初のジャグラーの角3に戻ってきたブーンは、そこで気になる発見をする。

(;^ω^)(この台…回転数950で、レギュラー1回だお… これ、ショボンさんが回したのかお…?
     てことはまさか、もうヤラれて帰ったのかお…?)

にしても、あのショボンがブーン達に声も掛けずに帰るのは珍しかった。
期待していた上げのアテが外れて、よほどイライラしていたのだろうか?

(;^ω^)(…とりあえず、電話するのは止めておくかお…)
884新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 12:07:00 ID:24aYkDSxO
――店内カフェスペース――

('A`)「お? ずいぶん遅かったな。もう俺とクー姉は注文しちまったぜ?」
川 ゚ -゚)「おや? ショボンさんはどうした?」
(;^ω^)「…いや、なんか今日は調子悪いみたいで、もうすぐ帰るから昼は食べないそうだお…」
('A`)「マジスか。上げの予想がハズれたのか〜…」
川 ゚ -゚)「あのショボンさんが、自信ありでハズすなんて珍しいな」
(;^ω^)「だおね… 久しぶりにスロットコーナーを見てきたけど、本当に酷い状況だったお」
('A`)「だろうなぁ… 最近ホント出てねえもん。この店潰れるんじゃね? て勢いじゃん」
川 ゚ -゚)「まあ、そんな状況でも、ジグマでやっていけてるんだから、やっぱりショボンさんはすごいよな」
(;^ω^)「だおね…」

ブーンは二人に嘘をついてしまった。自分でもよくわからなかったが、
ありのままのことを言わない方がいい、と思ったのだ。
なぜか、ショボンがそれを望んでいるような気がして…
時が過ぎる毎に変わっていくものがある。
4人の運命の歯車は、この頃から少しずつ、しかし確実に歪み、ズレていくのであった。


――続く
885新夢 ◆qPrXz.1ZTw :2009/01/30(金) 12:09:58 ID:24aYkDSxO
まいどどうも

まずは、リアルタイムでの支援、ありがとうございます
ようやく物語も最終章に突入しました。なんとかヒマな2月中に完結させたいと思ってますので、支援頂けたら幸いです。
名無しさん… 叩きや荒らしに負けないで下さい。楽しみにしている住人だってたくさんいるんですよ!
これまで一緒に頑張ってきたじゃないですか。完結まで頑張りましょうよ…
回胴さんも、しばらく音沙汰ないですが、続き待ってますよ!

ではまた( ^ω^)ノ
886( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/30(金) 12:29:49 ID:AdcxWzoBO
(・∀・)乙

楽しく読ませてもらってます。名無しさんも回胴さんも待ってますよ!
887( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/30(金) 12:43:01 ID:bLbp8qFg0
( ^Ω^)乙華麗
888( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/30(金) 13:03:38 ID:AZoXYkTyO
でも何で慶次出てきちゃった?
889( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/30(金) 15:12:36 ID:bI6FUKai0
>>新夢氏
乙です。
既に物語の入りから目に浮かぶような光景で先が楽しみです。
スロ暦10年程度の奴からすると4→5号機の切り替わり時のスロシマの死にっぷり、常連の消えっぷりは
記憶に新しい部分ですし。
次回もwktkしながら待ってます。
890( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/30(金) 17:45:10 ID:Rav9yFrVO
|・ω・`)乙
891( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/31(土) 00:59:32 ID:cvdoc6yzO
(≧ω≦)カツカレー!
892( ´∀`)ノ7777さん:2009/01/31(土) 16:34:59 ID:Xtvcs9tJO
|・ω・`)
893( ´∀`)ノ7777さん:2009/02/01(日) 08:57:33 ID:UmkES1+M0
|・ω・`)
894( ´∀`)ノ7777さん:2009/02/01(日) 08:59:05 ID:UmkES1+M0
|・ω・`)
ごめんよ
895回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:14:43 ID:ubiuRnH6P
――――

僕の足は止まっていた。
何故かって?
辿り着いたからさ。
僕が望んでいたものに。
青白く、神秘的な光り。
僕は今、とても幸福だ。
このまま時が止まってくれたら、
さあ、連れて行ってくれ。
僕を楽にしてくれ――――

――――
896回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:15:54 ID:ubiuRnH6P














897回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:17:56 ID:ubiuRnH6P
突如その光りの中からニュッと何かが姿を現した。
直後、頬を伝うひんやりとした感触。全身に走る悪寒。

血の通ったものではないという事はすぐに理解した。
まるで鉄を無理矢理押し付けられたような感覚。

汗をかくのも忘れる。口は半開き。

光りの中の、得体の知れない“ナニカ”がこっちを見てニタリと笑う。
嫌だ。やめてくれ。“ナニカ”は僕を抱き寄せるように身を乗り出した。

(こっちへ、来るな。くるな、クルナ――――!)

