煤板で見たイタイ奴 Part6

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219名無しさん@ゲレンデいっぱい。
スス板イタイ奴外伝1 「群馬の神の落日」@

山田(仮名)はパソコンの画面に向かいながら、
「kanaの粕、氏ね」とにやにや笑いながらつぶやいたところに電話がなった。
2ちゃんねるに熱中していたのを妨げられた山田は舌打ちし、「山田旅館(仮名)です」と不機嫌そうに電話をとった。

「お世話になっております、K信金N支店次長の金崎(仮名)です。」
山田の顔が一瞬歪んだ。
「こ、こ、このたびは無理言って申し訳ありません。」
「困りますね、返済のリスケは一昨年しましたよね。今度はちょっと難しいな、金融庁もうるさいし。」
「なにとぞお願いします。必ず、必ず・・・」
山田は受話器を持ちながら、頭を電話相手に下げた。
ストレスのせいか、若禿げになった後頭部が見えるように。

「今回はかなり厳しいですよ。今月末に金利だけでも支払って貰わないと。最後通告だと思ってください。」
相手の言葉が山田の頭の中を駆けめぐった。
それとともに、山田の脳裏には36年間の人生が走馬燈のように駆けめぐった。