【金メダルより】今日もボロ負けした奴集合124【金】
713 :
†深遠†:
(ジュンペイ…!)
死ぬ間際…俺の脳裏を、美しい金の髪をした少女の面影がよぎった…
(…ずっと一緒だぞ…順平…)
この声は…大神…
…俺…死んじまったのか…よりにもよって…霞に殺されちまうなんて……
俺の意識は、真っ暗な闇の淵の底に落ちて…消えていった……
(順平!…死なないで…順平ッ!!!)
……闇の底で、…女の絶叫が響き渡る……この声は……ああ……
愛してるぜ…霞……
714 :
†変身†:2006/03/07(火) 23:34:43 ID:vbMRZ2F3
ドクンッ……差し込む様な眩い光……不思議な生命エネルギーが俺の体を満たしてゆく…
なんだ…この無尽蔵に溢れてくるエネルギーは………
「…ンんの野郎ォオオオーーーーーッ!!!!」
順平の吠吼に伴い、彼の髪が金色に変色していく!
「あははははは!死ね死ねッ死んじゃぇええーーーーッ!!!」
回転カミソリの様な竜巻を自在に操り、悪鬼の様な形相で楽しそうに笑う霞…の眼前に、…
ズシャアッ…全身から金色の光を放ち、霞の前に無傷で立ちはだかる順平。
「そ、そんな…ッ!!」
漆黒の瞳が恐怖に見開かれる。
「終わりだ、霞…」
ボッ…!!眼前に迫った茶髪の重爆右ストレートを見た瞬間…
「はッ!」
… 霞の目が正気に戻った。
ビッ…… 茶髪のストレートは霞の頬を僅かに掠め、シパァーー……抜けた…。
元々、彼女を本気で殴るつもりなど無かった。もし殴れば… 霞は即死… 俺の想いは全て消える…。
「じゅん…」
我に返った霞は、涙を流しながら…ゆっくりと目を閉じ、…ドサッ…そのまま俺の胸の中に倒れ込んだ……。
715 :
【次回】:2006/03/07(火) 23:36:14 ID:vbMRZ2F3
†ダブルキャスト†→to.be.continued
716 :
†貞子†:2006/03/07(火) 23:53:39 ID:vbMRZ2F3
村長の一人娘だった貞子は、その生まれ持った特殊な念術によって村人達から畏怖されてきた。
呪術。それが貞子の持って生まれた資質だった。
貞子がまだ幼かった頃、住んでた村が魔王の直属軍に急襲され、丸ごと焼き払われた。
火の粉を噴き上げ真っ赤に燃える家屋、無残に惨殺されてゆく村人達…その中には村長の姿もあった。
この事件で、貞子は死んだ。村人達が彼女だけはと、まだ幼い貞子を窓の無い円柱の煉瓦小屋に隔離し、
その強大な邪念に恐れをなした魔王の直属軍が、煉瓦小屋の外周全壁に遮念呪符を貼り付けて撤退したのだ。
明かり一つ差さない暗闇の中で、憎悪と怨念に激しく身を焦がして死んでいった彼女の禍々しく姿を変えた残留思念は、
凶悪な地縛霊となってその場に留まり、偶然その廃村に迷い込んだ行きずりの若い娘に乗り移った。その娘こそ霞だった。
717 :
†貞子†:2006/03/07(火) 23:55:36 ID:vbMRZ2F3
誰一人助けも来ないその廃村で、霞の精神内部に於いて、思念波での激しい争いが、3日3晩繰り広げられた。
呪いの力の正体は、目に見えず知覚でも感じとれない、現世では存在し得ないレベルの極超低周波数で構成された思念波だ。
元々優秀な【波】使いだった霞は、貞子の凶悪極まる呪念波をかろうじて操作し、潜在意識の遥か深層に押し込める事に成功した。
だが、貞子の残留思念を無理に押し込めはしたものの、貞子の人格の一部は霞の意識の表層化に残った。
(=最凶とも称される貞子の強烈な邪念力は霞の潜在意識の遥か深層に押し込まれたが、貞子の人格だけは霞の表層意識化に留まった。)