“ナニカ”の腕と思わしきモノが僕を包み込もうとする。
898回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:19:13 ID:ubiuRnH6P
しかし次の瞬間予想だにしない事が起きた。
なんと、眼前にまで迫っていた“ナニカ”がまるで煙のように消え去ったのである。

(……ッハアー!……ッハアー!)

僕はしばらくそのまま立ち尽くしていたが、すぐに力が抜けてその場にしゃがみ込んだ。
思い出したかのようにどっと溢れ出す大量の汗。

(……助かった……のかお……?)

ドクン、ドクン。ドクン、ドクン。

心臓の音がまだ鳴り止まない。
今のはなんだったのだろう。もしかして幻覚でも見ていたのだろうか?

そうであればいいと思いながら僕は俯いた。その時だった。
899回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:20:50 ID:ubiuRnH6P
【オ前ガ、望ンダンダゾ】

その声は僕の耳元に、まるで息を吹きかけるかのように囁かれた。
いる。奴は今、僕の背後に。途端によみがえる恐怖。

【苦シクテ、胸ガ、ハチキレソウデ、クスクス、ドウシヨウモナインダロウ?】

(……!ぅ、っ……!ぅあっ……!)

懸命に声を出そうとしたが、言葉が出てこない。
そんな様子の僕を見ていたのだろう。背後の“ナニカ”のクスクス笑う声が聞こえた。
900回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:21:57 ID:ubiuRnH6P
【怖イノカ?】

僕の顎をひんやりとした感触が襲う。
さっき感じた感触と一緒だったが、ただ一つ違ったのはそれが人の手の形をしていた事だ。

【酷イジャナイカ、俺ハ、オ前ヲ救ウ為二、ヤッテキタンダゾ?】

僕の顎に触れていた指はとても長く、女性の手のような綺麗な形をしていた。
しかし、常時青白い光りを放っているそれは、とてもじゃないがこの世のものとは思えなかった。

(……お、お前は何者だお?……どうして、こんな事を?)

意を決して僕は背後の“ナニカ”に質問を出した。
たったこれだけの言葉なのに、もの凄いエネルギーを使ったように感じた。

【ケタケタ、サッキモ言ッタジャナイカ、俺ハ、オ前ヲ救ウ者サ】
901回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:23:30 ID:ubiuRnH6P
言っている意味が分からなかった。僕を、救う?
なんで?

(……僕は、そんな事、頼んでなんかいないお)

僕は背後の“ナニカ”の言葉を真っ向から否定した。
だが、

【ソレハ、有リ得ナインダヨ、俺ガ、ココニイルトイウ事ガ、ソレヲ証明シテイル】

背後の“ナニカ”も決して譲る気はないみたいだ。
そうすると、まるで僕の方こそこいつに用があるみたいじゃないか。

(……百歩譲ってそういう事にしてやるお、用なんてないから、もう帰ってくれお?)
902回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:25:10 ID:ubiuRnH6P
【ソレハ、ケタケタ、デキナイナ】

間髪入れずに背後の“ナニカ”はそう答えた。

(……どうして?僕が、用がないって言ってるんだから、もうここにいる必要はない筈だお?)

【ドウシテモ】

拉致があかない。頑なに僕の要求を拒み続ける。
いつの間にか僕の目からはポタポタと涙が溢れ出ていた。

(……お願いだお、もう、僕を苦しめないでくれお)

【苦シメテイル?俺ガ?オ前ヲ?ソレハ違ウ、オ前ヲ苦シメテイルノハコノ世ノ中サ】

(……?どういう事、だお)
903回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:26:38 ID:ubiuRnH6P
【オ前ハコノ世界ニ生マレ落チタ事二感謝シタ事ハアルカ?】
【ロクニ学ガアル訳デモナク、カトイッテ秀デタ能力ガアル訳デモナイ】

