http://www.asahi.com/culture/movie/K2002041801666.html 映画ファンの間では敬遠されがちだった外国映画の日本語吹き替え版が、急速に勢いを増してきた。以前から多かったアニメ作品だけでなく、
「ロード・オブ・ザ・リング」などの劇映画でも大幅に増えているのだ。レンタルビデオでも、吹き替え版から借りられていく店が目立ち始めた。
吹き替え版には家族連ればかりでなく、若者の姿も目立つ。映画館からでてきたあるカップルは「楽にみられるのがいい。字幕よりすんなり
見られた」と満足そう。
米国の製作会社は、はじめ難色を示したが、日本国内に配給する日本ヘラルド側が「日本では吹き替え版がなくては当たらない」と説得した。
日本ヘラルドの坂上直行常務は「文字数に制限のある字幕よりも、吹き替えの方がより多くの情報量を観客に渡すことができる」と話す。
今年の正月映画として大ヒットを記録した「ハリー・ポッターと賢者の石」は半分以上が吹き替え版だ。20年前は字幕版しかなかった「E.T.」は、
27日から公開される「20周年記念版」で、半分を吹き替え版にした。7月13日公開される「スター・ウォーズ エピソード? クローンの攻撃」
も前作より吹き替え版を大幅に増やしていく。
レンタルビデオ業界では、まだ字幕版の割合が高いが、国内最大のチェーン「TSUTAYA」の場合、特に地方の店舗で、
吹き替え版から借り出されていく傾向が強まっているという。