2001年6月22日、火星は地球に接近した。中程度の接近であった。
地球からの距離は0.4501667AU、つまり約6734万4000kmにまで近づき、
視直径は20.79″、実視等級は-2.3等に達した。
2002年8月13日頃、火星は外合になり、地球からも最も遠くなった。
地球からの距離は2.6714415AU、約3億9964万1958kmにまで遠ざかり、
視直径は3.5″まで小さくなり、少し遅れて実視等級は1.8等にまで落ち込んだ。
現在、火星は地球から1.71788AU、約2億5699万kmにまで再び近づき、
視直径は5.4″、実視等級は1.2等になっている。アンタレスの近くに並んでいる。
そして2003年8月27日、火星は最大級の大接近となる。
地球からの距離は0.3727192AU、わずか約5575万8000kmにまで近づく。
視直径は25.11″にまで達し、実施等級も-2.9等と、衝の頃の木星をも上回る。
ここ1ヶ月ほど、晴れてさえいれば、宵の頃は東、真夜中は南に、猛烈に明るい
黄色っぽい木星が見えるが、あれですら-2.3等程度である。あれより明るいのだ。
火星の視直径が25″を超えたのは、前回は1924年8月22日(25.10″)、次は
2050年8月15日(25.02″)である。さらに、今回の25.11″という値を超えるのとなると
滅多に無く、前回はなんと紀元前57537年(!)となり、次回は284年後の2287年となる。
とにかく今回の接近は条件が良いので、みなさん是非見るべきだろう。
これほどの大接近はこれを見逃すともう一生見れないのだ。注目しておこう。