僕は黙って話を聞いていた。
というのも、いきなり突拍子もない事を言い出したので何も言い返せなかっただけだが。
さらに背後の“ナニカ”は話を続けた。

【ソンナ自分ニ自信ガナイ為ニオ前ハイツシカ自分ノ本当ノ気持チヲ表ニ出セナクナッタ】

そうだ、あれはおそらく中学生くらいからだろう。
他人と自分を比べるようになったのは。
頭のいい奴、足の速い奴、面白い奴、かっこいい奴。
そんな奴らを見て、僕は羨ましいなと思っていた。
その反面僕には、何もなかった。誇れるものがなかったんだ。
次第に僕は内に籠もるようになった。

【ソシテオ前ハ人間関係トイウモノニ恐怖ヲ抱クヨウニナッタ、ソレニ更ニ拍車ヲカケタノガ期間工デノ事件ダ】
904回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:28:14 ID:ubiuRnH6P
(……もう、やめるお)

僕はそれ以上話を聞くのが苦しかった。
期間工、僕の人生を狂わした最大の理由だ。

【期間工デノ暴力事件、アレガ原因デオ前ハ以前ニ増シテ人間ニ恐怖ヲ抱クヨウニナッタ】

(……う、う、うううぅ)

思い出したくもない記憶が蘇る。
片目の男が、山崎が、僕を容赦なく殴ってくる。
殴らないで。やめて、痛い、やめて!

【人間ハ怖イヨナア?自分ノ為ナラ他人ガドウナロウガ知ッタ事ジャナインダ】
905回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:40:16 ID:BkMMkLUH0
【ソレカラオ前ハ自室ニ引キコモル様ニナッタ、マタ傷ツクノガ怖カッタンダ】

僕は思わず耳を塞いだ。
息遣いがどんどん荒くなっていくのが分かった。

【ソンナ中、オ前ハ一人ノギャンブラート出会ウ事ニナッタ】

ナオ――――
エスポワールでの闘いで、僕をハメて自分だけ生き残った――――

信用していた、だけど裏切られた――――

【オ前ハイツダッテ嫌ナ思イヲサセラレテキタ、コンナ世界ニ、オ前ガ望ムモノハアルノカ?】
906回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:41:28 ID:BkMMkLUH0
(……ないお、少なくても今までの人生でよかったと思った事なんてこれっぽっちも)

その言葉に嘘はない。
浮かんでくる記憶はどれも辛く、苦いものだらけ。

(……僕は、僕の人生は一体なんだったんだお)

急に全身から力が抜ける。頬の筋肉の緊張が解けたせいか、僕は無意識に薄ら笑いを浮かべていた。
背後の“ナニカ”も僕の異変に気づいたのだろう。悟すような口調で話を続けた。

【オ前ハズット本心デハコンナ世界トハ早クオサラバシタカッタンダ】
【イツダッテ損ナ役回リデ、利用サレルダケ利用サレテ、必要トサレナクナッタラ捨テラレテ】

なんて、惨めな人生。我ながら笑えるな――――

【ダガ安心シロ、俺ガオ前ヲ救ッテヤル】
907回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:44:54 ID:BkMMkLUH0
(……救うって、どうやって?)

【心配スルナ、オ前ニ必要ナノハ少シノ勇気、下ヲ見テミロ】

僕は言われた通りに下に目を向けた。
その瞬間僕は驚いた。そこは底の見えない、深い漆黒の闇が広がっていた。

(……!?こ、ここは……!?)     ざわ…

僕は思わず後ろによろめいた。と、同時に足元にも何か違和感を感じる。

         ざわ…
(……!?)        ざわ…
       ざわ…

そんな、そんな馬鹿な。
僕はずっとコンクリートの上に立っていたはずなんだ!
なんで、なんで僕は、今にも崩れそうな崖の上に立っているんだ!
908回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:47:08 ID:BkMMkLUH0
崖の底から吹き上がってくる風の音は、まるで龍の雄たけび。
その震動で天地が大きく震え、僕は反射的に身をかかげた。

(な、なんなんだお……、ここはどこだお?なんでこんなところにいるんだお!?)

頭の中はもう真っ白で、混乱という言葉すら生ぬるい。
こんな時はよく「素数を数えろ」というが、無茶いうなという話である。

(わああああ!!死ぬ、死んじゃうおおおお!!)

