7. チベットの将来については、私は、中華人民共和国という枠組み内で解決を図ると決意しています。
1974年以来、私は、チベットと中国の双方にとって有益となる中道のアプローチを真摯に貫いてきました。
このことは世界中の人々がご存知です。中道のアプローチとは、すべてのチベット人が自治区という
字義通りの権利を享受した行政機関によって統治されることであり、外交と防衛を除くすべての問題を
自らの意思で決定できる国家的地域自治があることを意味します。
しかしながら当初から申し上げているように、チベットの将来を最終的に決める権利は
チベットにおられるチベット人のみなさんにあります。
8. 今年開催される五輪の開催国となることは、中国の12億人の人々にとって大きな誇りです。
私は、極めて当初から北京で五輪が開催されるよう支持しておりました。
その姿勢は、今も変わりません。いかなる妨害となるようなことをもチベット人はしてはならないと私は思っています。
自由と人権のために立ち上がることはすべてのチベット人に認められた権利です。
しかし、中国の人々の心に憎しみを生むようなことをしてはだれのためにもなりません。
暴力と威嚇の上に調和ある社会が築かれることはないのですから、私たちは、心のなかに
信頼と敬いの念を育むことで調和ある社会を築いていく必要があるのです。