【イトカワ】小惑星探査機はやぶさ Part76【ISAS】
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名無しSUN:
アナ:研究に携わるおひとりして宇宙開発に対してどういう使命を持ってらっしゃいますか?
川口:宇宙開発自体はですね、決してそのそれだけで何かプロフィットを生むようなものではないんですよね。
もちろんそれは、赤字だと困るかもしれませんが産業規模、それだけ純粋な宇宙だけのこといった産業規模は非常に小さいんですね。
ただ宇宙開発それから宇宙探査もそうなんですけど、夢を与えて、それは何を作り出せるかというと、人を作り出せると思っています。
別に宇宙に対して人を作るんじゃなくて、科学技術全体に対しての。これは別に宇宙開発だけでなく多分先端的な宇宙、科学技術というのはみんなそうだと思いますけど。
そこに国が投資するのは何のためかというと、そういう、人を作ることで、産業を担う人を作るということですよね。
成果出しを短期間で考えてはいけないんだと思ってます。それは他の科学技術も同じですけど、「はやぶさ」は15年目、ですから成果出しが構想から出るまで15年かかっている。
15年のスケールの中で、国にとってどういうプラスになったかという評価をして欲しいわけですよね。
ただもちろんお金はかかるんですけど、たとえば「はやぶさ2」とかっていう、「はやぶさ1」なんかもそうですけど、おひとりで、国民ひとりの負担というのは、多分10円20円という感じですよね、費用として。
で、そのリターンというのは10数年というスケールで見て、そのスケールで次の世代を担うという投資だと思うんだったら、それも今やっておられるその次の教育とか、少子化対策とかそういう子供に向けての政策と同じですよね。
どっちがだからいいとは言えませんけれど。そういう一環で考えていただくべきなんであって。
例えば目の前の不況をどうするか、1年後にどうするかということには無力かもしれません。
もっと長い目で15年後20年後に、国がきちんとして豊かな生活を送れるようにするにはどうしたらいいかといったら、こういう科学技術に投資していくというのも大事なことですよね。