揺れはどんどん激しさを増していった。
僕は両手両足で必死に地面にしがみついた。とそこに、

【安心シロ、俺ガイル】

背後からあいつの声が聞こえてきた。
909回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:49:09 ID:BkMMkLUH0
あいつは僕の味方だ、僕を救ってくれるって、そう言っていた!
ならまずこの状況を、なんとかしてくれ!

藁にもすがるような気持ちで僕はそいつの方向に振り返った。
が、その瞬間、僕のその思いは予想を遥かに超えた形で裏切られる事になる。

(……ひ、うわあああああ!!?)

なんだ、
なんなんだ、

なんなんだ、コイツは!!

全体青白い光りの塊、だが一部分だけ光りを帯びていない箇所があった。

(……ど、髑髏!?ヒイイィ!!)

なんとそこには人間のしゃれこうべが浮かんでいたのだ。
その眼球のない目でそいつは僕をじっと見つめていた。ケタケタ笑い声を上げながら。
910回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:50:37 ID:BkMMkLUH0
【サア、決断ノ時ダ】

そう言いながらそいつはスーッと僕の方に近づいてきた。
僕は無我夢中でそいつから離れようとした。しかし、明らかに距離は縮まっていく。

(……やめるおおおおお!僕に、僕に近づくなああああ……!!)

死にたくない、
死にたくない、死にたくない!
死にたくない、死にたくない、死にたくない!!

懸命にもがく、もがく、もがく!!

ドカァーーーーーーン!!

天地の震えは最高潮に達した。まるで地球全体が怒っているかのようだ!

(((#ヽ;ω;))) 嫌だ、死にたくない!!死にたくないおおおおお!!

僕は、無意識にそう叫んだ。
そしてまた、心の底からそう願った。
911回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:52:35 ID:BkMMkLUH0
(((#ヽ゚ω゚))) !!?

と、その時だ。突然視界の中に稲妻の形をした閃光が走ったのだ。
しかし今の僕には“今のは一体なんなんだ!?”と、その原因を探る余裕はなかった。
さらに不思議な現象は続く。
僕の方に近づいてきていた筈の“ナニカ”が今の閃光を境に全く近づいてこないのだ。

(((;ヽ゚ω゚))) ……?

いや、近づいてこない訳ではない。正確には少しずつ、少しずつ近づいてきている。
ただそのスピードがさっきまでに比べ明らかに遅くなっていた。僕はふいに辺りを見渡した。

するとどういう事だろうか、さっきまで激しく揺れ動いていた天地、
そして凄まじい轟音をたてながら吹き荒れていた風の音さえも全てがゆっくりとなっていた。
僕はこの不思議な現象に困惑した。畜生、ここに来てから僕はずっと困惑しっぱなしだ。
だが、
912回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:54:04 ID:BkMMkLUH0
(;ヽ゚ω゚) ……

なんて説明すればいいだろう、この気持ち。
一番しっくりくる言葉…。客観的?…そうか、客観的だ。

例えば映画館に映画を見に行ったとする。ジャンルはアクション系としようか。
大半の人達は主人公に立ち塞がる悪の組織との壮絶な闘いや、ヒロインとの恋の模様を見ていくうちに、
いつのまにか自分達も主人公の仲間の一人になった気持ちで映画を見ている事だろう。
しかしだ、それはただそういう気持ちになっているだけで単なる錯覚に過ぎない。
極端な例だが、戦場のシーンで我々が怪我をさせられるという事は絶対にないだろう?
映画の世界と現実の世界は違うのだ。所詮映画とは巨大なスクリーンに映し出されたパラレルワールド。
我々はそれに感情移入こそ出来るがそれ以上の事は出来ない。つまりただの傍観者に過ぎないのだ。

(;ヽ゚ω゚) ……

今のブーンが正にそんな気持ちなのだろう。
ブーンはこの世界の、ただの傍観者になっていた。

(;ヽ゚ω゚) ……僕が立っている地面……、今にも崩れ落ちそうなのに……
      ……なんでだお?全く怖くないんだお……
913( ´∀`)ノ7777さん:2009/02/01(日) 16:54:48 ID:kBIwshOyO
待ってたぜ!
支援( ^ω^)ノ
914回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:55:46 ID:BkMMkLUH0
生命の危機に瀕していたはずだったのに、今では全く恐怖感すら感じない。
周囲の動きは変わらずゆっくりとしていた。僕もそれに合わせてゆっくりと目を閉じた。

