煤板で見たイタイ奴 Part6

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229名無しさん@ゲレンデいっぱい。
スス板イタイ奴外伝1 「群馬の神の落日」F

いざ藤原湖につくと、山田は不気味な黒い湖面を見て躊躇する。
レガシーで行ったり来たりしながら、湖にダイブするタイミングを計るが、踏み切れない。
「よし、次で逝くぞ」
再び心を決めてスピードを上げたところに人影が現れる。
急ブレーキをかけ、レガシーは横向きになる。
「危ねーじゃねーか!」
車から飛び出すと、そこには長身の女の姿があった。

「ご、ごめんなさい。どうしても止まって欲しかったから。」
女は山田の好きな藤原紀香に似ていた。
「どうしたの?」
「用事でこっちに来たけれど、帰りのバスがなくなっちゃって。
申し訳ないですが、M町まで送っていただけるとうれしいですけれど。」
「わかったよ。いいよ。」
山田は自殺しようとしていたことを忘れ、このセクシーな女と短いドライブを楽しむことに決めた。