( ヽ-ω-) (…こうしているとさっきまでの騒ぎが嘘のようだお。)

何も見えない、何も聞こえない。ブーンは外世界をシャットアウトしていた。
そこにあるのは自分の内にある、自らの声だけだ。

( ヽ-ω-) (…思い出してきたお。僕がここにいる理由。
       僕は死にたがっていたお。アイツの言っている事は本当だったお。)

( ヽ-ω-) (…ギャンブルがまだ終わっていないという事実を知らされて、
       僕は頭のネジが取れたかのように怒り狂ったお。そんな事許されるものかって。)

( ヽ-ω-) (…けど、もうどうにもならないって事を身をもって知らされて、
       僕はフラフラになりながら、必死に死に場所を探してたんだお…。)
915回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 16:59:43 ID:BkMMkLUH0
徐々に思い出されるここに来るまでの経緯。
“ナニカ”の言う事は本当だった。僕が自ら死を望んだから、アイツは僕の下にやってきたんだ。

( ヽ-ω-) (…僕は、逃げ場所が欲しかったんだお。
       …死ぬ事で、僕は突きつけられた現実から逃げ出したかったんだお。)

( ヽ-ω-) (…だけど)

訪れる沈黙。実際はほんの短い時間だったのだが、今の僕にはものすごく長く感じた。
無意識に唇を噛み締め、声を震わしながら僕は言葉を続けた。

( ヽ;ω-) (…だけど、死というものは想像以上に大きくて…。
       もう、本当に自分がどうなってしまうのかって、…心配で、…怖くて!)

( ヽうω;) (グスッ…!それで…ぼ、僕…、僕…!)

( ヽ;ω;) (…本気で、死にだぐないって…、まだ生ぎだいんだっで…!
        …ぞう、そう思っだんだお…!)
916回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 17:01:14 ID:BkMMkLUH0
死と直接触れ合ったおかげで強まった生への執着。
それは決して「俺はまだ死ぬ訳にはいかない…!世界中の女が俺の帰りを待っているんだからな…ヒヒ」
のような、重度の厨二病患者的理由ではない。
それは誰にでも備わっている動物の本能。生きたい。たったそれだけの事。

( ヽうω⊂) (…絶対、絶対生き延びてみせるんだお!
        その為にはギャンブルで勝たないといけないお!勝つ!絶対に!)

( ヽ-ω-) (…やってやる、…こんなところで、死んでたまるか!)

( ヽ゚ω゚) (…死んでたまるかってんだお!!)

目を開けた。僕は何故か大の字で仰向けになっていた。
雲の隙間から僅かに光りをこぼす月が優しく僕に微笑んでいるように思えた。
917回胴黙示録ブーン:2009/02/01(日) 17:02:51 ID:BkMMkLUH0
(;ヽ>ω゚) 痛っ!

突然右の頬にジンジンと痛みが走った。
「…どこで、誰に殴られたんだ?」と思いながら、僕は右手で自分の頬をさすった。
その正体はすぐに分かった。

「よお、目え覚めたかよ?」

( ヽ^ω^) その声は……

僕は声のする方向へと目を向けた。

( ヽ^ω^)ミ ……龍j……

(((;ヽ゚ω゚))) はうっ!? ビクウ!!
918回胴黙示録ブーン
振り向いた先にいたのは…、うん、なんて表現するのが適切なんだろう(((;゚д゚)))ガクガクブルブル
なんか見覚えのあるセグでこれは魔戒チャンス確定か!?ってwktkしてたら暗黒騎士が組体操しだして、
ここで自分のうる覚えだったかもしれないって焦りが出てきて、
ボタン連打で本気でベシベシ叩くんだけどやっぱり危機回避しなくて、
FINAL復活に全てを懸けるんだけど最終的にバラゴモード突入!!って言われた時のあの絶望感って感じかな?

暗黒騎士「てめえ、さんざ迷惑かけやがって…。覚悟は出来てんだろうな?」

うん、完全にご立腹だ。正直意味が分からないけど、僕はここで死ぬのかもしれない。
あーあ、ほんのついさっき「死んでたまるか!」って決めたばかりなのに。
ほんと、なんなの僕は?馬鹿なの?死ぬの?

暗黒騎士「大魔獣陣んんんんあああああっっ!!!」

( ヽ;ω;) ほんぎゃああああああああああっ!!!

☆僕☆我☆消☆滅☆